加納朋子のレビュー一覧

  • カーテンコール!(新潮文庫)

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    閉校の決まった女子大を卒業できなかった生徒に、閉校後も特別に半年間授業を行って、卒業すせるという話。
    単位が足りなくて卒業できない生徒には理由があり、その理由は否定せずに、少しだけ生活を変えて、少しだけ生きやすくさせるという理事長の思いが、子供達に届いてよかったと思う。

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    2025年05月10日
  • トオリヌケ キンシ

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    ネタバレ

    目次
    ・トオリヌケ キンシ
    ・平穏で平凡で、幸運な人生
    ・空蝉
    ・フー・アー・ユー?
    ・座敷童と兎と亀と
    ・この出口の無い、閉ざされた部屋で

    どうして本屋大賞は加納朋子を選ばないんだろう?
    私は結構彼女の本に背中を押されて前向きになれることがあるんだけど、いい年をして私が単純すぎるのかなあ。

    短編はどれも、それぞれ生きていくにはちょっとしんどい、けれど人には人には伝わりにくい困難を抱えた人が出てくる。
    「場面緘黙症」「共感覚」「ネグレクト」「相貌失認」「醜形恐怖症」「半側空間無視」など。

    本人が一人で悩んでいるうちは、それはとてもつらい。
    でも、傍で支えてくれる、見守ってくれる、一緒に歩

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    2025年04月20日
  • カーテンコール!(新潮文庫)

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    4/11
    この本は
    人生嫌なことや悲しいこともあるけど、それでも強く生きていこう!
    と思わせてくれる明るい物語でした。

    長所や短所は自分or他人からの視点なのか、あまり自分を卑下しすぎないことが大切なのかな。。

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    2025年04月11日
  • ぐるぐる猿と歌う鳥

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    小学生が主人公の物語。
    子供達で解決できる問題と、子供のチカラでは解決できない問題があって、自分の子供時代を思い出した。

    張り巡らされている伏線が回収されるので、最後はスッキリ。

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    2025年04月06日
  • いつかの岸辺に跳ねていく

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    森野護と平石徹子は家が近所の幼なじみ。前半は、護視点の、淡々とし過ぎる?ほどの青春物語。
    後半に入って物語は一気に加速し…、以降はネタバレになるので自主規制。
    大きな驚きと温かな読後感が待っています。
    え?ジャンル?言えません!(笑)

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    2025年03月30日
  • はるひのの、はる

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    ネタバレ

    目次
    ・はるひのの、はる
    ・四つ辻の幽霊

    「ささら」シリーズの最終巻。
    今更?と思ったけれど、もう出版されて10年以上たったのね。
    加納さんの本は人気があるから、予約がいっぱいでなかなか順番が回ってこないのです。

    主人公のユウスケは、『ささら、さや』の時にはまだ赤ん坊だった、さやの息子。
    小学校に入る前の年から数年おきに、ユウスケは「はるひ」と名乗る少女に出会う。
    同じ年頃のはずなのに、妙に大人びた雰囲気を時折見せるその少女は、いつもユウスケに無理難題を押し付ける。

    『ささら、さや』は、亡くなったさやの夫が、幼い息子を抱えて生きていかなければならないちょっと世間知らずの妻を心配して、幽霊

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    2025年03月24日
  • 無菌病棟より愛をこめて

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    加納朋子が自らの急性骨髄性白血病の治療の経緯を綴った日記、エッセイ。
    語り口にユーモアがあり、重苦しくならず、どのような治療をし、どのように過ごしてきたのかが、分かる。言葉から伝わる以上に辛かったのだろうと思うけれども、また、加納さんが治療に成功したことも分かっていることもあり、そのつらさを感じずに読むことができた。
    がんの治療にどのようなことがあり、治療中にどうなるのか、についての知識をえるという点でも役にたちそう。
    実弟が骨髄の提供をされているが、弟さんからの視点での記録もあり、こちらも感情はそこまで出ていないものの、姉に対して何ができるのかを考えており、心打たれる。

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    2025年03月24日
  • 無菌病棟より愛をこめて

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    「カーテンコール!」がとてもとても面白かったので、その方の体験手記ということで興味がわいてこの本にたどり着きました。

    大きい病気も入院も経験したことのない私が感想を書くなんておこがましい気もしますが…。

    どこか他人事目線でしたが、五体満足で歩ける、食べれる、美味しいものは美味しいと思う、、、そんな私の当たり前。
    今日の私の当たり前は、明日明後日の当たり前じゃないんだなと改めて思いました。

    何か大きな病気をしたとき、家族がなったとき、きっとこの本のことを思い出して、この本が治療を頑張る支えになると思います。
    そんな本でした。
    ありがとうございました。

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    2025年03月23日
  • 七人の敵がいる

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    よくある身近な話。世の母親には頭が上がらなくなる。父親たちが大変なのも分かるが、母親視点からすると…。結婚&子供って大変ですな。満足です。

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    2025年03月09日
  • ななつのこ

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    手紙でのやり取りという形式のストーリーが、スマホも携帯も普及していなかった時代だからこそ生まれたのだと思うけども、それが逆に今の時代となっては斬新に感じた。ただ、言葉遣いや想像できる風景はちょっと懐かしいような感じもあり、そのノスタルジックさも良い。こういう日常を切り取った推理小説もあるのだなあと印象的だった。

