小説 - グーテンベルク21作品一覧

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  • 中国黄金殺人事件
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    舞台は中国の唐時代、政府の命をうけ次々と各地に赴任するディー判事(兼知事)を主人公にしたミステリー。本巻の舞台は山東省北辺に位置する港町の県都平来(ホンライ)、知事が殺害され、下手人もあがらず放置されているこの町に、ディーはみずからの希望で乗り込む。そこに待ち受けていたのは、謎だらけの花嫁失踪事件であり、有力商店主、酔いどれ詩人、奇妙な哲学者、娼婦、浮浪人、小作人などの複雑に絡み合った人間模様だった。オランダ出身の異色外交官の手になる異色ミステリーの世界的名作の第一弾。

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  • ラジオナメンティ
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    ナンナは十六になった娘の身の振り方を決めてやるのに迷い、友達のアントニアに相談する。「修道女にするのがいいか」「さっさと結婚させるのがいいか」「娼婦にするのがいいか」というのだ。それというのも、ナンナ自身、この三つの暮らしをすべて経験してきたからで…ルネサンス期ローマの町のけた外れの淫乱ぶりを暴露するポルノの元祖。

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  • 谷間のゆり(上)
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    青年貴族フェリックスはモルソーフ夫人と知りあい、激しい恋のとりことなる。だが、年も倍の男に慈悲心から嫁ぎ、結婚後は性格破綻者の夫と病気がちの子供たちを育てあげることに精一杯の夫人は、プラトニックな愛しかフェリックスに許そうとしなかった…バルザックの「人間喜劇」の田園生活情景に属する代表作。

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  • ゴリオ爺さん
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    パリのうらぶれた一画にある、うらぶれた下宿屋ヴォーケル館にうごめく人たち。自分はしみったれた暮らしを送りながら、嫁いだ二人の娘の言うままになって全財産をつぎこむゴリオ、いつの日か、社交界に打って出るか、学位をとって出世しようと、野望をたくましくする田舎出の青年ラスティニャック、反社会的な言辞をろうする得体の知れない四十がらみの大男ヴォートラン……徹底したエゴと妄執を描くバルザックの「人間喜劇」の代表作のひとつ。

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  • 従妹ベット(上)
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    好色漢ユロ男爵、貞淑のかがみのその夫人アドリーヌ、強欲な商人あがりのクルヴェル、淫蕩多情で強欲なマルネフ夫人、そして醜女であるために誰からも愛されず、男爵夫人におさまった美人のアドリーヌを妬み、いつか没落させてやろうと密かに執念を燃やす従妹ベット。これら主要人物に多くの登場人物をからませて、パリを舞台に描きあげられた人間くさい物語。バルザックの「人間喜劇」の代表作のひとつ。

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  • メグレと若い女の死
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    午前3時すぎのヴァンティミル広場は静かな小島のようだった。死体は湿った歩道に頬をつけて横たわっていた。片方の足には靴がなかった。身につけたイヴニング・ドレスは傷んでおり、肌寒い3月というのにコートは着ていなかった。メグレはなぜか、これが複雑な事件になるような気がした。

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  • サンフォリアン寺院の首吊り人
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    メグレ警視シリーズ。ベルギーに出張中のメグレはぶらりと入ったブリュッセルのカフェで、いかにも失業中という男が3万フランもの大金をポケットから取り出し、くすんだ紙に包むのを見る。男はそれをパリ宛てに書籍小包で送った。メグレは気まぐれ心も動き、男が買ったのと同じ旅行かばんを買って、跡を追う。そして、すきをみてかばんを取り替える。だが、かばんがなくなったと知った男は、やにわにピストルを取り出してホテルの部屋で自殺した! 男のかばんには、一着の古着がはいっていただけだった。

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  • メグレたてつく
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    深夜メグレの自宅に若い娘から電話が。地方からパリに出てきて、当てにしていた友人とはぐれ、お金もなく、困り果てているという。メグレはホテルを紹介してやる。ところが翌朝、彼は警視総監から、若い娘を誘惑して酒を飲ませ、ホテルに連れこんだと叱責を受ける。何者かがメグレの失脚をねらってしくんだ罠だった。メグレは背後で糸をひいている人物を探ろうするが……

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  • メグレとベンチの男
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    繁華街に近い袋小路のような路地で中年の男が背後からナイフで刺されて死んでいた。残っていた財布から身元はすぐに割れた。近郊の町からパリに通う倉庫係だった。だが死体置き場まで確認にやってきた妻は、遺体のつけている「茶色い靴も赤いネクタイも」覚えがなかった。男は勤め先がとっくに倒産したのに、妻には何も言わず、以前と同じようにして毎日パリへ通勤していたのだ。しかも、男が昼日中、所在なげにベンチに腰掛けていた姿も目撃されていた。いったいこの男は何をして暮らしていたのか。

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  • メグレの途中下車
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    メグレはボルドーで開かれた国際警察会議に出席した。帰りがてら、彼はむかしナントの大学で医学の勉強をしていたときに同じ下宿にいて仲良くなったシャボを訪ねてみようという気になった。シャボはヴァンデ県の小さな町フォントネイで判事をしていた。町はつい最近起きた二件の殺人事件で不安に包まれていた。旧家のあるじの義兄が殺され、ついで一人暮らしのばあさんが殺されたのだ。それは単にそれだけのことでメグレには何の関係もなかった。だが彼が町に着くとすぐに第三の殺人が発生した…メグレは否応なく小さな地方の町の特異な事件に巻き込まれていく。

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  • 男の首
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    その男は二人の女性を殺害した容疑で死刑を宣告され、刑務所に収容された。状況証拠は圧倒的に不利だったが、メグレの勘では「白」だった。やがて死刑囚のもとに脱獄を手引きする手紙が届けられる。男は疑いつつも誘いに乗る。メグレは司法当局を説き、みずからの名誉と職とを賭けて、「泳がせてみる」という大ばくちを打ったのだ。だが、まったく凡庸としかみえなかった男は、まんまとその裏をかいて行方をくらました。しかも、翌日の新聞には、「警察と司法とがぐるになって仕組んだ芝居だった」という暴露記事まで掲載された。メグレはあせった。もち時間は少なかった……

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  • メグレ夫人の恋人
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    メグレ物のなかでも、ずばぬけておもしろい中長編集『メグレ、最新の事件簿』から秀作9編を選んでおくる。「メグレ夫人の恋人」では、メグレ夫人が事件の発覚を予測し、いざ事件が起こると家庭から飛び出してメグレ顔負けの名探偵ぶりを発揮する。「殺し屋スタン」は数あるメグレ物中編のなかでも、おもしろさが光る作品。

