加納朋子のレビュー一覧

  • 二百十番館にようこそ

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    加納朋子の二百十番館にようこそを読みました。

    主人公は28歳のニート。
    大学卒業後、就職活動に失敗して自宅でオンラインゲームを遊んでいるだけの人生です。

    主人公の両親は主人公を孤島の研修センター跡に送り込み、自分たちは姿をくらましてしまいます。

    孤島に送り込まれた主人公はなんとか生きていくために他のニートを受け入れて共同生活を行っていくことを考えます。
    就職活動に挫折した主人公、高学歴だがコミュ障、挫折した医者、恋愛敗者の筋肉バカといったメンバーが集まり共同生活が始まります。

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    2025年10月24日
  • いつかの岸辺に跳ねていく

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    ネタバレ

    前半の護のパートは、普通の青春小説という感じで、少し退屈でなかなか読み進めることが出来なかった。

    所が!

    後半の徹子のパートでは、恐るべき事実が明らかになり、俄然読書スピードに拍車がかかる。
    主人公徹子の苦悩もこれでもかという程に表現されていて、徹子と一緒に悩み心を痛める。

    徹子はもちろん素敵な女性だけど、護も素晴らしい男性。
    自分にとって素晴らしい伴侶って神様になり得るんだな、と思ってしまった。
    ラストはしみじみと感涙。

    初めて手に読ませていただいた作家さんでしたがもっと色々読んでみたいな、と素直に感じました。



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    2025年10月17日
  • 空をこえて七星のかなた

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    ネタバレ

    登場人物の名前が星に関係していたり、それぞれの章が星に関連した内容になっていた。
    それぞれの章の中で解決するミステリーも面白く、話の区切りとしても違和感がなかったり、人物の名前が繋がらなかったり、独立した内容の短編集だと思っていた。

    1冊の物語は実は繋がっていましたと、はっきり種明かしされる最終章がすごい。
    今までの話がどんどん繋がっていき、登場人物達の未来を見ることができたような感動があった。

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    2025年10月12日
  • 空をこえて七星のかなた

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    最後、気持ちいい~~~!
    星と宇宙にまつわる短編集。
    最初の2~3作は小学生~高校生が主人公で青春小説のような雰囲気があって、面白いのだけどここで読むのをやめる人もいるかもなという印象だった。
    「孤舟よ星の海を征け」で急に毛色が変わって、あと2作はもう怒涛の勢いで読み終えた。
    都合がよすぎると感じる部分もあったけれど、読み終わったあと良い気分になれるというか、前向きな気持ちになれる素敵な作品だった。

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    2025年10月04日
  • 空をこえて七星のかなた

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    加納朋子さん、ちょっとお久し振りの22冊目。

    星が出てくるお話が7つ。南の島、山奥のホテル、田舎町の高校、古ぼけたアパートの下宿屋、小惑星に衝突された宇宙船…、色々なシチュエーションの中で語られる話は、最後になって今まで見えていたものがガラリと変わったり、ちょっとした驚きがあったり、隠されていた謎が明かされたりと、どの話もこの作者さんらしい捻りがあって楽しめる。
    とりわけ、第3話「箱庭に降る星は」の、完全無欠に見えて泣き落としには弱く、みんなの問題を解決しながら自らは屈託を抱える、そんな副会長の姿が魅力的。第四話「木星荘のヴィーナス」の超絶美女の女子大生・金江さんの天然振りも愛らしい。

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    2025年10月04日
  • 空をこえて七星のかなた

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    加納朋子の空をこえて七星のかなたを読みました。

    星や宇宙飛行士がテーマの短編集でした。
    加納朋子の短編集ではそれぞれの短編で同じ登場人物が活躍するものが多いのですが、この短編集ではバラバラだなあと思いながら読んでいました。
    ところが、最後の短編を読んでから、もう一度それぞれの短編を読み直すことになってしまいました。

    こんなスーパーレディは実在しないよな、とは思いましたがファンタジーとして楽しみました。

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    2025年10月03日
  • カーテンコール!(新潮文庫)

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     閉校が決まった大学に、様々な理由で単位が足りずに卒業できない学生たちのために行われた特別補講合宿。

     睡眠障害、摂食障害、ナルコプレシーなど、現代社会の複雑なストレスが原因とされる症状を抱えた学生たちは、まるで刑務所のような厳格な規律の生活の中、人間本来の健やかさを取り戻す力を学んでいく。

     ラストの理事長の生い立ちには感銘を受けた。
     「もう駄目だ、耐えられないと思った時、自分の足で逃げられる力を、今のうちに育てて下さい。そして、自分の言葉で、直接『助けて』と言える人を探して下さい。我と我が身を救うための、知恵と勇気を身につけて下さい。」

     学校とは、学力をつけるためだけでなく、上手

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    2025年09月19日
  • 空をこえて七星のかなた

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    種明かしはしないほうがよい 
    星や宇宙にまつわる、7つの短編集。一番最初が良くも悪くも読みやすくライトで、こんな感じで続くのかー、、と思ったが、だんだんとストーリーに引き込まれていった。そしてラスト。これは種明かしはせず、ここまでを楽しく読めた人が読むのが良いと思う。

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    2025年12月05日
  • 空をこえて七星のかなた

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    短編7話、どうにも話が薄っぺらくて退屈…と思ったけど、帯書き通りの展開になった時一気にその印象は逆転します。こうなるともう終わりよければ全てよし!館シリーズのデトックス笑

