ななつのこ

ななつのこ

440円 (税込)

2pt

ファンレターとラブレターは、勢いで出すに限るのだ。――短大に通う十九歳の入江駒子は『ななつのこ』という本を衝動買いし、読了後すぐに作者へファンレターを書こうと思い立つ。先ごろ身辺を騒がせた〈スイカジュース事件〉をまじえて長い手紙を綴ったところ、思いがけなく「お手紙、楽しく拝読致しました」との返事が。さらには、件(くだん)の事件に対する、想像という名の“解決編”が添えられていた! 駒子が語る折節の出来事に打てば響くような絵解きを披露する作家佐伯綾乃、二人の文通めいたやりとりは次第に回を重ねて……。伸びやかな筆致で描かれた、第三回鮎川哲也賞受賞作。

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ななつのこ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年02月12日

    加納朋子さんのデビュー作。『ななつのこ』という絵本に惚れ込み、その勢いでファンレターを書いた短大生の駒子。ファンレターに駒子の周りで起こる不思議な謎も書き添えると…。
    連作短編小説で、最後に全ての話が繋がるお洒落な物語になっている。日常の謎というジャンルを確立させた北村薫さんへのファンレターのような...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月13日

    かぁらーす~なぜなくの からす…… 童謡「七つの子」を題材にした童話集「ななつのこ」を題材にした短篇集?

    加納朋子のデビュー作。1992年刊、女子短大生が遭遇するほっこり不思議ミステリー。作中で登場する童話集「ななつのこ」の内容と、作中での現実が交錯する入れ子構造が面白い。謎解きミステリーでありな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年12月05日

    女子短大生駒子が出会った童話集「ななつのこ」。作者へのファンレターとその返信で綴られる、日常の小さな謎と推理を描く連作短編集。
    淡々とした日常にある謎を、やさしく、時には大胆に紐解いていく美しい物語です。
    再々読。自分の読書歴の中でも、とても重要な作品であり、これからも読み返すと思います。

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    Posted by ブクログ 2022年05月10日

    著者の作家デビュー作。
    とても良くできた日常ミステリであるとともに純文学的な色彩が強烈な物語。

    今読んでも会話のセンスがいいなーと思う。
    個人的に好きなプラネタリウムや星座の話が多めで嬉しい。

    ペルセウス座のアルゴルという星の明るさ(等級)が変化する仕組みを解明したグッドリックという人物が21歳...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年11月20日

    何度も読み返している大好きな本です!入れ子の構成も日常の謎に関する推理も素晴らしく、女子大生の日常、彼女らの感性に共感しながら(懐かしく)読みました。手に取ったのは、鮎川哲也賞を獲った新聞記事が印象に残っていたのがきっかけでしたが、才能あふれる著者のデビュー作として記念碑的作品と思います。

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    Posted by ブクログ 2021年07月23日

    「日常の謎」の代名詞のような本。
    朝起きて、登校して、講義を受けて、下校して、夜を過ごし、眠る。
    そういった日常生活の中で、「あれっ?」と思う一面を純粋に不思議に感じること、それが「日常の謎」だと思います。
    その断片をファンレターという形で繋げて、フィナーレの謎に落とし込む。
    その繋げ方が非常に秀逸...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年11月10日

    駒子のいる現実とななつのこが交わるところがぼんやり読んでいると曖昧になってきて、読みづらいところがあったけど、面白かった。推理本というよりは、駒子のふわっとした気性に包まれて、ホワホワした気分で読める本かも。
    私もタンポポの色は真雪ちゃんと同じ感覚でした。都会に来ると西洋種が優位になるんですよね。

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    Posted by ブクログ 2018年02月13日

    先輩に薦められてすっかりお気に入りになり、そこから自分を遅咲きの小説読みへと変えた思い出深い作品。その時既に20も半ばを過ぎてた気がする。
    劇中本(?)を読んで作者にファンレターを送ったことによって起きた物語を本にまとめた体の本。
    駒ちゃんに惚れる。

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    Posted by 読むコレ 2013年02月16日

    何故もっと前に読まなかったんだろう...。
    文句のない素敵な作品。微笑ましくも、不思議と
    郷愁感漂う作品の世界の居心地のよさ。
    読み終えるのが勿体ない感覚を久し振りに味わいました。

    この作品が鮎川哲也賞を受賞したという事は、
    所謂ミステリーとして評価されたと言う事ですよねー。
    そうい...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年01月25日

    『ななつのこ』で第三回鮎川哲也賞を受賞し、作家デビューしていることをすっかり忘れていた。
    そして、今になって読むこととなった。

    物語は、短大に通う入江駒子が書店の新刊本コーナーで表紙に惹かれて手にした『ななつのこ』というタイトルの本を読んだことから始まる。
    幻想的な懐かしさを覚える不思議な絵。
    ...続きを読む

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