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  • メグレと深夜の十字路
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    保険代理人ミショネの自宅車庫から自慢の新車が消え、かわりに隣人アナセンのおんぼろ車が放置されていた。アナセンの車庫で発見された新車の運転席には、至近距離から胸を撃たれた宝石商ゴードバーグの死体があった。パリ近郊の《三寡婦(かふ)の十字路》を舞台に、重厚で、異様な雰囲気と、強烈なサスペンスが盛り上がるメグレもの初期の傑作。

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  • メグレと老外交官の死
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    七十八歳の元外交官サン=ティレール伯爵が自宅書斎で数発の銃弾を浴びて即死した。至近距離からの一発が脳頭蓋を吹っ飛ばす致命傷であった。外交上の政治的事件か、恋愛問題か、遺産相続問題か? ミステリーのタブーに挑戦したシムノンの力作は意外な結末をとげる。

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  • メグレ氏ニューヨークへ行く
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    ロワール河畔の別荘で、夫人とともに定年退職後の静かな生活を送っていたメグレ。そこへ突然、アメリカの大富豪の息子が訪れ、極秘の調査を依頼した。この青年の懇願で、ニューヨークへ旅立ったメグレは……

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  • メグレと宝石泥棒
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    宝石泥棒の陰の黒幕とメグレが目星をつけていたマニュエルが自室で銃殺された。車椅子のマニュエルは、若い情婦アリーヌを使って組織を操っていた。密室殺人と連続宝石泥棒の謎に挑むメグレ……

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  • メグレと首なし死体
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    サン・マルタン運河からあがった男のばらばら死体。首だけが発見できない死体の身元確認に奔走するメグレの前に、パリの片隅でひっそりと暮らす居酒屋夫婦の意外な過去が浮かびあがる。メグレもののなかでも一、二を争う傑作!

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  • メグレと口の固い証人たち
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    ガール河岸の今は傾きかけている老舗(しにせ)のビスケット会社。その当主が深夜、自室で胸を撃たれて死んだ。荒れすさんだ広壮な屋敷・事務所に細々と暮らす一族は、だれひとり、銃声を聞かなかったという。メグレは執拗にそのことにこだわった。

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  • メグレと殺人者たち
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    ひっきりなしに電話でメグレに救助と保護を求めた正体不明の男は、コンコルド広場で無惨な他殺体で発見された。死者の妻の名はニーヌ、胃の中には鱈(たら)料理……数少ない手がかりを懸命に追うメグレ。トーマ・ナルスジャックがメグレシリーズの最高作と激賞した傑作。

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  • ハートの4
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    映画脚本を書いてほしいという依頼を受けて、勇躍ハリウッドに乗り込んだエラリー・クイーン。だが、そこで目にしたのは、スクリーンの名優、新進の男女優、プロデューサー、マネジャー、脚本家、宣伝部長ら、多種多様な人間が立ち働くなかで起きた連続殺人事件であった。クイーンの異色作。

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  • 途中の家
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    若手弁護士ビルは、妹の夫からの電報で呼び出され、船着場近くのあばら家に行くと、義弟は死体になっていた。容疑は妹にかかるが、意外にもこの義弟はニューヨークに別の妻を持つ重婚者であった。二つの職業と、二つの名前を持つこの男は、どちらの人間として殺されたのか。ビルは友人のエラリー・クイーンに真相の解明を依頼する。物語は巧みな伏線により、意表をつく結末に導かれる。

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  • スペイン岬の裸死事件
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    北大西洋に突き出る小さな岬にある富豪の館。ある夜、そこのテラスでスペイン系の美男の女たらしが殺された。オペラ・マントを着てステッキをもち、椅子に腰掛けた状態で死んでいたが、その下には何も身に着けていなかった! 国名シリーズの最後を飾る1冊。

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  • 日本庭園殺人事件
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    文学賞を受賞した女流作家が日本趣味にあふれた自宅庭園で、受賞記念の披露宴をひらく。それは順風満帆をおもわせる船出とみえた。だが、彼女は自邸の仕事場で謎にみちた急死をとげる……エラリー・クイーンの「国名シリーズ」日本編。

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  • 中国切手殺人事件
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    宝石と切手のコレクターで出版社の経営者でもあるドナルド・カークは、ニューヨークの中心街に事務所をもっていた。ある日の夕刻、中年太りのさえない小男がたずねてくる。カークは留守だったので、秘書のオズボーンはカークの事務室で待つように案内する。用件を聞いても、男は「内密の用件」としか答えない。約一時間後、カークはたまたま階下で出会ったエラリーを連れて帰ってくる。秘書の話を聞いて二人が事務室に行くと、男は脳天を割られて死んでいた。そして部屋にあるあらゆる物が動かされて「あべこべ」になっていた。中国福州で発行された「エラー切手」にからむ密室殺人!

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  • アメリカロデオ射殺事件
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    場所はニューヨークのど真ん中のコロシアム、3万人の観客の熱い視線が注がれるなか、ショーのクライマックスの場でロデオ一座の主役が何者かによって射殺される。一発の弾丸は馬上の主役の脇の下から入り、ものの見事に心臓を打ち抜いていた。弾丸の角度は一段高い位置にある観客席方向からの射撃であることを示していた。3万人は足止めを食い、徹底的に調べられた。だが……クイーンの国名シリーズ「アメリカ編」。

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  • エジプト十字架事件
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    エラリー・クイーンの「国名シリーズ」初登場! 小学校校長の首なし死体はT字形の道標にキリストさながらに磔(はりつけ)になっていた。そこはT字路にあたり、そのうえ被害者の家のドアには血でTの字が。事件は迷宮入りかとみられたが、半年後、まったく場所を変えて再び「T殺人事件」は起こった…クイーン円熟期の秀作。

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  • ギリシア棺謀殺事件
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    屋敷内の墓地でおこなわれた美術商ハルキスの葬儀から一歩さきに邸内にもどった弁護士ウッドラフは、ハルキスの寝室の金庫内に保管してあった新しい遺言書が、手提げ金庫もろとも紛失しているのを知って度を失う。たった五分間のうちの出来事だった。エラリーは「論理的に」、遺言書は棺の中にしかありえないと推論し、棺を掘り出す。だが、そこに見つかったのは……ハルキスの死は、その後につづく殺人交響曲の序曲にすぎなかった。クイーン「国名シリーズ」の重厚な代表作。

