あらすじ
閉校が決まった私立萌木女学園。単位不足の生徒たちをなんとか卒業させるべく、半年間の特別補講合宿が始まった。集まったのは、コミュ障、寝坊魔、腐女子、食いしん坊……と個性豊かな“落ちこぼれ”たち。寝食を共にする寮生活の中で、彼女たちが抱えていたコンプレックスや、学業不振に陥った意外な原因が明らかになっていく。生きるのに不器用な女の子たちの成長に励まされる青春連作短編集。(解説・岩田徹)
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Posted by ブクログ
私の人生に、必要な一冊でした。まだ20数年しか生きていないけれど、その後の未来の責任を取るのは自分であること、だからこそ明るく暖かい方向に自分を誘導する権利があること。「家族が、自分にとっての毒にもなり得る」この言葉を読んだ時、ハッとした。私がいつしかかけた家族への言葉、感情、そして私へ向けられたもの、そのどれもが、相手も自分も傷つけ心身へ蓄積していく毒になっていたのではないかと思った。解毒は簡単にはできないだろうと思うけれど、方法を模索して行動に移してみることはできるから、私は周りの人たちと自分の解毒をしていきたいと思う。
多くの人に読んで欲しい。私は、この本に少なからず救われました。
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一万円選書で届けてもらって、積読になってしまっていたうちの一冊。
さくさく読めていく話で、でも、どの話もしっかり学生たちに焦点を当てて、それぞれの人にその人らしい特徴がくっきりと浮かび上がる。
また、比喩というか、なんか言葉の言い回しが好みだった。「砂糖壺に詰められてしまった塩」という表現が最後まで印象に残っていた。
「カーテンコール」
・砂糖壺は空っぽ
・萌木の山の眠り姫
・永遠のピエタ
・鏡のジェミニ
・プリマドンナの休日
・ワンダフル・フラワーズ
Posted by ブクログ
いわた書店の一万円選書で送っていただいた。人生を送る上での処方箋の全てが詰まっているような一冊。一人一人が存在することを全肯定し、死に至るほどのストレス源からは逃げるが勝ちと説く理事長の最後のお話は、単に物語の中のセリフというよりも、困難に陥った時に自分に語りかけてくれるようなリアリティーがある。決して重苦しくないけれど、だからこそ何度でも立ち戻りたくなるような一冊だった。
あらすじ紹介を見ても自分では選ばなかっただろうな。読んでみて、いわた書店店主さんが強く推薦する理由が分かったような気がする。
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単位が足りず閉校が決まった大学を卒業できない落ちこぼれの生徒たち。
なんとか卒業させようと、半年間学生寮で特別補講生活を送ることになる。
6編の連作からなる本作。視点が学生たちで語られることが多く仰々しい言葉などもなく、言葉がすんなりと入ってきて非常に読みやすく、かといって先が気になりすぎて斜め読みをしてしまうほどでもないのに読み進める手は止まらなく、読後感が非常に爽やかだった。
学校側が何重にも張り巡らしたセーフティネットからさえも零れ落ちてしまう彼女たち。
でも彼女たちもただただ怠惰なだけではなく、そうなった原因がある。その原因を丁寧に見つけ、解消に向かえるようにそっと手を差し伸べる。
でも原因があるからといって甘えてはいけないですよとぴしゃりと諭す。
じんわりと暖かい気持ちにさせられる作品だった。こんな先生に自分も学生時代に会えてたらなと思わせてくれる。
人生で読んでよかった、何度も読み返したい本の一つになった。
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一気読みした。
期待はしていたが期待以上に良かった。
トランスジェンダーの話から始まったので、そこまで共感できない話かと思っていたが、そこはこの本の中のほんの一部であった。
「選ぶことが怖くて。と言って選ばずにいることも苦しくて」
人生の中には色々な選択肢があるが、自分の意志で決断していきたいと思った。
