シティブックス作品一覧

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  • 信州春山殺人事件
    5.0
    1巻682円 (税込)
    「本気で人を殺したいの」と、友人の同級生から相談された女子大生の恵理は、困惑と心配の末に、ツテを頼って長野県警豊科署の刑事・道原伝吉に相談した。多感な女性の冗談では済まされない気配を感じた伝吉は、内偵を進める。すると、彼女には思いもかけなかった過去があることがわかった。 同じ頃、山中で男性が殺された。その男の携帯には、「人を殺したい」と告白した女子大生の電話番号が登録されていた。 息詰まる捜査、いくつものどんでん返しに驚愕させられる、見事な推理ストーリー!
  • 大雪山殺人事件
    5.0
    1巻682円 (税込)
    小学生が遠足で訪れ、カップルがデートにやってきていた大雪山系旭岳では、チングルマ、エゾコザクラなどが咲き誇っていた。 霧が深くなる中、熊が突然現れ、女性を襲った。霧が晴れると、女性は無惨な姿で発見された。 事故と思われたが、解剖の結果、殺人の可能性が高いことがわかった。 容疑者として北海道警が睨んだのは、当然、一緒に登山にやってきた婚約者だった。 だが、彼には崩せそうもないアリバイがある。 北海道警の刑事たちは、アリバイを崩せるのか。忍耐の捜査がはじまった。
  • 寒河江伝説
    5.0
    1巻682円 (税込)
    2030年ごろ、世界は大きく変わっていた。 ことに日本は、東京が多民族都市となり、各地で自治区ができ、東北は福島を除く5県が自治区として独立してしまった。 ジャーナリスト丸谷は取材で訪れた山形で古代の遺物と思われる直径2メートルはあろうかという石の球体を見る。 多民族化した東京は古代文明に興味のある丸谷は再度、東北自治区への潜入を試みようとする。 自治区から逃れてきた生化学者を匿った上司が殺されたことから、東北自治区の企みが見えてくる。 古代文明の技術を超えた球体の存在は神の意思なのか宇宙からの技術なのか、思いあがった人類に何を警告しようとしているのか。 30年後の日本の状況を示唆する伝奇小説の傑作。
  • 死体の祈り
    5.0
    東京都の監察医として30年以上、2万体もの死体と向き合ってきた著者、さまざまな原因で死んでいった人たちの最後の祈りを汲み取るは何だったのか。母親の子への虐待、老人の自殺、男女の愛憎、過労死、交通事故、餓死、過労死、そして自然死……。死んだ者たちの無念さを汲み取る。いずれ死ななければならない、そのときまで私たちはどう生きていけばいいのか、を考えさせられる。
  • 失敗という人生はない
    5.0
    「人間万事泣けば(相手より)下、腹を立てれば対等、笑えれば上。」 「自分を追い詰めないようにすること。その方法は、何にでも『たかが』をつけて考えることで。」 「何がどうあろうとも、私たちの望まぬ試練が、私たちを強めるということは真実なのである」……。 現代を透徹した目で見つめ、数々の作品を紡ぎ出してきた曽野綾子の珠玉の言葉を集めた箴言集。 漠然としていた惑い、モヤモヤしていた疑問について、力強い言葉で伝え、一歩前に進むための勇気を与えくれる貴重な一冊。 六章立て 人生に失敗ということはない  生きるということ  人生に完全はない  人間は運命を選び取ることができるか  この悲しみの世に  死によって人は高められる  よく死ぬことはよく生きること  死を意味あらしめるもの 愛は生命そのものである  その人のために死ねるか  愛される資格  結婚とは、相手の総てをコミで引き受けることである  夫婦は、自分の未知の部分を相手によって発見する  許した時だけ人は本当に愛を自分のものとする  “老年”は精神の完成期である 神は私たちひとりひとりの中にいる  神は人間を束縛するのではなく、解放する  信仰は報いられない人生を祝福する  生命に関することは総すべて神の仕事である  祈りの力  覚えたる罪と覚えざる罪  この世のすべては神の作品である 無力からの出発  強い人、弱い人  愚かで盲目だから可能性をもつ  完全な善人もいない。完全な悪人もいない  悪を認めることによって人間の深さを知る  断念は敗北ではない。新たな希望である 持てる能力を生かす  足し算の幸福、引き算の不幸  本当の自由を手にするには  苦しみが人間をふくよかにする  貧しさは神からの贈り物である  与える歓よろこび、損のできる強さ  昏くらいからこそ私たちは勉はげむ  責任をとるのは誰なのか “私”は人々の中で生かされる  この世で不用な人は一人もいない  一生はひとと共に始まる  親は子供にとって土である  生活は自分で選びとるもの  本職とは書いてこそ作家、教えてこそ教師である  人間は国家によって生かされもするし、殺されもする
  • 春信の春、江戸の春
    5.0
    江戸の浮世絵界に一大変革をもたらした絵師が、鈴木春信だった。単色の摺りの木版画だった浮世絵を、多色摺りの「錦絵」にしたのだ。本書は、春信のカラー画像をふんだんに載せ、江戸時代の絵師・鈴木春信について独自の視点で解説している。 さらに本書では、紙の本では絶対にできない、電子書籍ならではの特長のあるつくりをしている。現代かな遣いに加え、同じ内容で全篇(目次を含め)を歴史的仮名遣にしたものを収録しているのだ。こんなに凝った本、どこにもない。
  • 1572年 信玄の海人
    5.0
    武田信玄の軍師・山本勘助に育てられた若き忍び、市勘は、拐かされて売られたあげく、海に沈められた女・里々の命を救う。 寄る辺ない二人はあばら家に暮らし、やがて二人は愛し合うようになった。 しかし市勘は、信玄配下の武将・穴山信君の命を受け、徳川軍の二俣城攻略に出向き、激しい戦闘の中で戦功をあげるも重傷を負ってしまう。 体を引きずるようにして愛する女の待つ家に戻った市勘だったが、あばら家の中はもぬけの殻。里々は人身売買に手を染める商人たちの手の者に連れ去られた後だった。 愛しい女を救い出すため、自ら奴隷として買われた市勘だったが……。これまで語られることのなかった戦国時代の奴隷売買をテーマに、若き忍びの活躍を壮大なスケールで描く冒険時代小説!
  • 新しい「乳酸菌」が、命を鍛える
    4.5
    「ヨーグルト長寿説」で20世紀初頭に一大ブームが巻き起こって以来、健康にいいとして定着している乳酸菌。 しかし「生きた乳酸菌でなければ意味がない」というのは、古い常識。感染症対策、高脂血症、高血圧、肝炎、そしてガンにまで有効な症例が報告されている、新しい「乳酸菌」の強力なパワーを徹底解明する。
  • できる男はウンコがデカい
    4.4
    ふざけたタイトルだと思いきや、カイチュウ博士・藤田先生は大真面目に論じているのです。 下痢や便秘、過敏性腸症候群に悩まされている原因は、腸内細菌が少なくなるから。 これだけにとどまらず、精力減退、アレルギー疾患、やる気までも失われてしまうのです! そのバロメータがウンコ。 みなさん、本書を読んで、絶品のウンコを出し、健康とできる男の称号を手に入れましょう。
  • 悪への招待状
    4.3
    1巻770円 (税込)
    「江戸という都市に対する橋頭堡を作ってみたい、というのが本書を執筆のする最大の動機だった」と、あとがきで著者が明かしているだけに、意欲に満ちた、江戸を知ることができる作品だ。それでいて、難解ではない。 「本書を執筆するに当って、少なくとも自分がわからないことすべて調べよう、というのをルールにしましまた。要するに江戸を、手に取って理解できるところまで持ってこようと思ったのです」と、著者は書いている。 江戸が、まるで目の前にあるかのような臨場感をもって読める傑作!
