あらすじ
親の夜逃げのため、ひとり「佐々良」という町を訪れた中学生の照代。そこで彼女が一緒に暮らすことになったのは、おせっかいなお婆さん、久代だった。久代は口うるさく家事や作法を教えるが、わがまま放題の照代は心を開かない。そんなある日、彼女の元に差出人不明のメールが届き始める。その謎が解ける時、照代を包む温かい真実が明らかになる。
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中学生の時に読んでから、ずっと大好きな本。
当時は照代側の気持ちで読んでたから、主人公可哀想、、という気持ちが強かったけど、大人になっても読み返すと思春期の、しかも天邪鬼でひねくれて生意気な女の子の面倒を見てやる久代さんの優しさはとんでもないな、とびっくりする。それもただ優しくするのではなく、愛情を持って厳しく接していて、だからこそ照代も変わることができたんだなと思った。
最後の手紙はいつ読んでも泣いてしまう、、
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「久代さんはとっても優しい、いい人よ」まるで私の心を読んだように、サヤさんが言った。P131
「前に、サヤさんに言われたことがあります。人の心は鏡みたいなもので、嫌いだって気持ちも、好きだって気持ちもぜんぶ自分に跳ね返ってくるのよって」P203
前作読みたいー!
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優しい小説。
暖かい小説。
つんけんしているけれど、血の繋がりもない子を、追い出すことなく、生き方を教えてくれた、おばあちゃん。
加納さんの本は、みんな性根が優しい人ばかりで、好き。
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「ささらさや」の姉妹編です。
両親の夜逃げにより、高校進学すら叶わなかった雨宮照代(15)がひとり遠い親戚の鈴木久代さんをたよって埼玉県の田舎町「佐々良」に降り立つところから始まるお話です。
こんな境遇にあっては性格がヒネてしまうのも無理はないとは思いながら、なぜこんなにも久代さんは厳しくあたるのだろうと不思議でなりませんでした。
今にして思えば、他人とは思えないほど照代と同じ気持ちでいたからなのかも知れません。(私も自分のことが嫌いでしょうがないので…)
てるてる あした。きょうはないても あしたはわらう。
この言葉を胸に抱いて明日も頑張ろうと思います。
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ささらさやの続編。主人公は不幸な星の下に生まれ育った15歳の照代。夜逃げ同然で久代さん宅に身を寄せて、たくましく生き抜く話。もちろんサヤにユウ坊、エリカにダイヤ、おばあちゃんズも再登場。でもスポットは久代、照代の2大ヒロイン。
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後書きにも書かれている通り、泣ける小説でした。加納朋子さんの作品は初めてでしたがふんわりと泣ける、人情深いファンタジーでした。最近はなかなかなく機会も少なくなっているので久しぶりにじんわり泣きたい人にもおすすめです。他の作品も読んでみたくなりました。
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あたたかくて少し笑える話が読みたかったので、ぴったりでした。むくれていた照代ちゃんが働きはじめて成長する姿に、千と千尋の神隠しを思い出したような。コンプレックスだらけの照代ちゃんが周りのひと全てに嫉妬するような気持ち、すごく共感できた。カツ丼がほんとうにおいしそうで泣けた。
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評価は5.
内容(ブックデーターより)
親の夜逃げのため、ひとり「佐々良」という町を訪れた中学生の照代。そこで彼女が一緒に暮らすことになったのは、おせっかいなお婆さん、久代だった。久代は口うるさく家事や作法を教えるが、わがまま放題の照代は心を開かない。そんなある日、彼女の元に差出人不明のメールが届き始める。その謎が解ける時、照代を包む温かい真実が明らかになる。
このシリーズはおばあちゃんの言葉が心に染みる。勉強しなさい!自分のために。
最後まで照代のお母さんの考え方や行動は理解の域を超えたが…幼児虐待ってその位深い傷を負うものなんだろう。ファンタジーだけど心ほっこりで良い話だった。
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ささらの町を舞台にした、連作短篇集の第2作。といっても、自分は3→1→2って順番できたので、現行ラインナップ中ではこれがラスト。これまで同様、ちょっと不思議な町における、自分発見が主なテーマ。共通する登場人物を上手い具合に配しつつ、本作だけでも成り立つように物語が組み立てられていく。ミステリの要素だけを考えると物足りないと思うし、正直途中で微妙に中弛み感を覚えてはしまうんだけど、そんなこんなは、最終章で雲散霧消します。この感動を味わえるだけで、一冊読み切る価値は十二分にあると思えちゃう。シリーズを通して素晴らしい読書体験になりました。ありがとうございます。
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読み終わりました!