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  • フランス・デパート殺人事件
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    エラリー・クイーンの「国名シリーズ」フランス編! ニューヨークのどまんなか、フランス・デパートのショーウィンドーを舞台にしたイベントのクライマックスで、壁のベッドから転がり出たのはデパート社長夫人の射殺死体であった……むろん、このシリーズ共通の、作者から読者への犯人あて挑戦も健在である。

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  • 人間にはたくさんの土地が必要か
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    「イワンの馬鹿」と並んで、最も広く知られている民話「人間にはたくさんの土地が必要か」は、ヘロドトスが『歴史』に書いたスキタイ人に関する話から想を得たという。過度の貪欲が人間を破滅に追いやる過程が息詰まるような描写で展開する。鬼気迫る結末は、ロマン・ロランをして、「ほかの民話には見られない芸術」と言わしめた。「人間はなにで生きているか」「火は放っておけば消せない」「愛あるところに神もいる」これら3編の民話もまた、ロシア民衆の愛と実践を通してトルストイの到達した宗教的深さをうかがわせる逸品である。

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  • リルケ詩集
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    「親愛なるリルケよ、私が彼のなかに見、そして愛したのは、この世の最も繊細で、最も精神にみちあふれた人、あらゆる精神の神秘に最も多く見舞われていた人であった」これはポール・ヴァレリーの哀悼の辞である。透徹する孤独のなかに安らぎをもとめたゲルマン的、スカンディナビア的な詩魂の精華。

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  • 地獄での一季節
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    1巻275円 (税込)
    従来もっぱら「地獄の季節」という訳書名で通用してきたフランス象徴派の代表的詩人ランボーの最も有名な散文詩集。この篠沢秀夫訳は、新しい観点から「より真実の意味を掘り起こそうとする」意欲的試みになっている。

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  • 箴言と省察
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    「われわれの美徳は、まずたいてい、衣装を替えた悪徳にすぎない」という巻頭言に明らかなように、世間では美徳と考えられている、友情、感謝、献身、謙遜、礼儀、誠実、正義、博愛、沈着、寛大、などの徳目が徹底的に解剖され、すべてが自己愛の見せかけにすぎないことが暴露される。

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  • レ・ミゼラブル(上)
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    日雇い労働者ジャン・ヴァルジャンは、貧しさのどん底で、ある日一片のパンを盗もうとして捕えられ、重刑を科せられる。彼は不当な刑に怒りをおぼえ2回も脱獄を企てたため19年も刑に服すことになった。ようやく釈放された彼は片田舎の町ディーニュに現われたが、宿屋は前科者と知ると泊めてもくれない。あてどなくさまよった彼は、アルプスのふもとにあるミリエル老司教の家にたどりつく。司教は、暖い部屋に招き入れ銀の食器でもてなしてくれた。だが、恩を仇で返すように、彼は司教館の銀の食器を盗んで逃げる。すぐにつかまり、彼は司教館に連れもどされたが、「それはわたしがこの人にあげたのです」と司教は言う。ジャン・ヴァルジャンは奇跡を目にしたような衝撃をうけ、寒風の吹きすさぶ野を泣きながら駆け去る……ジャン・ヴァルジャンの改心と苦闘の人生がはじまる。この主人公をめぐって、売春婦ファンテーヌ、その子コゼット、その恋人マリユスらの人生がからみあい、おりからの激動する時代とともに数多くの人々が嵐のように渦巻き過ぎる。ユゴーの世界観を集大成した代表作。

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  • 八点鐘
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    卓抜した頭脳と勇気を持つレニーヌ公爵(またの名アルセーヌ・ルパン)は、某伯爵家の城館で美しいオルタンス夫人と出会う。朽ち果てた古塔を探索した二人は、塔の古時計が二十年ぶりに八時を告げる音を聞いた(八点鐘)。その塔に隠された男女の骸骨から過去の失踪事件の謎をあばいたレニーヌ公爵は、オルタンスを助手にして、次々と不可解な難事件に取り組む。八番目の事件が解決し、八時の鐘が鳴ったとき、二人は…

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  • 水晶の栓
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    パリ郊外のドーブレック代議士の別荘に押し入ったルパン。高価な美術品を奪う計画は成功したかにみえた。だが、事態は急変、ルパンは手下を置き去りにして命からがら逃走するはめに。この手下どもはその屋敷で、何やら別の品物を物色し、それをめぐって取っ組み合いの喧嘩まで繰り広げた。ルパンはそれを奪って逃走したが、家に帰り着いてから見てみると、それは水晶でできた水差しの栓にすぎなかった。だが一夜あけたとき、マントルピースの上に置いた栓は跡形もなく消えていた!……水晶の栓をめぐって複雑にからみあう謎また謎、ルパンは政治陰謀と裏切りの渦中にいやおうなく巻き込まれ、最大の強敵に立ち向かう。危うしルパン! 「水晶の栓」はルパン長編ものの最高傑作のひとつ。

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  • 怪盗紳士アルセーヌ・ルパン
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    フランスの作家ルブランの手になる有名なルパン・シリーズは、この短編集巻頭の「アルセーヌ・ルパンの逮捕」から始まった。殺しを嫌い、血を見るのを嫌う神出鬼没のダンディな知能犯ルパンは、たちまち見事に裏を書いて小気味よく脱獄する。早くもこの集では対抗馬のイギリスの名探偵シャーロック・ホームズが登場し、次の対決を予想させる。フランス的エスプリと爽快さにあふれてルパン参上!

