【感想・ネタバレ】無菌病棟より愛をこめてのレビュー

あらすじ

2010年6月、急性白血病の告知。愛してくれる人がいるから、なるべく死なないように頑張ろう――。仕事の予定も、妻・母としての役割も、すべてを放り出しての突然の入院、抗癌剤治療の開始。辛い闘病生活のなかで家族と友人の絆に支えられ、ユーモアを忘れずに人気ミステリ作家が綴る、たくさんの愛と勇気、温かな涙と笑いに満ちた闘病記。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

よくぞここまでしっかりと、闘病の記録書けたなー!。「念入りに事前リサーチし、起こった事柄を冷静に観察」することが、大事なんだね。

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2025年09月30日

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白血病ではないけれど友達が難病に侵され病気を乗り越えるために何か良い本はないか?と尋ねられて色々探し出会った1冊がこの本。病身にショッキングな内容では無いか確認すべく自分で先に読んで見ようと読み始めて一気に読まされた。病気に前向きに戦う著者に感銘を受けました。これは是非友達に贈りたいと思います。
性白血病というシビアな病気に突然かかられた著者の加納朋子さんが取るものもとりあえず即入院し実弟さんからの骨髄移植を経て退院する頃までの約1年の闘病記が記されています。辛いであろう体調なども明るく面白く闘病中の状況や心情が書かれています。ご自身の病気のこともよく勉強されていて医師からのカンファレンスもまるで取材の様だ、小説家の性だとご本人が書かれている。確かに抗がん剤を読者に説明する例えも秀悦でした。流石作家先生です。
それにしても抗がん剤は猛毒で皮膚に触れると火傷するとの事に驚いたけれどそんな劇薬でも血管は大丈夫なのだという事には大変驚きました。
ドナーである弟さんの日記もあわせて読むことができます。弟さんも文才がおありなのですね。とてもわかりやすかったです。

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2024年06月02日

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ネタバレ

久しぶりにいい本に出会いました。
小説ではなく、作者本人の白血病との闘病生活を綴った本です。
さすが作家さんと言うべきか、時系列順に書かれた日記は分かりやすく、白血病という病気がどんなもので、闘病中どんなことが大変でどんなことに救われたのかユーモアを交えつつありありと伝わりました。
クスッと笑えるような言葉が混ざっていたり、闘病中でも良いことを沢山みつけよう!と先生は心がけていたり、加納先生の日記は明るく記されていましたが、実際は記載以上に大変な毎日だったと勝手に想像しています。大変な治療を乗り越えた加納先生や先生の周りの親戚の方々、病院の先生や看護師の方々などは本当にすごいと感じました。
この本を読んで1番思ったことは健康って素晴らしいんだなということです。当たり前ですが、当たり前こそ貴重なのだと実感しました。
幸い、私は今のところ健康です。時々自分の情けなさに鬱っぽくなることはあります。でも、この本を思い出すと、私は健康なんだ、まだまだ頑張れるだろと踏ん張れるような気がします。

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2023年12月27日

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加納先生の闘病記。
ページを開くと、色々な心情に引き込まれた。
生きることの偶然さ、生きることの幸せ、生きることの必要さなど考えさせられた…

自分だけはそうならないと思い込んでいるだけ! もっと謙虚に楽しく真摯に!

加納先生の活躍をこれからも楽しみにしてます。


ぜひ〜

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2023年06月25日

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自分らしく生きるということの意味を学んだ。日記を書きたいと思うけれど、続かないだろうな。とりあえず献血に行こうかなと思う。

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2023年04月28日

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突然の病。本書で著者夫妻が言うようにひと昔前ならドラマでよく見た病気。でもその治療がどのようなものか、骨髄移植は知ってても実際どんなことをするのか知っている人は当然中々いない。こんなに詳しい闘病記、しかも移植ドナーの記録まで読めるなんて!最初の頃はユーモア溢れる表現も多くてちょっと吹き出すこともありましたが、読み進むに連れて深刻な内容になり、読みながら何度も何度も涙を堪えました。著者が昨年も新作を発表されたと知り、お元気そうで嬉しいです。

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2020年07月31日

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著者の白血病闘病記。
読んでいて思わず自分も苦しくなるくらいの描写。
リアルをそのまま書いているからかもしれない。