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いいもの読んだなぁ…っていう気持ちになった。
小さな子供がいる身としては、最終章が1番心に来た。「時に家族は同じ家族の一員を追い詰め、最悪殺してしまいます」という重たいフレーズが心に残った。
自分は本当に子供を束縛していないか?意思を尊重できているか?問いかけ続けたい。
Posted by ブクログ
一万円選書のいわた書店おすすめということで、ずっと気になっていた本。
岩田さんの解説を含め、素晴らしい本でした。
本人が人生終わりと思うような失敗や困難も、どっしりと受け止めてくれる暖かみを感じまくりでした。
娘が受験終わったら、結果によらず読んでほしい。
Posted by ブクログ
閉校が決まった女子大を卒業し損ねた生徒達が集められ、合宿生活。
医学的知識とともに、各登場人物の複雑で歪んだ感情が、とてもリアルに描かれている。
理事長の身の上話と最後のスピーチが泣ける。学生時代に出会いたかった一冊です!が、今出会えたことに感謝。
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同性が好きな女の子、睡眠障害を患った女の子、カフェイン中毒の女の子、摂食障害の女の子、過度な肥満の女の子、子供がいる女の子、自殺願望がある女の子。。
彼女達が抱えている問題に至るまでの過去と未来を明らかにしつつ、それぞれの人間関係も描かれているのでとても面白かったです。
ストレスはあらゆる不調の元になる、そのストレスから逃げる勇気を持つという理事長の言葉がとても印象に残りました。
Posted by ブクログ
真意を全て伝えないのに、相手に思いが伝わるって素敵だし、伝わったときに人が感動する姿を見るのがすごく好き。心温まるし、自分もそういう風にそれとなく人に思いを伝えられる人になりたいなって思う。
また、話も良かったけど、それぞれが抱えている悩みが違うので、そこもより興味深く読めた要因。それぞれが抱えている悩みは千差万別なのだと実感させられるし、それぞれが前に進む姿もとても良かった。
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うまくいかなくて、こんな自分であることがとことんイヤになった時に読んでみるといいかも。こうやって気にしてもらえたら幸せだし、気にしてあげられる人になってみたいなとも思った。
ひまわりの花言葉は、「あなたは素晴らしい」だそうです。
Posted by ブクログ
不器用な私にとって、この本はとても刺さりました。
第一章はトランスジェンダーの方が主人公ですが、主題は他のテーマだと感じて、深く深く共感できました。
貧富の差が広がり、他者を攻撃する人が増えている昨今において、相手の背景を想像して寄り添うことがとても重要であると思います。
本作の登場人物のように、一面的な見方ではなく相手の事情を推察して思いやりを持って行動しようと改めて考えさせられました。
この本を教えてくれた友人に心から感謝したいです。
Posted by ブクログ
かの女達の学業不振に陥った意外なげ
ん因が明らかになっていく。理事長は
どうにか卒業させるべく特別合宿を行う。 向日葵の花言葉あなたは素晴らしいを贈る演説に涙が出て感動しました。
↑
縦読みでw
Posted by ブクログ
普段はあんまり短編集好きじゃないけど、この本は良かった。
何らかの理由で大学を卒業できなかった生徒たちが、集まって、卒業するための授業を住み込みで受講する話だった。一人一人事情は全然違くて、卒業することや生きることに諦めてしまっている生徒が多い中、一人一人に合った指導とかカウンセリングが行われてて、理事長すごいなーって思った。
最後に理事長の話とか、なんでここまで頑張っているのかについても知れて、納得の行く話だった。
そして1番最後に美園の伏線回収もあったのが良かった。
Posted by ブクログ
いわた書店さんの、一万円選書で送っていただきました。
きっと自分じゃ選ばなかっただろうな、と思います。一万円選書の醍醐味です!
