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文藝春秋
◎愛子天皇は歴史の必然である 保阪正康 ◎【深層レポート】悠仁さま 天皇教育の波紋 本誌編集部 ◎禁断の「継体天皇」対談 万世一系か始祖王か 水谷千秋 河内春人 【高市早苗研究 第5回】 ◎高市早苗「苛烈な母への愛と畏れ」 甚野博則&本誌取材班 ◎高市・維新「関西ヤンキー連立」が呼ぶ消費税解散 新町隆史 ◎消費減税に私が反対した理由 稲田朋美 ◎「日本一悪い男」の告白 藏内勇夫 ◎「中国の新型統一戦争に屈しない」日本メディア初 台湾国防部長を直撃 峯村健司 ◎「倒産まであと30日」エヌビディアの爆走経営 杉本りうこ 【転倒・骨折を防ぐ新常識】 ◎部屋・靴・歩き方・食事 チャート・テスト付 データでわかる転倒・骨折予防術 山田実 ◎おひとりさまの「転倒サバイバル」 上野千鶴子 ◎3分に一人が…「骨折手術」最前線 梶山寿子 ◎吉川美代子/林家木久扇/冨士眞奈美/大村崑 私たちはこうして骨折から蘇った 秋山千佳 ◎辺野古ボート転覆事故 両親独占手記 支えられていたのは、ママの方でした「ともちゃん、ごめんね」 ◎プーチン、トランプと戦う赤根智子さんの素顔 鳥嶋七実 ◎トヨタ副社長「章男会長とのケンカの真相をお話しします」 井上久男 ◎オリオンビールはこうしてブランドになった 村野一 ◎怪物・尚弥と不屈・拓真 井上兄弟の育て方 井上真吾 ◎公立高校の甲子園 書かれざるカネと夢 田中仰 ◎「有明高校の夏」かくして旋風は起きた 田口元義 ◎熊本地震戦記 木村敬(知事) ◎芥川賞選考委員退任に寄せて 小川洋子 ◎【日本の顔 インタビュー】佐藤雅彦「数年に一度、大きいのがボンと来る」」 【連載】 ◎【新連載】世界と戦う「AIインテリジェンス」 伊藤錬(Sakana AI社長) ◎【新連載第3回】底線思考 「強靱国家」中国はどこでつまずくか 佐橋亮 ◎成田悠輔の聞かれちゃいけない話 16 ゲスト 筒井康隆 「AIが文学的に駄目な理由」 ◎有働由美子対談 93 石田ひかり(俳優)夫と娘に家事卒業宣言 ◎古風堂々 89 藤原正彦 ◎日本人へ 276 塩野七生 ◎ベストセラーで読む日本の近現代史157 佐藤優 ◎言霊のもちぐされ24 山田詠美 ◎ラファエルの羅針 6 柚月裕子 ◎ゴルフ春秋 20 ◎【最終回】地図を持たない旅人 大栗博司 ……ほか -
週刊文春
■■■麻生太郎 愛人会社に政治資金8000万円を垂れ流していた■■■ 高市政権と自民党を支配し、高笑いを続ける元宰相。だが、その政治人生には裏側がある。夜ともなれば政治資金で豪遊。さらには親密女性の会社に対して、異常な巨額を注ぎ続けていた。“令和の元老”の資質を改めて問う。 ■■■timelesz猪俣 彼女を暴行 菊池風磨への裏切りと母に宛てた「詫び状」■■■ 「彼氏に殴られた!」。夜のコンビニに女性の叫び声が響いた。間もなく警察が駆け付け、傷害容疑で逮捕されたのは、タイムレスの猪俣周杜だった。一体、大人気アイドルに何が起こったのか。その知られざる素顔に迫る。 ■■■ジャングリア沖縄「倒産隠しシナリオ」を暴く 刀・森岡毅は逃亡!■■■ 173億円の赤字が発表される中、「シン・ジャングリアプラン」なる計画の資料、社内メールを入手した。それらに記された人員削減策や延命シナリオ、そして本命スポンサーの実名を明かす。 ■■アジア大会 大混乱の“戦犯”仏企業 GLイベンツの正体■■ ■■藤井総務相「運動員買収疑惑」を告発する■■ ■■群馬52歳殺害 「嫁親と……」元夫が犯行前夜に送ったLINE■■ ■■女子アナにチョレイ! 