この表紙見たことある。。と思ったら
あらすじを読むと、この話知っているということに気づき…
誰から来たのか分からない不思議なメールが届く。。は
微かに覚えているから
前に読んだことある小説ということになりますね(笑)
だからこの本はそう再読です!
でも最後が思い出せないという。。
『ささら さや』を読んだ後に読んだら、繋がってて嬉しくなりました(〃^^〃)
あらすじで久代さんの名前があったから…もしかして!
と思ったら当たっていて嬉しかったです☆☆
最初この本を読んだときは
『ささら さや』という本があったことすら知らなかったから
今『ささら さや』の後に改めてこの本を読み始めたら、倍楽しくなりました!
久代さんの他にもサヤさんとか、久代さんのお友達の二人もゾロゾロ出てきて
最初の時ワクワクドキドキしましたね(笑)
再読してほんと良かった。。
続きみたいで…嬉しかった!同窓会のようでした♪
物語は冒頭でも言ったように、『ささら さや』と繋がってて
最後の解説を読んだら何と!姉妹本みたいです(〃ω〃)
だからこんなにもテンションが上がったのか(笑)
まるで<ささら>という不思議な町に導かれて
魔法がかかったように。。
解説を書いた方…『ささら さや』が映画化になったことを知ったとき
きっと凄く喜んだのではと、つい考えてしまいました(〃ノ∀`〃)
『てるてるあした』ってドラマ化されていたのですね!
全然知らなかった。。再放送やったら、ぜひ見てみたいものです♡
解説に書いてあるとおり、
いっぱい良い言葉が隠されていますね!
考えさせられる言葉だったり勇気付けられたり色々と…
「てるてる あした。 きょうはないても あしたはわらう。」
私もこの言葉好きです。。
ささらの町に新しく照代という女の子がやってくる
最初はどうなることかと思ったけど、
周りの人達と関わっていくうちに少しずつ成長していく。。
雑草のように踏まれても踏まれても
私も今まで以上にもっともっと頑張らなくちゃ!と
照代を見ていて思いました(`・ω・´)
もし駄目だったとしても反省はするけど
あまりクヨクヨしないで挫けずに、
常に前を向く勢いが大事ですよね。
人は人!自分は自分なんだから………うん。。
ラスト。。こんな展開のラストって……ありえない
悲しかったです。:゚(。ノω\。)゚・。
この本は、あたたかいようでいて
キュンと切なくなる本でした。。ラストが特に……
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ささらシリーズ2
テレビドラマ化されている
四角に秘められた哀しい話 そして名前
かつて 確かに子供だった親たちへ向けた作品でもあるのだろう
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良い話だった。
一万円選書で紹介されていたサーテンコールが無かったので手に取ったのがこの本。加納朋子さんの本はコレが初めてですがじんわりと沁みました。
華やかさやトキメキは無いけれど人間味があり、人の痛みや弱さが描かれています。
もちろんカーテンコールも、そして姉妹編?のささらさやもぜひ読みたいと思います。
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浪費家の両親の借金でせっかく受かった高校にも行けず
夜逃げをすることになった照代。
遠い親戚の久代おばあちゃんのいるこの街「佐々良」にやってきます。
ささらシリーズの続編
前作のメンバーももちろん出てくるけれど中心はこの
照代の成長物語かな?