一人ひとりに向き合ってくれる理事長みたいな人に巡り会えたら幸せだろうな。
最後はやっぱり涙でした。
今読めてよかった、と思える本でした。
Posted by ブクログ
他人には分からない深層心理。
知って欲しい。でも、知られたくない。
そんな気持ちを抱えた女の子たち。
一瞬で過ぎていく学生時代だからこそ、より彼女達の迷いや葛藤が儚く切なく映る気がした。
必死にもがいて生きることは悪いことじゃないと思わせてくれる作品でした。
Posted by ブクログ
生徒たちの問題を解決していくのが、凄く心があったまって気持ちよかった。
理事長の過去もとても悲しくて、悲しみを乗り越えることで人は優しく強くなれるのかなと思った。
理事長のような人に会いたい。
理事長のような人になりたい。
Posted by ブクログ
閉校が決まった大学に、様々な理由で単位が足りずに卒業できない学生たちのために行われた特別補講合宿。
睡眠障害、摂食障害、ナルコプレシーなど、現代社会の複雑なストレスが原因とされる症状を抱えた学生たちは、まるで刑務所のような厳格な規律の生活の中、人間本来の健やかさを取り戻す力を学んでいく。
ラストの理事長の生い立ちには感銘を受けた。
「もう駄目だ、耐えられないと思った時、自分の足で逃げられる力を、今のうちに育てて下さい。そして、自分の言葉で、直接『助けて』と言える人を探して下さい。我と我が身を救うための、知恵と勇気を身につけて下さい。」
学校とは、学力をつけるためだけでなく、上手に生きていく術を身につける場所でもあるべきなんだろう。
理事長のような理念を持った教職員が増えてくれると良いな。
Posted by ブクログ
心温まる、良い小説だった。連作短編集が好きなのもあるけど。
各自いろいろな問題を抱える若い女性たちが、大学卒業のために集められ、少しずつ癒されていく話(って説明すると薄っぺらいな…)。小説の登場人物だけど、みんな道を見つけ、元気に人生を歩んでほしい、と願いたくなる。
Posted by ブクログ
最初の話と卒業式の理事長のスピーチで泣きそうになった。出てくる子達はいろいろ問題を抱えてたり一癖二癖ある子ばっかり。でも関わっていく中で相手のことを思って変わっていく子もいて。
こんな先生が居たら良いな!
Posted by ブクログ
閉校予定の女子大を舞台にした連作ヒューマンドラマ。全6章。
物語はプチミステリー風で、学生10名と運営する理事長たちの織りなす群像劇の体裁をとっている。
◇
年度末で閉校となる女子大で、最後となる卒業式がとどこおりなく終了した。
けれど、単位不足で卒業認定にいたらなかった学生が10名いる。
本来なら留年になるのだが、大学として後がない今回に限り彼女たちの卒業を延期しての特別補講が行われることになった。
ただしその補講、寮での合宿制で期間は半年間。合宿中は外出制限されるという厳しいものだった。
* * * * *
本作の魅力は3つあります。
1つ目はさまざまな理由で学校に通えず単位修得できなかった学生たちの抱える事情です。
各学生のストーリーが1人ひとりよく考えられていておもしろい。
2つ目は部屋を割り当てる際の学生のペアリングです。
学生それぞれの個性や事情を的確に把握したうえで理事長が決める絶妙な組み合わせ。各章の終盤で種明かしがあり、それが見事でおもしろい。
3つ目は最終章で明かされることになる理事長たち特別補講運営スタッフの過去や秘密です。
これらがそれまでの物語に奥行きを与え、人間模様をまとめる役割を果たしています。本当に読ませる内容でおもしろい。
このように二重三重の仕掛けが施され、軽いタッチながらなるほどと深く印象に残る設えとなっていました。
映像化 ( 連続ドラマがいいかな ) して欲しいと強く思った作品です。
読んで良かった!
