加納朋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
もちろん私は、責任なんかとりたくないし、PTAだろうが自治会だろうが役員なんて絶対やりたくない!!無難に波風立てずやり過ごします。やったことないし、やる予定もありませんが、こんな本読んだらなおさら恐ろしくて行きたくないわー。ただ、陽子がいたら面白そうだからちょっと見てみたいかも(笑)。
後半は、来る敵来る敵、ばっさばっさとなぎ倒す勧善懲悪時代劇みたいでテンポよく読めました。この場合敵といってもそれぞれに事情もあるし、お互い立場や環境が違うから完全な悪などではなく、それがこれらの問題をさらに難しくしているんだろうなぁ。PTAとか自治会ってやっぱり必要なんですかね?まったく新しい画期的なコミュニテ -
Posted by ブクログ
小・中学生が読むなら十分面白く、文句なし。エンタメ小説として、合格だと思う。
社会の問題を告発する小説としては不十分。
パックは知能、体力共に優れた子どもだから、大人の力を借りなくても、健康な限りは生きていける。
でも大多数の無戸籍の子どもはそうじゃない。だから、パックのように自由に生きることはできない。
普通の子どもにとって、親の世話にならず、気の合う友達だけで暮らすのは、叶わぬ夢であり、そういう意味では、子どもの希望を満たす物語である。フィクションの世界では、それが可能であってほしいという切なる思いを叶える小説であることは評価に値する。
近頃、地方を舞台にした小説でも標準語で語らせるものが -
Posted by ブクログ
小学生時代の魅力ってなんだろうか。探検? 自由? 友情? それとも……?
「夏休みの思い出」に代表される不思議な開放感。小学生は探検していた。小学生は自由だった。小学生は友情を育んでいた。何もかもが懐かしく、そして今なら羨ましくさえ思う。インドア派で、都会育ちの僕でさえ、そう思う。
『ぐるぐる猿と歌う鳥』には、あの小学生のころの思い出がたくさんつまっている。「ああ、こんなことあったなあ」、「ああ、これが小学生時代の魅力か」。本書を読み進めていくと、きっとたくさんの懐かしさに出会うことができるだろう。「かつて子どもだった人へ」という売り文句は、あながち間違いではない。
しかしその一方 -
Posted by ブクログ
ー恋をした相手は人形だったー
人形の作者である如月まゆら、まゆらに人形を製作させるきっかけをつくった創也、その人形に魅せられた了、その目の前に現れた人形に生き写しの聖。
主に物語は聖の視点と、了の視点から展開されていく。届かぬ恋情が行き交い、ある事件の発生に向けて歯車が動き始める。
全体的に重たく暗い雰囲気ではあるが、その世界に引き込まれる形で読み進めることができた。
後半にかけて曖昧だった謎が次々と解き明かされていく様子が、やや難解で混乱するものの面白い。
ー 人間同士の恋愛とて、さまざまな方向性を持ち、誤解とすれ違いで溢れかえっている。本書に描かれているのが異形の恋だというのなら、そ