加納朋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本もそうですが、加納さんの連作短編小説はそれぞれのお話もしっかり完結しているだけでなく、最後まで読んですべての謎が明らかになるので、「一冊で何度も楽しめる」本だと思います。
今回は、星や宇宙に関係のある人たちの人間模様を中心に、それぞれの物語が展開します。最後のお話の中ですべてが繋がり、すっかりわかった気になって読み終えたはずなのに、翌日になって「ああ、あの人とこの人はこういう繋がりがあったんだ!」と気づいてしまい、サプライズ感倍増!
そして、お話の中で出会う皆さんが優しくて、でも少し弱くて、それでもしっかり前に向かって生きている。現実世界で疲れた私の心をそっと温めてくれる、何度 -
Posted by ブクログ
私の人生に、必要な一冊でした。まだ20数年しか生きていないけれど、その後の未来の責任を取るのは自分であること、だからこそ明るく暖かい方向に自分を誘導する権利があること。「家族が、自分にとっての毒にもなり得る」この言葉を読んだ時、ハッとした。私がいつしかかけた家族への言葉、感情、そして私へ向けられたもの、そのどれもが、相手も自分も傷つけ心身へ蓄積していく毒になっていたのではないかと思った。解毒は簡単にはできないだろうと思うけれど、方法を模索して行動に移してみることはできるから、私は周りの人たちと自分の解毒をしていきたいと思う。
多くの人に読んで欲しい。私は、この本に少なからず救われました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ単位が足りず閉校が決まった大学を卒業できない落ちこぼれの生徒たち。
なんとか卒業させようと、半年間学生寮で特別補講生活を送ることになる。
6編の連作からなる本作。視点が学生たちで語られることが多く仰々しい言葉などもなく、言葉がすんなりと入ってきて非常に読みやすく、かといって先が気になりすぎて斜め読みをしてしまうほどでもないのに読み進める手は止まらなく、読後感が非常に爽やかだった。
学校側が何重にも張り巡らしたセーフティネットからさえも零れ落ちてしまう彼女たち。
でも彼女たちもただただ怠惰なだけではなく、そうなった原因がある。その原因を丁寧に見つけ、解消に向かえるようにそっと手を差し伸べる。 -
Posted by ブクログ
2021年10月号を今さら…コロナ禍だったんだなぁ。
「三人書房」柳川一 …先日『三人書房』をAudibleで聞いたので、この時ミステリーズ新人賞だったんだ、と。
「白が揺れた」櫻田智也 …こちらもAudibleで聞いて、このエピソード印象に残ってました。
「ゼロ」加納朋子 …ドンと構える先輩犬とまだまだ落ち着きのない新米のワンちゃん。
「スフレとタジン」近藤史恵 …コロナ禍のビストロ・パ・マルでの話。
「フォトジェニック」秋永真琴 …初めての作家さん。短いのに、ラスト美しい、泣ける。
「108の妻」石川宗生 …初読みの作家さん。声になる妻、点描画の妻、解脱する妻…。
「セリアス」乾石智子 … -
Posted by ブクログ
加納朋子さんのハートウォーミングストーリーですね。
星をめぐる七つの物語が最後にはファンタジーあふれる希望の物語になります。もちろん加納さんですから、ミステリーも含まれていますから、読み応えのある素敵な短編連作です。
目次
南十字に会いに行く
星は、すばる
箱庭に降る星は
木星荘のヴィーナス
孤舟よ星の海を征け
星の子
リフトオフ
解説 杉江松恋
さすが、加納朋子さん、物語構成が素晴らしいですね。短編をバラバラで読むと一見関連が無いように見えますが、すべてが最後の『リフトオフ』でしっかり繋がります。もちろん、伏線はちゃんと用意されています