  • 温かい死体と冷たい死体
    4.3
    1巻770円 (税込)
    30年近くを監察医として勤めてきた経験から、昭和と平成では死体が違っているとの実感を得ていた。 どこかどう違うのか。 本書では、昭和と平成の時代を事件を比較していく。 また、たとえば、扇風機の死亡事故の解明によって、首振り機能がついたことなどを紹介し、死亡事故の解明によって、社会が安全になっていったことを明かしていく。 監察医の仕事の重要性が伝わってくる。
  • ゼウスガーデン衰亡史
    4.3
    1巻902円 (税込)
    これはSFなのだろうか、歴史のパロディなのだろうか。 90年にわたるテーマパークの歴史の物語なのである。 双子の天才的な若者によって創設された[下高井戸オリンピック村]は奇抜なアイディアのアトラクションが人気を呼び、次第に大きなものとなっていく。 組織としての基礎も固まった時に双子は突然その才能を失い、その上、異常な科学者によって連れ去られてしまう。 残された幹部たちは集団指導体制で組織を運営することになる。 様々な才能が現れ、以前にもまして巨大で、奇抜で、危険で、グロテスクなアトラクションやモニュメントが次々と作られ、[村]は[ゼウスガーデン]と名称を変え巨大化する。 果ては国家をも超える存在にまで成長する。 反面、内部の抗争は激しくなり、腐っていくことになる。 元老院だ、執行部だ、皇帝派だと、さまざまな勢力が構想を繰り返す。そして次第に衰退をしていく。 1984年に兄弟によって作られたテーマパークは2075年内部から派生したテロ組織によって壊滅させられ、そのご細々と営業は続けられるが2089年過激派グループによって徹底的に破壊され、その歴史を閉じることになった。
  • 騒音文化論
    4.3
    1巻880円 (税込)
    駅の構内放送、電車や新幹線内の放送、デパートやスーパーマーケットをはじめとする商業施設、商店街、個人商店、行政のスピーカーから流れる放送、そして車からの警告音などなど。街には機械音、肉声を問わず、スピーカーを通じて様々な音が流れている。そうした音、騒がしい状況を日本人は何の抵抗もなく受け入れている。だが、それに耐えられない人たちもいるのだ。抵抗なく受け入れられる人をマジョリティとするなら、耐えられない人はマイノリティとなる。闘う哲学者として問題提起をしてきた著者が、ここでは「騒音社会」で、静かな空間を求めると同時に、悪露に対する少数派の権利をどう考えるか、という問題について展開をしていく。ことに音は単に数値で測定をして「大きい」というだけではなく、個人差や状況によって「嫌悪」を感じるものなのだ。それは性的なマイノリティや、趣味や趣向の少数派差別にも通じるものだという。
  • 大ウンコへん
    4.3
    サナダ虫を自らの体内に飼っていた著者が、医師の立場から日本と日本人が抱える問題を考える。 増える医療過誤、患者の顔を見られない医者、医師の持病は「うつ病?」、病院格差、地域格差、研究医と臨床医など医療現場と医師の「ヘン」を鋭く指摘していく。 一方、日本人は清潔症候群ともいえる「キレイ好き」から生まれる様々な障害や病気、抗生物質はじめ薬に頼りすぎることは危険で、食事や生活で自然治癒力や免疫力を高めようと提案する。 未婚やセックスレスによる激しい少子化はやがて日本人さえ消滅させかねないと警鐘を鳴らす。
  • 死体に聴け
    4.3
    東京都の監察医となって数多くの「死体」と対面してきた著者が「死」とは何かを語る。監察医とは意外なことに事件性のはっきりした死体は解剖しない。いわゆる「変死体」と言われる死因のはっきりしない死体と向き合う。それだけに、その死から様々なドラマを読むことになる。誰にも看取られずに死んだ独居老人、溺れて死んだ子供、ミイラ化した死体、五寸釘を心臓に刺して自殺した男などなど。テレビのサスペンスドラマがよりいっそう興味深いものになるのは間違いない。ベストセラー『死体は語る』に続く監察医のモノローグ。
  • 八甲田山死の誘い
    4.0
    1巻682円 (税込)
    明治35年、吹雪の八甲田山で、訓練中の部隊が遭難事故を起こした。死者199名。世界の山岳遭難で最悪の事故である。 その事故の現場に挑もうと、一組のパーティが八甲田山に入った。 その日もやはり吹雪だった。そして彼らもまた、遭難してしまった。 4人のパーティが遭難し、3人が死亡。しかも、生き残ったひとりが帰途の車中で殺害されてしまう。凶悪でありながら謎の深い山岳事故の真相に、警視庁捜査1課の白鳥刑事と月村巡査コンビが迫る!
  • 幻の殺人
    4.0
    1巻660円 (税込)
    「わたくし、人を……。人を殺してしまったのです」  新聞社の論説委員をしている私は、愛人の冬子から衝撃の電話を受けた。当惑させられたのは、今朝の二時頃だという。  しかしその時刻、冬子に殺人は不可能だった。冬子とともに、わたしは家族に内密にして、熱海に二泊していたのだ。  冬子はこれから自首するという。わたしの不倫の秘密は守るれられるのか。そして、冬子は殺人犯として逮捕されされてしまうのか――。冬子によってもたらされたわたしの戸惑いが深まる。読めない結末の表題作「幻の殺人」。  この全5作の短篇は、長編の原型となったものばかり。男と女がそれぞれに秘める思惑が、意外な形をつくりだしていく。緻密で精巧なミステリー!
  • 加賀金沢殺人事件
    4.0
    1巻682円 (税込)
    金沢の名勝・兼六園で、雪に埋もれていた女性の刺殺体が発見された。黒百合を口にくわえて死んでいたのは、加賀友禅老舗の一人娘だった。 捜査が始まった矢先、容疑者のひとりだった寺の住職が、口に黒百合をくわえた姿で死体となって見つかった。 事件を憂えていた金沢中央署の婦人警官・住之江沙代の前に、警視庁の宮之原警部が現れる。 金沢独特の事情と文化を知る沙代は、相棒として捜査協力をすることに。 歴史と伝統の街で繰り広げられる、哀しい事件の結末とは?
  • 老いの身辺をさわやかに生きるための言葉
    4.0
    《まえがきより》  近年の日本人は、世の中が理想通り動くのが当たり前、と思うようになった。ところが、戦前の日本の現実を知っている世代の私などは、いつの時代だって現世は思い通りにならなくて当たり前、と思って来たのである。これが大きな違いだ。  思い通りにならない世界だから、文学も絵画も映画も生れるのだ。(中略)絵画も映画も、皆作品にこの悲しみの世の一部を必ず切り取って埋め込んで来たのだ。  その悲しみや不運をどう処理してきたかが、個人の歴史そのものなのだ。(後略)  悲しみや苦悶を抱えながら、人はどうすれば清らかに生きていけるのか。真面目な人生のための道標となる貴重な一冊。
  • 天橋立殺人旅愁
    4.0
    1巻682円 (税込)
    北アルプスの丸山ケルンあたりで猛吹雪を避けていた登山グループが、偶然、雪の中から赤いダウンジャケットを発見した。 それはつまり、遭難者がいることを暗示していたが、周辺で何かを見つけることはできなかった。 安曇野署(旧豊科署)の刑事・道原伝吉は必ずや何かあると信じ、ダウンジャケットのポケットにあった豊科のレストランのレシートを頼りに、遭難者を捜すことからはじめた。 伝吉の勘は当たる。 地道の捜査によって、雪の中から見つかったダウンジャケット一着から、男と女の過去と殺意を明らかになっていく。 読み応え十二分の秀逸山岳ミステリー!
