あらすじ
事故で夫を失ったサヤは赤ん坊のユウ坊と佐々良の街へ移住する。そこでは不思議な事件が次々に起こる。けれど、その度に亡き夫が他人の姿を借りて助けに来るのだ。そんなサヤに、義姉がユウ坊を養子にしたいと圧力をかけてくる。そしてユウ坊が誘拐された! ゴーストの夫とサヤが永遠の別れを迎えるまでの愛しく切ない日々。連作ミステリ小説。
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Posted by ブクログ
10年くらい前に読んで印象に残っていた作品。登場人物ごとに短編的にまとまってて読みやすく、純粋な主人公と主人公を助けてくれる癖強の隣人達のバランスが読んでいて面白い。家族愛の話はやっぱり感動する。
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素敵な話だった。
突然の事故で旦那さんを亡くしてしまうけど、新たな地で優しい人に囲まれながらユウ坊を育てるサヤがどんどん強くなっていて素敵だった。
ピンチの時は旦那さんが旦那さんらしく助けてくれるのが良かった。
Posted by ブクログ
半年前、読み友さんに教えてもらった加納朋子さんの「ささらさや」、漸く読めた。表紙絵があまり好きではなかったので若干の敬遠気味。しかし早く読むべきだった。日本版「ゴースト N.Y.のまぼろし」、デミ・ムーアが頭にちらつく。夫とデパ地下で鰹を買い、帰る途中夫が交通事故で亡くなる。しかし、夫は妻(サヤ)を心配し幽霊となり出現。佐々良市でお節介婆さん3人組+1人のヤンキー女性に助けられ1人息子を育てていくサヤの成長譚。夫の妻への愛情が切なく温かい。最後の場面は久しぶりにウルウル。加納さんの心に訴える描写が秀逸。⑤
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「モノレールねこ」がとても面白かったので、この人の書く長編はどうだろうかと手ににしたのがこの本でした。
事故で夫を亡くしたサヤは生まれて間もないユウスケを連れて、生前親しくしていた伯母の住んでいた「佐々良(ささら)」という街に移住します。
気弱でお人良しで頼りないサヤの周りには数々の事件が起こりますがその度に亡くなった夫が他人の姿を借り助けてくれます。
それに加えて気の良い「佐々良」の街の人たちの支えもあり、サヤが人間的に成長していくというお話です。
ひとつの事件を乗り越えるたびに強くなっていくサヤを見て「子を想う母の強さ」というものを感じました。
涙腺が弱くなったためか、5章目「ダイヤモンド・キッズ」でぐっときて涙し、最終章「トワイライト・メッセンジャー」では夫からの成長したサヤへ対する愛情を感じてまた涙しました。
心の奥がぽかぽかするようなそんなお話、読んでみませんか。
Posted by ブクログ
すごくいいタイミングで出会えた本。夫を失くした主人公が乳児を育てるんだけど、夜泣き対応で途方にくれたり、離乳食に手こずる描写が育児あるあるで愛おしい。主人公を何かと助けてくれる町の人たちもみんな魅力的だった。何度も読み返したいやつ。
Posted by ブクログ
両親のいない孤独なサヤが手にした小さな幸せは
ある日突然夫の事故死で失われます。
残されたのはまだ小さな赤ん坊のユウ坊。
サヤはユウ坊と伯母の残してくれた家で暮らし始めます。
幸薄そうだ・・・
少々世間ズレもしてそうだ。
危なっかしくてほっておけない、って事で
死んだ夫が幽霊になって見守っているのだ。
日常の中に起こる小さなミステリーと言えるのかどうか
わかんない程度のミステリーが優しい。
馬鹿っサヤ
幽霊夫が心配して現れる。
そのうち近所に住むおばあちゃんたちや
ヤンキー母の友達もできる。
最後は悲しいお別れもあるけれど
とても読後感の良いお話。
Posted by ブクログ