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    2025年03月03日
  • カーテンコール!(新潮文庫)

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    再読。

    気持ちが落ち込んだり悩んだりしているとき、どれほど勇気づけられたことか。

    優しさの裏側には、苦しみがあるからこそ、優しくなれるのかもしれませんね。

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    2025年02月26日
  • 魔法飛行

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    再読。昔の短大生は今よりずっとのんびりしていて、教養豊かだったのかも、なんて思ってしまった。以前読んだ時は共感しかなかったのになぁ。

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    2025年02月23日
  • ななつのこ

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    イリゴマの考え方や人との接し方の温度感が好きで、読んでいて楽しかったです。推理してもしなくとも良い、気楽さも良かったです。佐伯さんからの返事で、急に事実が浮かび上がってくるのがテンション上がり、クセになります。

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    2025年02月09日
  • いつかの岸辺に跳ねていく

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    ネタバレ

    なおなおさんからのご紹介本。
    正直裏表紙の作品紹介を読んだ限りではあまりピンとこなかった。爽やかYA系作品のようで悪い話ではなさそうだが。。

    ちらりと北上二郎さんのあとがきを先読み。
    「驚くぞ、これは驚くぞ」の書き出しを読み、ぱたと閉じる。
    ほほぅ、そういう感じかと俄然興味が湧き購入。

    幼なじみの徹子と護の成長譚。
    前後半の2部構成からなり、前半は「フラット」、後半は「レリーフ」。

    「フラット」は護視点の物語。
    地味で目立たない存在でありながらも、誰に対してもフラットに接する幼なじみの徹子。
    ときに奇妙な立ち振る舞いをするところや、その人間性から他人からいいように使われてしまう徹子に、幼

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    2025年02月01日
  • ななつのこ

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    ネタバレ

    再読。

    日常の謎と「ななつのこ」の謎、最終的に帰着する結末と見事で気持ちの良い作品、と思っていたが読み返すとそうそう爽やかなだけのものではなかった。それを差し引いても面白い一冊です。6話目の心理描写の細やかさが好き


    再読して気になったところ

    1話目の犬の扱いが酷くて引いた。作中内の登場人物は誰も犬の事故死を悼まないうえに生ゴミの日に捨てられる。そしてひき逃げ犯は口を拭って飼い主の伝手で就職するのであろう…黒いなー。

    3話目の秘密の花園は絵的にとてもきれいだけど、孫を巻き込むな…と思ったり。いやさ、この優しい世界にはそんな人は存在しないんだろうけど、もし金網の向こうの誰かに見咎められて

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    2025年01月29日
  • カーテンコール!(新潮文庫)

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    人それぞれに事情があり人生があり、今後何が起きるか分からないし、生きていくことは不安。
    でもそんな人生、人と出会うなか、角田理事長みたいな存在と巡り会えたらどんなに良いか!
    絶望しても、とにかく生きている限り可能性があると思わせてくれました。

    自分も登場人物たちと重なる部分があり、励まされた気持ちになりました。

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    2025年01月29日
  • カーテンコール!(新潮文庫)

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    閉校が決定した私立萌木女学園。様々な理由で単位が足らず卒業できなかった学生たちを救済すべく、理事長の発案で半年間の特別補講が行われることとなった。
    それは、敷地内の宿泊施設で寮生活を送りながら補講授業を受けるというもの。
    特別補講を受ける学生たちが寮での生活や他の学生・理事長たちと交流をするなかで、それぞれの問題や事情が明らかになったり、成長をしていく連作短編集。

    様々な事情を抱えて卒業できなかった学生が集まり一緒に生活するという状況により、ある種の仲間との交流で影響し合っていくのが良かった。
    心の面の問題とするだけでなく、生活習慣を整えるこもの大切さについても丁寧に描かれていように感じる。

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    2024年12月31日
  • いつかの岸辺に跳ねていく

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    2019年初版だが、書店でオススメ本として平積みされていたので手に取ってみた。
    主人公は護と徹子。二人は「幼なじみの腐れ縁」だということになっており、語られるエピソードも「お互いに恋愛感情はない」ことを示している。しかし、である。最終盤、護の「あのさ」から始まる一連の言葉を読んでみて欲しい。
    一般化できない特別な関係。泣けます。

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    2024年12月28日
  • 魔法飛行

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    駒子シリーズ第2弾。途中に挟まれる謎の手紙については若干の不自然さも感じたけど、このシリーズはミステリーというより駒子の気持ちや友人たちとの日常の描写が好きなので楽しく読んだ。特に「魔法飛行」の話が好きだ。野枝ちゃんたちのその後が気になるなあ。

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    2024年11月09日
  • ななつのこ

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    第3回鮎川哲也賞受賞作の駒子シリーズ1作目。20年振りに発売されたという4作目を先に購入してしまったので順を追ってこちらから。駒子が日々出会う不思議な出来事や謎が作家との手紙のやり取りで解かれていく。結構前の作品なので言葉使いや物が懐かしくノスタルジックさを感じる。1話目の犬の話には驚きとショックがあったけど他の話はどれも蘊蓄含めすごく楽しかった。駒子の、少し独りを好む中にも人に寄り添う優しさにあったかくなる。たくさんの不思議は目の前にあるのかも。何かの荒を探すより、そのものを楽しむことを大事にしたい。

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    2024年10月29日