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    2025年09月13日
  • 空をこえて七星のかなた

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    ナツイチで買った初読みの作家さん。凄く読みやすくて読み心地がよかった。

    それぞれの短編がバラバラの話のようでいて最後に全てが繋がるのが面白かった!
    バイタリティのあるお母さんは側から見たら素敵だけど、自分の親となると複雑な気持ちになる七星の気持ちも理解できるな。家庭毎に親子にはいろいろあるよね。

    読み終えて星空をを久しぶりに眺めたくなった。

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    2025年09月11日
  • 空をこえて七星のかなた

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    七星の母親は常に中心にあって輝きを放っていて圧倒的な一等星。それはそれでもちろん美しいのだけど、そこと比べて劣等感を抱くのはもったいないのかな。自分もよくしがちだけど。
    誰しもが一等星に生まれつけるわけじゃないから各々の光り方できらきらしていたい。
    本作中の言葉じゃないけど解説の最後の一行
    「みな、きらきらひかれ。たとえ一等星の輝きではなくても。」
    また夏が来たら読みたい一冊。

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    2025年09月03日
  • 空をこえて七星のかなた

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    ネタバレ

    やっぱり連作短編集が好きだ〜!!!
    「星の子」からじわじわと種明かしされるのがたまらない。
    圧倒的なスターに出会ってしまった人たちの話だったんだなぁ
    スターを親に持ってしまった苦悩と、それでもやっぱりお母さんが大好きって気持ちがいじらしい!!

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    2025年09月01日
  • カーテンコール!(新潮文庫)

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    心温まる、良い小説だった。連作短編集が好きなのもあるけど。
    各自いろいろな問題を抱える若い女性たちが、大学卒業のために集められ、少しずつ癒されていく話(って説明すると薄っぺらいな…)。小説の登場人物だけど、みんな道を見つけ、元気に人生を歩んでほしい、と願いたくなる。

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    2025年08月24日
  • ななつのこ

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    とても面白かったー。ちょっとしたミステリー。
    殺人とかそう言うのじゃないけどミステリーだった。
    最後にはぁーそう言うことだったんだって思った。
    良かったー!

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    2025年08月09日
  • カーテンコール!(新潮文庫)

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    最初の話と卒業式の理事長のスピーチで泣きそうになった。出てくる子達はいろいろ問題を抱えてたり一癖二癖ある子ばっかり。でも関わっていく中で相手のことを思って変わっていく子もいて。
    こんな先生が居たら良いな!

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    2025年07月10日
  • カーテンコール!(新潮文庫)

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    とにかく全員卒業することを願って温情をかける理事長。
    このような理事長いたら素晴らしいけれど、ここまで生徒に寄り添うことはなかなか無く、お疲れでは、と心配になってしまった。
    閉校が決っている学園。心や体に問題を抱え、卒業が危うい女学生たち。
    正直、悩みの種が違うお話が幾つかあって、少々頭がまとまらなかった。
    自分の悩みをどこまで人にさらけ出すかは難しい。けれど、自分や人を理解するため、前へ進むため、ある程度助けを求めることも大切だと思った。それは決して恥ずかしいことではない。
    心がブランコのように揺れて。どうしてこんなに揺れるんだろうって思うこともある。揺れるって、いうのが人生なのですよね。

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    2025年06月01日
  • カーテンコール!(新潮文庫)

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    一万円選書の岩田さんがその著書で勧めてくれていたので読んだ本だということを、本編を読み終えた後の解説を読んで思い出した。
    一つ目の話の主人公が語る形でのは書き出しが、自分の性に合っているというか、ハマるというかそういう感じがある本は総じて、仮に話自体が難しかったりしても自分には面白く読めるしその著者の作品を他にも読んでみようと思うもので、今回もそういう感じの作者を見つけられて良かったなと早々に思えた。
    最後の理事長の話でカーテンコールのようにという話が出てきてなるほどタイトルはそういうことだったかと思ったが、果たして自分の実人生の齢五十を大分過ぎた今このテーマの話を読んだとて、なかなか、さてど

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    2025年05月30日
  • 空をこえて七星のかなた

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    一つの小説でSFから恋愛小説、ラノベ作品まで楽しめるような本。
    どんなに無個性に見えても一人一人にしっかり人生があって、それはかけがえないものなんだなと思った。

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    2025年11月22日
  • カーテンコール!(新潮文庫)

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    当時社会人一年目として働く友人を思い出しました。
    彼は、残り少ないエネルギーを自分を責めることに使っていました。心を患い、生活がままならなくなるのにそう時間はかかりませんでした。

    "もう駄目だ、耐えられないと思った時、自分の足で逃げられる力を、今のうちに育てて下さい。”

    この理事長の言葉は、読後何度も読み返すたいせつな一節のひとつです。

    やれ深夜にラーメンを食べたとか、やれ風呂に入ってくるとか、やれ眠たいから寝かせてくれとか、私を鬱陶しそうにひっぺがす友人に心底嬉しく思う今です。
    ご飯の味がして美味しいと思えること、眠りたい夜に眠ることができること、彼のそのひとつひとつが私はふとした時嬉

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    2025年05月24日
  • 猫が見ていた

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    柚月裕子さんが入っているのと、表紙に惹かれて。

    柚月さん、北村さん、井上さん、加納さんの作品が良かったのと、最後の「オールタイム猫小説傑作選」もよく、猫好きの方におすすめ。

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    2025年05月15日