加納朋子のレビュー一覧

  • 空をこえて七星のかなた

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    久しぶりの加納朋子さん。
    やっとタイミングが合いました。

    ただ手に取ってみたらまたしても、オイラの苦手な短編集…と思ってページを進めていきました。

    ところがどっこい。
    さすがは加納さん。
    最後に壮大なしかけが!
    それはまさに宇宙のような!!

    10冊分の長編小説を読んだような体感と、もう一度最初から読み直したいという衝動。

    どんなものかって?

    それはどうぞご一読くださいませ♪

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    2025年09月03日
  • てるてるあした

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    ネタバレ

    中学生の時に読んでから、ずっと大好きな本。
    当時は照代側の気持ちで読んでたから、主人公可哀想、、という気持ちが強かったけど、大人になっても読み返すと思春期の、しかも天邪鬼でひねくれて生意気な女の子の面倒を見てやる久代さんの優しさはとんでもないな、とびっくりする。それもただ優しくするのではなく、愛情を持って厳しく接していて、だからこそ照代も変わることができたんだなと思った。
    最後の手紙はいつ読んでも泣いてしまう、、

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    2025年09月03日
  • てるてるあした

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    「久代さんはとっても優しい、いい人よ」まるで私の心を読んだように、サヤさんが言った。P131
    「前に、サヤさんに言われたことがあります。人の心は鏡みたいなもので、嫌いだって気持ちも、好きだって気持ちもぜんぶ自分に跳ね返ってくるのよって」P203
    前作読みたいー!

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    2025年08月19日
  • ささら さや

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    10年くらい前に読んで印象に残っていた作品。登場人物ごとに短編的にまとまってて読みやすく、純粋な主人公と主人公を助けてくれる癖強の隣人達のバランスが読んでいて面白い。家族愛の話はやっぱり感動する。

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    2025年08月13日
  • カーテンコール!(新潮文庫)

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    不器用な私にとって、この本はとても刺さりました。
    第一章はトランスジェンダーの方が主人公ですが、主題は他のテーマだと感じて、深く深く共感できました。
    貧富の差が広がり、他者を攻撃する人が増えている昨今において、相手の背景を想像して寄り添うことがとても重要であると思います。
    本作の登場人物のように、一面的な見方ではなく相手の事情を推察して思いやりを持って行動しようと改めて考えさせられました。
    この本を教えてくれた友人に心から感謝したいです。

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    2025年08月11日
  • いつかの岸辺に跳ねていく

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    読み終えたあとの幸福感が半端じゃない。
    温かさで満ち満ちた気持ちになれる最高の本。

    真面目で繊細で責任感が人一倍強くて優しい徹子と、真っ直ぐで頼り甲斐のある護の幼馴染ペア、なんて素敵なんだ…!
    前半のフラットでは、幼馴染の恋愛が進展するのかと思いきや、後半のレリーフではSF要素も混ざってきて、前半の伏線回収もあって読み応えがあった。
    話し手がスイッチしたのも面白かった。

    最後、弥子ちゃんが徹子にかけてあげた言葉が素敵だったなぁ。真面目に考えすぎて思い詰めちゃう徹子にとって、弥子ちゃんの無垢な明るさはすごく眩しかったんだろうなぁ。見た目や考え方は対照的だけど、相性はぴったりなんだろう。そんな

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    2025年08月10日
  • ささら さや

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    ネタバレ

    素敵な話だった。
    突然の事故で旦那さんを亡くしてしまうけど、新たな地で優しい人に囲まれながらユウ坊を育てるサヤがどんどん強くなっていて素敵だった。
    ピンチの時は旦那さんが旦那さんらしく助けてくれるのが良かった。

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    2025年07月18日
  • 我ら荒野の七重奏

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    七人の敵がいる、の続編。
    リアリティあり心から面白かったです。中学生の子供を持つお母さんにオススメです。

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    2025年05月16日
  • カーテンコール!(新潮文庫)

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    2025/4/22
    久しぶりの読書。途中で読むのやめたりするのが多く読書が続かない中、最後まで読み進める事ができた本。先生の言葉には勇気づけられるものがあった。元気が無くなるような時に読みたい本の一つ。
    著書の他の本も気になったので読んでみたい。

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    2025年04月22日
  • 二百十番館にようこそ

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    二百十番館、その名称すらも伏線で感服しました。
    初めて読んだ加納朋子さんの作品。

    ニートがオンラインゲームを通じ、リアルな仲間を増やして島暮らしを豊かにしていく物語。
    成功体験が多く、読んでいて爽快だった。

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    2025年04月06日
  • コッペリア

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    “人形”に人生を翻弄される人物たちの物語。
    隣屋の”如月まゆら”が作った人形に魅了されていた大学生の了。
    ある日、いつも惚れ惚れ見ているあの人形と、全く同じ顔をした女優”聖”に出会う。
    自分が執着しているのは、”まゆらドール”か、女優の”聖”か??
    人物が交錯し、ストーリーは途中で二度三度四度五度覆されます。
    成就しない恋への鬱憤を源に、人形を作り続けているのに気持ちが伝わらないまゆらの切なさ。
    パトロンとして利用していた了のことを好きになってしまったものの、自分のことを”人形”としてしか見られていないように感じ、素直に感情を伝えられない聖子の切なさ。
    聖子を自分の手で助けたことで、聖子に恋心

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    2025年03月29日
  • いつかの岸辺に跳ねていく