  • 一本の線
    4.0
    98歳を超えてなお、旺盛な制作意欲を持って絵画に取り組む著者が、若き日の懊悩や時代に翻弄される人生について、ウィットと哀しみにあふれる文章で綴る日々のかたち。 福岡県飯塚市、筑豊の炭鉱を経営する家に生まれた著者が、東京美術学校めざして一人上京し、地下鉄銀座線の開通にわく東京で、「エカキ」となっていく自分を振り返った自伝的読み物。 戦争へと向かう日々の中で、藝大生として送る日々の暮らしののどかさ、藤田嗣治や今西中通との交流、坂本繁二郎の想い出。戦争のまっただ中にあっても、想いを告げる苦しさと憧れの女性への思慕にもだえる悩みは変わらない。27歳までの青春の懊悩を綴る。
  • 本物の「大人」になるヒント 2019年版
    4.0
    人生の指針となる貴重な一冊である。 これほどまでに、きちんと、人生について、生き方について、仕事について、解き明かした書はなかろう。 若者にとって必読の書であるが、惑いを抱きながら日々生きる大人たちも必読すべき書である。 目次  I 人間関係の基本  II 他者と自分  III 魂の自由  IV 精神の鍛え方  V 仕事に対する考え方  VI 選択と責任
  • 誰にも死ぬという任務がある
    4.0
    誰にも平等に訪れる「死」について書かれた含蓄深いエッセイ。 貴賎、男女、善人、悪人、そして老若を超えて「死」は訪れる。 事故や突然死といった、前もって知ることのできない「死」はともかく、人は病気や老齢になることで徐々に死に向かうことを自覚していく。 そのとき「死」をどうとらえるか。 キリスト教者として神の存在を信じ、神への感謝の日々を持ち、世界各地で人だけではなく動物や植物の「死」を目の当たりにしてきた著者ではならでの生死感は、読む者の心をうつ。 死に向かう心構えを綴る名エッセイ集である。
  • 百万塔伝説殺人事件 警察庁 宮之原警部 東北旅情難解ミステリー長編
    4.0
    1巻682円 (税込)
    岩手水沢の日高火防祭りを見物のために東京から訪れていた緒方に、見知らぬ男が突然、風呂敷包みを渡して走り去った。 一緒だった恋人の飯島晶絵は、不安になり、そんなものは警察に届けるか、ホテルか駅のコインロッカーに置いてきてしまえばいい、と言ったが聞き入れられなかった。 不安は的中した。 翌日、渡した男が死体で発見され、渡された緒方にも不幸が……。 捜査をはじめた警察庁の宮之原警部は、これは古美術にまつわる事件と看破したが、思いもよらぬところまで向かう難事件となる。
  • 長生きする食 早死にする食
    4.0
    医師にもいろいろな立場がある。 製薬会社と関連している場合もあれば、食品会社との連係していることもある。 もしそんな立場の医師だとすると、公正であれ、というのは理想論ということになるかもしれない。 ただ、そうでない医師もいる。巨大組織と利害関係を絶った立場の医師ならば、忖度した発言はしなくなるだろう。 著者で医学博士の高田明和は、本書で高らかに宣言している。 「私は本書で、『自由意思の正論』を思いっきり言おうと思います」と。 「自分の自由意思でものを言える『自由医師』」の著者だからこそ、本書は信じられる。
  • エクセル最速仕事術
    4.0
    1~3巻902~974円 (税込)
    現代のビジネスパーソンの必須アプリともいえるのが、オフィスアプリのなかでもとくに利用頻度の高いエクセルです。このエクセルにはパッケージ版のほか、マイクロソフト社のサイトで無料で提供されているExcel Onlineがあり、いまやパソコンばかりかタブレットやスマートフォンで、会社や自宅だけでなく出先や出張先でさえも表作成が行える時代になりました。このエクセルを使った表作りは、会計や経理ばかりでなく、資料作りやプレゼンテーションにも役立つものだけに、効率よく作業を行いたいもの。本書には、エクセルを使った仕事を効率よく行うための、基本的なテクニックから裏ワザまで満載されています。パッケージ版エクセルだけでなく、Excel Onlineにも完全対応したエクセルの時短テクニックを、詳細に解説しました。
  • 大ウンコ
    4.0
    現代人の生活がどんどん抗菌化、清潔化されていく。匂いに対しても過剰な反応がある。便の臭いはもちろん、汗の臭い、体臭などは反清潔と、排除されている。果たして人の生活はウンコや臭いを、ただ「汚いもの」として排除してしまっていいのだろうか。 寄生虫学、感染免疫学の専門家である著者は、こうした清潔志向に警鐘を鳴らす。定期的にウンコをすることは健康維持のバロメーターだし、ウンコに細菌が住むことも臭いがあることも意味のあることだという。ヒトが無菌の中で暮らすことは、人類の存亡にもかかわることだという。不快生物としてゴキブリ撲滅も、化学物質のボディシャンプーで体を洗うといった「異常な不潔ぎらい」は本来必要なものまで排除してしまっている。O157の流行も、アレルギーの問題もそうしたことに起因していると言い切るのだ。 本書は健康のための「反清潔」「反抗菌」「反消臭」のススメ、である。
  • 鍋大好き読本
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 鍋料理の歴史から、その醍醐味、日本各地の自慢の鍋を紹介。そして湯豆腐、寄せ鍋、ちゃんこ鍋、アンコウ鍋、鴨鍋、すき焼き、カキの土手鍋など、さまざまな鍋料理の作り方を解説する。
  • ヒトは、こんなことで死んでしまうのか
    4.0
    1巻770円 (税込)
    人というものは、こんなにあっけなく命を落としてしまうものなのだろうか。事故や病気といったものはもちろん、日常生活には死の危険が潜んでいる。病院で死ななかった2万体もの遺体を監察医として「検案」「行政解剖」をしてきた著者が、意外な死因や医師の倫理について考察する。「脳、心、肺」の3つの器官の機能が停止する原因を様々な角度から解き明かしていく。
  • LINEを巧妙にビジネスにつなげる
    4.0
    急激に成長してきたメッセージングサービスのLINEは、企業向けのLINE@アカウントによって、集客や販促、マーケティングなどに利用することができます。日本人の半分以上が利用しているLINEだけに、商品やサービスのPR、販売促進など、使い方によっては大きな成果をあげられると期待できます。ただし、そのためにはLINEの使い方から他のSNSとの相乗効果など、ビジネスならではのノウハウがあります。本書は、豊富な実例をもとに、これからLINEを集客や販促に活かしたい企業、ビジネスマン向けに、顧客の心をつかむLINEの活用法を解説しています。
  • たまごの常識、間違いだらけ!
    4.0
    実は、たまごはコレステロールを下げるということを知っているだろうか。  たまごの食べ過ぎは体に良くないという間違った常識を持つ日本人が多いが、大いなる間違いだ。  本書では、「完全食」であるたまごの優れた健康効果を解説。 動脈硬化の予防、血管を丈夫にする、活性酸素を抑制しコレストロールをコントロールする、脳機能を活性させボケを防ぐ、胃炎・胃潰瘍を防ぐなど、たまごがヘルスフードの優等生であることをわかりやすく紹介してくれる。  手軽で安価なたまごを活用した「知的食生活」を提案する、わかりやすい健康応援本。
  • 雨が好き
    4.0
    1巻476円 (税込)
    高橋洋子の初期の作品集。デビュー作の「雨が好き」は中央公論新人賞受賞作。 列車の中で知り合った若い舞台女優と歳の離れた作家とのひと夏の恋愛を描く。知り合ってすぐに男は、鎌倉の家に来ないかと誘う。そこには四匹の猫がいるだけだという。秋になって別れた後、主人公の女優は、車の中で降る雨を見ながら「雨が好き」といった男を思い出し、逢いたいと思う。 「通りゃんせ」は芥川候補作になり注目された。 映画監督と若いカメラマン助手との間で揺れる女優を描く。強引で傲慢な映画監督と正反対の控え目なカメラマン助手に心は動いてゆく。 一本の映画の撮影の終了とともに監督との関係は終わり、同時にカメラマン助手との関係もばれてしまう。彼女は生まれ育った場所をおとずれ、自分を見つめなおそうとする。
  • 死なない練習
    4.0
    著名なアートディレクター・長友啓典の人生を楽しむためのエッセイ。 がんを告知されてもいかに前向きに物事を考えるかを教えてくれる。入院中に描いた多くのイラストも掲載。
  • ずっと死体と生きてきた
    3.8
    東京都の監察医として、5千体の解剖、2万体の検死にたずさわってきた。サスペンスドラマですっかり一般的になった監察医は生きている人間ではなく、亡くなった死体と向き合う。死体から様々なことを読み取るという“仕事”を通じて、逆に人の“生きてきたこと”を読み取る。変死体、殺人、事故、自殺と、死因も様々だ。退官後も多くの経験から死に至る状況を推察し、死因の特定を試みる。時には犯人の心理に迫り、遺体発見のアドバイスも求められる。決して美しくない自殺の実態から、事件の真相など、未解決事件への推理のアプローチなど、監察医の見た“事情”が綴られる。
  • 生命のバカ力 人の遺伝子は97%眠っている
    3.7