卓球 張本智和 チャラい“DM連続ナンパ”■■ ■■倉本聰 人生最後のインタビュー 「北の国から」アニメ化と「フジとの決別」■■ ■■台風25号 豪雨被害に学ぶ 停電&断水の新常識■■ ■■眼瞼下垂のケア 文春女性外来 野田実香■■ ●新・家の履歴書 神田 正(ハイデイ日高会長) ●阿川佐和子のこの人に会いたい 浜田岳文(フーディー) グラビア ●原色美女図鑑 石原さとみ 撮影:川島小鳥 ●北海道・余市に恐竜が上陸! ●おいしい!私の取り寄せ便 阿部祐二(リポーター) 好評連載 林真理子/池上彰/杉本昌隆/中丸雄一/三宅香帆/土屋賢二/藤井一至/宮藤官九郎/みうらじゅん/柳家喬太郎/能町みね子/平松洋子/藤田晋/山崎努/春風亭一之輔/MEGUMI/大久保佳代子/高橋大介/鷲田康/鈴ノ木ユウ/伊岡瞬/村山由佳/益田ミリ/桜玉吉/伊藤理佐ほか ※「週刊文春」電子版は、紙版とは一部内容が異なります。掲載されていない記事、ページがあります。ご応募できないプレゼントや懸賞があります。 ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 1959年創刊。多くの人気連載、名物グラビア企画に加えて、政治、経済、スポーツ、芸能とあらゆる分野のスクープ記事が満載。発行部数No.1の総合週刊誌です。 -
竜馬がゆく
総発行部数2500万部超! 坂本竜馬の奇蹟の生涯を壮大なスケールで描く、司馬文学の金字塔、遂に電子化! 土佐の郷士の次男坊に生まれながら、ついには維新回天の立役者となった坂本竜馬の奇蹟の生涯を、激動期に生きた多数の青春群像とともに壮大なスケールで描きあげる。司馬遼太郎の永遠のベストセラーが半世紀の時を経て、電子版で新たによみがえる! 第1巻/生まれ落ちたときから背中一面に旋毛がはえていたため、豪気な父は、“千里の駿馬”になるかもしれないと、竜馬と名付けた。が、十二になっても寝小便する。近所の子から「坂本の寝小便ったれ」「坂本の泣き虫」 とからかわれ泣かされて帰ってくる。字を満足に覚えられず、寺子屋の師匠に見捨てられる。そんな竜馬は、十四歳の時に小栗流の道場に通いはじめてから、にわかに顔つきまで変わっていった。竜馬は強い――。幼年時代から、江戸での剣術修業、奥手だった青年時代、人斬り以蔵、桂小五郎との出会いなどを描くシリーズ第1作 -
合本 翔ぶが如く(一)~(十)【文春e-Books】
司馬遼太郎畢生の大長編、全十巻合本版。 西郷隆盛と大久保利通。ともに薩摩藩の下級藩士の家に生まれ、幼い時分から机を並べ、水魚の交わりを結んだ二人は、長じて明治維新の立役者となった。しかし維新とともに出発した新政府は内外に深刻な問題を抱え、絶えず分裂の危機を孕んでいた。明治六年、長い間くすぶり続けていた不満が爆発。西郷は自ら主唱した“征韓論”をめぐって大久保と鋭く対立する。それはやがて国の存亡を賭けた抗争にまで沸騰してゆく――。西郷と大久保、この二人の傑人を中心軸に、幕末維新から西南戦争までの激動を不世出の作家が活写する。 -
燃えよ剣
司馬遼太郎による国民的ベストセラー、映像化に合わせて待望の新装版刊行。 俺は今日から武士になる――。 佐幕派と倒幕派が対立する幕末の激動期。 武州多摩のバラガキだった土方歳三は、近藤勇、沖田総司らとともに、 幕府徴募の浪士組にまじって、京へ向かう。 京都守護職御預の名のもと、「新選組」を結成。 副長・土方は厳しい局中法度を定め、類のない苛烈な軍事集団を創り上げ、 池田屋事件などで、世にその名を轟かせていく――。 しかし、薩長同盟成立で、時流は一気に倒幕へ。 土方は最後まで激しく抵抗、夢と信念を貫き、江戸、会津、箱館へ向かう。 稀代の男の生涯を巧みな物語展開で描いた、傑作長編。 〈名著が一冊で読める、大変お得な決定版!〉 司馬さんによる「あとがき」、原田眞人監督による特別寄稿「そびえ立つ歴史的遺産『燃えよ剣』を映画化して」を収録。 ※本書は、一九九八年九月に刊行されたノベルス判の新装版です。 -