もし自分が、、家族が、、そうなったら、、読み直したい著書です。

今後も、著者の苦しみが少しでも和らぎ普通の日々を送り、少しでも元気でいられますようにと祈ります。

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2018年05月21日

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急性白血病を発症し、化学治療を経てドナー(実弟)からの骨髄移植を受けた作家のノンフィクション。
私はミステリーを好まないのでこの作家さんの本を読んだ記憶は無いが、筆力のある方の闘病記は読みごたえがあった。そして日常に近い生活に復帰できていることに勇気をもらえた。
幸い今のところ癌とは無縁だが、人間いつ何がおこるかわからない。今の日常がいかに幸せなことかを改めて感じた。

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2018年05月06日

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加納朋子さんの作品は他に読んだことがないのですが、お名前は存じ上げていましたので興味を持ち手に取ってみました。
この本を読む限りでは、ですが、とても明るく前向きな方のように思われました。もし自分だったら…絶対にもっとどろどろと落ち込んだことを書くだろうな。
先日、癌で亡くなった祖母のことも思い出しながら、意志の力って大事なんだろうなぁと改めて感じさせられました。決して亡くなった方の意志が弱かったとかではなく、加納さんが入院中もとにかく食べるようにしたり運動したり、そういう気力があるのとないのとでは少しは違ってくるのだろうなと。
こうやって患者さんが頑張っている間に、早く確実な治療法ができることを望みます。

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2015年11月30日

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 急性白血病と診断されたミステリ作家加納朋子の闘病記。

 加納さんの小説を読むたびにその内容や文章から温かさと優しさを感じ、「加納さんっていい人なんだろうなあ」と感じるのですが、今回このノンフィクションを読んでその考えが間違っていなかったんだな、と実感しました。

 白血病の症状はもちろん薬の副作用や、骨髄移植に向けて体内の白血球をゼロにしていく過程など、闘病の様子はサラッと書かれているのですが、それだけでも壮絶さが伝わってきます。
普通に生活ができ、普通に食事ができることがいかにありがたいことなのか、ということが改めて実感されました。

 それでも、加納さん自身が書いた日記にはところどころユーモアや周りの人に対しての感謝がつづられていて、闘病の暗さ一辺倒ならなかったからこそ、最後まで読み進めることができたのだと思います。

 加納さんの旦那さんやお義母さん、家族に友人に病院の方々といずれの人も素敵な人たちばかりなのですが、こういう人たちが集まってくるのも、やはり加納さんの仁徳なのだろうな、と思います。読んでいて自分もこんな人と結婚出来たらなあ、と本気で思いました(笑)。

 きっと闘病中はここに書いてある以上に苦しいこと、辛いことがあったに違いありません。でもそうした暗い面以上に、身の回りの感謝や幸せを数えようとしている加納さんの姿勢は本当に見習わなければならないな、と思います。

 内容もそうですが、文庫版あとがきも心打たれました。言葉というのはどんな内容でももろ刃の刃なのだと思わされました。

 読者である自分から加納さん伝えたいことは「生きててくれてありがとう」ということ。無理だけはされずにのんびりと作品を書いていただければ読者にとってこれ以上の幸せはありません。

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2015年04月20日

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白血病になった作者の闘病記
白血病は昔ながらの悲恋ものでは取り扱われてきたモチーフだけど、自分の認識と現在のリアルな治療とのギャップを感じた

そして何より、自分がなったら、家族がなったら、血縁者がなったら
あと、血縁者のドナーになるか、そもそもドナーになれるような健康状態か
もし自分の周りでそんな事態になったらと色々と仮定の話しで考えてしまった
妻とか子供がなるよりは自分がなった方がマシだと思った
ただ、そのことを妻に話したら「うちの生活はどうするの!」と怒られた
ま、あくまで仮定の話しですし、そもそも誰がなるか選べるものでも無いですし・・・


好きな作家さんだけに、今後の執筆活動はどうなるのか心配

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2015年01月26日

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加納朋子さんの、急性白血病の闘病記です。
貧血気味かな?って所から、クリニックから紹介状をもらって大きな病院へ行って検査して……というところから、抗がん剤の治療、骨髄移植……と、順を追って書かれています。
それにしても、本当に大変な中、前向きに頑張ってらっしゃる姿が本当に素晴らしいです。いろいろ先の事を考えて行動なさってるのとか、作家さんだけあって頭の良い方なんだなってのもよく分かりますね。
小説からも人柄は伝わりますけど、優しい方なんだなって思いました。
体が辛くても、周りの人とか科学の進歩に感謝を忘れない姿勢とか、見習わなくてはなーと思ったり。
次は「ぐるぐる猿と歌う鳥」を読もうと思います。

