加納朋子のレビュー一覧

  • 紙魚の手帖Vol.01

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    22/1/14 三人書房
    22/1/15 セリアス
    初めての乾石智子。シリーズの他の作品も読んでみたい
    22/1/16 コラムいろいろ
    22/6/23 108の妻
    22/11/18 フォトジェニック
    vol.7の『ファインダー越しの、』の前日譚。順番逆で読んでしまったけど、みらいの「好きなものは撮りたくなるでしょ」僕の「なんでこれを見せないかなあ」がよかった。

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    2022年11月18日
  • てるてるあした

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    ネタバレ

    優しい小説。
    暖かい小説。
    つんけんしているけれど、血の繋がりもない子を、追い出すことなく、生き方を教えてくれた、おばあちゃん。

    加納さんの本は、みんな性根が優しい人ばかりで、好き。

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    2022年11月07日
  • はるひのの、はる

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    「理解しよう」と思って読んではいけない。活字の中へ身を投じ、そこにあふれる光を愛で、風を感じ、聞こえる音に耳を澄ます。そして目の前に繰り広げられる出来事を見つめているうちに、暖かな感動の波にゆっくりと包み込まれていく、この本は、きっとそういう本だ。

    最初から種明かしされている通り、本書は「ささら、さや」から始まる三部作の、最終章にあたる、と言っても、本書だけで独立した一冊として成立しているので、前作たちを読んでいなくても、きれいさっぱり忘れていても(^ ^; この本だけで楽しめる。

    内容は...「壮大な、超個人的な事情」と言うか(^ ^; 章ごとに主人公が変わったり、幽霊が見えたり見えなか

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    2022年11月04日
  • いつかの岸辺に跳ねていく

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    とても読みやすい文章だが、盛り上がりに欠けるし、先の展開が読めるなぁ...と思いながら読み進んでいたら、最後になって想像のナナメ上の2回半ひねり(^ ^; まんまと感動させられてしまい、まさかの電車内で吊革につかまったまま落涙。いやこれはまいりました(^ ^;

    何を書いてもネタバレになってしまうような気がしますが...登場人物の主観で進む物語の、文体・口調が成長に合わせて大人っぽく進歩していくのが「さすが」という感じ。読みやすい文章をキープしたまま時間経過と精神的な成長を「説明臭くなく」読み手に感じさせる。まさに手練れである。

    最後の「すべてが伏線だったのか」という収束感は、快感としか呼び

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    2022年10月12日
  • 猫が見ていた

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    「ハッチは念入りに顔を洗ったあと、今度は熱心に右手を舐め始めた。だからきっと、明日は雨のち晴だ」
    うちの猫はひとりはこの部屋の隅で丸まって寝ている。もうひとりは玄関の半開きにした網戸の外で寝転んで周りを見ている。今は。
    一日中猫をさがしているような気がする。よく外に出る猫なので、顔を見ると安心する。もちろんツンデレなのでベタッとくることは滅多にない。
    この本を読んで、まあ実に作家というものはいろんな話を創り上げられる人種だと感心する。
    中でも加納朋子の作品が気に入った。はじめて知った作家だが何か読んでみよう。

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    2022年09月12日
  • ななつのこ

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    著者の作家デビュー作。
    とても良くできた日常ミステリであるとともに純文学的な色彩が強烈な物語。

    今読んでも会話のセンスがいいなーと思う。
    個人的に好きなプラネタリウムや星座の話が多めで嬉しい。

    ペルセウス座のアルゴルという星の明るさ(等級)が変化する仕組みを解明したグッドリックという人物が21歳で亡くなった早逝の天才だったが、彼は聴覚と発声に障害があったというエピソードがとても印象的。

    この著者の本を色々な経緯で20年以上に渡ってチビチビと読んでいる。
    きっかけがみんなバラバラで、子育てだったり白血病だったりミステリだったり青春ものだったり、それぞれ全く違う印象の本。
    著者の幅広さを感じ

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    2022年05月10日
  • 少年少女飛行倶楽部