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  • オルヌカン城の謎
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    新婚のポールとエリザベートは、独仏国境ちかくに建つ、エリザベートの父の館(オルヌカン城)へと旅する。だが、館の中の閉ざされた一室で見せられたエリザベートの母の肖像は、忘れもしないポールの父親を殺した女の肖像ではないか! 苦悩にさいなまれるポールはエリザベートと別れ、おりしも勃発した第一次大戦の戦場へ。だが運命は再びポールを謎を秘めたオルヌカン城へと導く。謎のHERMの文字、ヘルマン参謀なる奇怪な人物、囚われのエリザベート、戦場を舞台にくりひろげられる冒険活劇。作者ルブランはルパンも登場させて、読者サービスも忘れない。

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  • 月と六ペンス
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    ストリックランドは妻も子供もあり、ロンドンでなに不自由ない暮らしを送る株式取引所員。その男がある日、なんの前触れもなく、なんの書き置きもなく突如として失踪する。パリに出て絵を描くために! ゴーギャンの絵と生涯に魅せられたモームが長い熟成期間ののちに発表した傑作。

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  • ある女の告白
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    モーパッサンは人間の欲望の織りなす日々の暮らしの機微を、さまざまな側面から切り取って鮮やかに示してくれる多くの短編小説を書いた。この集には表題作のほか、「聖水授与者」「月光」「宝石」「温室」「オトー父子」など20編を収めた。

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  • 脂肪の塊・テリエ楼
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    普仏戦争の混乱をのがれてルーアンを発った1台の馬車には、伯爵夫妻、紡績工場主夫妻、葡萄酒卸商夫妻、二人の修道女、若き共和主義者、そして「脂肪の塊」と呼ばれる一人の娼婦が乗っていた。だがプロシア軍に占領された町で難題がふりかかる。プロシアの将校が「脂肪の塊」に一夜の相手を要求し、それを断られると馬車が町を出るのを許そうとしない。馬車の同乗者たちはみな最初は「脂肪の塊」の味方をするが…。この出世作と、娼婦たちの生き様を鋭くえぐった代表作「テリエ楼」を収めた。

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  • フランケンシュタイン
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    若き科学者フランケンシュタインは死者をよみがえらせることに情熱をそそぎ、身長八フィートの巨人をつくりあげる。だが、この怪物は、恐怖におののくフランケンシュタインの前から姿を消す。まもなくフランケンシュタインの幼い弟が絞殺され、罪もない少女が犯人として処刑される。それは、善意の報いに迫害を受けた醜い怪物による復讐の始まりだった。ゴシック・ロマンの代表作。

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  • トム・ソーヤーの冒険
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    ミシシッピ川にのぞむちっぽけな町を舞台に、野生児トムが引き起こす騒動やいたずらと、それをめぐる大人たちの右往左往を描いたトウェインの代表作。浮浪児ハックとの好奇心からおこなった冒険は現実の殺人事件を目撃することになり、二人は真の恐怖も経験する。宝探し、いかだ下り、小島での野営、洞窟の恐怖、ガールフレンドとのやりとりなどを通じて、トムは多くのことを学んでいく。世界中で愛され続けている名作!

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  • デカメロン I
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    1~2巻1,320円 (税込)
    近代の夜明け、黒死病(ペスト)が猛威をふるうフィレンツェをのがれて、せめて楽しいひとときを送ろうと10人の男女が郊外の邸宅に集まり、10日をかけて、もちまわりでおもしろおかしい話を語り合う。1日10話、全100話からなる「デカメロン(十日物語)」は、社交と機智とユーモアとエロスの追求に彩られた、ルネサンスの曙を告げる記念碑的作品である。第1巻には最初の日から5日めまで、第2巻には6日めから10日までを収めてある。

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  • フィガロの結婚
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    アルマヴィヴァ伯爵は結婚生活に飽き、妻の侍女シュザンヌを誘惑しようとする。シュザンヌは下僕フィガロと相思相愛で、まもなく結婚式をあげようとしているのに……。フィガロはあふれる機知と勇気と行動で、伯爵を徹底的にやっつける。当時の世相、なかでも貴族階級の横暴があばかれ、諷刺のきいた、歯切れのいいやりとりの戯曲になっている。訳者の辰野隆は、この翻訳によって毎日出版文化賞を受賞した。

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  • ガラス玉演戯(上)
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    精神的なユートピア「カスターリエン」にあこがれ、その指導者となる運命に導かれるクネヒトの伝記というかたちをとって、戦争と雑文文化の20世紀に対する文明批判を盛りこんだ未来小説。だが、「ガラス玉演戯名人」という最高位に昇りつめたクネヒトは最後に、現実遊離の精神性だけの生活に疑問をいだき、現実の世界のなかでの「教師」という奉仕の道を選びとる。……作家ヘッセの最後の長編。

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  • 郷愁
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    アルプス山中の小さな村に育ったペーターは故郷を離れてチューリヒへ……音楽家リヒアルトとの出会いと不幸な永遠の別れ、バーゼルでの孤独な生活とエリーザベトへの実らぬ恋、傷ついた魂の遍歴はふたたび故郷の村へ。みずみずしい感性をもった魂の作家ヘッセの出世作。

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  • 知と愛(ナルチスとゴルトムント)
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    父のすすめに素直に従って修道院に入ったゴルトムントは、ほぼ同年の若き先輩で思索の人ナルチスによって、その運命を予告される…「きみはここに留まるべき人間ではない」と。その予言どおり、ナルチスは修道院をあとにして、愛欲と放浪の暮らしに身を投じる。しかし彼が最後にたどりついたのは、やはりナルチスのいるところだった。

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  • 雨の朝パリに死す
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    「悲しみをたたえた華麗さ、グレーのセーターのような、メランコリックな優しさ、ワイン色のアンニュイ。フイッツジェラルドの作品の中には、現代の女性の心をひきつける、何ものかがひそんでいるのかも知れません」(訳者)。この短編集には表題作のほか「冬の夢」「金持ちの青年」というフィッツジェラルドの代表的な三つの作品が収められている。

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  • ウジェニー・グランデ
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    抜け目のないやり口で財産家、事業家、地主としての地歩を固めたグランデ老人は、家庭においてもワンマンで、砂糖ひとかけら、ろうそく一本にいたるまで倹約し、金を貯めることに生き甲斐を見いだしていた。そんななか、おとなしい母に育てられて二十三になった一人娘ウジェーヌは、その持参金目当ての有力な二つの家族の争いに巻き込まれそうになる。そこにパリ育ちのかっこいい従兄弟シャルルがあらわれる。ウジェーヌは初めて恋心をおぼえる。……骨太なリアリスト、バルザックの代表作で「純愛」の訳名もある。

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  • ベルリン空輸回廊
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    第二次世界大戦後の東西冷戦の緊張がたかまるなかで、ソ連は米英仏の管理下にある西ベルリンを封鎖した。ベルリンそのものはソ連支配下のドイツ東部に位置していたため、西ベルリンは陸の孤島となった。200万にものぼる西ベルリン市民を救うため、西側諸国は空前絶後の大規模空輸作戦を開始する。第二次大戦の英雄フレイザーは低燃費エンジンを開発して空輸事業に参入し、一攫千金を狙おうとするが…

