桜庭一樹のレビュー一覧
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コルデリアの救出劇から物語ラストまで。
愛するものが、守ってくれた人々が、ヴィクトリカの側からどんどんいなくなってしまう。
1人でこの局面を乗り越えなければいけない。
その一方、一弥は戦地で身を削りながら生きていた。
安全な場所なんて真っ赤な嘘。
戦車やライフルが飛び交う中を、同じ年頃の少年たちと必死で駆け抜ける。
これが戦争だ。。。
旧大陸の神々が去り、新大陸の技術と考えが蹂躙して行く。
侵略とは、文化そのものを奪い取ることだ。
読んでいて切なく、悲しくなる。
数少ない生きる道の中で、2人が再会出来たのは、もはや奇跡というしかない。
戦争は人を変えたが、この2人の心の芯がいつまでも変 -
Posted by ブクログ
シリーズ七作目は、王国最大の謎である王妃殺害と、踊り子だった頃のコルデリアが交差する劇場を舞台にした物語である。
過去の謎解きとなったため、今回は珍しく死者がいない。しかし、凄惨な殺され方という点では、今までで一番にキツい内容だっただろう。
コルデリアについては、大戦の最中にしてしまったという所行以外はおおむね詳らかになっただろう。終盤で、彼女が旧友に歌をプレゼントするシーンは実にエモーショナルで、美しい情景だった。
また、トリックとしても二捻りしてあるので、最後の最後までミステリーとして楽しめた。非常に良い巻だったと思う。星五つである。 -
Posted by ブクログ
シリーズ四作目は、学園でかつて研究を行っていた錬金術師にまつわる事件である。
彼自身の謎が非常にエモーショナルで、終盤のモノローグにはぐっとくるものがあった。一弥とヴィクトリカを別に動かしたことで謎解きが終盤までお預けされたために、推理物としても非常にまとまりのよい内容だった。
これまでの壮大な舞台装置と比べると、いくぶん小振りな舞台ではあったが、それだけに謎解きが中心に置かれていて推理物としては特に読み応えのある巻である。
シリーズを解き明かす流れは加速し、ヴィクトリカの立ち位置はかなりハッキリしてきている。どのような結末を迎えるのか、楽しみにしたいところだ。