とにかく最初は嫌な女の子です。
久代おばあちゃんも厳しいし、なかなかお互いの距離が縮まらない。
照代とユウ坊にだけ見える少女の幽霊
今回も日常の中のちょっとしたミステリーを交えながら
そっと包み込むような優しさを散りばめたとっても
読後感よし!の作品です。
やっぱりこのシリーズよいわ。
久代おばあちゃんグッドです。
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面白かった。泣かされた。素直じゃない女子高生(になるはずの子)がいろんな優しさの形で接してくる人々に囲まれて成長していく姿が微笑ましかった。その後も知りたい。「ささらさや」も読んでみたい。
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ササラシリーズ第二弾。今回は不実な親のせいで高校進学を断念せざる負えなくなった照代の話。安易に慰めるのではなく、自ら強く生きることでしか本当の幸せを掴むことができないのだと語りかけてくる。皆、傷を負いそれでも懸命に生きている逞しい姿が心に残る。
あらすじ(背表紙より)
親の夜逃げのため、ひとり「佐々良」という町を訪れた中学生の照代。そこで彼女が一緒に暮らすことになったのは、おせっかいなお婆さん、久代だった。久代は口うるさく家事や作法を教えるが、わがまま放題の照代は心を開かない。そんなある日、彼女の元に差出人不明のメールが届き始める。その謎が解ける時、照代を包む温かい真実が明らかになる。
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内容(「BOOK」データベースより)
親の夜逃げのため、ひとり「佐々良」という町を訪れた中学生の照代。そこで彼女が一緒に暮らすことになったのは、おせっかいなお婆さん、久代だった。久代は口うるさく家事や作法を教えるが、わがまま放題の照代は心を開かない。そんなある日、彼女の元に差出人不明のメールが届き始める。その謎が解ける時、照代を包む温かい真実が明らかになる。
ささらさやの続編で、前回の主人公さやも登場します。久代のくちうるささは半端無いですが、きっちりとして実は心優しい老婆をみんな大好きになること請け合いです。親の愛を求めて得られ無いのは不幸なことですね。
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親の夜逃げのため、ひとりで「佐々良」という町を訪れ、母親から「遠い親戚」だと紹介されていた鈴木久代さんの家で居候を始めた「雨宮照代」の話。読んでいる最中は、全体的な構成が米澤穂信の『リカーシブル』に似ているような印象を持った作品である。
「雨宮照代」の境遇などを考えると、とても楽しい話にはならないはずだが、田舎ならではの付き合いのあり方などがあって、そこまでじめじめした作品にはなっていない。むしろ、爽やかに感じる部分がある。とはいえ、あえてハッピーエンドにせず、鈴木久代が病死してしまうという終わり方にしたのは見事。とても心に残る作品になった。
登場人物のキャラクターがとても秀逸。夏さんや珠さんというお婆さんたち、サヤさんやエリカさんという女性陣、照代がバイトをしている鈴木久代の教え子たち、山田偉子という女子高生、子どもたちなど、どの登場人物も存在感がある上に、きちんと描かれている。
個々の短編も、「日常の謎」すらない作品ばかりだが、個々のキャラクターの造形がうまく、じんわりくる良さがある短編ばかりである。
親から愛されない子ども、親に愛されたい子どもの、子どもとしての悩みなどが描かれている点には共感が持てた。ごく普通の家庭にいても、兄弟の中で自分だけ愛されていないと感じるなど、些細な悩みではありながら、こういった悩みを持っていた子どもは多いのではないだろうか。
ミステリ的な謎解き要素は皆無だが、ハッピーエンドで終わらない終わり方、主人公のキャラクター、鈴木久代のキャラクターなど、非常に好みの作品だった。なかなか忘れられない作品になりそうである。★4で。
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勉強ができていたにも関わらず、
親の借金のせいで、高校に進学できず、
ひとり遠い親戚に預けられることになった照代。
そこで魔女と恐れられる久代さんの家にやっかいになるのですが・・・。
姉妹作『ささらさや』を未読のまま購読。
読む順番を間違えたと思いましたが、それでも十分楽しめました。
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雨宮照代
第一志望の高校に受かったが、母親がお金がないことを理由に払込をせず進学できなかった。夜逃げして佐々良に住む遠い親戚の久代のところに来る。
サヤ
夫は交通事故で死去。佐々良に引っ越す。
珠ちゃん
手嶋珠子。サヤの隣人。
お夏さん
夏江。
ユウスケ
サヤの息子。
鈴木久代
