加納朋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者の作家デビュー作。
とても良くできた日常ミステリであるとともに純文学的な色彩が強烈な物語。
今読んでも会話のセンスがいいなーと思う。
個人的に好きなプラネタリウムや星座の話が多めで嬉しい。
ペルセウス座のアルゴルという星の明るさ(等級)が変化する仕組みを解明したグッドリックという人物が21歳で亡くなった早逝の天才だったが、彼は聴覚と発声に障害があったというエピソードがとても印象的。
この著者の本を色々な経緯で20年以上に渡ってチビチビと読んでいる。
きっかけがみんなバラバラで、子育てだったり白血病だったりミステリだったり青春ものだったり、それぞれ全く違う印象の本。
著者の幅広さを感じ -
Posted by ブクログ
まんぞく!
ミステリってこのくらいのボリュームの短編集が読みやすいかもしれない。気分でない時は他の本に行って戻ってきても、弊害ないし。
そしてどのお話も、どこか考えさせられる軸が入っている、気がした。
個人的には、砂糖壺は空っぽ、喫茶マヨイガ、太陽と月が星になる、あたりが好きかな。
ミステリと女の子同士の恋って、相性いいわよね…!
喫茶…は、ショートストーリーだけど、言いたいことは声を大にして言っていいんだということが、すっと伝わってきた。
そしてそして、語り手が姉妹で入れ替わりながら時間が進んでいく太陽…は、悲しい結末だけど、憎しみが必ずしも憎しみにはならない(?)ところに救われる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ人が死なないミステリーもあっていいじゃないか。
この作品のような小説に出会う度、思う。
しかもこの小説は二段構え。
この小説の中にはさらに『ななつのこ』という別ストーリーがパラレルに展開していて、これがまた懐かしさを誘う。
以下、駒子の日常の方の「ななつのこ」各短編の概要で、特に僕が気に入っているのは⑥。そして、③、④も好み。②は衝動的に目の前の女の子の三つ編みを引っ張ってしまった40年以上前の苦い記憶を思い出させてくれるなぁ。ああ、胸が痛い。
小説として、全体の構成が素晴らしい。
①スイカジュースの涙
ベビーカーとすれ違ったあとに気づいた、道路に点々と続く乾き切らない血痕。
②モ -
Posted by ブクログ
近藤史恵さんのパ・マルシリーズは、コロナ禍のパ・マルを描いた、今を感じる作品。今回は志村さんが主役かな?
蝉かえるで数々の賞を受賞した、櫻田智也さんのエリサワシリーズは相変わらず丁寧な表現で、狩猟について何も知らない私でも、情景を思い浮かべつつ、なるほどなるほど…と細かい知識を得ることができた。ただ、この丁寧さに今回は少し読みづらく感じてしまった。
他にもブックレビューや、本格ミステリ大賞の全選評も、いろんな見方があって面白いなと思った。
ページ数に対して、ちょっとお高めと感じますが、様々な作家さんの作品が読めて、新たな出会いもあったり、内容もとても充実していると感じてので、次号も購入決定で -
Posted by ブクログ
ここ数年、ちゃんと本を読んでおらず、しばらく前に買い込んだ本たちも積んだまま手にも取らずに放置してた。何か理由があるわけではなく、例えばようやく地元に帰れたり、それに伴って通勤時間が激減したり、そうこうしてるうちに疫病が蔓延し始めて在宅勤務が続いたり、といった色んな要素が積み重なった結果かなと思う。まあ、その前から、若い頃に比べて本を読まなくなっちゃった所はあるのだけど。歳のせいというより、スマートフォンでのゲームとか、まあそういう諸々のあれがあれで。
ということで、しばらく前に購入したまま積んでいた本書をふと手にとって、読み始めたら止まらなくなった。気がついたら最後まで一気読みして、満