あらすじ
大学生の玲奈は、全てを忘れて打ち込めるようなことも、抜きんでて得意なことも、友達さえも持っていないことを寂しく思っていた。そんな折、仔犬を飼い始めたことで憂鬱な日常が一変する。ゼロと名付けた仔犬を溺愛するあまり、ゼロを主人公にした短編を小説投稿サイトにアップしたところ、読者から感想コメントが届く。玲奈はその読者とDMでやり取りするようになるが、同じ頃、玲奈の周りに不審人物が現れるようになり……。短大生の駒子が童話集『ななつのこ』と出会い、その作家との手紙のやり取りから始まった、謎に彩られた日々。作家と読者の繋がりから生まれた物語は、愛らしくも頼もしい犬が加わることで新たなステージを迎える。
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え!駒子の続きなの?
サザエさんの世界ではないから、時が経てば大人になり、妻になり、母になり…とそういうことか
犬の視点、娘の視点、息子の視点、母の視点からストーリーが語られる…
エピローグを読んだ後に、再度、プロローグを読むことをお勧めします
泣ける…
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駒子シリーズ最新作!やっと読めて嬉しい。
やはり加納朋子さんの作品は読みやすくて好きだなぁ。
駒子シリーズを読んでなくても楽しめると思う。最後の着地点の仕方がやはり加納朋子さんだなぁと思う、ほんわかした感じ。面白かったのであっという間に読めてしまった。犬好きな人は、きっと好きなんじゃないかな。こんな風に大事に思ってくれてる存在がいることが羨ましい。
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成り行きで世話をすることになった犬、そしてその子犬。犬を通じて家族の「ONE」を描く、駒子シリーズ30年ぶりの新作。
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駒子シリーズを読み始めたのは、この犬小説である「ONE」を読みたかったからなんですが、「ななつのこ」から始まって実に楽しい読書体験ができました。
最初は駒子シリーズがどうつながるのかわからず、うっかり気づいたのはけっこう後半になってからで、あの二人がこうなったのか。そうかそうかと感慨深いことになっていてとても良かったです。
それにしても、まあ犬小説なので、加納さんのちょっとコミカルな筆致が犬と家族が紡ぎ出す絆を優しく描いているのが本当に素敵でした。シリーズを通して、ちょっとコミカルでちょっと切なかったり楽しかったり、ちょっとミステリだったりする中で、人の優しさを感じられるほっこりした話運びにすごく癒されました。疲れた時は加納さんの本を読もうそうしよう
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駒子シリーズ4作目。うちには(白い)犬がいるのでエピローグとプロローグ含めゼロ、1(前編・中編・後編)と最初から最後までずっと犬の話で嬉しい。ただ、犬の命についてや人への接し方についてかなり憤り感じる人間も出てくるので悲しさもあった。駒子には最初の方でピンときた!相変わらずで楽しい。あったかさに癒され、大事なことに目を向けさせてくれることもたくさんあった。ゼロとワンの大切な存在を守ろうとする勇気と愛情がとても優しい。犬がたまらなく愛しくなる物語、読めてよかった。膝の上でぐっすり寝ている犬を愛でながら。
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「ななつのこ」を最初に読んだのはいつだっただろう?!