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  • 蒼い氷壁
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    帆船ディヴァイナー号で地中海旅行に出かけようとしていたガンサートは、BM&I社の会長から、莫大な価値をもつ珪トリウム合金のもとになる鉱石のかけらを見せられた。鯨肉の箱の中から紙に包まれて見つかったものだという。鯨の血のしみた紙には詩が書き付けられ、ファーネルという署名があった。とすれば、送り主はかつての同僚でノルウェーの氷河で死んだというファーネルではないのか。ガンサートは急遽行き先をノルウェーに変え、ファーネル捜索に乗り出す…

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  • 怒りの山
    -
    イギリス人ファレルはチェコ鉄鋼業界の大物となった戦友トゥチェクを訪ねたが、トゥチェクは売国の嫌疑をのがれてイタリアへ行き、そこで失踪していた。ファレルはイタリアへ飛ぶが、そこにはファレルに過去の悪夢の体験を思い起こさせるナチスの亡霊と、トゥチェク所有の機密文書を狙うスパイが待ち受けていた。ベスビオ噴火のなかで展開される男の戦い!

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  • 孤独なスキーヤー
    -
    第二次世界大戦の復員兵ブレアは、映画監督になった元上官と偶然再会し、奇妙な依頼を受ける。イタリア北部、ドロミテ・アルプスの奥地にある山荘へおもむき、出入りする人物を見張ってほしいという。ブレアは礼金ほしさに即座に受諾する。だが山荘では怪事件が頻発、ブレアは死の危険にさらされる。ナチ戦犯が所有していたというこの山荘には、どんな秘密があったのか? 勇壮なスキー・アクションを描く冒険小説。

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  • ハイネ詩集
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    1巻440円 (税込)
    「ハイネは読者を親友にしてしまう」といわれる。「歌のつばさに」や「ローレライ」など、ハイネの詩ほど多くの作曲家によって取り上げられて歌曲になったものはない。またハイネほど、国境を越え時代を超えて多くの読者を見いだしている詩人も少ない。

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  • 白鯨(上)
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    自分の足を食いちぎったまぼろしの鯨を追って、怨念(おんねん)を晴らそうとする船長エイハブ。エイハブが乗組員たちをまきこんで大海原を舞台に死に物狂いでモービー・ディックを追う物語は、乗組員のひとりの力強い語りで進行していく……。海と船、一頭のマッコウ鯨をめぐって展開される壮大な人間ドラマ。鯨を語るにも必読。

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  • 疑惑・アリババの呪文
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    セイヤーズの作風を知る好個の短編2つ。「疑惑」は、妻に毒を盛られているのではないかという夫の疑惑をテーマにした鮮やかなクライム・ストーリーの傑作。「アリババの呪文」はピーター・ウィムジー卿ものの短編。卿が盗賊一味にくわわり、一杯食わせるという趣向のもので、「開け、ゴマ!」の呪文に声紋判定の設定がみられるのが面白い。

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  • ピーター卿乗り出す
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    セイヤーズの処女長編。若い建築家の住むアパートの浴室で、ある朝、男の全裸死体が見つかる。身につけていたのは鼻眼鏡と金鎖だけ。たまたま前夜、金融界の大御所が謎の失踪をしていたが、関係があるのか? 死体はその男というわけでもなさそうだ…貴族探偵ピーター・ウィムジー卿はふとした機縁から、この事件を手がけることに。執事バンターとの息のあったやり取りはユーモラスで、余裕を感じさせるが、はたして首尾は?
  • アンナ・カレーニナ(上)
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    モスクワのオブロンスキー公爵家では、夫のステパンの不倫を知って、妻のドリーがいっしょに暮らせないと言い出す。ステパンはペテルプルグにいる妹のアンナに助けを求める。同じころ、ステパンの親友で田舎暮らしのレーヴィンが、ドリーの妹キティーに求婚しようとモスクワにやってくる。しかし、キティーには意中の人、ウロンスキー伯という美貌の青年士官があった。そのウロンスキーは母を迎えに出た駅で、ペテルブルグからやってきたアンナ夫人と出会う。アンナの到来で、オブロンスキー夫妻の仲はまるくおさまる。ペテルブルグに帰る前日の舞踏会でアンナはふたたびウロンスキーに会い、二人は楽しげに踊る…これがアンナの破滅への序章だった。文豪トルストイが心血を注いで完成させた名作。

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  • イワンの馬鹿
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    偉大な宗教的思想家でもあったトルストイの民話のうち、世界的に有名な「イワンの馬鹿」をはじめ、ロシアの土の匂いのする民話「ふたりの老人」「名づけ子」の三編を収録。馬鹿なうえに遊んでばかりいるのに、勤勉で野心的な兄たちよりもいつも幸運に恵まれるイワンの生き方を通して、ロシア民衆の善良さと無私無欲の美徳が語られる。随所にロシア的ユーモアと風刺がちりばめられた佳品。

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  • 椿姫
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    椿の花しか持たないため、椿姫と呼ばれるパリの高級娼婦マルグリットと出会った青年アルマンは、彼女をひたむきに愛するようになる。彼女も彼に好意を抱くが、娼婦であり、病魔に冒されているために応えることが出来ない。愛しあいながらもついに結ばれることのなかった二人の悲恋を、パリの社交界を舞台に美しく描く。アレクサンドル・デュマの私生児デュマ・フィスの出世作で、ヴェルディのオペラの原作ともなった。

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  • 猟人日記(上)
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    1~2巻660円 (税込)
    狩猟家(猟人)の日記というスタイルを借りて、ロシアの美しい自然と、その中に営まれる人びとの苦衷にみちたさまざまな生活を、25編の物語としてリリシズム豊かに描いたツルゲーネフのデビュー作であり、生涯の代表作。

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  • クリスマス・カロル
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    クリスマスの前夜、守銭奴で強欲な商人スクルージの前にあらわれた三人の「幽霊(精霊)」たち。第一の幽霊はスクルージをしんみりとさせ、第二の幽霊は心ゆくまで楽しませ、最後の幽霊は恐怖のどん底に突き落とす……。長いあいだ親しまれてきた「クリスマス・ストーリー」の最高の名作。