    購入済み

    爽やか

    真夏に飲むカルピスのように爽やかな作品。『飛行』という目標に向け、中学生達が奮闘する。不思議な力も何も無く、中学生らしく反抗して努力していく。
    1番初めに読んだのは彼女らと同じ中学生の時でしたが、大人になってから読み直すと胸がキュッとするような気持ちになりました。作者さんの他の作品も好きですが特に好きな1冊です。

    #胸キュン #笑える #感動する

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    2022年03月26日
  • 惑 まどう

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    まんぞく!
    ミステリってこのくらいのボリュームの短編集が読みやすいかもしれない。気分でない時は他の本に行って戻ってきても、弊害ないし。

    そしてどのお話も、どこか考えさせられる軸が入っている、気がした。

    個人的には、砂糖壺は空っぽ、喫茶マヨイガ、太陽と月が星になる、あたりが好きかな。
    ミステリと女の子同士の恋って、相性いいわよね…!

    喫茶…は、ショートストーリーだけど、言いたいことは声を大にして言っていいんだということが、すっと伝わってきた。

    そしてそして、語り手が姉妹で入れ替わりながら時間が進んでいく太陽…は、悲しい結末だけど、憎しみが必ずしも憎しみにはならない(?)ところに救われる。

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    2022年02月21日
  • モノレールねこ

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    ネタバレ

    いつ読んだんだったか。2008年とかかな?
    薄めの短編集で、軽く読めそうだなと思って買った。
    ちょっとさみしくて、でも温かい気持ちになるお話ばかり集まってました。
    帯に書いてあった「ザリガニに泣かされるとは思わなかった!」という感想に「んなネタバレされたら泣けねぇよ」と思ったけど、まんまと泣かされた。
    すき。

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    2022年01月17日
  • ななつのこ

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    ネタバレ

    人が死なないミステリーもあっていいじゃないか。

    この作品のような小説に出会う度、思う。

    しかもこの小説は二段構え。

    この小説の中にはさらに『ななつのこ』という別ストーリーがパラレルに展開していて、これがまた懐かしさを誘う。

    以下、駒子の日常の方の「ななつのこ」各短編の概要で、特に僕が気に入っているのは⑥。そして、③、④も好み。②は衝動的に目の前の女の子の三つ編みを引っ張ってしまった40年以上前の苦い記憶を思い出させてくれるなぁ。ああ、胸が痛い。

    小説として、全体の構成が素晴らしい。

    ①スイカジュースの涙
    ベビーカーとすれ違ったあとに気づいた、道路に点々と続く乾き切らない血痕。
    ②モ

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    2021年12月23日
  • 我ら荒野の七重奏

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    お久しぶりの加納朋子作品でした。やはりハズレ無し!「動かざること山田の如し」と自身に戒めつつブルドーザーの如く山積した問題を薙ぎ倒して更地にしていく山田陽子、痛快この上なしっ!息子陽介くんの高校編を請うっ‼︎

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    2021年12月20日
  • ささら さや

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    ネタバレ

    半年前、読み友さんに教えてもらった加納朋子さんの「ささらさや」、漸く読めた。表紙絵があまり好きではなかったので若干の敬遠気味。しかし早く読むべきだった。日本版「ゴースト N.Y.のまぼろし」、デミ・ムーアが頭にちらつく。夫とデパ地下で鰹を買い、帰る途中夫が交通事故で亡くなる。しかし、夫は妻(サヤ)を心配し幽霊となり出現。佐々良市でお節介婆さん3人組+1人のヤンキー女性に助けられ1人息子を育てていくサヤの成長譚。夫の妻への愛情が切なく温かい。最後の場面は久しぶりにウルウル。加納さんの心に訴える描写が秀逸。⑤

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    2021年12月05日
  • 紙魚の手帖Vol.01

