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ひたひたと、怖ろしい何かが胸に迫ってくる。固唾をのまずにはいられない、強烈な体験をもたらす恐怖小説集。 これはフィクション? ノンフィクション? 何かの恐怖から逃れるようとするために、意図的にそんなことに思いを巡らせてしまう。 精緻であり多彩。人間存在の奥に横たわる悪と憎悪と善を浮き彫りにする。
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Posted by ブクログ
「自選恐怖小説集」とあるように恐怖が根底にある文庫オリジナル短編集。収録作に共通しているのは、登場人物が何らかのある考えに捕らわれており、その固執した自意識によって状況が一転してしまう点。その執念に捕らわれたら最後、まさに恐怖である。こけおどしのスプラッターホラーなどはなく、人間の意識によって日常が...続きを読む歪んで狂っていく恐怖を味合わせてくれるという上質な一冊。
ぶっちゃけ「小林泰三」さんの小説と間違えて買いました。こういう本との出会いもあるのね。ホラーと銘打ってるのですが、ホラーって感じもそうしません。 「世にも奇妙な系」と私が勝手に呼ぶ「なんか奇妙な不思議な、気味悪い、怖い」っていうお話の短編集です。 川上から大量の死体が何故か流れてきて、村が怪奇に見...続きを読む舞われる「流れる」。そして、歌舞伎役者の一生をテーマにした「田之助の恋」と「葦屋町綺談」が良かった。 特に「田之助の恋」は美男の立女形が幽霊に恋をしてしまう話ですが、恐ろしいやら美しいやらで引き込まれました。
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したたるものにつけられて 自選恐怖小説集
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小林恭二
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