加納朋子のレビュー一覧

  • スペース

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    スペース、バック・スペース の2作。
    駒子シリーズなんだけど、主役の話よりも2作目の方が印象に残った。手紙は結構退屈だったんだけど、読み進めて行くと、冴えない手紙の理由がわかる。
    シリーズ一作目から少しずつ色んなことがリンクしていて、こう繋がるのかーと終盤一気に面白くなった。

    誰にも嫌われてなくても、誰の一番でもない。たった一人の誰かにとっての一番になりたい。そうなんだよね。

    0
    2014年02月05日
  • スペース

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    スペース。
    確かに今までも星や宇宙を二人でみる場面が何度かあったこのシリーズ、でもこのタイトルって?
    いつもの駒ちゃんのトボけたような日常に急に挟み込まれた「はるちゃん」宛の手紙。
    「本を読んでいると、物語を書く人の頭の中って、まるで混沌とした宇宙みたいだってよく思います。完成稿に辿りつくまでに、どれほどたくさんの空白が埋められ、言葉が選ばれ捨てられていくのかしらね。考えるとめまいがしそう。
    私ね、ちょっと思ったの。今の私って、まるで選ばれなかった場面みたいだって。
    最近、どうして自分は今、ここにいるんだろうって、ふと思ったりします。間違った場所にいるような気がしてならないの。」
    前作でもこん

    0
    2014年02月04日
  • ぐるぐる猿と歌う鳥

    Posted by ブクログ

    こどもの国。仲間だけの秘密。

    ひと夏の冒険、みたいな話かと思いながら読んでいたら、なかなかシビアなお話でした。パックの抱える秘密はとても重くて、非現実的だけど、勝の覚悟はとても現実的で、胸が苦しくなります。

    お話自体はすごく優しく明るいです。けれど、こどもたちが現実に打ちのめされる日が、いつか来るかもしれない。大人になれるのは、まだ少し先だから。

    「この先、どうなるかなんて知らない。大人になったらどうなるかなんて、おれたちだって知らない。」

    このまま終わっても個人的には好きでしたが、続きがあるならぜひ読みたいです。

    0
    2014年01月30日
  • ぐるぐる猿と歌う鳥

    Posted by ブクログ

    久々の加納作品。相変わらずほっこりさせて頂きました(^-^)
    それにしても、ご病気をされていたとは……無理をされず、これからも素敵な本を届けていただきたいものです。

    0
    2014年01月29日
  • ぐるぐる猿と歌う鳥

    Posted by ブクログ

    文庫の帯に書いてある「かつて子どもだった人へ。」という言葉のとおり、子どもだった頃を思い出させる温かい物語でした。

    “父の転勤で北九州の社宅へ引っ越して来た高見森。同じ社宅に住む子どもたちと仲良くなるにつれ、彼らがある秘密を共有していることに気づく。そして「パック」と呼ばれる謎の少年には、ある役割があったー。理不尽な想いを抱える仲間を守り、仲間に守られながら生きる少年少女たちの、清々しく明るい物語。”(「BOOK」データベースより)

     物語は主人公の高見森(たかみ しん)が幼稚園児の頃の出来事から始まります。幼い頃から無鉄砲でやんちゃだった森は、ある日ボールが転がり込んだ団地の庭に潜り込ん

    0
    2014年01月18日
  • 月曜日の水玉模様

    Posted by ブクログ

    日常ミステリー。短編なのでちょっと時間があいた時に読める。どんでん返し系のミステリーが好きな私には、最初物足りなさを感じていたけど、読むごとにホッコリ。物語に引き込まれた。結構好きかも。

    0
    2014年01月18日
  • ぐるぐる猿と歌う鳥

    Posted by ブクログ

    大人のための童話というようなジャンルの作品です。加納朋子さんの小説はそれにミステリーの要素も含まれているので、さらになぜだろうと先を読みたくなります。主人公の高見森(タカミ シン)は小学5年生。東京から遠い北九州の地に引っ越してきたばかりの向こう見ずな男の子。転校した学校で彼は新しい友だちに囲まれます。飛び切り美人な女の子がいきなり九州弁丸出しでしゃべり出したりするので愉快です。彼は転校早々に体育館の屋根に登って先生から大目玉をくらったりしています。子どもの世界は秘密に満ちています。一見やんちゃで悩みなどないように見える彼も、幼稚園の時代の謎に満ちた体験や転校する前の年の思い出したくない嫌な体

    0
    2014年01月03日
  • ぐるぐる猿と歌う鳥

    Posted by ブクログ

    子どもたちの切実な思いが伝わってくる作品。ありそうでなかった雰囲気に包まれている。
    ただ、私には頭の中で思い描きにくい情景描写が度々あって、少し分かりにくかった。

    0
    2013年12月22日
  • ぐるぐる猿と歌う鳥

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    清々しい読後感。子供の健気さ、ストレートな感情と行動。そして反するように、彼らを取り巻く容赦ない環境。この状況がいつまでも続くわけがないと、どこかで悟っている子供たち。解説にもあったが、子供の限界を、どうしようもない現実をこの話は突きつけている。また解説で作者が大病をされていたと知って驚いた。

    0
    2013年12月20日
  • コッペリア

    Posted by ブクログ

    恋した相手は、人形だった」というフレーズに興味を引かれ購入したのだけど、結構面白かった。こういう雰囲気のお話、嫌いじゃない。
    登場人物同士の関係・つながりが、話が進むのと同時進行で少しずつ少しずつ明かされていくんだけど、「おぼろげな」理解しか出来ないような描き方にわざとしていて、そのおぼろげだったつながりが最後の最後で「あぁ〜!!そういうことだったんか!!」ってようやく分かるという感じです。