笹乃館を経営。
エリカ
ダイヤ
エリカの息子。
エラ子
山田偉子。佐々良高校。落としたノートを照代が学校まで持ってきた。予知能力があるらしい。
松ちゃん
フリーマーケットで店番をしていた。リサイクルの電気屋スエヒロ電気で働く。
山田シゲ子
珠子がたまに病院で会う。エラ子の祖母。
大木
照代が働く佐々良市場の責任者。
沢井やす子
久代の元教え子。
慶子
照代の母。
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「いつだって私は、人や物事の、ほんの一面しか見ていなかった。どんな人間にだってー自分自身にだって、思いもよらない部分が隠されているのかもしれない。」
最後の照代の言葉が胸に響いた。
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一万円選書で加納朋子さんを知り、カーテンコールに続いて2作目。
人との関わりっていいなと思う一方、根底にあるのが児童虐待とネグレクトで、読んでいて心が痛む場面がありました。
ファンタジーは好きだけど、心霊現象系は苦手みたいで、星3つ。でも姉妹編のささらさやは機会があれば読んでみたいです。
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父と母の浪費癖のせいで自己破産状態に追い込まれた雨宮家。一人娘の照代は、両親の遠い親戚と言われる、佐々良に住む鈴木久代というおばあさんのところに預けられた。厳しい久代のもと、これまで贅沢が当たり前に暮らしていた照代は、学校にも行けず美味しくない質素な食事で暮らすしか無いが、そんな折、久代の家で不思議な少女の幽霊を見かける。
照代の目線で、見知らぬ土地で質素に暮らしつつ、厳しい老婆久代や、意思疎通の難しい近所の老婆や親子たちと暮らしていくという人情ドラマ的なストーリーである。
「不思議なことが起こる」という佐々良の町と言う割に、ファンタジー的な展開はそこそこに、15歳の少女が放り出され、うまく行かない状況を、もどかしく読む作品であろう。始終ケンカしている老婆だけでなく、意思の疎通も困難なエリカやサヤとその息子たちなど、照代の行く先々で問題が起こる。
一方で、せっかく出てきたはよいが、とりたてて活躍しなかった、エラ子や松ちゃんなどがもったいないなあと感じた。なるほど『ささらさや』は続編なわけね。サヤさんを中心に、彼らが活躍してくれるといいな。
全体に、作者の考えたキャラクター設定が独り歩きしている部分が強く、誰が老婆で、サヤさんていくつ?のように、人物像で引っかかりを感じたのは残念だし、後半に向かうにつれて変な当て字のような言葉遣いに、必要だかわからない心情描写など、読者そっちのけで先走ってしまったのは今ひとつ。
まあ、続編は買ってみよう。
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「ささらさや」の続編というか姉妹編かな。
ご主人の幽霊がいなくなってもサヤさんとユウ坊はささらの町で無事に暮らしているみたいね。
そこへ3婆のひとり・久代さんの家に遠い親類の子という照代が転がり込んだところから始まるお話。
相変わらずささらでは女の子の幽霊が出たり差出人不明のメールが届いたり不思議な出来事が起こる中、ダメな親のせいでささくれ立っていた照代が、町の人たちのお陰で素直さを取り戻すいい話。
ただ、照代の母親がどうしてダメになったのかは分かったが、どうして今もああなのかが分からず。
死ぬ時は久代さんのように人に迷惑を掛けないようにして死にたい。
Posted by ブクログ
ささらさやの続編。
さやがちゃんとお母さんやっててよかったって思っちゃった。
今回もやっぱり、ほっこりあったかくなるような話。
てるちゃん、幸せになってほしいなって、、
で、てるちゃんが結婚してちゃんとお母さんになってるって続編書いてほしいな~♪
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「ささらさや」に続く「ささらシリーズ」第2作目で、2006年に黒川智花×木村多江でドラマ化されてます。私的には前作の、優しく温かいささらの雰囲気をまた楽しめると期待して手に取りました。でも両親の借金による夜逃げでささら村に来る事になった今作の主人公照代の境遇のせいで、棘のある世界観になっていました。感動する場面もありますが、序盤から中盤にかけて照代の自己中の荒波に圧倒され、心温まったのは最後のほんの一瞬でした。もっと違う目線でサヤさん達に会いたかったな。
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懐かしい、ささらのサヤさんが登場。主人公は中学を卒業したばかりの照代なんだけど。照代は大変な状況なんだから自分の事しか考えられなくて当然。だけど、そんな状況だからこそ色々な人の気遣いにも気づくようになったのかも。