「はるひのの」を先に読んだから順番が前後したけど、それはたいした問題じゃなかったです。本作の赤ん坊が、件の作品の主人公だった、ってのは後から気付きましたが、その関係性を知らなくても十分に楽しめました。少しずつ謎解きみたいなことも出てくるけど、自分的には極上のヒューマンドラマ。使者を絡めても、それが陳腐な仕上がりだと”冒涜やん”って腹立たしく感じるけど、ここではすこぶる効果的に使われています。ほのぼの温かい気持ちに浸れる素敵短編集。
Posted by ブクログ
これから読む人、ハンカチかハンドタオルを身近に置きましょう。
夫を交通事故で失ったサヤは別の町でやり直そうとする。
この町で出会う人々が良い意味で一癖二癖あり、何気ない日常のシーンにもほんのりした笑いが詰まっている。
ゴーストになった夫が探偵役として登場する、という設定もユニークだし主人公が感情を爆発させる瞬間、読者は彼女と同じ目線になっているのだ。
喪失を抱えたひとが自分の人生を再構築するのは並大抵の事ではない。難しい事である。でも人間にはその計り知れない力がある。そう思わせてくれる作品だ。
Posted by ブクログ
加納さんお得意の、日常にある少しの謎とホッコリ&少しウルウルな感じの本です
加納朋子さんの本ってミステリィなのに、誰かが殺されたり恨まれたりみたいな事が無く、ほっこりするようなお話しが多くて安心して読めます(*^^*)
Posted by ブクログ
心が暖かくなるような話。
母は強しだし、見守ってくれて、お節介してくれる人も周りにいる。子育ては孤独になることが多いけど、こんな人たちが周りにいたら心強いかな。
Posted by ブクログ
久しぶりの読書。
久しぶりに読んだ本がこれで良かった。
少しだけ心が満たされた。
子供が生まれたばかりのサヤの旦那が、交通事故で突然亡くなってしまい、サヤは息子と2人で遠く離れたささら市に引っ越す。そこで3人のおばあちゃんやエリカと友達になり、ピンチの時は旦那が人に乗り移って助けに来る話。
Posted by ブクログ
面白かったです。解説にも書いてある通り、加納朋子版ゴースト的なお話ですが、ミステリー的な要素を少し加えた感じで読み始めたら気になり、一気に読みたくなる本です。てるてるあしたという作品の前作となり、てるてるあしたに続いて行く物語です。一冊づつでも楽しめるし連作としても楽しめるし作品です。
Posted by ブクログ
加納作品では珍しく人死にが出ます。それも冒頭。亡くなったのは新生児が産まれたばかりの若い父親。この物語は残されたサヤとユウ坊が新たな地、佐々良で人の温もりを感じながら生きていく話。ミステリーなのは死んだ旦那もちょいちょい出現するところ。サヤのために幽霊としてあらゆる人に取り憑いて……。星4なのは、やっぱり人が死んじゃうのは悲しいことなので。
Posted by ブクログ
短編集。
人生とは思いがけないことが起こるものだ。
ニュースを見ても他人事にしか思えなかった出来事が、ある日突然我が身にふりかかる。
サヤの夫も、まさかカツオのたたきを考えている最中に死ぬとは思っていなかっただろう。
サヤにとっては、夫はようやく巡り会えた特別な人だった。
この人なら…と思い、やっと心から安らげる家庭を持てたと思っていたのに。
運命って残酷だな、と思わずにはいられない。
そんなサヤを不憫に思ったからなのか、それとも現世に未練がありすぎたのか。
サヤの夫は幽霊?となってサヤを見守り続ける。
純粋で優しくて、馬鹿正直で口下手で、不器用な生き方しかできないサヤ。
でも、意外に頑固な一面もある。
実はサヤはとても強い人なのでは?と感じた。
何て言えばいいのかわからないけれど、柔らかな強さみたいな。
サヤとユウ坊をめぐって起こるいろいろな出来事。
母親として成長しながらも、周りの人たちにめぐまれ、夫に見守られながら日々を過ごす。
寂しさも、やがては薄れていくのだろう。
ユウ坊が、きっと寂しさも哀しみも、すべてをその笑顔で包み込んで消してくれるはずだ。
あたたかで、優しくて、ほんの少しの可笑しみもある物語だった。
それにしても、母親ってなんて強いんだろう。
電車内でのエリカとおじさんとの対決では、「お見事!」と思いながら「怖っ!」とも思った。
子供連れってそんなに冷遇されてないように感じるのは当事者じゃないから?