    私たちの遺伝情報は、ほとんど眠っているのです。そうすると、眠っている遺伝子をONにして、起きている悪い遺伝子をOFFにすることができれば、私たちの可能性は飛躍的に発展するのです。(はじめに、より抜粋) 未知の領域だった遺伝子を、どうすれば自分のために活かすことができるか。そのヒントと活用実例を紹介。
  • 夫婦口論 二人で「老い」を生きる知恵
    3.7
    まるで、朝食のテーブルを挟んで前に夫婦が語り合っているかのようだ。 丁々発止のやりとりは、スリリングであり、エキサイティングだ。 日々の生活、子育てから始まり、日本と日本人、国際社会で生き抜くこと、安全保障の危うさ、戦争はいかに人を作るか、キリスト教、イスラム教、仏教、神道―宗教は人生とどうかかわるか、夫婦の在り方と幸福とは、などとさまざまに展開していく。 義務や責任をないがしろにし権利だけを主張しがちな現状を憂い、このままでは日本は危ういとまで言い切る。 日本人はどうあるべきか、どう生きるべきかを、長い人生経験と独特の価値観、50年以上の夫婦生活の経験から語る珠玉の言葉の数々。
  • 男と女の悲しい死体
    3.7
    1巻682円 (税込)
    ダイナマイトをふたりで抱えて爆死した男女。 セックスをしたまま心中をしてしまった男女。 奥さんの下着をつけたまま自慰の途中で心臓発作で亡くなった夫…… 。隠蔽されることの多い男女が絡まる死を、東京都監察医務院での30年のキャリアをもつ著者は冷静に見てきた。 心中、無理心中、殺人、自殺……。 どれをとっても、美しい死体などないと断言しているが、死ななければならなかった彼らの人生に思いを馳せずにはいられない。
  • 道教の性愛術: 古代中国人の悦楽秘法
    3.6
    道教は中国三大宗教の一つで、二千年を超す歴史を持つ。 その考え方の中には不老不死を願う神仙思想、陰陽五行説による男女の交わりなどがある。 こうした考えをもとに「房中長生術」が生まれた。 房中術というと、セックスをどう楽しむかだと解釈しがちだが、そうではなく、セックスという男女の交わりを通じて、病を治し、健康な生活を維持し、長生きをし、場合によっては不老不死の生命を得ようというものだ。 本書では、それらを現代に移し替えて男女の交わり・性技巧について微に入り寨を穿って解説をする。 男女、互いの気持ちを高め、十分に気持ちを通じ、過度にならぬセックスが、体も心も癒し、長寿に導くと説く
  • 電話男
    3.6
    1巻660円 (税込)
    電話男とは何者であるか。小説内では、こう書かれている。 「電話男はなんの報酬も求めませんし、逆にあなたに向ってグチを言ったりすることも決してないのです」 電話男は、以下のような存在らしい。 「どんな話にも耳をかたむけることになっています。だから話がつまらないからといって途中で電話を切ったり、話の内容に非難がましいことを言ったりすることは決してありません」 どうすれば、こんな素敵な電話での話し相手が得られるか。 「電話男の電話番号さえ入手すればいい。それだけです」第三回海燕新人賞を受賞した、小林恭二の記念すべき第一作である。 1984年に書かれた当時、「現代人のコミュニケーションを求める姿を暗示している」などと評論され、絶賛された。この時の現代の姿は、何十年と時が過ぎた「現代人」にも当てはまるのではないか。 つまり、この小説が発表された当時、時代を先取りした小説であったが、それは今も、時代を先取りした小説ということなのだ……。 あなたは、この小説をどのように読み解くだろうか。
  • したたるものにつけられて 自選恐怖小説集
    3.5
    1巻671円 (税込)
    ひたひたと、怖ろしい何かが胸に迫ってくる。固唾をのまずにはいられない、強烈な体験をもたらす恐怖小説集。 これはフィクション? ノンフィクション? 何かの恐怖から逃れるようとするために、意図的にそんなことに思いを巡らせてしまう。 精緻であり多彩。人間存在の奥に横たわる悪と憎悪と善を浮き彫りにする。
  • 日本国の逆襲
    3.5
    1巻682円 (税込)
    バブル全盛期、日本はその強大な経済力を持って世界を席巻しようとしていた。そんな時代に書かれた抱腹絶倒のコミカルなパロディー小説集。 表題作は日本に脅威を抱く各国は多国籍軍を組織して対抗し、日本は影響力をなくしていくその顛末を描く。 そのほか巨大化する力士のためか日本の伝統的スポーツ大相撲の滅亡を描いたり、車社会の「神」の存在や、受験教育のひずみなど、日本の社会が抱える問題は抉り出す。 バブル全盛期に書かれたものだが、21世紀、令和になっても、日本の状況はそれほど変わっていない、いや、もっと深刻になっている、と考えさせられる。 作家の想像力、創造力の偉大さを感じずにはいられない一冊。
  • たまたま地上にぼくは生まれた
    3.5
    哲学は難しい、哲学者は何を考えているのかわからない――。 一般人には、哲学も哲学者も雲の上の存在である。本書を読むと、哲学者は日々こんなことを考えているのかと知ることができるが、驚愕もしてしまう。そして同時に、多くのことを学ぶ。 この本は、カント哲学の学者であり、闘う哲学者として多くの著作を持つ著者の、講演やインタビューや対談をまとめたもの。 考えるための素材に満ちている。 哲学を志す原点となった、小学生のころの「明日死んでしまうかもしれない」という恐怖は「そんなに一生懸命生きても明日死んでしまったら何にもならない」というところへ向かう。 ウィーン留学で考えた「ヨーロッパ」「国際化」。哲学を学ぶことは「死」と「時間」と「言葉」と向かい合うことであり、「理不尽さ」を知ることであるともいい、真摯に哲学的に「生きる」ことのたいへんさを語る。
  • 「ばっちいもの」健康学
    3.5
    現代人は「きたない」「くさい」「きもちわるい」などを排除してしまう。 しかし、こうしたものがないと、本来人は生きていくことができなないという。 うんこ博士と言われ、自らの体内に寄生虫を飼い、感染免疫学の専門家であるの著者は、身の回りの「きたないもの=ばっちいもの」とむきあう。 ウンコ、おしっこ、おなら、げっぷ、汗といった人の体から出るもの、細菌、ダニ、寄生虫、カビなど、嫌われものとのつきあいを通じて、アレルギーにも負けない免疫力の高い体作りを考える。 そして、殺菌、滅菌、消臭、無臭などを指向する「超清潔社会」に警鐘を鳴らす。
  • 1573年 信長の美色
    3.5
    1巻647円 (税込)
    人買いにさらわれた里々を取り戻すため、自ら奴隷のみになった市勘。 しかし里々を救い出せないまま、二人はマカオへと連れていかれる。 異国の空の下で働く市勘だったが、忍びとしての彼の力に目を付けたポルトガル商人・ピエトロが、日本に売られた8人の南蛮娘を取り戻すことを条件に自由にしてやると言った。再び日本の地を踏む市勘、その目指す先は織田信長だった……。 壮大なスケールで描く戦国時代小説、堂々の完結編!
  • 死体論
    3.4
    「法医学者は死体の専門医だ」と自負する東京都監察医務院院長を務めた著者が、死体から社会や世相を見る。 二万体を超える死体と対面し、死体の発する声を聞く「逆の発想」で現代日本の抱える病理まで探っていく。 殺人、事故死、自殺といわゆる「外因死」と病気による「内因死」が、社会や残された者たちにどういう影響を及ぼすか。 身近な者の死は悲しみだけではなく保険金や相続の問題も引き起こし、少年犯罪や子殺しといった弱いものが犠牲になる殺人はいじめや育児放棄の結果でもある。 「死とは脳、心、肺の停止した結果で、その原因が重要なのだ」と「死体」論を結論付ける。
  • 解剖学はおもしろい
    3.4
    東京都監察医務院に監察医として勤務し、数多くの解剖を手掛けた著者が「解剖学」という学問を通じて、人の体、死と生について様々な角度から解き明かす。法医学は死んだ人間を対象とする医学だが、ここでは死体を通して生きた人間の体に迫る。細胞と体のしくみ、骨と筋肉と美男美女の関係、循環器・呼吸器・消化器・泌尿器・生殖器などの器官、男と女の体の違いとDNA、体のバランスを取る内分泌や神経や感覚器など。看護学校の解剖学の授業の副読本として書かれたものを、多くの例を加えて分かりやすく一般書として編集しなおしたもの。私たち自身の体のしくみや不思議を知る上でも楽しめる一冊だ。
  • 「藪の中」の死体
    3.3
    法医学の第一人者、元東京都監察医務院院長を務めた上野正彦さんが古今東西の名作に書かれた事件に迫る。 芥川龍之介『藪の中』では武士は誰にどのようにして殺害されたのか、谷崎潤一郎『鍵』で性交死ははたしてなぜ起きたのか、ポーの『マリー・ロジェエの怪事件』では、マリーは水死なのか……。 また戦後日本の事件史に特筆される二つの事件、青酸カリによる強盗大量殺人事件「帝銀事件」と旧国鉄総裁の轢死事件も残された資料から、アームチェア・ディテクティブよろしく、事件の様々な可能性を探る。 そのほか、森村誠一『精神分析殺人事件』と横溝正史『犬神家の一族』も取り上げている。 豊富な経験に裏付けられた斬新な検証と想像力が、物語の興味を一層深くしてくれる。
  • モンスターフルーツの熟れる時
    3.0