合本 竜馬がゆく(一)~(八)【文春e-Books】
総発行部数2500万部超! 坂本竜馬の奇蹟の生涯を壮大なスケールで描く、司馬文学の金字塔、全8巻(文春文庫)が合本に。 土佐の郷士の次男坊に生まれながら、ついには維新回天の立役者となった坂本竜馬の奇蹟の生涯。司馬遼太郎の永遠のベストセラーが半世紀の時を経て、電子版で新たによみがえる! 第1巻/幼年時代から、江戸での剣術修業、奥手だった青年時代、人斬り以蔵、桂小五郎との出会いなどを描くシリーズ第1作。 第2巻/勤王・攘夷の勢力と、巻き返しを図る幕府との抗争は次第に激化してきた。土佐藩でクーデターを起し、勤王化して天下へ押し出そうとする武市半平太のやり方に限界を感じた竜馬はついに脱藩を決意する。 第3巻/浪人となった竜馬は、幕府の要職にある勝海舟と運命的な出会いをする。竜馬はどの勤王の志士ともちがう独自の道を歩き始める。「幕府を倒さねばならないのだ」と――。 第4巻/長州の没落、薩摩の保守化、土佐の勤王政権の瓦解。竜馬はついに一隻の軍艦を手に入れた。 第5巻/池田屋ノ変、蛤御門ノ変と血なまぐさい事件が続き、時勢は急速に緊迫するが、竜馬自身にも危機が訪れる。心血を注いだ神戸海軍塾が幕府の手で解散させられてしまったのだ。 第6巻/竜馬が動いた。慶応二年一月、幕府の厳重な監視下にある京で、密かに薩長の軍事同盟が成立する。維新への道は、この時大きく開かれた。 第7巻/同盟した薩摩と長州は着々と討幕の態勢を整えてゆく。そして竜馬は、思い切った奇手を思いついた。大政奉還――。 第8巻/慶応三年十月十三日、京は二条城の大広間で、十五代将軍徳川慶喜は大政を奉還すると表明した。ここに幕府の三百年近い政権は幕を閉じた。しかし竜馬はそれを見とどけることはなかった……。「竜馬がゆく」遂に完結! -
翔ぶが如く
司馬遼太郎畢生の大長編! 西郷隆盛と大久保利通。ともに薩摩藩の下級藩士の家に生まれ、幼い時分から机を並べ、水魚の交わりを結んだ二人は、長じて明治維新の立役者となった。しかし維新とともに出発した新政府は内外に深刻な問題を抱え、絶えず分裂の危機を孕んでいた。明治六年、長い間くすぶり続けていた不満が爆発。西郷は自ら主唱した“征韓論”をめぐって大久保と鋭く対立する。それはやがて国の存亡を賭けた抗争にまで沸騰してゆく――。西郷と大久保、この二人の傑人を中心軸に、幕末維新から西南戦争までの激動を不世出の作家が全十巻で縦横に活写する。 -
新選組血風録
維新前夜の京都の治安維持を任務として結成された新選組。「誠」の旗印に参集した剣士たちの生と死を描いた司馬遼太郎の連作短篇集を、『墨攻』や『ムカデ戦旗』で知られる時代劇画の第一人者・森秀樹が激烈コミカライズ! 第1巻に収録するのは、「芹沢鴨の暗殺」「沖田総司の恋」「菊一文字」「長州の間者」の4編。 「芹沢鴨の暗殺」は、新選組の筆頭局長となった剣豪・芹沢鴨が、その粗暴で傍若無人な振る舞いが災いして、近藤勇や土方歳三らによって謀殺されるまでを描く。芹沢の死によって、近藤・土方体制が確立された。 「沖田総司の恋」は、若き天才剣士・沖田総司を主役とした物語。労咳を患った沖田は、かかりつけの医者の娘、お悠に淡い恋心を抱く。しかし、お悠も沖田と同じ不治の病に侵されていた……。 「菊一文字」も、沖田を主役とした一篇。名刀「菊一文字」を入手した沖田だが、その刀を実戦で使用するのをためらったため、部下を勤皇派の剣士に斬り殺されてしまう。