きっとおじさんのような人は、虫の居所が悪ければ誰にでも八つ当たりするんじゃないのかな。
エリカのあの切り返しは、もう身についた処世術のようなものなのだろう。
母親ってやっぱり強い。
Posted by ブクログ
子供が生まれた直後に夫を亡くしたさや。
それを取り巻く、近所のばあさんたち、シングルマザーのえりか。
そして、無念を残して成仏できない夫。
ピンチになると成仏できない夫が誰かに乗り移って助けにくる物語ですが、最終的にはさやが成長していく過程が描かれています。
特に心に残るところはありませんでしたが、楽しく読めました。
Posted by ブクログ
和製ゴースト、との評をよく見かけます。僕の場合は映画の方を見てませんので、「へぇ、ゴーストってこんな話なんだ」と感心してしまうわけですが。
どこまでもどこまでも優しいお話。ただし、誰も悪意を持ってないぶん、"悪役"側の人達の怖さがいっそう際立っている気もします。いい話だねぇ、ホロリとくるねぇ、で終わらせることの出来ない何かが潜んでいるようで、ちょっと評価の難しい1冊です。
いや、素直に読めばいいんですけどね(苦笑)。
Posted by ブクログ
シリーズ一作目を、あとから読みました。結婚し、子供が生まれ、幸せが溢れた毎日。その日常のさりげない一こまのなかで命を落としてしまう夫。遺されたサヤと、生まれて間もない赤ちゃん・・・。
そこに現れたのは・・・。なんと夫の幽霊!
奇跡の幽霊、といえばそうなのだけど、小説だからこそ、こんなこともあってほしい。サヤはいろいろなひとに出逢いながら子供を育て、自身も成長していく。
ただ・・・ほんとうに夫を亡くしたひとが読むと辛いかもしれない。こんな奇跡は誰にも訪れるものではないから。そんなことを、読後ふと思ってしまいました。
近々映画になるそうですが、原作とはかなり違った設定になるみたいですね。
Posted by ブクログ
サヤ
夫・俊彦の死後、伯母が遺してくれた佐々良の家に引っ越す。子供の頃に母を亡くし、成人してから父を亡くしている。俊彦に馬鹿ってサヤと呼ばれている。
俊彦
サヤの夫。買い物帰りに軽自動車にはねられ死んだ。成仏せず人に取り憑いてサヤを助ける。
ユウ坊
ユウスケ。サヤと俊彦の息子。
細貝
俊彦の高校時代の友人。俊彦の葬儀に坊さんとして参加した。
チエミ
俊彦をはねた加害者。市内の大学に通う学生で免許取り立て。アクセルとブレーキを踏み間違えた。
俊彦の父
まあまあ名の知れた映画会社の社長。
桂山太一郎
佐々良駅の駅長。
佐野
桂山の部下。
サヤの伯母
サヤが妊娠八ヶ月のときに亡くなった。数少ない身内の一人で、サヤの読書好きはこの人の影響。ずっと独身を通し、小さな出版社で定年まで働き続けた。サヤの母の年の離れた姉。
久保
サヤの伯母の家を管理している不動産屋。
鈴木久代
ユウ坊がお腹を空かせて泣いているところを助けた老婦人。
引越センターのアルバイト青年
勝子
旅館・笹乃屋の若女将。
やーやん
サヤと二卵性双生児として産まれるはずだった。
ナツ
お夏さん。宿の老婦人。サヤが旅館に泊まったときにベビーバスを持ってきた。サヤの家に嫁の愚痴を言いに来る。鈴木久代とは女学校時代の同級。
森尾
郵便配達員。
手嶋珠子
珠ちゃん。老婦人。サヤの隣人。
本間妙子
サヤの伯母に手紙を出した。
初老の男
サヤの義父の代理人の弁護士。
リーダー格の母親