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  • 犬を連れた奥さん
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    1巻440円 (税込)
    サハリン旅行後メリホヴォ村に落ち着いたチェーホフは、「六号室」にはじまる円熟期の多くの傑作を書いた。本巻に収めた「箱に入った男」「すぐり」「恋について」の連作を含む5編はこの時期の最後のもの(1898年、作者38歳)。肺を病んだ作者は翌年、クリミヤ半島のヤルタに転地、「可愛い女」「犬を連れた奥さん」の晩年の傑作はここで生まれた。

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  • 神曲・地獄篇
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    「神曲」は地獄篇、煉獄篇、天国篇の三部からなり、ひとりの男(ダンテ)がこれらの場所を旅していく物語。地獄は降りるにしたがって狭くなる地下世界で、そこではありとあらゆる罪に陥った魂の呻吟する姿が描かれる。好色、貪欲、浪費、吝嗇、激怒、怠惰、異教徒、さまざまな暴力、欺瞞、追従、聖遺物売買、占い、詐欺、偽善、盗み、不和、贋金つくり、裏切り……地底には巨大な姿をした魔王ルチフェロが半身を地に埋もれさせ、罪びとを口にくわえて噛み砕いている。この地獄篇にはギュスターヴ・ドレの石版画を収録した。
  • ロビンソン・クルーソー
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    父と対立し家出をくわだてたロビンソンは、海が好きだったので船乗りになることを選んだ。だが難破にあい、けっきょく28年間も無人島に暮らすことになる。衣食住すべてを、ほとんど何もない場所でまかなわなければならない。だが、ロビンソンの不撓不屈の自立精神は衰えることはなかった。サバイバルの古典!

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  • ジーキル博士とハイド氏
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    自分の発明した薬品によって「善良な市民」ジーキルから「悪の権化」ハイドに変身、闇にまぎれて悪逆非道をはたらき、ふたたび薬品によって元に復帰する……人の心の二面性を象徴的に描出した怪奇ものの古典。他に二つの短編「水車小屋のウイル」「一夜の宿」を収めた。

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  • にんじん
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    赤毛のため「にんじん」あだ名をつけられている少年は、生みの母親から愛されなかった。母から難癖をつけられ苛められるにんじんは、嘘をついたり、いんちきな手段を使ったり、またはご機嫌をとったりして自分を守ろうと四苦八苦する。特異な家庭環境におかれた「にんじん」は、やはり特異な子どもなのか? 子どもの不潔さ、残酷さ、うそつき根性などをリアルに描写しながら、なおそこにエスプリと詩情を漂わせたルナールの佳品。

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  • 恐るべき子供たち
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    エリザベート、ポール、ジェラール、アガートの四人の子供たちがパリの下町で繰り広げる夢幻的な背伸びした暮らし。その陰には見えない美少年ダルジュロスの幻影がつきまとっていた。奇才コクトー(1889~1963)の数少ない小説の代表作。 コクトーは現代芸術のあらゆるジャンルに大きな足跡を残し、ストラビンスキー、サティ、ラディゲらとの交友もよく知られている。映画では「美女と野獣」、自作の戯曲を映画化した「オルフェ」などが代表作である。

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  • カンタベリ物語
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    聖地カンタベリへの巡礼に出かけるため、同じ宿屋にたまたま泊まりあわせた客たち総勢29人。騎士、粉屋、荘園の管理人、貿易商人、料理人、法律家、修道女、免罪符売り、市井の女房など、身分や職業はまちまち。全員でくじを引き、順番に道中おもしろおかしい話を披瀝しあったら旅のなぐさめになろうという宿屋の亭主の発案に合意する。これがこの物語で、断片しか残っていないものまで含めて全25話。本書では長年この物語に親しんできた訳者によって、現在のわれわれにもアピールする代表的な話、この物語を知るに必要十分な9話が紹介されている。

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  • 冬の物語
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    シチリア王レオンティーズは親友ポリクサニーズを少しでもながく自分の宮廷に引きとめておこうとして、妻のハーマイオニにその説得役になってくれと頼む。だが妻がやっとそれに成功した時、王の心には、はげしい嫉妬が芽生える…そして思いもかけぬ破局が。シェイクスピア晩年の「和解」の物語。

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  • じゃじゃ馬ならし
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    むやみに気の強い女をムチの力をかりて世にも従順な妻に仕立てることに成功する男の話(ペトルーチオとキャタリーナ)と、キャタリーナの妹ビアンカを中心にした洗練された社交的雰囲気を持った恋のかけひき……乱暴な娘がおとなしい妻になる話と、おとなしい娘が強い妻になる話が、おもしろおかしく繰り広げられるシェイクスピアのどたばた喜劇。

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  • 真夏の夜の夢
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    アテネの町から少し離れたところにある森。妖精の住むこの森に二組の若い男女がやってくる。互いに愛し合いながら結婚を許されないライサンダーとハーミア。ハーミアを愛する青年ディミートリアス。その彼に片思いをするヘレナ。追いつ追われつ、夜の森の中を若い4人はさまよい、やがて疲れて眠ってしまったとき、いたずら者の妖精パックが登場。「ほれ薬」を男の目に注ぐのだが、相手をまちがえて、とんだ騒ぎがもちあがる。愛と幻想にみちたコメディ。

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  • ウィンザーの陽気な女房たち
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    小さな田舎町ウィンザーを舞台に、やくざで道化的な好色漢フォルスタッフが二人の夫人に言い寄ることで引き起こす「てんやわんや」。笑いとペーソスとドタバタ騒ぎのシェイクスピア喜劇の傑作。

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  • ロミオとジュリエット
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    運命の悲しい星の下、敵同士の家に生まれたロミオとジュリエット。夜のやみにまぎれてしのび込んだロミオはバルコニーのジュリエットと愛の言葉をかわし、ロレンス神父の助けを借りてひそかに結婚の約束をとりかわす。おりもおり、ロミオはジュリエットの従兄ティパルトを殺し、追放されてしまう。ロレンス神父は苦肉の策を弄するが……あまりにも有名なシェイクスピアの恋愛悲劇。

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  • リチャード3世
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    醜く生まれついたリチャードは、自分を呪い、世の中を呪い、あらゆる権謀術数を弄して、野心と復讐心にもえてつぎつぎと悪事を重ねる。妻を殺し、友を殺し、部下を殺し、幼い皇太子兄弟を殺し、国王にまでのぼりつめる。だがリチャードはつねに孤独である。彼のそばに現われては呪いの言葉を投げかける故ヘンリー六世王妃マーガレット、彼に肉親を殺され嘆きと悲しみのなかに沈む人びとの呪詛。近代的悪人像を描くシェイクスピア史劇の傑作。