復讐に燃える沖田は……。 「長州の間者」は、長州藩の間者(スパイ)として新選組に加わった京都浪人深町新作が、二つの組織の狭間で苦悩する逸話。 『新選組血風録』は、週刊文春において2018年3月から2020年2月まで2年間にわたって連載され、動乱の京都を彩った剣客集団の群像描写と、緊迫感溢れる殺陣シーンが大きな反響を呼んだ。 司馬遼太郎・森秀樹コンビによる「文春 時代コミックス」シリーズとして、6月刊の『幕末』を皮切りに、7月に『新選組血風録 一』、8月に『新選組血風録 二』、9月に『新選組血風録 三』を連続刊行する予定。 -
ペルシャの幻術師 無料試し読み版
司馬遼太郎の幻のデビュー作は女性が主人公だった! 海音寺潮五郎が「幻覚の美しさに惚れこんだ」と絶賛した名作に、文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品選出の漫画家・蔵西が挑む。 ◆ストーリー 十三世紀、世界を席巻したモンゴル軍の猛攻は、ペルシャにまで至った。 モンゴル軍団を率いる大鷹汗(シンホルハガン)ボルトルは、ペルシャ高原の町メナムに攻めいる。ボルトルはメナムで美姫・ナンを見初め、自らへの愛を求める。 そこに、ボルトルの命を狙う幻術師・アッサムが現れ、ナンを幻惑する――。 西紀一二五三年の夏、ペルシャ高原のひがし、プシュト山脈をのぞむ高原の町メナムは、ここ二カ月、一滴の雨にもめぐまれなかった。―― 新月のまだ懸らぬ六月二十八日の夜、いまから一月前のことである。アラ山脈を越えて突風のようにやってきた蒙古兵が、メナムの町を一夜のうちに鮮血の霧で包んだ。町の土侯とその兵は戦わずして遁げ、市民は、血に飢えた東方の蛮族の手で思うさま殺戮された。シナ北西部はおろか、遠く東ヨーロッパまで征服した成吉思汗(ジンギスカン)四世蒙哥(マング)が、その弟旭烈兀(フラーグ)に二十万の兵を授けて、史上有名なペルシャ攻略の緒にようやくつきはじめたのである。そうした殺伐な背景のなかに、この数日来、メナムの町は奇妙な賑いをみせていた。 沙漠をゆく隊商(キャラバン)が、水を買いにきて市を立てる。―― 司馬遼太郎「ペルシャの幻術師」より ※こちらは「無料試し読み版」です。続きは製品版をご購入の上、お楽しみください。 -
アルバムより
秘められた慈愛の綻(ほころ)び 〈アルバムより〉鄭清群が死んだ。鄭清群は父親に劣らぬ人物として、戦争終結工作にかつぎ出されたのだ。鄭が誰の要請でうごこうとしたのか、私は知らない。私は家に帰って、二十数年前、はじめて鄭清群に会ったときのことを思い出していた。私は政治的通訳ではなく、神戸で三日間、休息する鄭清群の身辺雑事の通訳であった。 私は古いアルバムをとり出した。「一九三八年初夏」と書かれたページに、三枚の写真が貼ってあった。むかって左端に私。隣りに上海からついてきた李姓の専門護衛。中央に鄭清群。その右隣は鄭清群をかつぎ出した現役少佐・牛田。すこし離れて不安そうな面もちの鄭家の女中阿鳳が写っている。鄭清群の父親は暗殺され、母親も早くに失くしていた。彼を育てたのは阿鳳であった。 神戸で新たに坂井という日本人が護衛に加わった。頰に傷のある、ガニ股の男だ。 アルバムの中段の写真には新聞記者の古河と坂井が加わって七人が写っていた。 さらにアルバムの下段には、古河の撮った鄭清群と私の二人だけの写真があった。写真の鄭清群の目は光りを失っていた。 事件が起きた。神戸から参加した護衛・坂井が殺されたのだ。六甲の旧家の堅牢な邸宅は完全に密室状態だった。事件は公にはされなかった。いったい誰が? 何故の殺人だったのか? ■手軽に読む尚文社「電子書籍」 陳舜臣 歴史推理『九雷渓』『大南営』『梨の花』ほか。 -