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    ネタバレ

    題名に隠された伏線回収に胸が打たれた!
    まさかまさかこんな展開あるの??
    おかしな女の子と優しすぎる男の子の、くっつきそうでくっつかない恋愛物語かと思いきや…見事にいい意味で裏切られた!!これはぜひ読んでほしい

    前半フラットは、護目線の徹子の話。
    護は恋愛感情がないといいながら、いつも徹子を見守る優しすぎる男子。徹子は護が怪我をして入院したとき、なぜか「自分のせいだ」と言って泣く。さらに高校受験の日、自分の試験そっちのけで困っている護を助ける。そんなおかしで変わっている徹子を不思議に思いながらも、護のなかで彼女に対する恋愛感情が芽生えてくる…しかし護がやんわり伝えた告白も虚しく、その1年後徹

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    2025年03月28日
  • いつかの岸辺に跳ねていく

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    “日々を生きていれば、いつかは未来に辿り着く……誰でも。遠い未来を見てみたいと思うなら、その手段はただひとつ。誰よりも長く生き抜くことなのだ。”

    最後あたりにあったこの言葉に付箋をつけて、少し時間を置いてまた読み返したくなるお話し。

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    2025年03月28日
  • いつかの岸辺に跳ねていく

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    ネタバレ

    最初はあまり軌道に乗らず、ゆっくり読み進めていたが、後半になるにつれ、ぼんやりとしていた設定が明確に見え始め、読み進める手が止まらなくなった。徹子の優しさゆえに抱える苦しみや葛藤どんどん大きくなり、読んでいて自分事のようにかなり辛かったが、今まで徹子が周りの人達を思いやり、大切にしていたことが蓄積されていき、最後に回り回って自分に返って来たのだとわかった時には心がとても温かくなった。すごく心温まるストーリーだった。

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    2025年03月07日
  • 1(ONE)

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    駒子シリーズ最新作!やっと読めて嬉しい。
    やはり加納朋子さんの作品は読みやすくて好きだなぁ。
    駒子シリーズを読んでなくても楽しめると思う。最後の着地点の仕方がやはり加納朋子さんだなぁと思う、ほんわかした感じ。面白かったのであっという間に読めてしまった。犬好きな人は、きっと好きなんじゃないかな。こんな風に大事に思ってくれてる存在がいることが羨ましい。

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    2025年03月07日
  • 1(ONE)

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    成り行きで世話をすることになった犬、そしてその子犬。犬を通じて家族の「ONE」を描く、駒子シリーズ30年ぶりの新作。
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    駒子シリーズを読み始めたのは、この犬小説である「ONE」を読みたかったからなんですが、「ななつのこ」から始まって実に楽しい読書体験ができました。
    最初は駒子シリーズがどうつながるのかわからず、うっかり気づいたのはけっこう後半になってからで、あの二人がこうなったのか。そうかそうかと感慨深いことになっていてとても良かったです。
    それにしても、まあ犬小説なので、加納さんのちょっとコミカルな筆致が犬と家族が紡ぎ出す絆を優しく描いているのが本当に

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    2025年03月01日
  • カーテンコール!(新潮文庫)

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    こんな人かなぁと想像して読んでいくと、あっといい意味で裏切られる。とても読んでいて楽しかった。理事長のあったかさ、そして半年遅れた卒業式でのひまわりの花言葉の魔法の呪文、とても心に沁みた。岩田書店の店主の解説こそ何度も読みたくなる文章。この本に出会えてよかった!

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    2025年01月29日
  • いつかの岸辺に跳ねていく

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    フラットで平和な世界を願いながら思うようにはいかない。
    人は何かしら荷物を背負い、その重さに時に悩み苦しむこともある。それに共感する部分はあり、引き込まれていきました。
    心の荷物を軽くする力はどうしたら養われるのか。
    フラットで感じた、これは青春譚。そして、レリーフで明らかになる徹子の真意にどんどん心掴まれていく。徹子のひたむきさに胸が痛む。護も徹子も、他人を思いやるとても優しい心の持ち主。
    レリーフを再読したら更に沁みました。
    ほんの少し先の未来は予測出来ても、その先はわからない。生きていればいつかは未来に辿り着く。
    石は意思を持って、遠く未来に跳ねていく
    ファンタジー要素あり、全体に優しい

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    2024年12月26日
  • 1(ONE)

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    あなたは、『犬』が好きでしょうか?

    ペットフード協会による令和5年の全国犬猫飼育実態調査によると、この国では『猫』が906万9千匹、『犬』が684万4千匹飼育されているそうです。近年、『猫』が増える一方で、『犬』は調査開始以来初めて700万匹を割ったというように、その飼育頭数は減少傾向にあるようです。『犬』と『猫』は何かと対比される存在ですが、その両者にこんな傾向が見られることは驚きです。

    ところで、このレビューを読んでくださっている方には『猫派と犬派』、それぞれの方がいらっしゃると思います。『どちらがより愛らしい生き物であるかで、激しい意見』の対立もあるかもしれません。一方で、私が今まで

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    2024年10月30日
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    駒子シリーズ4作目。うちには(白い)犬がいるのでエピローグとプロローグ含めゼロ、1(前編・中編・後編)と最初から最後までずっと犬の話で嬉しい。ただ、犬の命についてや人への接し方についてかなり憤り感じる人間も出てくるので悲しさもあった。駒子には最初の方でピンときた!相変わらずで楽しい。あったかさに癒され、大事なことに目を向けさせてくれることもたくさんあった。ゼロとワンの大切な存在を守ろうとする勇気と愛情がとても優しい。犬がたまらなく愛しくなる物語、読めてよかった。膝の上でぐっすり寝ている犬を愛でながら。

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    2024年10月29日