    1巻671円 (税込)
    代官山のすぐ近くの猿楽町を舞台にしたスリリングな連作短編集。 「君江」では、性と生の発芽を、猿楽町の町並みとともに丹念に描き、「友子」ては、全国の女性たちを巻き込むほどの大きなムーブメントを「美」によって作り上げた姿を描く。 次の「千原」では、不安と憎悪と共感がもたらすものが何かを見せつける。そして最後の短篇が「わたし」。 この「わたし」は小説内の「わたし」を指しているいのは明白だが、あなたにも内包するであろう「わたし」にちがいない。緻密に構築された世界が、読む者の心に訴えかけてくる。
  • 魂の自由人
    3.0
    「私はずっと前から『魂の自由人』になたたいと思っていた。これは人生におんて非常に大切なことで、身体の健康と魂の自由とは、対をなす重大な要素だと考えている。健康については世間にたくさんの本があるし、医療についての専門家でもない私が書けるわけがない。しかし、魂の自由については……」(本文より抜粋)。 困難な時代だからこそ、心と魂の自由を得た、自分らしい生き方をしたい。そのヒントが、本書から得られるのではないか。
  • 夫婦の情景
    3.0
    夫婦にとって何が大切で、何が夫婦に幸せをもたらすのか。そして、夫と妻、それぞれの幸せと不幸せとはいったい何なのか?  夫婦生活をつづけていけば、必ず起きる、喧嘩。些細なもので済むこともあれば、別れる別れないの大事に展開していくこともある。何がどうなって、気持ちはすれ違っていくのか。互いの思いやりが、相手の心に響かなくなってしまうのは、いつからなのか。  壊れやすい夫婦の愛と心を、温かいまなざしで描いた極上の短編集。
  • 夢あわせ
    3.0
    1巻682円 (税込)
    二つの世界、私たちが生きている世界と別の世界がふとしたことから触れ合ったとき事件が起きる。SFの名手の著者が描き出す12の短編。 同じ夢の中に入りたいという仲睦まじい夫婦の願いがかなった時の結末を描く表題作「夢あわせ」、「雪洞夜話」は江戸時代の女郎の悲しい願いが籠められた雪洞の物語。「怪談桜橋」は著者の戦争体験が生み出した東京大空襲の日のリアルな幻想。「特異点」は著者自身のホテル暮らしに想を得た不思議でユーモラスなオハナシ。20種近い職業を経て作家になった著者の経験や生き様から生み出された、読み応え充分の奇抜ながら納得のSF譚。
  • 宮之原警部の愛と追跡
    3.0
    1巻682円 (税込)
    官僚組織である警察庁において、唯一、事件を捜査する権限を持つ宮之原警部は、妻の真由子とともに、信州飯田市に嫁いだひとり娘の津玻紗の家を訪ねることになっていた。ところが、妻は姿を現わさない。不審に思っているところに、「要求はなにもございません」という奇妙な電話がかかり、誘拐されたことが判明した。妻は生存証明のためにその電話口に出て、自分を恨む者の仕業かという警部の問いに対し、「違います。これは不運な偶然なのよ」という言葉を残して電話は切られた。これはいったい何を意味しているのか。最愛の妻を誘拐された宮之原警部は、知力と経験のすべて注ぎこみ犯人と対峙する。はたして、妻を無事救出できるのか。宮之原警部シリーズの中でも傑作との呼び声の高い、感涙の作品!
  • なぜ人は恐ろしいことをするのか
    3.0
    このエッセイは、(中略)私の贅沢な時間の報告として続いてきた。贅沢というと、おいしくていいものばかりと思われそうだが、およそ世間に存在するすべてのものはおもしろい。浅ましさ、狡さ、でたらめ、それらのものすべてが、人間の属性だから、やはり楽しいのである。―まえがきより― 世の出来事をどのような視点で見て、考えたら良いのか、見事なまでに示され、読み進めるうちに、背筋がすっと伸びていくようである。 読書の醍醐味がぎっしり詰まった明晰エッセイ集!
  • 炎の残像
    3.0
    1巻682円 (税込)
    愛しい恋人は、自らの命を絶った。 その原因を、小津健吾はわかっていた。 伊豆にドライブデートに出かけた時、暴漢に襲われたことを苦にしたものだった。 ふたりで乗り越えようと誓ったが、果たせなかった。 悲劇はそれだけでは終わらない。 今度は健吾が命を狙われる。地方に暮らす親兄弟までもが襲われる。 なのに、なにに原因があるのか、相手が誰なのかわからない。 健吾は相手を特定できないまま、復讐を誓う――。 迫力のハードバイオレンス長編。
  • 伊予松山殺人事件 警察庁 宮之原警部 大いなる洞察力
    3.0
    1巻682円 (税込)
    好評、宮之原警部シリーズ。 松山駅近くの繁華街の駐車場でホームレスの他殺死体が発見された。 真っ黒に汚れた衣類、生ごみのような悪臭を放っていた。死体からは、トカレフ、胴巻きからはタレントの戸籍謄本が発見され、事件はセンセーショナルな様相を見せ始める。 半年ほど前に同じ管内の殺人事件を鮮やかな推理で解決に導いた、愛媛県警松山中央署留置所の看守、大鷹鬼平は、刑事の藤森とともに捜査を始める。 実は鬼平には頼る後ろ盾があった。 警視庁遊撃捜査係の宮之原警部だ。 捜査線上には、ホームレスの最後の目撃者、屋台のラーメン屋の親爺、専門学校の用務員、連れ込み旅館の仲居などが参考人として挙がる。 そこへクラブの美人ホステスから「ホームレスに尾けられた」という電話が入る。 鬼平は、ホームレスの身元が事件のカギと睨み、東京・代々木公園のホームレスの群れに潜入しようと試みる。
  • 人は星、人生は夜空 2019年版
    3.0
    結婚、家庭、健康、病気、老い、死……。時代が移り、社会が大きく変わっても、これらは私たち人間にとって容易に解決できない永遠のテーマである。一日一日を生きていくなかで、常に壁となって行く手を阻み、私たちを苦しめる。それでも人間は歩み続ける。うまくいかなくても、挫けそうになっても、信念をまげず上を向いて。天空に輝く星に自分自身を重ねるように。 一生はよくも悪くもなくただ続くものかもしれない。そんな日々過ぎて行く時間を、少しでも楽しく、目的を持って費やすならば、人生はみじめであるどころか、その人にとって眩い光彩を放つものになる。作家曽野綾子の数多くの著作には、そんなメッセージが散りばめられている。 妻として、夫として、子として、親として。誰もが拠って立つ位置それぞれの、様々な場面で指針となる希望のことばがここに詰まっている。人生に悩み、闇夜に彷徨うあなたを厳しく、そして優しく照らしてくれる珠玉の箴言集。
  • 観念的生活
    3.0
    カント哲学の専門家であり、闘う哲学者と言われる著者の日々、ひたすら思考する。 「私が存在するとはいかなることなのか」「善悪とは何であるのか」「私は死後どうなるのか」と自らに問う。 デカルトの「これらの問いをまったく発しない人は稀であろう。では、それにもかかわらず、なぜほとんどの私は思惟する、よって私は存在する」という命題に疑問を持ち、『純粋理性批判』などのカントの著作をもとに答えを見つけようとする。 問い続けることは苦しみだが、それが哲学することだという。 「このすべてを認めた上で、それでも問い続ける人がいる。 その内の多くは、岩のような問いをほんの僅かでも自力で熔解していくことが無性に楽しいからである。 究極的真理には達しなくとも、真理に一ミリメートルでも近づくことが他の何にも換えがたい喜びだからである。」という言葉に、哲学者としての著者の実像がある。
  • 女だけの死体ファイル
    3.0
    女性の死体について著者は語る。 女の生き様同様、女の死に様も多種多様である。 怨念を感じさせるような死体もあれば、哀れを誘う死体もある。 東京都の監察医だった著者は、亡くなった方が存命だった頃の、喜びや辛さ、せつなさにまで想いをはせる。 女の死体は、男の死体と明らかに違うことが見えてくる。
  • あなたの病気には意味がある
    3.0
    「脳梗塞や心筋梗塞を起こすような人は、昔なら大変な英雄だった。……これら重大な病気は、なぜ起こるのか、その原因を深く探っていくと、それは単にからだの中の“異常箇所のトラブル”や“弱点の露呈”ではなく、むしろある意味で“強さの表われ”だということが分かってきます。」と、著者は語る。 わたしたちを蝕む病気が、体の弱さによるものではなく、人としての優れた特性だとしたら? 病気との向き合い方も考え方もおおきく変わる、病気についてまったく新しい視点で捉えた貴重な書だ。
  • オトコ強化論
    3.0
    日本男子は何からなにまで弱り切っている──。 カイチュウ博士こと藤田紘一郎先生は、大まじめに警告します。 日本男子は、心と身体が弱くなっているだけでなく、精子までもが弱くなっていると指摘します。 何がいけないのか? どうすれば心身を鍛え、1匹の精子から強者にできるのか? 本書は、今日からはじめられるヒントを解説します。
  • 殺人鉱脈
    3.0
    1巻682円 (税込)