本屋さんで見かけて中をちらっと見た時に、直感で面白そう!と思い買いました。単位を取り損なった学生たちのエピソードを読み進む中で、正直あれ?これ結末面白い?と思い始めた矢先にどかーんときました。終盤一気に持っていかれ、読後はこの学生さんたちと同じ気持ちに。そして解説が素晴らしかった!この解説を読むためにもぜひ、友達にも薦めたい一冊になりました。
Posted by ブクログ
様々な理由で大学を卒業できなかった落ちこぼれたちを救済するために、
必要単位を取得するための強制合宿会を開く話。
いろいろな悩みを抱えた人たちが登場するけれど、
いいキャラの学長と、友人同士の助けで少しずつ前を向いて生きる話。
待ち時間に暇つぶしで買ったのだけど、面白すぎて一気読みしてしまった。
Posted by ブクログ
閉校が決まった女子大を卒業しそこねた生徒たち。単位取得を目指し半年間合宿生活を送ることに。
学業不振の裏に生徒たちはそれぞれ生き辛さを抱えており、理事長が自然に寄り添いそっと背中を押してくれます。
勉強だけじゃなく、人生をどう生きるかを教えてくれる。こういう先生に出会えたら幸せですよね。
Posted by ブクログ
人になかなか言えない事情から単位が取れず、大学卒業出来なかった女子大学生達による、半年間の泊まり込みによる延長戦(補講)。
昨今忘れがちな、尊ぶべき教育の精神が見られます。女子学生側よりも、彼女らに接する理事長の姿に感銘を受けました。
女子学生達の話もいいものが多かったけど、半年という物語の期間の中で複数人を短編仕立てにしているため、1つずつがちょっと薄味に感じました。あと、菜々子さんはあれ大丈夫と言っていいのか?という疑問が‥
Posted by ブクログ
それぞれ理由があって、大学が閉校する年に卒業できなかった女学生たち
学校側は卒業させるべく半年間のは補講を開く
各々にスポットを当てた章立てになっていて、それぞれが今後の人生を生きる上での小さな希望を見つける姿がよかったな
Posted by ブクログ
この本の中に自分に似た人がきっといるはず、という文章から、自分に似ている人を探すつもりで読み進めた。
結論、似ている人というよりも、人にはみんなどこか似たところがあって、全く真逆のところもある、みたいな、普遍的だけど改めて思うとそうだよなぁ、となることを教えてくれたような気がする。
人の背景は聞かないと分からないものだけど、聞きすぎる必要もなく、ただ、この人にも何かあるのかもな、くらいのスタンスで関わるのが丁度いいのだと、学ぶこの頃です。
自分と全く違う世界の話ではないけれど、すごく思い当たる節があってぐさりと刺さることもない、読みやすいものでした。
Posted by ブクログ
基本的にはハートフルな連作短編集なのだけれど、その中に「プリマドンナの休日」みたいな一編を入れ込んでくるあたりが実に加納朋子さんで大変良かった。
Posted by ブクログ
それぞれに問題を抱えた女学生たち。寮生活を送る中で、他人の痛みを知り、自分の痛みを吐き出していく。学生らが苦しみの渦に巻き込まれないよう、理事長をはじめとした大人がフルサポートで支え、健康な生活と精神を育んでいく。あらゆる救済措置をすり抜けた怠惰な女子大生のための補講と思っていたけど、中身は育て直しに近かった。寮はまるで児童養護施設みたい。
個性豊かな子達ばかりで、私は特に金剛真実が好きだったなぁ。美しい女の子が好きで、隙あれば百合の材料を探す面白い子。理事長への腹いせに理事長のBLを描いていたのが最高だった笑
温かくて、優しくて、脆い部分や痛みにそっと寄り添ってくれるような本で、駄目な自分でも丸ごと肯定してくれるような力強さを感じた。自分が駄目だと分かっていても、時には無条件に頑張ったねと言ってもらいたい時がある。そんな時に読み返したい一冊だった。みんな、無事に卒業できてよかったね。