加納朋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
駒子シリーズの「ななつのこ」「魔法飛行」に続く第3作目。
今回はロマンス要素が高めの中編2本。とはいえ、ちゃんと謎解きが入っています。是非、前2作を読んでから手に取って欲しい。そうでないと内容の説明が難しいんです(笑)
駒子達が俯瞰的に描かれるシーンなど、加納さんの奥深さを感じました。
ミステリマニアには少し消化不良のところがあるかもしれませんが、駒子という女性の成長譚として、楽しみながら読みました。
文庫版解説は、光原百合さん。
確かに、前2作への言及やネタバレ無しでの解説は難しかったと思います(笑) 光原さんらしい、丁寧で細やか、かつユーモアと愛情溢れる解説でした。
今年、まさか光原さ -
Posted by ブクログ
海月と書いてミズキと読む佐田海月は、親友の樹絵理に「飛行クラブ」なる珍妙な部活に入ろうと誘われる。そのクラブは、樹絵理の一目惚れし、幽霊部員の先輩中村と、謎の気難しい男、神と書いて斎藤ジンの2人のみ。部活の内容は「空を飛ぶこと」もちろん実績はないのだ…。
この作家、なんか失敗したよなあとずっと避けていたのだが、今検索してみたら読んでいなかった。あの角川ホラーとは違う人だったか。失礼。
おそらく、高校生くらいを読者に想定した青春小説である。自分があるんだかないんだかという主人公、惚れっぽいが流されやすい親友、野球部を休部している人のいい先輩に、誰とでもいつも正面衝突する男、ひとこと話すと突き -
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Posted by ブクログ
本書は、著者自身による白血病闘病記です。
病名発覚までの経緯→化学療法→骨髄移植と、過酷な入院生活の内容は、ともすると気が重い読書体験になるかも、と思いながら読み進めました。
ところが、意外にもそういう感覚になりませんでした。ここが著者のねらいであり、本書の肝であると思います。
例えば、教授の他を引き連れた回診を、「大名行列」「白い巨塔」、一時退院を「仮出所」などと揶揄したり、抗癌剤による抜け毛のため、我が家の法律として「ハゲ」禁止等の言葉狩りを実施したりと、真面目で懸命な軽口がポンポン出てくるのです。また、加納さんのアニメ好きオタ主婦(自称)ぶりも垣間見え、クスッと笑える箇所満載です -
Posted by ブクログ
ネタバレ二度読み。
登場人物全員が人形に様々な形で翻弄される。
人形を作った本人でさえも。
男性たちがもっと、周りに目を向けられていたらと何度も思うような展開で、はがゆい。
了も創也も人形のことが第一で周りが見えていないがために大事なものを見失い、壊れてゆく。
人形の魅力にとりつかれた男たち。
愛情、嫉妬、憎しみ…紙一重。
人形を中心に様々な感情が入り乱れる。
好きな表現などもろもろ。
p41-3
人間と人形の差などないと思う了の考え
p68-10
了の人形に対する思い
p140-13
聖に対しての彼の望み
p163
聖に対しての渇望
p194-12
まゆらが思う子供の本質
p21 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「マルク・シャガールの<魔法の飛行>に描かれているように、軽々と飛び越えていけるよ、きっと」このセリフ、駒子さんの年齢の時に出会いたかった。でも、その頃、意味がわかったでしょうか。
解説にあるように、男性は「魔法を見せて、と望まれていることを忘れてはならない」。女性は、「愛する男性の魔法を信じて欲しい」きっと、その通りだと思う。それが、私たちは、魔法使いになれる自信を過信してしまったり、「魔法」を最後まで演じきれなかったりする。そして、最後に「魔法」を信じ切れなかったり、時計の鐘が「魔法」を解いてしまったりすることに気づく。
大人になることは、めんどくさいことを抱えることかもしれない。
きっ