    長野県豊科駅の近くでおきた、立てこもり事件が無事解決した。 ほっとしたのも束の間、あろうことか事件解決にあたっていた機動捜査隊の隊員が、コンビニのトイレに、拳銃を入れていたウエストポーチを置き忘れてしまう。 大失態だ。 長野県警はこの失態を挽回すべく、拳銃発見に総力をあげるが、遠く離れた石見銀山の見学坑道内で、その拳銃を使った事件が発生した。 急きょ、道原伝吉刑事は、事件となった島根の地に出向くことになるが、第二の発砲事件が、今度は長野県の白鳥湖でおきてしまう。 一見、ふたつの事件に関連はないように思われたが、道原伝吉の執念の捜査によって、遠い過去から複雑に絡み合う宿怨、悔恨がふたつの事件の元になっていたことを突き止める……。 人の善意と欲得が織りなす協調と背反を、見事に描ききっている。読み応え十分。
  • 八方尾根殺人事件
    3.0
    1巻682円 (税込)
    北アルプスで起きた2件の遭難死亡事故は、殺人ではなかったかとの投書が、長野県警刑事部「特殊犯罪捜査室」に寄せられた。 捜査をはじめてみると、明らかにおかしな点が出てきた。 同じ人物のパートナーが遭難していた。 彼らは、親しいつきあいをしていたわけでものに、北アルプスに向かったのだ。 これは事故なのか、事件なのか。刑事たちの地道な捜査がつづき、少しずつ真実が明らかになっていく。 驚愕の結末は、予想できないものだった。
  • 飢餓連峰
    3.0
    1巻682円 (税込)
    厳寒の2月末、中央アルプス空木岳で女性2人を含めた7人のパーティが遭難した。 テントの中で天候の回復を待ちつづけるが、天候は回復しない。 食糧は少なくなっていく。猛吹雪はつづき、捜索隊は近づくこともできない。 飢えと寒さに1週間、10日と晒されるうち、彼らの精神は少しずつ異常をきたしていく──。 山岳小説の第一人者梓林太郎の長編小説第4作目となる、みずみずしい迫力に満ちた力作だ。
  • 凍血樹林
    3.0
    1巻660円 (税込)
    ちょうどその日、冬の上高地で、カラマツの木に寄りかかるようにして立つ、氷に閉じ込められた遺体が発見された。いったい誰が、手間をかけた遺体をつくったのか。警察官の妻の射殺と関連ははたしてあるのか。稀にみる難事件に、長野県警豊科署の道原伝吉が挑む!一月下旬の朝、警視庁刑事の妻射殺事件のニュースで持ちきりだった長野県警豊科署に「妙な遭難者を発見」の通報が入った。現場は上高地の小梨平。遭難者は若い男性で、氷柱の中に閉じ込められた形で木の幹に添って立っていた。所持品から身元は割れたが、脇腹を二か所刺されていたため他殺と断定、殺人事件へ。手がかりも殺害動機も掴めず、捜査は難航。担当の道原伝吉刑事も、これだけ犯人像が浮かばない事件も珍しい―と。山岳ミステリーの第一人者・梓林太郎の渾身作。
  • 原始人健康学
    3.0
    免疫学者で寄生虫学の第一人者の著者が、アジアの子供の生活を通じて、現代人の健康と病気の関係について考える。 現代人は「汚い」と「清潔」に敏感になりすぎてはいないだろうか。 それは豊かになり、いつでもどこでも物が手に入るようになったことと関わっている。 豊かになった代償として、本来持っていた寄生虫や微生物との「共生」を捨て、バランスのとれた食事を止め、アトピーなどのアレルギーや生活習慣病に苦しみ、抗生物質をはじめとする与えられ「薬」や「抗菌グッズ」で生活している。 家畜化された動物ではなく、野生動物のようにたくましく生きることが、本来の意味での健康を取り戻すことではないか、という。 発展途上国の人たちとの付き合いの中で得た「自然治癒力」を取り戻せと現代日本人への警告、提言。
  • 「超回復」 健康生活のための本物ワザ
    3.0
    ただの回復ではなく、もとの状態を超えて良くなる「超回復」をキーワードにした、面白くてためになる健康本。「一度折れた骨は二度と折れない」「なぜ運動をした翌日は筋肉痛に?」「なぜ桑田真澄はトコトコ走りをやってたの?」など、興味深いテーマが満載。 長嶋茂雄や宮里藍など多くのトップアスリートを直接指導した田中誠一氏が紹介する、運動・スポーツにまつわる常識と非常識やトレーニング方法は、わかりやすく実践的である。最終章では、ヘルスフード科学の第一人者・矢澤一良博士が疲労回復の観点から抗酸化物質のエースといわれるアスタキサンチンをはじめ「超回復」に役立つ食品と栄養素を解説。
  • 孤独のいいなり
    3.0
    1巻660円 (税込)
    35歳になったフリーライターの真弓子。元彼のDVのトラウマから過食嘔吐を繰り返す。 新しい彼〈蛍さん〉は、結婚してしまったが、彼との不倫関係は続いている。 ライターとしての仕事に窮した真弓子は、風俗雑誌のライターとして働き始める。取材に訪れたプチ風俗店で、青い瞳の男「グンジョー」に出会う。彼は渋谷あたりでうろつく少女たちを風俗店に売り飛ばす男だった。 グンジョーと出会ったことから、彼女の生き方は次第に転落の一途をたどる。一方グンジョーは正体不明の女「藍」の幻を追いかける。「藍」は救われない男たちに無償の奉仕をしている女だ。 リアルでファンタジックで、愛と性の狭間で壊れていく女、再生していく女を描く物語。
  • 渋谷にて行方不明
    3.0
    1巻660円 (税込)
    若者を引き付ける刺激的な魅力にあふれる街・渋谷。ともに中学三年生の田村知佳は茨城から家族と、市橋友香は山梨から友達と、憧れの渋谷に遊びに来た。少女の面影を残す彼女たちは、それぞれ別の男にナンパされ、監禁されてしまう。そして二人は秘密のパーティで、オークションにかけられ中年男の餌食となる寸前の窮地に。一方、彼女たちが宿泊を予定していた人気ホテル「ステイ渋谷」のオーナー寺泊新吉は、二人が危険な状況に陥ったことを察知。かつて渋谷の自警団を作っていた、古き良き渋谷を愛する老人やオヤジたちと協力しあって、二人を救おうと立ち向かっていく。ロリータたちの危機的状況の描写や秘密パーティで繰り広げられる官能の世界は、読者の期待を裏切らない。大活躍するオヤジたちのキャラクター設定と相まって、神崎作品の中で異彩を放つ佳作。
  • 寅さんの巻 ‐車家の謎
    2.0
    大ヒット映画シリーズ「男はつらいよ」の主人公「フーテンの寅さん」こと車寅次郎と彼の周りの人々への限りない愛にあふれる、「男はつらいよ」の“寅の巻”。  1969年に第1作が公開された「男はつらいよ」シリーズは、1995年公開の第48作まで、誰もが笑い元気になれる日本人の心の原風景を描き続けた。  渥美清が演じた愛すべき男・寅さんとその世界を、本書で徹底的に解明したのは「寅さんをこよなく愛する会」。同会は、寅さんの言葉・行動などに心酔するライター、イラストレーター、OLなど“寅さん大好き人間”の集まりで、半年に一度そろって観賞し、作品や登場人物の分析・研究を続けてきた。彼らの人生にとって「寅さんシリーズ」は欠くことができないものだという。  45作公開時点でまとめられた本書は、数ある“寅さんの謎本”のなかで、寅さんへの愛情がもっとも感じられる一冊。
  • 金瓶梅1
    続巻入荷
    -
    1~3巻770円 (税込)
    世界の四大奇書の一つと言われるのがこの本『金瓶梅』だ。その書名はほとんどの人が知っているはずだが、さてその全訳となると目にした人は少ないはず。なぜなら本書本以外、全訳がないからだ。この本では露骨な性交の描写も訳されている。 物語の舞台は十二世紀の山東・清河県。主人公の西門慶は正妻のほか五人の夫人がいる、そのうえに女中や乳母、使用人の女房たちとも関係をしているし、遊郭にも通う。色と欲とが絡み合った人間臭いドラマが流れている。 中国の性に関するおおらかさを楽しんでほしい。デジタル化にあたり、長大な物語を四つに分けて編集をし直した。
  • 新・恋愛小説館
    -
    大好評を博した「恋愛小説館」の続編。というより、新たな極上「恋愛小説館」である。 10の短編は「冬の宴」「白い香り」「緋い石」「陽ざかり」「落葉樹」「枯菊」「即興曲」「ララバイ」「彩雲」「青空」からなり、それぞれが特異な状況に置かれた男女の心理の移ろいを見事に描ききった。 連城三紀彦という、類い希な作家の豊かさや才能が本書に残されている――。
  • 幻獣の森
    -
    1巻693円 (税込)
    ふたりの男が延髄を刺され、トリカブトを注入されて死亡した。つづけて、女性も亡くなった。一見すると、何のつながりもないと思われたが、3人とも茸狩りでペンションに泊まった折、土石流に巻き込まれていた。生き延びた男は、そのことに気づき、思いもよらぬ手段を講じ、殺人鬼に抗していく――。〈表題作「幻獣の森」〉。ほかに「蟹と狼」「変化(へんげ)」「巨猪の山岳」。全4篇とも、脳の奥底を揺さぶる刺激に充ちた作品集。 西村寿行って、こんにもヤバい小説を書いていたのか――。
  • 軽井沢・京都殺人事件
    -
    1巻682円 (税込)
    旧軽井沢で広大な敷地をもつ元華族の大邸宅で、本物のセレブが参集し、酒と料理と会話を愉しむパーティが催された。深夜になって、参加していた日本のホテル王の姿が見えなくなった。皆で探していると、二階の部屋で短剣を胸に一突きされて殺害されていた。数日後、軽井沢でのパーティに参加していた現職の国会議員が東京湾の倉庫街で殺害されているのが発見された。 これは連続殺人なのか、はたまた、偶然なのか。元華族の美女が、殺人に関わっているのか――。パーティに参加していた可愛くてしっかり者の女子大生・神谷慶子が事件の裏に潜む動機を探っていく!