ダイヤ
大也。
エリカ
ダイヤの母親。
マスター
佐々良付近で唯一の喫茶店〈ささら〉のマスター。
山野邉
隣の婆さん。
山野邉豊
アメリカで建築業界のノーベル賞と言われるプリッカー賞を受賞した。
ミオ
ユウスケが入院した病院にいた女の子。
Posted by ブクログ
主人公が自分とは真逆なので、前半にはちょっとイライラしてしまうところがあったが、これが他人を知る、そういう考えもあるよね~と受け流す練習なのかもと思った。
自分だったら、夫の事故の時なら弁護士雇うし、子供が取られたなら速攻警察に連絡して刑事事件にしてしまうだろう。。。
Posted by ブクログ
冒頭で旦那さんを交通事故で無くし、恨み辛み憎しみの物語、ミステリーかと思いきや、全然。
個人的にファンタジーというほどファンタジーではなく、ミステリーかと言われれば違う気がする。不思議な感覚になった本。
赤ちゃんが生まれたばかりで読むと主人公に感情移入してしまうー。
Posted by ブクログ
ささらシリーズ1。
シリーズものと知らず、だいぶ前に2を先に読んでいました。2よりはよかった。そしてちゃんと順番に読んだ方が2は面白かったのではないかと思う。
さやがあまりにも頼りなさすぎてイライラするけれど、他の登場人物はなかなかいい味を出していて、飽きずに読めました。
Posted by ブクログ
読みやすく、さらさら読める、ささらさや。
生まれたばかりの赤ちゃんを抱えて未亡人になってしまったさや。
事故で亡くなった夫は、押しに弱くお人好しでか弱いさやが心配で、成仏できずに近くで見守ることになり…。
温かいお話を楽しみました。
Posted by ブクログ
若くして夫を亡くした妻サヤと、残された乳飲み子のユウスケの二人が、田舎に引っ越して様々な事件に巻き込まれるなか、元夫が色んな人にとりついてサヤを助けるという話。
元夫のキレキャラ?具合もなじめず、やたらと奥さんのことをバカバカ言うし、妻も妻でどんだけお人好しなのよって感じで、??といった感想でした。
おせっかいおばあさんが3人出てくる(なかなか区別付かない)のと、こどもの成長に懐かしみを感じたので、そういう世代向けの本なのかなと思いました。
Posted by ブクログ
「馬鹿っサヤ」の一言に涙腺がゆるみます。
妻と生後3ヶ月の我が子を残して逝ってしまった夫と目の前で大切な人を亡くしたサヤ。どちらも辛い…
親もなくたった一人で頑張らなきゃと気負っているサヤの悲しみや心細さを思うと胸がぎゅっと締め付けられます。
だから、嬉々として何やかんやと世話を焼いてくれる三婆が側にいてくれて本当に良かった!癖が強いのは、まぁ愛嬌かな~♪
永遠の別れ、旦那さんのサヤへの溢れる愛にグッときました。
温かくてちょっとした謎解きもあって面白かったです。
Posted by ブクログ
「ななつのこ」がまずまず良かったので、同じ作者の昔のものを読んでみることにした。
中古本屋の棚に「ななつのこ」の続編がなかったので、取り敢えず、この本ともう一冊購入。
交通事故で夫を亡くしたサヤは、赤ちゃんのユウ坊とともに佐々良という街へ引っ越す。
そこで色々な不思議なことが起こるが、サヤが困る度に、成仏しきれなかった夫が他人に取り憑いて彼女を助けに来る、みたいなお話。