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    近藤史恵さんのパ・マルシリーズは、コロナ禍のパ・マルを描いた、今を感じる作品。今回は志村さんが主役かな?
    蝉かえるで数々の賞を受賞した、櫻田智也さんのエリサワシリーズは相変わらず丁寧な表現で、狩猟について何も知らない私でも、情景を思い浮かべつつ、なるほどなるほど…と細かい知識を得ることができた。ただ、この丁寧さに今回は少し読みづらく感じてしまった。
    他にもブックレビューや、本格ミステリ大賞の全選評も、いろんな見方があって面白いなと思った。

    ページ数に対して、ちょっとお高めと感じますが、様々な作家さんの作品が読めて、新たな出会いもあったり、内容もとても充実していると感じてので、次号も購入決定で

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    2021年12月01日
  • ななつのこ

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    何度も読み返している大好きな本です!入れ子の構成も日常の謎に関する推理も素晴らしく、女子大生の日常、彼女らの感性に共感しながら(懐かしく)読みました。手に取ったのは、鮎川哲也賞を獲った新聞記事が印象に残っていたのがきっかけでしたが、才能あふれる著者のデビュー作として記念碑的作品と思います。

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    2021年11月20日
  • 紙魚の手帖Vol.01

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    こちらは、創刊第1号に敬意を表して購入。
    今月は財布のひもがゆるゆる。
    なんといっても、ビストロ・パ・マルの最新作が読めるのが楽しみ♪

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    2021年10月24日
  • トオリヌケ キンシ

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    いい!!
    短編が繋がっていてストーリーが展開していくのですがそういう物語好きです!
    不思議な繋がりとか感じられます!おすすめ!

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    2021年09月24日
  • はるひのの、はる

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     ここ数年、ちゃんと本を読んでおらず、しばらく前に買い込んだ本たちも積んだまま手にも取らずに放置してた。何か理由があるわけではなく、例えばようやく地元に帰れたり、それに伴って通勤時間が激減したり、そうこうしてるうちに疫病が蔓延し始めて在宅勤務が続いたり、といった色んな要素が積み重なった結果かなと思う。まあ、その前から、若い頃に比べて本を読まなくなっちゃった所はあるのだけど。歳のせいというより、スマートフォンでのゲームとか、まあそういう諸々のあれがあれで。

     ということで、しばらく前に購入したまま積んでいた本書をふと手にとって、読み始めたら止まらなくなった。気がついたら最後まで一気読みして、満

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    2021年08月25日
  • ななつのこ

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    「日常の謎」の代名詞のような本。
    朝起きて、登校して、講義を受けて、下校して、夜を過ごし、眠る。
    そういった日常生活の中で、「あれっ?」と思う一面を純粋に不思議に感じること、それが「日常の謎」だと思います。
    その断片をファンレターという形で繋げて、フィナーレの謎に落とし込む。
    その繋げ方が非常に秀逸です。

    この本を読むと、自身の日常生活に対する自分の感情を豊かにしてみようと思うことでしょう。
    「いつだって、どこだって、謎はすぐ近くにあったのです。」

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    2021年07月23日
  • モノレールねこ

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    モノレールねこってそういう意味!!
    最後のデキ過ぎはさておき泣けるお話。
    ネコ、かわいいなあ。

    「バルタン最期の日」は泣ける話。
    「マイ・フーリッシュ・アンクル」も好きだなあ。

    全体的にテンポよくさくさく読める。
    ちょっとホロっとくる。

    長編を読んでみたいな。

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    2021年05月26日
  • ななつのこ

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    ネタバレ

    加納さん2冊目。相当凄い本だと思うが、完全には理解できておらず、少しモヤモヤ感が残りました。この物語は2つが並行している。それがいつの間にかミックスされる。①で今の「私」と手紙の相手「佐伯綾乃」とのやり取りで解決していく話しと、②では「ななつのこ」の童話の「はやて」と「あやめ」。②のノスタルジックな雰囲気がなんとも古風で純朴な2人だった。最後に①との共通の登場人物となるが、そこにも仕掛け。この高級感は凄まじいい!①で起きるミステリーの解決が鮮やかで、ステレオタイプだけでは語れない優雅さと気品を感じた。⑤↑

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    2021年04月23日