加納朋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
重たい本を読んだ後にはうってつけの水戸黄門!!
うーん、この本はスカっとした後味。
そしてとても心がホカホカと温かくなる(^^)
前半は護目線。
俺の幼馴染の徹子は変わり者。道端で突然見知らぬ人に抱きついたり、俺が交通事故で入院した時、夜中にも関わらず枕元で泣いて謝ったり。
うーん、もうこの時点で、この本はファンタジー的なノリかなぁ??と感じられる(笑)
しかし護くんは好感触。素敵な子だなぁという印象。
さて、突然話が変わったと思ったら、後半は徹子目線。
これまでの不可解な行動が明らかにされていく。。。
ちゃんと気持ちよく伏線が回収され、落ち着くところに見事に着地(^^)
実に -
Posted by ブクログ
いい意味で思っていた内容と違った。
2度楽しめる小説。
初めは少し変わった幼なじみとの日常かと思い退屈するかと思ったがすぐに物語に引き込まれ、早く次のページを読みたいと思えた。
"先のことなんて誰でも視えるようになる、今の生き方で変わる"
以前の私は先のことばかり考えて不安になり、未来のためにと思って自分の可能性を狭めて窮屈な日常を送っていた。
だがある時から、いつ死ぬか分からないのだから、わがままに自分に甘く楽しもうと思って生きようと決めてからすごく前向きになれた。
別の作品だが、『幸せとは自分の意思で判断して生きること』を忘れないようにしている。
今この瞬間に読んでよか -
Posted by ブクログ
駒子シリーズの「ななつのこ」「魔法飛行」に続く第3作目。
今回はロマンス要素が高めの中編2本。とはいえ、ちゃんと謎解きが入っています。是非、前2作を読んでから手に取って欲しい。そうでないと内容の説明が難しいんです(笑)
駒子達が俯瞰的に描かれるシーンなど、加納さんの奥深さを感じました。
ミステリマニアには少し消化不良のところがあるかもしれませんが、駒子という女性の成長譚として、楽しみながら読みました。
文庫版解説は、光原百合さん。
確かに、前2作への言及やネタバレ無しでの解説は難しかったと思います(笑) 光原さんらしい、丁寧で細やか、かつユーモアと愛情溢れる解説でした。
今年、まさか光原さ -
Posted by ブクログ
海月と書いてミズキと読む佐田海月は、親友の樹絵理に「飛行クラブ」なる珍妙な部活に入ろうと誘われる。そのクラブは、樹絵理の一目惚れし、幽霊部員の先輩中村と、謎の気難しい男、神と書いて斎藤ジンの2人のみ。部活の内容は「空を飛ぶこと」もちろん実績はないのだ…。
この作家、なんか失敗したよなあとずっと避けていたのだが、今検索してみたら読んでいなかった。あの角川ホラーとは違う人だったか。失礼。
おそらく、高校生くらいを読者に想定した青春小説である。自分があるんだかないんだかという主人公、惚れっぽいが流されやすい親友、野球部を休部している人のいい先輩に、誰とでもいつも正面衝突する男、ひとこと話すと突き -
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Posted by ブクログ
本書は、著者自身による白血病闘病記です。
病名発覚までの経緯→化学療法→骨髄移植と、過酷な入院生活の内容は、ともすると気が重い読書体験になるかも、と思いながら読み進めました。
ところが、意外にもそういう感覚になりませんでした。ここが著者のねらいであり、本書の肝であると思います。
例えば、教授の他を引き連れた回診を、「大名行列」「白い巨塔」、一時退院を「仮出所」などと揶揄したり、抗癌剤による抜け毛のため、我が家の法律として「ハゲ」禁止等の言葉狩りを実施したりと、真面目で懸命な軽口がポンポン出てくるのです。また、加納さんのアニメ好きオタ主婦(自称)ぶりも垣間見え、クスッと笑える箇所満載です