  • 恋愛小説館
    -
    著者はあとがきで、この十の物語を書くことになった動機について書いている。 「愛という言葉を解説するのに、僕にはこの十の物語と本一冊分の字数が必要だったのです。四十近い年齢で漠然と考える恋愛には、恋の甘美さはなく、愛のほうも純粋にそれだけというわけにはいかず、生活の雑事の埃と煤にまみれています。(中略)その埃と煤のほうを書きたかったのだとも思います」(後略)」 愛という言葉に、誠実に向き合った著者が出した誠実な答えが、この短篇集にある――。
  • 人間の十字路
    -
    1巻715円 (税込)
    あり得ないほど見事なまでに、特異な短篇集だ――。北アルプス山麓の村で、若者の失踪が相次いだ。究明のために訪れた法師の伊良加は、そこに強烈な霊気を感じ取り、挑んだがはかなくも敗れてしまう。そこで頼ったのが、高僧の紹運だったが、はたして、どうなるのか……。(「情鬼の邑にどらわれし女の物語」より)。九つの短篇すべてが「~~の物語」と題され、全編に描かれる異界と現実の交錯には嘆息――。
  • 尾道殺人事件
    -
    1巻671円 (税込)
    カタログ雑誌の編集長・椎名紗智は、カメラマンを伴って、掲載依頼のあった尾道の水産会社を訪ねた。応対に出たのは社長の高梨だったが、取材途中にもかかわらず、社長は姿を消してしまった。仕方なく椎名編集長とカメラマンは帰京して社長からの連絡を待ったが、数日後に報されたのは高梨社長の殺害されたということだった。 警察庁の宮之原警部に淡い恋心を抱いていた椎名紗智は、すぐさま助言を求めに向かった――。
  • もうひとつの恋文
    -
    絵本作家夫婦の間に、すっと入り込んだ若者。彼が夫婦に心の隙間をついていく「もうひとつの恋文」、知らず知らずのうちに、不美人ながら尽くす女に心を奪われていく男の心模様を描いた「手枕さげて」など5作品を収録。創作のきっかけになったのが、友人や編集者が何気なく洩らした言葉・フレーズというから、一流作家の創造力に唸ってしまう。このあたりのことは「あとがき」に詳しく書かれている。一読推奨――
  • 死紋山脈
    -
    1巻682円 (税込)
    夏が終わりを告げる頃、北アルプス・赤岳ヒュッテの管理人が遺体となって発見された。山を熟知している管理人が遭難するはずがなかった。人が良い彼がなぜ、殺されなければならなかったのか。そこには、山小屋で起きていたあることが、源流だった――『遭難遺体の告発』。全7篇。アルプスの山々を舞台にした殺意と刑事の活躍を、熱量高く、切れ味鋭く描ききった短篇集。
  • 京都小町塚殺人事件
    -
    1巻682円 (税込)
    女友だちと京都麩屋町通りを歩いていた服部温奈は、父親が上品な女性と高級料理店に入っていく姿を見かけた。翌日、母から寝起きの電話で父が殺されたことを報された。京都田辺署に駆けつけた温奈は茫然自失のなか、被害者の家族にもかかわらず、刑事から酷い言葉を投げつけられる。 不快と哀しみに負けることなく、温奈は父の名誉のためにも動きだそうと心に決めると、宮之原警部が寄り添ってくれるが……。
  • 背中合わせ
    -
    ふと垣間見せる、日常の中での男の思惑や女の想いが、ふたりの関係を終わらせたり、はじめさせたりする――。 男は浅はかで女の真の考えをすくい取れないのか? 女はどこまでいっても思慮に富んでいるというのか? 男と女、夫と妻の関係の剛さや脆さを描く21の短篇集。 ここまで見事に鋭く日常を切り取れるものか?
  • 悪霊刑事
    -
    1巻715円 (税込)
    警視庁の刑事・妙玄真之は別名「悪霊刑事」と呼ばれるが、そんな刑事は在籍していない。 ところが、彼にしか解決できない事件が勃発すると、どこからともなく「悪霊刑事」は現れ、実在の者となる。 今回は、ヒトや家畜の体内に入り込んで卵を産み付け、狂気へと導く殺人蠅なるものが大量発生したことで、「悪霊刑事」は現れた。生物学者はもとより、自衛隊の火器を使っても食い止められない殺人蠅を、妙玄はいかに立ち向かうのか――。寿行ワールド全開の異界ハードロマン!