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  • ヴェニスの商人
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    アントーニオは友人バッサーニオのためにひと肌ぬいで、ユダヤ人金貸しのシャイロックから多額の借金をする。「期日までに返せなければ、あなたの肉一ポンドを胸のところからいただきます。いえ、これはほんの遊び心ですがね」シャイロックはそう言ったが、心にはアントーニオ対する深い恨みをいだいていた。明治以来、日本では最も上演回数の多いシェイクスピア劇。

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  • お気に召すまま
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    アーデンの森を舞台に軽妙洒脱に取り交わされる4組の男女の恋のかけひき。恋人同士の追いかけごっこも、権力争いも、兄弟の憎しみも、ついにはすべて解決して一大饗宴となって終わるファンタジック喜劇。ときおり挿入されるピリッと辛みのきいたせりふや、どたばたやりとりのおもしろさによって知られる、シェイクスピア喜劇の代表作。

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  • マクベス
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    雷鳴とどろく荒野に突如あらわれた三人の魔女。魔女たちは凱旋中のマクベスと友人バンクォウに二人の運命を暗示する。その一つ「コーダーの城主になる」という予言が現実となったとき、マクベスの心は野心のとりことなる。マクベス夫人は夫をそそのかす。マクベスはダンカン王暗殺を皮切りにつぎつぎと悪事を重ね、友人バンクォウをも殺害する。だが、心の平静は失われる。マクベス夫人もおどろおどろした幻覚の虜となる。それにもめげず、マクベスは苛烈な闘いへと突き進む。緊迫感にみちた見事な悲劇。

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  • リア王
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    老いを迎えたリアは三人の娘の「孝行の約束」の言葉によって、領地と権力の移譲をおこなおうとする。上の二人の娘は言葉をつくして父親への愛情を語る。だが、一番下の最愛の娘コーディリアは「親子の定めにしたがって愛します。それ以下でも以上でもありません」と謙虚に述べたことが高慢と受け取られ、領地もわけてもらえず、さびしくフランスへ去る。リアは上の二人の娘に面倒をみてもらうが、しだいに冷たくあしらわれ、ついには荒野をさまようようになる。シェイクスピア四大悲劇中でも最も激越・悲壮な悲劇中の悲劇。

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  • ハムレット
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    不気味な雰囲気にとざされた、デンマークのエルシノア城。暗い夜の城壁の一画にあらわれた亡き父王の亡霊は王子ハムレットを招き、現王クローディアスが自分を殺害し、王位をうばったこと、ハムレットの母でもある妻のガートルードを王妃にしたことを物語る。亡霊のことばで、父の死因を知ったハムレットは復讐のために狂気をよそおう。だが、老臣ポローニアスの娘、オフィーリアはハムレットから愛も正気も失われてしまったことを嘆く。いっぽうクローディアス王も身の危険を知り、ハムレット殺害をたくらむ。シェイクスピア四大悲劇の最高傑作。

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  • オセロー
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    ヴェネチア陸軍に仕えるムーア人の将官オセローは、最愛の妻デズデモーナを伴ってキプロス島派遣軍司令官となってトルコとの戦いに出立する。だが、オセローが全面的に信をおく副官・旗手の野心家イァーゴーは部隊長のキャッシオーを失脚させ、ひいてはオセローをも破滅させようともくろんでいた。デズデモーナに対するオセローの盲目的な愛は、イァーゴーの画策に格好の手がかりをあたえた。

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  • 続あしながおじさん
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    ジューディは結婚して、孤児院の有力な後援者に。かわって大学時代の親友、赤毛のサリーは孤児院の院長さんになって大活躍、がんこ者のお医者さんと力をあわせて、孤児院を大改革。前作とおなじ手紙の形で話が進められ、前作とおなじように、ユーモアにあふれ、強い正義感をうたった傑作。

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  • あしながおじさん
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    孤児院に育った少女ジューディに幸運が。月に一度手紙を書くという約束で大学に入れてくれるという紳士があらわれたのである。「あしながおじさん」は、快活で機知にとむジューディがこの約束にそって書いた手紙形式の物語。90年も前の作品にもかかわらず今なお世界中の人たちに愛され親しまれている名作。

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  • 三銃士(上)
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    フランスのリシュリュー時代を舞台に、アトス、ポルトス、アラミスの三銃士と堅い友情で結ばれたダルタニャンとが、陰謀と権謀術数の渦巻くなかを泳ぎ渡ってゆく痛快、汗握るデュマならではの冒険活劇。スリルと波乱、雄大なスケールで、決して読者をあきさせない最高級のエンターテイメント!

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  • ホームズの冒険
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    ホームズ物の第一短編集「シャーロック・ホームズの冒険」から「ボヘミア王家の色沙汰」「赤毛連盟」「ふきかえ事件」「ボスコム谷の秘密」「五つぶのオレンジのたね」「唇の曲がっている男」「青い紅玉(ルビー)」「まだらのひも」「技師の親指」「独身の貴族」「エメラルドの宝冠」「《ぶなの木》館」の12編を収録。ホームズ物が大人の読み物であり、現在も100年前と同じ人気を誇る理由は、最初の一編を読めば一目瞭然。ホームズの魅力を知るための絶好の入門編。

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  • ホームズの生還
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    ホームズが宿敵モリアーティ教授もろともライヘンバッハの滝壷の底に消えて3年。失意の日々を送るワトスン医師のもとへ一人の老人が訪れた。その老人の正体は、なんと死んだはずのホームズであった! 喜びの再会と同時に、2人の新たな冒険が始まる。ホームズ物傑作短編第3集「シャーロック・ホームズの生還」から「空家の怪事」「ノーウッドの土建屋」「ひとり自転車を走らせる女」「プライアリ学院」「踊り人形」「ブラック・ピーター殺し」「奸賊ミルヴァートン」「六個のナポレオン」「三人の学生」「金縁(きんぶち)の鼻眼鏡」「スリー・クォーターの失踪」「アビ農場の屋敷」「第二のしみ」13編を収録。

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  • ホームズの回想
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    ホームズ物の第2短編集「シャーロック・ホームズの回想」から「シルヴァ・ブレイズ失踪事件」「黄色い顔」「株式仲買店員」「グロリア・スコット号」「マスグレイヴ家の儀式」「ライゲイトの大地主」「海軍条約文書事件」「せむし男」「入院患者」「ギリシャ語通訳」「最後の事件」の11編を収録。「最後の事件」でホームズはモリアーティ教授と闘い、死んだことになる。