以下、無用のことながら
「新春漫語」「綿菓子」「古本の街のいまむかし」「学生時代の私の読書」といった身辺雑記から「自作発見『竜馬がゆく』」「『翔ぶが如く』について」自作について、「文化と文明について」「日韓断想」「バスクへの尽きぬ回想」といった地域、歴史への想いなど、折りにふれて書かれた、厖大な量のエッセイから厳選した七十一編。森羅万象への深い知見、序文や跋文に光るユーモアとエスプリ、弔文に流れだす、人間存在へのあふれるような愛情と尊敬――。日本人の高潔さと美しさを見つめた視線の先には何があったのか。司馬遼太郎という作家の豊穣な世界に、あらためて酔う一冊。 -
永臨侍郎橋
殺人。その裏には強烈なドラマがある。 この殺人事件は太平洋戦争末期、昭和十六年に起きた。場所はいまでは観光地として有名な中国広西省桂林の近くにある小さな町・永臨である。町外れを小さな川が流れていて、そこに侍郎橋という名の石橋がかかっていた。中国のむかしの行政機関である六部っでは、長官が「尚書」で次官が「侍郎」である。このあたりに次官まで昇進した人がいたのであろうか 盧溝橋に銃声がとどろいて、日本と中国が開戦した直後、上海の演劇人は、大同団結して『上海戯劇界救亡協会』を組織した。 協会に参加した抗日救国の『独立劇団』主宰者・周卓峰には若く輝かしい情熱の時代であった。だが彼にとっては一つの拭えない汚点が永臨侍郎橋で起きた一人の女性をめぐる『独立劇団』員殺人事件であった。事件は未解決のまま終戦をむかえた。少人数ながらも『独立劇団』を率いて奔走した周卓峰は起伏のない人生の虜になってしまっていた。だがマカオに旅をした周卓峰は事件解決のヒントを得て再びその強靱さを取り戻していた。終局のどんでん返しで判明する犯人の悲劇的な肖像に著者・陳舜臣ミステリーの深い味わいが香る、歴史ミステリーの名作です。 -
沖縄の歴史と旅
沖縄は日本地図では日本の南端に位置する県ですが、世界地図を見ると東アジアの中央に位置することがよくわかります。このことからも、古来、地勢学上重要な地域だったことがわかります。かつて「万国津梁の国」と呼ばれ、中国、朝鮮、日本と交易し、遠く東南アジアとも盛んに交流して、平和で豊かな王国を築いた琉球王国。本書は伝説時代の琉球から、琉球王国黄金時代、島津統治、沖縄県までの歴史をコンパクトにまとめ、沖縄の将来にまで言及しています。著者の陳舜臣氏は、沖縄のことを第二の故郷と表現し、これまでも『風よ雲よ』『旋風に告げよ』『珊瑚の枕』『戦国海商伝』『琉球の風』など、琉球を舞台にした小説を数多く描いています。そして、日本、中国、朝鮮のはざまでバランスをとりながら独自の文化を醸成していった沖縄に対する著者の愛着が、この一冊に凝縮されています。沖縄へ行く飛行機の中で読むのに最適の一冊です。 -
思い出の壁
江戸初期からつづく造り酒屋の桜井家は、中国美術品の蒐集家として知られる。収蔵品リスト『桜獅子名品帖』に陶片もあった。それは額のなかにはいっていたが、白のタイルのうえに陶片がはめこまれたものだった。鎌倉の海岸から宋磁の陶片がよく出たことは知られている。鎌倉に幕府が置かれたころ、宋の貿易船は陶磁器を積んで来航した。だが、途中で割れてしまうものがあり、陶磁のかけらは海に投げ棄てられたという。その鎌倉の浜から拾った陶磁片を買い集め、我が家のタイルの壁にちりばめたものだという。旧伯爵家のものといわれる壁にはめこまれた陶磁片には、思いもよらぬ物語が秘められていた。 -
壁に哭く