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2014年11月16日

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病気と真摯に向き合って受け入れてるところが共感を持った
私もがんサバイバーなので、告知された時の動揺とか、抗がん剤の辛さとか、わかる部分もあった
でも、がんといっても病気が違うとこうも壮絶なのか、びっくりだ
私なんて軽い❗あんなに悩んで恥ずかしい❗って思ってしまった

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

加納朋子が自らの急性骨髄性白血病の治療の経緯を綴った日記、エッセイ。
語り口にユーモアがあり、重苦しくならず、どのような治療をし、どのように過ごしてきたのかが、分かる。言葉から伝わる以上に辛かったのだろうと思うけれども、また、加納さんが治療に成功したことも分かっていることもあり、そのつらさを感じずに読むことができた。
がんの治療にどのようなことがあり、治療中にどうなるのか、についての知識をえるという点でも役にたちそう。
実弟が骨髄の提供をされているが、弟さんからの視点での記録もあり、こちらも感情はそこまで出ていないものの、姉に対して何ができるのかを考えており、心打たれる。

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2025年03月24日

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「カーテンコール!」がとてもとても面白かったので、その方の体験手記ということで興味がわいてこの本にたどり着きました。

大きい病気も入院も経験したことのない私が感想を書くなんておこがましい気もしますが…。

どこか他人事目線でしたが、五体満足で歩ける、食べれる、美味しいものは美味しいと思う、、、そんな私の当たり前。
今日の私の当たり前は、明日明後日の当たり前じゃないんだなと改めて思いました。

何か大きな病気をしたとき、家族がなったとき、きっとこの本のことを思い出して、この本が治療を頑張る支えになると思います。
そんな本でした。
ありがとうございました。

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2025年03月23日

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 この作品は加納朋子さん自身の闘病記ということで、それだけは知ってて手にしました。2010年の6月に急性骨髄性白血病との診断を受けられ、入院し化学療法と放射線治療を受けられ、骨髄移植を経て退院される約半年に渡る入院生活の日記、そしてドナーとなられた弟さんの手記も収められています。

 読んでみて、加納朋子さんのことがますます好きになりました。この作品を読まなければ知りえなかった、加納朋子さんの“人となり”がよくわかります。辛い辛い闘病生活、抗がん剤の副作用で食欲が低下し嘔吐し、脱毛し、発熱やその他の諸症状…でもいつも明るいんですよね!苦しい中でも、髪の量のことで俳優の竹中直人さんや歌舞伎俳優の海老蔵さんと張り合ってみたり、美と健康を常に意識してストレッチや軽い運動をできるときにはされていたり、コミックを愛読していたり(それも大量に!)…なんか、いい感じ!!私だったら…きっと悲観的なっちゃうだろうなぁ…。

 そして、家族もいいですよね!ご主人が同じく作家の貫井徳郎さんなんですね…おふたりの会話からあったかいものを感じました。貫井徳郎さんの作品も、いつか、きっと読んでみようとも思いました。そして、ドナーになった弟さんを含め兄弟とお父様、そして息子さん…お友達も、みんないい人なんですよね!いい人のところにはいい人が集まるのかも…。この時の経験が、この先に出された作品にも活かされてるんじゃなかな…。これからもステキな作品を執筆してほしいです。

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2024年02月21日

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 本書は、著者自身による白血病闘病記です。
 病名発覚までの経緯→化学療法→骨髄移植と、過酷な入院生活の内容は、ともすると気が重い読書体験になるかも、と思いながら読み進めました。
 ところが、意外にもそういう感覚になりませんでした。ここが著者のねらいであり、本書の肝であると思います。
 例えば、教授の他を引き連れた回診を、「大名行列」「白い巨塔」、一時退院を「仮出所」などと揶揄したり、抗癌剤による抜け毛のため、我が家の法律として「ハゲ」禁止等の言葉狩りを実施したりと、真面目で懸命な軽口がポンポン出てくるのです。また、加納さんのアニメ好きオタ主婦(自称)ぶりも垣間見え、クスッと笑える箇所満載です。
 前向きな病への姿勢は、読み手に勇気を与えてくれるはずで、当事者だからこその体験に裏打ちされた言葉の重みがあります。
 これらは、数多の病気に関する知識、全て公開している自身のデータ、あれば便利なグッズ等々、当事者の方にとっては大変参考になるであろう情報につながります。
 追記として、血縁ドナーとなった加納さんの弟によるドナー日記。〝すごい〟の一言です。冷静で詳細な記録に、「最強の弟さんですね」と言いたくなります。
 「白血病患者へのエール」に満ちあふれた、温かい闘病記でした。