    0
    2013年12月02日
  • スペース

    Posted by ブクログ

    駒子シリーズではあるのだけど、前2作とは、ずいぶん趣きが違う感じ。

    中編2作収録。

    瀬尾さんが手紙の謎を解くのはあいかわらずなのだけど、思いがけない
    展開にびっくり。
    正直、前の2作と間を空けずに読んだせいか、ん?って思うところが
    なきにしもあらずだったのだけど、そうくるか。
    まさか、そこがそうなっているなんて思いもしなかった。

    2編目のあれも、お見事。
    気付かないってば、そりゃないよって感じ(笑)

    3作でのきれいなラストに心の中で拍手。
    でも、愛ちゃんのその後は、もうちょっと読みたかったかな。

    0
    2013年11月03日
  • 月曜日の水玉模様

    Posted by ブクログ

    最初に読んだ十代の頃は、ひたすら地味なミステリとしか感じられなかったのですが、今改めて読み返すと、ブラウン神父のような「さりげなくえぐる」感じがあります。面白かった。

    0
    2013年10月25日
  • 少年少女飛行倶楽部

    Posted by ブクログ

    すがすがしい、と言うのが合っているかどうか。でも、読んでいて色々な気持ちを体験したり思い出したり。登場人物がよく書かれていて、それが思いがけないことだったり。自分の見方が一面からしかみてないことにも気づかされたりするんだろうなぁ。と言うことで、是非中学生には読んで欲しい本の一冊になりました。

    0
    2013年08月25日
  • 少年少女飛行倶楽部

    Posted by ブクログ

    これはジャンルとしては青春小説になるのかな?

    それぞれのキャラも面白い

    ただ、主人公の愚痴が大半を占めるので
    途中でうんざりしなかったわけでもない

    最後の方ではある意味で誤解?が解けてるのには笑った

    天使の描写の意図がいまいちわからない
    どんなキャラ設定なんだろ?

    個人的にはカミサマは自分に似ていて好きだ(笑)

    0
    2013年07月26日
  • コッペリア

    Posted by ブクログ

    初の長編ミステリらしい
    個人的には連作短編の方が好きだなぁ・・・

    日常系ハートフルミステリとは違い、結構重い

    そして、トリックの種明かしが中盤であって
    「え~~~?!」となる
    一応伏線らしきものはあるけど、このトリックは意味があるのかなぁ?
    そこら辺が納得行かない

    でもまぁ、なんだかんだ言って、結局は登場人物の未来に少し明かりが点った終わり方なのは加納さんらしい

    0
    2013年07月26日
  • 月曜日の水玉模様

    Posted by ブクログ

    再読だけど、これぞ日常系ミステリ といった作品
    最初に読んだ時にはなんだか物足りない感があったけど、こういったものであると知っていて期待して読んだら、改めて面白さを再発見

    多分、自分の身の回りにも色んな謎があったりするんだろうけど
    その謎に気付くかどうか、解答が得られるかどうかは自分次第なんだと実感させられる

    それぞれの曜日の特徴も合致しているし
    連作短編としてちょっとずつ繋がりがあったり
    そして最後には綺麗にまとまっている

    レインレインボウもまた読んでみようと思う

    0
    2013年07月26日
  • スペース

    Posted by ブクログ

    加納朋子は日常のミステリがうまいなぁ
    人が死んだの事件が起こるだのではない、日常の断片をつなげるミステリ

    シリーズものと気づかずに買ったので、今度は1作目から読んでみようと思う

    0
    2013年07月23日
  • 少年少女飛行倶楽部

    Posted by ブクログ

    個性的な名前の生徒が揃った”飛行倶楽部”がどうやって空を飛ぶのか?
    カミサマな部長に爽やか好青年の副部長。
    二人だけの倶楽部に新入生が入部してきて物語が動き出す。
    空を飛ぶ事と同じくらいにそれぞれの家族関係が中心になる物語。
    中学生とは思えないくらいしっかりしてたり偉そうだったりする部員たち。
    他の家族と比べるとヒロイン・海月の家族関係がとても暖かくて読んでいてホッとする。
    空を飛ぶ方法については想定内だったり予想外だったりで楽しめますね♪

    0
    2013年06月10日
  • 七人の敵がいる

    Posted by ブクログ

    間もなく子供が小学校に入学するので、人ごとではないな~と思いながら読みました。

    とにかく「ブルドーザー陽子」の言動が痛快です。
    こういう、人を正論で追い詰める人は実在すれば確実に苦手なタイプですが、すべてに筋が通っているから結局納得してしまうんですよね。
    私は専業主婦ですが、「二人一緒ならいいですけど、知らない人とお仕事なんてできません」などと言い切る『ママ友』同士に陽子が嫌悪感を示す気持ちはよく分かります。

    でもこの主人公、いくらなんでも強すぎますね。
    陽子のようにバリキャリではなく知性も気の強さもないけれど、群れを成して井戸端会議に興じるママ友仲間に入りたいとも思えない私は、実際にPT

    0
    2015年10月20日
  • ななつのこものがたり

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    小説『ななつのこ』の作中作として登場した絵本が、現実世界に湧いて出てきた! スピンアウトというか、飛び出す絵本というか。

    でもやはりこの作品は、小説の中で、あの入江駒子さんというキャラクターが、あの感性で語、説明してくれるからこそ面白いのかも知れません。やはり本作には劣る印象でした。

    0
    2012年03月24日