  • たそがれ色の微笑
    -
    竹内は担任教師の小林から、同じクラスの野川靖子との交際は控えるべきとの指導を受けた。そんな事実はないたので戸惑っているところへ、今度は当の野川靖子からは、教師にちょっかいをだされて辟易しているから、交際しているフリをしてくれないか、と頼まれた。仲睦まじいところを小林に見せつけるうちに、なにかがおかしくなっていく……(「落ち葉遊び」)。ほかに「たそがれ色の微笑」「白蘭」「水色の鳥」「風の矢」。全5篇、連城三紀彦の企みに感嘆――。
  • 京都いにしえ殺人歌
    -
    1巻682円 (税込)
    女友だちと隅田川言問橋あたりを散歩していた野坂夏代は、偶然にも、男たちのいざこざを見てしまった。恐る恐る近づくと、若い男はダイイングメッセージのように「ミヤコドリ」という言葉を遺して亡くなった。その後、殺害された男が、兵庫県屈指の高級住宅街に住む資産家・精道酒造の御曹司であり、著名な歌人であると判明した。野坂夏代は、ダイイングメッセージを聞いた者として、捜査に乗り出した警察庁の宮之原警部に帯同するが、捜査は困難を極めた――。
  • 前夜祭
    -
    どの夫婦にもありそうな秘密、浮気、不倫を描きつつ、そこに横たわるミステリアスな側面を見事にあぶり出した短篇集。 夫と妻って、きちんと向き合ってもややこしくなるのに、そこに姑や小姑が加わったらどうなることか。男と女、夫と妻の心の襞にひそむ愛と憎しみが、予想外のとんでもない結末を運んでしまう……。せつなさとため息と感動の八つの作品。
  • 夜のない窓
    -
    愛することが出来なくなってしまうと、真実だった愛は憎悪へと変わる。それが妻だった時、夫は離婚という方法ではなく、憎悪を妻に打ち込むことを選んだらどうなるのか。妻を最悪の状況に向かわせるために実行した夫の驚愕の方法とその結果とは……。表題作となっている「夜のない窓」。ほかに、親友と結婚することになったかつての恋人が、一晩だけつきあってといってきた「今夜だけ」、「午後だけの島」「山雀」など。男と女、それぞれが秘めた憎しみは、こんなにも見事にケリをつけられるのか。嘆息――。
  • 離婚しない女
    -
    表題作の「離婚しない女」では、読み始めてすぐ、 「夜明け頃に吹雪き始める。それまでに死体を岬の先端まて運ばなければならない」 という一文。いったい何が起こったのか、「私」という人物は誰なのか。 幾重にも謎を重ねた上質のこの事件、ミステリーの根幹に何があったのか。ほかに、「写し絵の女」「植民地の女」の2篇を収録。 いずれも、驚きの展開が待っている――。
  • 赤い霧の殺人行
    -
    1巻682円 (税込)
    つい今しがたまで一緒にいた恋人の珠樹が「好きです、死にたいほど」という書き置きを残して消えてしまった。手塚は珠樹がいなくなったことで、彼女への愛の深さを知ることとなった。 珠樹はどこへ行ったのか。東京にいても手掛かりは得られず、彼女の故郷を訪ねようと決めた。手塚はそこで、壮絶な彼女の生い立ちととに、失踪の理由にも触れた。愛を知った男は、恋人を捜すことができるのか――。 後に大活躍する宮之原警部が、脇役で登場するのも興味深い。
  • 殺人者は二度唄う
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    1巻682円 (税込)
    美しい依頼者の弟は失踪した。銀行預金を解約し、全額、依頼者の口座に振り込んだ。そして電話をかけてきて、アリスの「帰らざる日々」を唄ったという。失踪したからこそ浮かび上がった意味深な行動だった。 失踪には理由があったのか? 本当に自らの意志によるものか? 誰かの意図がそこに働いていないか? 私立探偵・秋津慎平は、彼が原発作業員として働いていた敦賀に向かった――。
  • 螢草
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    渡世の世界で、自分を信じて生きる真っ正直な男「昭次」と、「姐さん」と呼ばれる親分の女房「絹」とのせつない交情を描いた「螢草」、バーの女に夢中になって家庭を捨てた夫を本当の心に想いを馳せる「微笑みの秋」、「カイン」「選ばれた女」「翼だけの鳥たち」など五編を収めた、著者独特の味わいに満ちた短篇集。読了時には、読書の満足と喜びが得られるはず――。
  • どこまでも殺されて
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    待望の連城三紀彦作品! 「どこまでも殺されていく僕がいる。いつまでも殺されていく僕がいる」。 7度殺され、8度めの殺人が間近にある、という手記。そして、高校教師の元に、「僕は殺されようとしています」というメッセージが届く。これは現実の犯罪なのか、悪戯なのか。僕とは犯人なのか、被害者なのか? 周到に埋め込まれたいくつもの伏線と展開が待ち受ける驚愕の本格推理エンターテインメント!
  • 飛騨高山祭り殺人事件
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    1巻693円 (税込)
    飛騨高山の老舗料亭の息子は、東京でプロカメラマンとして成功を掴もうとしていた。そんな折り、実家の依頼という弁護士が訪ねてきて、今後一切、実家の料亭に関する権利を放棄してほしいと言って、五千万円の小切手を提示した。その後で、父親が事故に遭って亡くなったと告げた。 伝える順序が違うのではないか? 高山に住む妹夫婦は何をてしいるのか? 父の死をなぜ伝えてこなかった? 実家で何が起きているのかを確かめるため、息子は急遽、高山に向かった――。そこでは、思いもかけない重大事が連続して起きていた!
  • 潮の葬列
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    1巻671円 (税込)
    私立探偵の秋津慎平は、人生を甘く見ていたのかもしれない。そう非難されても返す言葉はなかっただろう。もっとも大切にすべき女を、もっとも軽んじることをしたのだから――。 秋津のパートナーの敬子が、友人の結婚式に参列するため、式場となっている徳島県の高松市へ発った。秋津は敬子との関係を深めるため、敬子に合流した後、四国旅行を計画した。だが、秋津の女へのだらしなさのせいで、敬子と会えなくなった。敬子はどうなったのか? 秋津は悔恨を胸に、敬子を捜すことになる――。
  • 京都嵐山殺人事件
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    1巻682円 (税込)
    京都四条河原町の裏手で、すぐ近くの乗雲寺の住職・神野全乗が刺殺されていた。そこには棄てらていた1万円札が数百枚、風に舞うという異様な殺人現場となっていた。そこで犯人として目をつけられたのが、アクション俳優の鈴鹿進一郎だった。 鈴鹿は、京都を舞台にした映画撮影のためにやってきたが、正義感と目立ちたがりの精神から、事件の真相解明に突き進んでいく。日本中に知られている有名人とはいえ、捜査権などない芸能人が、どうやって犯人を見つけるのか――。
  • 復讐の狂炎
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    1巻682円 (税込)
    親友と思っていた出世が早い同期入社の男に蔑まれ、侮辱の言葉を投げつけられたら、サラリーマンはどうしたらいいのか? 上司の策略で左遷させられても、黙って従うのがサラリーマンなのか? 地方に飛ばされている間に、妻に浮気されたサラリーマンは、子どもや家庭のために見て見ぬフリをすべきなのか? 本書の中編4本に、それらの答が描かれている。 悔しさと悲しみを堪えるばかりが正しいことではない。不誠実な者たちに、冷徹に鉄槌を下す。怯まずやり抜くその胆力と正義感が、正しいサラリーマン人生に導く――。
  • 室戸岬殺人事件
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    1巻671円 (税込)
    デザイナーズブランド、化粧品会社、デパート、宝飾品会社、そして大手広告代理店が共同出資して、東京をファッションの発信基地とする大々的なキャンペーンがはじまった。百億を超える予算のこのキャンペーンを、途中で止めるわけはいかない。 ところが、イメージモデルに抜擢した城野純への中傷、脅迫が、代理店に届いた。モデルの純への個人的な恨みなのか、世界が注目するこのキャンペーンの失敗をもくろむライバル会社の画策なのか。宮之原警部が敢然と巨悪と邪欲に立ち向かう――。
  • 雪の埋葬
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    1巻682円 (税込)
    私立探偵・秋津慎平の新たな依頼は、妻が失踪したと悲嘆にくれる夫・依田努からだった。 さっそく捜索をはじめるとすぐ、妻本人から、離婚したいから身を隠したという電話が入り、慰謝料5000万円を渡してくれと言ってきた。それはまるで、誘拐犯からの身代金要求のようだった。 普通ではない失踪に、秋津慎平は食らいつくが、はたしてその先に待っている事実を掴めるのか――。
  • 安芸いにしえ殺人事件
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    1巻671円 (税込)
    日本最大のスーパー・ケイユーの関西総本部長の村瀬の元秘書だった吉羽早紀子は、ホテルでの逢瀬の翌朝、手荷物を届けるように頼まれた。ところで、届け先の相手は殺害されていた。あまりのショックに震え上がる早紀子に追い打ちをかけるように、届け物が警察に押収されてしまった。その件を村瀬に伝えようとしたが、連絡がとれなくなってしまった……。不吉な予感に包まれる早紀子は、宮之原警部と出会った。
  • 迷路に花束
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    1巻682円 (税込)
    別れた女房に未練はないが、ひとり息子には少しばかり気を遣っている私立探偵・設楽公次の仕事場を訪ねてきたのは、心中で亡くなった女の母親だった。 事故とは思えないので調べてほしいという依頼だったが、設楽は気乗りしなかった。警察では心中に不審な点はないと公式に発表したというのだ。渋々ながら引き受け調べはじめると、次第に心中とは到底思えない事実がでてきた。探偵は細い糸をたぐるよう慎重に、頭脳と男の肉体を使い、心中の核心に迫っていく――。
  • 穂高屏風岩殺人事件
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    1巻682円 (税込)
    読み応え十分の中編3本からなる山岳推理集である。 「穂高屏風岩」では、穂高屏風岩の屏風ノ頭で恋人と待ち合わせしていたが現れないと、女性が山小屋に助けを求めてきた。男はどこに行ったのか。 「鬼の生還」は、遭難した男が羽毛服を着ていなかったことに違和感を覚えた豊科署の刑事たちは、そこから重大な事件を嗅ぎ取った。 「夜の山脈」では、食堂に4歳の男の子がひとりでご飯を食べやってきた。この子に両親はいないのか。食堂の店主からの通報を受けた道原伝吉は、単なる迷子ではなく、事件が潜んでいると直感した。
  • 消された邪馬台国への道
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    1巻792円 (税込)
    邪馬台国はどこにあったのか――。 古代史ファンにならずとも大きな関心を寄せるこの重大事について、「魏志倭人伝」等の資料を丹念に読み込みんだ作家が自由な発想をもとに結論を導き出した。 当時の日本とは、こういう立ち位置、こういう立場だったのか。読めば読むほど納得の結論に、驚くばかりだ。

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