中国内戦の傷跡 日中戦争につづく共産党軍対国府軍という中国人同士の戦争。この連続殺人事件は、共産党中国成立五年後の香港で起きた。 六年まえ、済南地区は陳毅将軍の率いる中共華東野戦軍の攻撃であっさり陥落した。陳毅軍は一挙に南下して、呉化文将軍麾下の徐州駐守国府軍四十万に襲いかかったのだ。国府軍はほとんど戦わずに降伏したが、一部の将兵は南をめざして遁走した。そのとき、敗走する軍隊は町々を蹂躙したのだ。やぶれかぶれの兵隊たちに軍紀?はない。近辺の富豪たちは、共産党の天下になれば、逃げ出さねばならない。いざというときの用意に財産を金の延べ棒やアメリカドルにかえていた。用意万端ととのえたところへ、軒なみ兵隊たちに掠奪された。香港の連続殺人事件の発端になった徐州に近い蘭封の「白壁の家」も例外ではなかった。 中共軍が来れば、地主は殺されるという噂に怯えて、南京に逃げそれから上海へ。難民のようにほとんど無一文で香港に流れてきた。両親を失い、いろいろつらい目にあい、みじめな思いをしてきた。どんなふうにして生きてきたのか、香港で。共産党政権誕生の背後に埋もれた人々の苦渋の事実を描く推理小説。 -
漢古印縁起
芦屋にある造り酒屋の桜井家は中国美術品の優れたコレクターである。最近では印章も印譜とともに『桜獅子名品帖』に加えられた。なかに丁敬(ていけい)つくるところの金農(きんのう)の印章があり「丁敬仿漢」と刻まれていた。 金農は揚州八怪の代表で、十八世紀の中国美術の最高峰といわれ、丁敬も著名な文人である。二人は同時代の同郷人で緑の深い仲であった。丁敬は漢印の字を研究していた。漢印の大部分は金属印であった。乾隆年間の一時、丁敬は寧波(ニンポー)の豪商・范家に寄宿していたことがあった。范家では、貨幣を鋳造する重要物資の銅を日本から輸入していた。物語りは寧波の豪商范家に伝わる漢代古銅印をめぐる歴史秘話である。 -
合本 世に棲む日日(一)~(四)【文春e-Books】
「思想」の師、「行動」の弟子。維新前夜の青春群像を活写した怒濤の歴史長編、全四巻合本版。 2015年のNHK大河ドラマ『花燃ゆ』の主人公は久坂玄瑞の妻、文(ふみ)。文の兄であり玄瑞の師である吉田松陰こそ、『世に棲む日日』前半の中心人物です。「人間が人間に影響をあたえるということは、人間のどういう部分によるものかを、松陰において考えてみたかった。そして後半は、影響の受け手のひとりである高杉晋作という若者について書いた」(「文庫版あとがき」より) 嘉永六(1853)年、ペリー率いる黒船が浦賀沖に姿を現して以来、攘夷か開国か、勤王か佐幕かをめぐり、国内には激しい政治闘争の嵐が吹き荒れていた。この時期、骨肉の抗争を経て倒幕への主動力となった長州藩には、その思想的原点に立つ松下村塾主宰・吉田松陰と、後継者たる高杉晋作がいた――。 -
九雷渓
読者に感動と熟思を 〈九雷渓〉はふしぎな河である。山にあたれば両岸がせまって急流となる。平地に出れば川はばがひろがり、しずかな流れになってしまう。急流のところで河は雷のような音をたてる。「九雷渓」という名は、そんな激流が九個所もあるという意味だろう。抒情詩人で激烈な革命家・史鉄峯を九雷渓の流れから連想できた。 満州事変(一九三一年九月)の翌年、日本は満州国の独立を宣言した。そして、一九三四年の春、蒋介石が率いる南京の国民政府は江西、福建の共産党軍に対して総攻撃をしかけた。このとき反政府組織の巨頭・史鉄峯は仲間の裏切りでつかまったといわれる。 裏切り者の末路は? そして史鉄峯の最後の身の処し方は? 「政治は思想であり従ってまた人間の取る行動である。それゆえに人間の健全な情熱の対象であって、小説の材料にもなることが、明らかにされている。だからこの小説を読んで感動するのである」(吉田健一「大衆文学時評」より)と評された名作。 ■好評! 尚文社版 電子書籍 陳舜臣 歴史推理『方壺園』『獣心図』ほか。 -