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  • フレンチ警部最大の事件
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    ロンドンのダイヤモンド商社の老支配人が殺され、総額3万3000ポンドにのぼるダイヤモンドが金庫から消えた。金庫の鍵は銀行の保管する一つと、社長がつねに身につけている一つの二つしかなく、合鍵をつくれる可能性はないといってよかった。フレンチ警部は決め手に欠ける状況証拠ばかりのなかで苦戦をしいられる。だが、ついに手がかりの糸口を得たとき、警部は執拗にくいさがっていった。

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  • ジュリアス・シーザー
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    ポンペイを打ち破ってローマに凱旋するシーザー(ユリウス・カエサル)……歓呼の声を張り上げて迎える市民たちに混じって、シーザーの野心を警戒し、その暗殺を企てるキャシアスらの姿があった。キャシアスらは野望実現のために「高潔の士ブルータス」を仲間に引き入れる。暗殺、そしてシーザーの死体を前にしてのブルータスの自己正当化の演説と、まんまと敵対者に取り入ったアントニーの巧みな人心誘導演説……市民の心は一転してブルータスたちから離れ、謀反人をかりたてる暴徒と化す。シェイクスピア史劇の代表傑作。

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  • トレント最後の事件
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    アメリカ財界の大物が射殺され、謎にみちた事件の究明に乗り出したトレントは、喪服の美しい未亡人メイベルに出会う。この重要容疑者に愛情を感じた彼は、推理によって突き止めた真相を書き残して旅に出る。その後、再会した二人は、残された疑問の解決に再び挑戦する。と、そこには意外な事実が……。本格長編黄金時代の幕開けを告げた傑作。著者はこの一作の声価によって1936年、チェスタートンの死のあと英国推理作家クラブの会長に選ばれた。

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  • シラノ・ド・ベルジュラック
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    当代随一の才気ある詩人であり、勇猛果敢な剣士でもあるシラノは、唯一その顔のまんなかを占める巨大で醜い鼻のコンプレックスに悩んでいた。美女ロクサーヌへの純真な恋心も鼻のまえには率直に告白することができない。シラノは恋敵の貴公子クリスチャンの影法師として生きる。……波乱万丈、痛快無比、決闘あり、百人切りあり、駄じゃれ、毒舌、雄弁、名せりふに満ち満ちた、おもしろさ、楽しさ完全保証の悲喜劇。

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  • 燈台へ
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    とらえたかと思った瞬間に逃げ去る幻影《ヴィジョン》。『燈台へ』の作中人物は、それを追いつづける。それは悲劇であり、哀歌でもあるが、にもかかわらず、明るさと救いが与えられる。「生は、意識をもったその最初から終局に至るまで、われわれをとり巻いている半透明な《かさ》…この定まらぬ、未知の、とらえがたい《スピリット》を書きあらわすことが、小説家の仕事ではないだろうか?」ウルフはこう書いた。

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  • 風車小屋だより
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    製粉工場ができて利用されなくなった風車小屋のなかで、粉ひきじいさんが壁土をひいていたという「コルニーユ親方の秘密」、あばずれ女と結婚した青年が、女をもとの情夫に連れていかれて、女を思い切れずに自殺するという「アルルの女」など、プロバンスを舞台にした情趣あふれる24の短編からなるドーデの代表作。

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  • 城(上)

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    測量士Kは「城」から招かれ「村」を訪れた。だがようやくたどりついた村からは「城」はろくに見えず、村人の待遇はよそよそしい。城に到る道は迷宮のように錯綜していて、Kは城に到ろうとさまざま試みるが、どうやってもたどりつけない…20世紀文学に異彩をはなつ大作。

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  • アメリカ
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    誘惑されて女中に子供を産ませたため、16歳のカール・ロスマンは両親によってアメリカへ追放される。だがニューヨークの伯父の家からも追い出され、カールは放浪生活を余儀なくされる。新世界での冒険につぐ冒険、裏切りあり、どんでん返しあり、悪徳行為あり、カールは転落に転落を重ねながら数奇な運命をたどる…

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  • ゲーテ詩集
    -
    1巻440円 (税込)
    「きみたちの詩はきみたちの体験をふくんでいるか、その体験がきみたちにとって進歩となっているか」若者にこう呼びかけ、一貫して時代に先駆けた試みをやめなかった詩人ゲーテの詩の選集。

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  • ガルシン短編集 赤い花
    -
    1巻550円 (税込)
    新たに精神病院に連れてこられたその患者は、病院の花壇に異様な赤い花を見つける。彼には、その花はあらゆる悪のシンボルと感じられ、それを摘み取ることが自分に課せられた仕事なのだと思い込む。…この代表作「赤い花」のほか、「四日間」「アッターレア・プリンケプス」「めぐりあい」「信号」など、ガルシンの代表作6編を収録。

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  • ベンスン殺人事件
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    ウォール街のとかくのうわさのある株式仲買人ベンスンは、自邸の居間の愛用の椅子の上で、一発の銃弾に眉間を打ち抜かれて死んでいた。右手にはそのとき読んでいたと思われる小型本が、落ちずにしっかりと握られていた。ニューヨークの地方検事マーカムは友達づきあいをしているファイロ・ヴァンスのたっての願いをいれて、ヴァンスを殺人現場に案内する。独自のするどい心理分析でヴァンスは難事件に立ち向かう。ヴァン・ダインの処女作・出世作であり、古典ミステリーの幕開けを画した名編。

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  • 緋の接吻
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    行動派ミステリーの名手ガードナーの面白さが確実にわかる中短編集。ごぞんじペリー・メイスンもの2編(「緋の接吻」「燕が鳴いた」)、ルパンをほうふつさせる胸のすく怪盗レスター・リースもの2編(「インドの秘宝」「レスター・リース作家となる」)を収録。

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  • シャム双子殺人事件
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    休暇旅行の途中、クイーン父子は山火事に巻き込まれ、怪しげな山荘にたどりつく。そこには、世をしのんで奇形の研究に没頭する有名な外科医が住んでいた。外科医は何者かによって殺害され、かわいらしいシャム双子と、その母親とが残される。…火の手の迫る切迫した状況のもと、クイーン父子は初めて、検死官も刑事も指紋係もいないなかで、事件の解決に奔走する。山火事が迫るラストは、とくに圧倒的な緊迫感にあふれた物語となっている。

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