主人公のサヤがなんとも頼りなくてすぐ泣くしお人好しも過ぎてイマイチなんだけど、まあ、それで色んな人が世話を焼きにやってくるわけで、そうして3人の婆さまたちやエリカといったお友達が徐々に増えるに従ってほのぼのとした感じがなかなか心地良くはなってくる。
しかし、ユウ坊のような赤ちゃんをダシに使うのはちょっとズルいな。プニプニとしておいしそうで、それだけで気持ちは緩んでくるものな。
カバーが映画化された時の写真付きのものになっていて、どうしても大泉洋の顔が浮かんでしまう。口調も『馬鹿っサヤ』って言いそうな感じだし。
謎解き要素もあるけれど、ミステリー感は薄い。
Posted by ブクログ
人間の弱さと力強さの両面を観察できる小説。
弱い部分を見せていいんだって思えるところと、時には自分を曲げずに信じている道を進む意志の強さが大事なんだって思えるところが良い。
頑張りすぎてる人、ちょっと疲れてるなと思ってる人にオススメです。
Posted by ブクログ
加納さんの本は5冊目。
久々に読みました。
大阪の本屋さんで手にした本。
新刊コーナーで見つけたのですが、初版は2001年でした。
文庫が2004年発刊で、私が購入したのは12版。
本の帯に『亡き夫が、ゴーストとなって事件を解決!?』と。
ライトミステリーだろうと読み始めてみたら、あの映画「ゴースト ニューヨークの幻」が思い出される…
さやとユウスケを残し、事故で亡くなった夫。
途方に暮れるさやの周りに起こる事件。
ゴーストとなってさやを見守る夫。
読み終えて、解説を読んでみると、そこには「加納朋子版ゴースト」と書かれていました。
納得!
連絡短編集。
最後の「トワイライト・メッセンジャー」は、涙がほろり。
Posted by ブクログ
突然の事故で夫を失い、生まれて間もない赤ん坊のゆう坊とともに取り残されたサヤ。しかし、成仏しきれなかった夫は一定の人間に対し一度だけ乗り移る力を持ち、サヤのピンチには、必ず力を貸してくれるようになる。
一方でサヤは、夫の家族からゆう坊を養子としてゆずるよう圧力をかけられ、逃げるように自身の亡くなった叔母の家が残っている佐佐良の街へ移住するのだが……。
序盤はちょっと読むのが辛い……。入りが辛いということもあるのですが、夫の葬儀の日に、息子を養子に渡すように言う夫の家族だとか、それに対し、気弱な拒否の返事しかできないサヤの頼りない感じだとかが、もどかしかったり、イライラしたりということがあったのも、その一因です。
夫がサヤの前に現れるとき、だいたいまず言うセリフが「馬鹿ッサヤ」なのですが、これも最初は「そんな乱暴な」などと思っていたのですが、サヤの様子を見ていると、そういいたくなるのもわかるなあ、と思ったり。
そんなサヤの周りに友人ができてくるあたりから、徐々にテンポよく読めてきました。ひょんなことから知り合いになる三人のおばあちゃんは、いずれも一癖があって個性的ですが、頼りがいがあります。幼馴染である三人の掛け合いも読んでいて面白いです。
そして、もう一人がサヤと同じくシングルマザーのエリカ。ギャルっぽい感じながらも、彼女のキャラクターは何事も考え込むサヤと違い、いい意味で軽くて、話の雰囲気を中和してくれています。それでいて、子供への思いはまっすぐなのも、また好印象。
そして、こうした出会いと、様々な謎を通して、サヤ自身も成長し、最終話の事件後の心情に至ります。序盤がとにかく頼りないサヤだったからこそ、一冊を通しての彼女の成長と再生は強く胸にしみました。