金魚群泳図
張晋渓は蘇州で刺繍の名人として名があった。だが一八七〇年代、彼は新疆にいた。当時の新疆は流刑の地だった。張晋渓が新疆に着いてまもなく、新疆に動乱がおこった。ヤクブ・ベクが新疆に侵入してきたのだ。張晋渓はヤクブ・ベクの捕虜となり、その本陣トクスン城に連れてこられた。刺繍の技術を指導するように強制されたのだ。 新疆は乱れに乱れた。清朝の遠征軍派遣は遅れたが、司令官劉錦棠の巧みな戦術で、住民の信頼を失ったヤクブ・ベク軍は遁走してしまった。劉錦棠のトクスン城攻略の前に、張晋渓がひそかに製作した「金魚群泳図」が献上された。図には重要な軍事情報が秘されていた。はたして司令官劉錦棠は情報に気づくか? そしてその情報とは? 夜明け前の中国西端。動乱の新疆を舞台に名人刺繍工匠の秘話。 -
景泰のラム
一四五三年東ローマ帝国、すなわちビザンティン王朝の命運は尽きようとしている。国都コンスタンティノーブルは、オスマン帝国軍に包囲された。 攻城、軍功は貴族のこと 剣戟ひびき 火噴きあげるも われらはなりわいにいそしむ― ローマと呼ばれた職人がいた。クロワゾンネすなわち七宝の技術をきわめ、宋の磁器に憧憬していた。戦乱をさけてローマはコンスタンティノーブルを離れ中国広州に向う。青磁の国にたどりつき、青磁の技法習得に没頭するために。 広州に着いてから、彼はラムと呼ばれた。ローマという発音に最も近い中国の姓は「藍」(ラム)だったからだ。 七宝のことが、中国では「景泰のラム」と呼ばれて五百年以上がたった。 -
景徳鎮からの贈り物
清国の雍正帝の父康煕帝は名君のほまれ高い人物であったが、皇太子を立てず、臨終のとき後継者を指名した。「第四皇子のインシン」、これが雍正帝である。康煕帝が最も愛していたと思われたのは、十四男であったので、世間では雍正帝派が遺言の十を消して四だけにしたのだという噂が立った。先帝がほんとうに雍正帝を使命したかどうか、きわめて疑わしい。 雍正帝は即位すると、皇位継承のライバルであった兄弟たちをつぎつぎと片づけはじめた。 呂留良はすでに死んだ朱子学者である。彼の著書のなかに、大逆の思想があると言うので問題になった。呂留良の墓はあばかれ遺体の首は斬られ、さらし首にされた、そればかりではない。呂留良の子の呂毅中や主な弟子までが斬刑に処せられ呂留良の孫たちは流罪になった。雍正帝の政治は、独裁恐怖政治にほかならない。 ――いまこそ恨みをはらそう。呂四娘の指はふるえた。彼女は雍正帝に屍体をあばかれ首をさらされた朱子学者呂留良の孫娘であった。 ――父を殺し、祖父をはずかしめた皇帝に復讐しよう。彼女は心にそう誓った。 皇帝のそばに近づかないで、皇帝を毒殺する方法はないだろうか。景徳鎮の御器廠にもぐり込んだ呂四娘は二つの御用湯飲みに細工を施した。 一つは皇帝に献上され、もう一つの湯飲みは・・・・・・。 雍正十三年(一七三五)八月丁亥の日、雍正帝は病気にたおれ、二日後に死んだことになっている。だがじつは即死であった。猛毒に犯されたのだ。毒がどこからはいったのか、いくら調べてもわからなかった。 -
湖州の筆
世界を征服した蒙古は、自分独自の文字をもたねばならなかった。フビライはチベットから連行した聖童の誉れの高かった八思巴(パスパ)に命じて新文字を作成させた。だが、どの筆もこの文字を書くために適していない。新しい筆が必要であった。湖州の筆匠馮応科は、パスパ文字用に穂が短く先端がやわらかで根もとからそこまでを極端に固くした奇妙な「新しい筆」をつくった。そして五十年以上筆匠として働いた。湖州は名筆の産地として有名になり、馮応科の名も世に宣伝されるよになった。 蒙古の宮廷では、多勢の写字生を雇って、せっせとあらゆる古典をパスパ文字に訳していたが、それを読もうとする者は一人もいなかった。その事業の主催者である皇帝さえも。パスパ文字の書物はいたずらに宮廷の倉庫に山と積まれて眠っていた。 やがて台州で、用心深い方国珍が造反した。これが元末の動乱のはじまりであった。 -