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2022年10月06日

Posted by ブクログ

医療従事者の方から薦められて読みました。記述が経験に基づいて詳細なのはもちろん、(不謹慎かもしれませんが)ところどころクスリとします。血液系の病気や骨髄移植について知りたい場合の体験談として読んだ方がいい一冊。

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2022年08月16日

Posted by ブクログ

再読。
ミステリ作家の加納朋子さんの、ミステリではない白血病闘病記です。
苦しい治療に耐え、ときには負けそうになりながらも、冷静さとユーモアを忘れない語り口によって、希望を失わないことの大切さが優しく伝わってきました。
その後も定期的に新作を出されていて、ファンとして嬉しい限りです。

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2022年07月11日

Posted by ブクログ

加納さんの旦那さんって、貫井徳郎さんなんだ!と、知る。

本人の白血病闘病記。
全体にテンポよく、前向きに、明るく語られていた。
どれだけしんどかったことか。
本人は明るく過ごすことで自分を保っているのだと思う。
もちろん泣いたり、愚痴ったりする場面もあるけど、決して諦めていない、生きる力が読み取れた。
中でも食事。味覚や感覚がおかしくなってもなんとか食べようとする場面。
思わず読んでてお腹すいてしまった。
今現在もお元気な様子で何より。
また、旦那さん、息子さんをはじめ、お父さんやご姉弟と仲が良く、どれだけ闘病の励みになったかと思う。
よい人の周りにはよい人が集まる。

今まさにいろんな病で苦しむ人がいることを心に留めたい。

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2020年07月05日

Posted by ブクログ

夫からの風邪が移った様子だった、にしては顔色も悪くふらつきもあるから貧血を疑い、大きな病院での診断は「即日の入院を必要とする急性白血病」。
あまりにも、ごく普通に「これくらいなら、体調悪かったら起こるかな」レベルのところから大きな病気が始まったこと、体調が悪くても家や自治体のことをこなさないといけないこと、などの「日常」がなんともリアルだった

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2019年12月26日

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闘病記の類を初めて読みました。重い内容なので、辛くなるのではと恐る恐る。
さすが小説家、闘病中に読まれていたマンガや小説はどれも面白そう。入院しているのに、もも上げ100回などと運動を頑張り、美容にも気を配るところがすごい。
想像するだけでも苦しい内容もありましたが、全体を通して明るく前向きで、深刻過ぎず読みやすかったです。


白血病については言わずもがな、全てのガン治療にともなう抗ガン剤・放射線治療についてのかみくだいての説明、また副作用の実経験の日記は、勉強になりました。
辛い治療を乗り越えられてきた、加納朋子さん、そしてすべての患者さんに対して敬意を表したいです。

個人的な話ですが、私の母は乳がんで亡くなりました。闘病中の母は、当時離れて暮らしていた私には、決して辛さを見せませんでした。こんなにしんどい思いをしていた母を、支えてあげられなかったことが悔しいです。もっと大人であれば、病気のことを勉強して母の力になれたのではと思います。

加納朋子さんには、素晴らしい旦那さんがいて、お子さんがいて、ご兄弟両親、皆さん本当に温かく、加納さんのことを愛していることがひしひしと伝わってきます。加納さん自身が、とっても可愛らしくて豊かな心で家族を愛されているからなんだろうなと思いました。


加納さんの小説のファンでしたが、
バッググラウンドを知ったことで一層小説に深みを感じ、さらに人としてとして加納さんファンになった一冊です。


いつどんな時に病気になるか分からない人生、
困難に立ち向かう勇気がほしい人におすすめです。

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2019年06月16日

Posted by ブクログ

急性白血病になった筆者の闘病記。さすが作家さんだけあって、七転八倒の苦しみの中でも、その状況を書いて残そうとする気力に恐れ入る。なんとなく大変なんだろうな、という知識しかなかった私に、改めて白血病患者の闘病のつらさが身に染みる様にわかります。またドナーになった弟さんの冷静な日記のおかげで、なるほどドナー側も大変なことなんだなあと理解しました。本来ならば、愛情がなければできないくらいのしんどさ。ドナー登録、正直ちょっと迷ってしまうな。それはさておき、この作家さんの作品が好きなので、命を繋げられたことにホッとしながら新作を読もう。

