加納朋子のレビュー一覧
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あなたは、『見れば見るほどデブで不細工なねこ』が好きでしょうか?
ペットフード協会の調べによると、2022年度時点でこの国には906万9千匹もの『ねこ』が飼育されているようです。このレビューをご覧下さっている方の中にもその内の一匹はうちの『ねこ』です!とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。
一方でそのようなおびただしい数の『ねこ』がいれば、その姿、形はさまざまだと思います。もちろん、ご自身が飼育されている『ねこ』が一番!なのだと思います。他人が見れば『見れば見るほどデブで不細工なねこ』であっても、そこが可愛いんだよ!そう答えて目を細める方の気持ちは『ねこ』好きな方ならお分かりいただ -
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白血病ではないけれど友達が難病に侵され病気を乗り越えるために何か良い本はないか?と尋ねられて色々探し出会った1冊がこの本。病身にショッキングな内容では無いか確認すべく自分で先に読んで見ようと読み始めて一気に読まされた。病気に前向きに戦う著者に感銘を受けました。これは是非友達に贈りたいと思います。
急性白血病というシビアな病気に突然かかられた著者の加納朋子さんが取るものもとりあえず即入院し実弟さんからの骨髄移植を経て退院する頃までの約1年の闘病記が記されています。辛いであろう体調なども明るく面白く闘病中の状況や心情が書かれています。ご自身の病気のこともよく勉強されていて医師からのカンファレンスも -
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ネタバレ駒子シリーズ4作目。
長い時間が過ぎているが、人物像のブレがなく、とても面白かった。イラストも素晴らしく、可愛い。
こういう犬が飼いたい、という理想像が描かれていると思う。
まずはワンの独白から始まる。
そして玲奈とゼロの語り、ゼロの先輩として登場するワン。
玲奈の辛い過去の話、母は美術部だった、というくだりから母が誰であるか、を読者は推察することが出来る。
ワンはゼロを自分の後継者として育てる。
そしてお兄さんのはやての独白の章。これも辛い描写から始まる。犬が飼いたいはやてだが、家庭の事情で飼えず(父の仕事の都合で引っ越しが多い)。隣家の犬が良い飼われ方をしていないことに気づく。その隣家の -
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ネタバレさすが北村薫好きを公言する作家。出だしのお節の話が本当に北村薫っぽい。フードプロセッサーの描写が北村薫のテフロンのフライパンに関する描写(「私」シリーズの「夜の蝉」だったか?)に共通するものを感じる。
これから、いよいよ謎解き、と分かるときは一気に読みたい。だからその雰囲気が分かるのは本当にありがたい。
2章は瀬尾さんに駒子が出した、手紙。はるちゃんへの手紙である。
瀬尾さんへの謎の提示のためミスリードがある。
はるちゃんへの手紙を書いたのが駒子だと思わせている。
ウサギさんが愛ちゃんだと思わせている。実際には愛ちゃんはクジャクさん。
ふみさんがネコさん。けっきょくウサギさんが誰なのか、私 -
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ネタバレ再読になる。もうずいぶん前に読んだ本だったので、記憶を新たにするために読んだ。
入江駒子という短大生が児童書(と思われる)連作短編「ななつのこ」の熱狂的?ファンになり、著者の佐伯綾乃にファンレターを出す。そのファンレターの内容が「ななつのこ」の短編の感想だけでなく、その短編から連想した日常の話で、そこにある日常の謎、駒子にとっては謎とも気づいてないような謎がファンレターの返信によって解き明かされるという話。
「スイカジュースの涙」
道に点々と続く血痕と短大同期のお嬢様 愛ちゃんの家の愛犬行方不明の話。
「モヤイの鼠」
尾崎炎という著名な画家の絵がすり替えられたのか?という話。
「一枚の写 -
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全くの偶然に、屑ニートが「社会復帰」するような小説を続けて読むことに。これまた偶然にも、子供が大学を辞めてしまいニート状態だったので、とても他人事とは思えず(^ ^; 感情移入しながらむさぼり読んだ(^ ^;
テーマも展開も、ひっじょ〜に「今風」の作品で。根底に横たわる問題の本筋も、本当に「今の日本」が抱えていつつ皆「見えない振り」しているようなことで。そして、まぁありがちではあるが、どんなに社会がデジタル化しようとも、人間関係だけはアナログの極致な訳で。
いわゆる大学卒業→就職→出世→結婚→家庭人みたいな、昭和的あたりまえな(と皆が思い込んでいる)ルートに乗りきれない人たちも、うまくピー -
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ネタバレ久しぶりにいい本に出会いました。
小説ではなく、作者本人の白血病との闘病生活を綴った本です。
さすが作家さんと言うべきか、時系列順に書かれた日記は分かりやすく、白血病という病気がどんなもので、闘病中どんなことが大変でどんなことに救われたのかユーモアを交えつつありありと伝わりました。
クスッと笑えるような言葉が混ざっていたり、闘病中でも良いことを沢山みつけよう!と先生は心がけていたり、加納先生の日記は明るく記されていましたが、実際は記載以上に大変な毎日だったと勝手に想像しています。大変な治療を乗り越えた加納先生や先生の周りの親戚の方々、病院の先生や看護師の方々などは本当にすごいと感じました。
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