囚人の斧
神戸八角堂「移情閣」と中国人留学生。 神戸の華商呉錦堂(一六五五~一九二六)は、すでに伝説上の人物となっている。三十歳で日本に来たとき、呉錦堂は裸一貫だった。しがない行商から身をおこし、二十五年後、神戸の華商のあいだでも、ならぶ者のない大豪商となっていた。その呉錦堂の援助で中国の優秀な青年たちが日本に留学したいた。 一九一二年に孫文のいわゆる辛亥革命(一九一一)が失敗し、三月十日、袁世凱が北京で臨時大総統に就任して恐怖政治が起こる。やがて第二革命が企てられるが成功せず、孫文は再び日本に亡命する(一九一三)。国民党の指導者・宋教仁が上海で袁世凱の手で暗殺されたのは、一九一三年三月二十日のことである。こういう歴史の大きなうねりのなかで、日本に滞在中であった孫文は神戸舞子の呉錦堂邸に招かれた。邸じゅうが賓客歓迎の準備でごった返していたが、邸から数十メートル離れた松林のなかで、二人の中国人がもつれあい、一人が殺された。事件は男女のもつれが原因とされ、時局から当局によって迅速に処理された。だが、歴史の襞に埋もれてしまったかに考えられたこの事件には、驚くべき真実が隠されていたのだ。 -
「昭和」という国家
「日本という国の森に、大正末年、昭和元年ぐらいから敗戦まで、魔法使いが杖をポンとたたいたのではないでしょうか。その森全体を魔法の森にしてしまった。発想された政策、戦略、あるいは国内の締めつけ、これらは全部変な、いびつなものでした。魔法の森からノモンハンが現れ、中国侵略も現れ、太平洋戦争も現れた。」 なぜ「昭和」は、滅亡に向ってころがっていったのか」。「昭和への道」「戦後日本という下司国家」のことなどが、いささかの諦念と鬱懐を抱きながら語られる。この国の行く末を案じた巨匠のもう一つの遺言である。 <注>電子版には巻頭カラーは収載されていません。 -
諸葛孔明
後漢衰微後の群雄争覇の乱世に一人の青年が時を待っていた……。透徹した史眼、雄渾の筆致が捉えた孔明の新しい魅力と「三国志」の壮大な世界。史料の徹底的な吟味によってよみがえる孔明の「志」! 後漢の光和四年(一八一)、琅邪の諸葛家に次男が誕生した。名は亮。四歳のとき、黄巾の乱が起こった。宦官と士大夫が抗争を繰り返した後漢王朝は衰微し、中国は未曾有の動乱期に入ったのである。父を亡くした孔明は叔父にひきとられ、襄陽で青年期を迎えた。覇を競いあった群雄の多くは滅び、袁紹を破った曹操が北方の大勢力となった。万民の幸福を希求し、天下の形成を冷静に分析する「臥竜」孔明の草廬を、荊州の劉表に身を寄せる劉備が訪れる……。透徹した史眼、雄渾の筆致がとらえた諸葛孔明の新しい魅力と壮大な「三国志」の世界。 -
諸葛孔明(上下合本)
名作一気読み。史料の徹底的な吟味によってよみがえる孔明の「志」! 後漢の光和四年(一八一)、琅邪の諸葛家に次男が誕生した。名は亮。四歳のとき、黄巾の乱が起こった。宦官と士大夫が抗争を繰り返した後漢王朝は衰微し、中国は未曾有の動乱期に入ったのである。父を亡くした孔明は叔父にひきとられ、襄陽で青年期を迎えた。覇を競いあった群雄の多くは滅び、袁紹を破った曹操が北方の大勢力となった。万民の幸福を希求し、天下の形成を冷静に分析する「臥竜」孔明の草廬を、荊州の劉表に身を寄せる劉備が訪れる……。透徹した史眼、雄渾の筆致がとらえた諸葛孔明の新しい魅力と壮大な「三国志」の世界。