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2019年04月22日

Posted by ブクログ

急性白血病と告知されるまでと、その後の闘病生活を綴られた作品。
辛い中、前向きな日記を日々付けられていたこと、作家であることの熱意も感じられる。
日々進歩している医療にも触れることができた気がする。

2018.2.25

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2018年02月25日

Posted by ブクログ

普通に生活していると医療者でもなくちゃ眼にすることのない無菌室。骨髄移植のすごさと大変さ、深刻になりすぎないタッチで描かれていて一気に読み終えました。
もっと勉強しよ。

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2015年06月20日

Posted by ブクログ

作者の加納さんは何気ない普段の生活を取り上げてミステリーの味付けのある小説を書く方ですが、5年前に急性骨髄性白血病を発症してしまいました。彼女は物書きなので、死と隣り合わせで病いと闘った様子をを日記として書いていました。
骨髄移植により現在は寛解に至っていますが、日記と共にその時のことを振り返っても書かれています。この病気の大変さはある程度知っているつもりでしたが、この闘病記を読むとやはり壮絶の言葉が当てはまります。しかし、それよりもこの闘病記が加納さんを取り囲む家族愛の記録となっているところが見事でした。
骨髄細胞をもらった実の弟さんの日記まで載せてありますし、その他、お姉さんと妹さん、お父さん、そしてご主人、その上お姑さんまですごく手を貸してくれる状況があり、お母さんが入院して心配のお子さんがいるにせよ、皆が一致団結して彼女と病いに立ち向かっていました。いかに治療に専念できるかは色々な環境に左右されるかと思いますが、彼女はこうした家族や友人に恵まれ、さらに経済的にもある程度余裕があるからこそ、ここまで闘うことができたのかなあと思った次第です。それもこれも普段の心掛けやお付き合いのあり方が良かった証しなのでしょうね。ひとつ気になったのは同じ文筆業であるとの加納さんのご主人とはだあれ?

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2015年03月12日

Posted by ブクログ

ミステリ作家・加納朋子さんの闘病記。闘病記でありながら読後感がとてもさわやかな本でした。よく言われる「ポジティブな考え方」が自然と身についた方なんだということが文章からよく分かる。こんな日記書けるなんて、きっとステキな方なんだろうなと思います。

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2015年01月01日

Posted by ブクログ

加納朋子の無菌病棟より愛をこめてを読みました。

konnokが気に入っている作家の一人の加納朋子が急性白血病にかかった、ということを噂で聞いてこの人の本はもう読めないんだなあ、と思っていました。
ところが、先日本屋でこの本を見つけたので早速読みました。

発病から大学病院での対処、がんセンターでの骨髄移植の経緯が加納朋子らしい筆致で描かれています。
そして、弟さんからの骨髄移植で回復の傾向にあるとのことでほっと胸をなで下ろしたのでした。

弟さんの手記も収録されており、彼の存在がなければ加納朋子も戻ってこれなかった可能性もあるんだなあ、と思ったのでした。

私の妹もがんにかかって手術を受けてつらい闘病の時期を過ごしたのでしたが、兄の自分は何にもしなかったなあ、と反省したのでした。

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2014年09月18日

Posted by ブクログ

最初、本の中身を知った時(著者の闘病記)「ええっ〜!」と驚きでした。 多作ではないものの、コツコツ、コンスタントに本を出されているイメージがありまさか重病にかかっているとは。

病気が発覚するまでの、普通の生活からちょっといつもと違う→結構違う→受診。検査。診断。
そんなドラマみたいな事が…と。(本書でも似たようなくだりあり)本当にごく普通の生活を送っていたところに病気発見の衝撃(というかその信じられなさ)が伝わってきて身につまされた。小学生とはいえまだまだ小さい子どもがいる著書には辛かっただろうと思う。

こういった病気の初期からの闘病生活が細かく描かれている。

本当に治って良かった。

闘病中は、辛いこともあったりの記載もあるけれど、全体としては、明るい著書の性格が感じられて駒ちゃんを思い出しながら読んでいた。

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2018年01月28日

Posted by ブクログ

とてもポジティブな著者さんで、入院中も運動をしたりマンガを読んだりしていて、本当にキツい治療だったであろうに、暗い記述があまりない

旦那さんや姉妹の方たちや義母や友人がよくお見舞いに来てくれていて愛されているのがよくわかる

弟さんの骨髄がピッタリで提供してもらえてそれも著者さんにとってとても心強かったことだと思う

口腔ケアは大丈夫なのね

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2022年12月04日

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