「駒子シリーズ」だとは思わずに手に取ったが、正直、記憶は曖昧だし、特にシリーズを読んでいてもいなくても十分理解できる作りになっている。
ペットを飼ったことがない私でも、出てくるわんこたちと飼い主の絆にうるうるしてしまう。
それぞれのキャラも良くて、さすが加納朋子さんだなぁという、読後感の良い一冊。
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駒子シリーズ4作目。
長い時間が過ぎているが、人物像のブレがなく、とても面白かった。イラストも素晴らしく、可愛い。
こういう犬が飼いたい、という理想像が描かれていると思う。
まずはワンの独白から始まる。
そして玲奈とゼロの語り、ゼロの先輩として登場するワン。
玲奈の辛い過去の話、母は美術部だった、というくだりから母が誰であるか、を読者は推察することが出来る。
ワンはゼロを自分の後継者として育てる。
そしてお兄さんのはやての独白の章。これも辛い描写から始まる。犬が飼いたいはやてだが、家庭の事情で飼えず(父の仕事の都合で引っ越しが多い)。隣家の犬が良い飼われ方をしていないことに気づく。その隣家の犬の飼い主であるケンちゃんと共に飼い犬のシロの世話をする。ケンちゃんとも打ち解けてくるのだが、シロはなかなかケンちゃんを飼い主である、と認めていないようである。ケンちゃんとはやてとシロは真っ黒な犬に山の中で逢う。
章の最後にはやてはシロの子ども、ワンを飼うことになる。
ワンの中編、後編は駒子の章である。
今までは子ども視点であったが、大人視点での考察になる。そうは言っても、駒子だから、ちょっと唐変木な方向もある。犬の話だからか「スイカジュースの涙」の愛ちゃんの飼い犬を思い出すシーンも出てくる。そして瀬尾さんの職業が明らかに。建築士と言っても、ただの建築士ではなく「天文台」を建てる建築士であった。
「そうして我が家では、末っ子の妹を大切に見守るお兄ちゃん二人(一人と一匹)、というこの上なくキュートで温かい関係が築かれていくのだった」もう、理想の家族だ。
ハイドロプレーニング、フェード現象への言及も健在である。
近くの別荘の住人が犬を山に捨てている、町の有力者のため、分かっていながら、誰もその行為を止められない、と駒子が知ったときに、いろいろな報復方法を考える。「ドクガ爆弾」を考案した駒子に「君が自爆する未来しか見えないからやめときな」は笑ってしまった。
「自爆はせずに、法に触れない範囲で何か…」「不穏なセリフが聞こえたよ?」
駒子と瀬尾の関係、変わらない。
そして犬捨て犯の芸術家(別荘の人)へ犬捨て行為をやめさせる方法として駒子が取った行動が笑える。スズメバチを呼び込むためにスズメバチのドリンクバーを作ることにしたのだ。未必の故意、蓋然性の問題である。
「君の特製ドリンクが入ってた弁当箱は回収してきたけど、あれはもう捨てていいんだよね?」「もちろん。曲げわっぱのお弁当箱だから、燃えるゴミよ。いずれ土に還る素材だからあれを選んだの」「あ、そこは証拠隠滅じゃなくて地球環境に配慮したんだね」このやりとりも好きだ。
「実はわたし、人の心が読めるんだ」と小学校低学年とおぼしき女の子が友人に話した言葉を当の話し相手の女の子が「へえ」の一言で済ましているのに、たまたまそれを聞いた大人の駒子が驚愕し、「ぜひとも後を追いかけて詳しく話を聞きたいと思ったけれど、泣く泣く自重した。下校中の女児に怪しい女が付きまとっていた、などと不審者情報が出かねないから。」のくだりは大笑いした。
瀬尾さんのプロポーズの言葉が素敵だ。「僕を君の一番にしてください。君はとっくに僕の唯一無二だから」
その続く文脈から「はやて」はいるのにどうして「玲奈」なのか、なぜ「あやめ」さんではないのか、が分かる。
エピローグは玲奈の視点。ワンの最期が語られる。
ワン、一番、という重要な数字、そしてゼロが1と並び立つ重要な数字、この言葉に回帰していく。
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ここにきてまさかの駒子シリーズ続編。
何年ぶり??
「ななつのこ」から全部追ってたはずなのにほぼ記憶になく。
駒子のキャラがおぼろげに浮かぶくらい。
おかしいな、ささらさやシリーズは割と覚えてるんだけど。
シリーズもの続編とはいえ、単体で十分楽しめるお話。
駒子シリーズを知っていればより楽しめそう。
加納さんは日常に潜む謎をミステリとして落とし込んでいくのが上手なんだけど。
今作はミステリ要素は薄めかな。
初っ端の先輩犬のネタばらしで思いっきりやられたけど。笑
駒子シリーズを復習して、もう一度読もうかな。
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これ単品でも十分面白いんだけど、過去シリーズの登場人物の名前とかエピソードが随所に散りばめられているので、過去作の復習をしておけばもっと楽しめたかも。過去作を読んだのは15年ほど前だったので、全然思い出せなくて残念。
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前書きと後書きがよかった。
これは手紙だ、と思った。
そもそも、ななつのこが往復書簡の形式だったと思うし、その後も駒子は大学の授業中に延々手紙を書いていたし、加納さん、手紙好きと見た。
同類でしょう。
ファンレター、書きたくなってしまった。
書いたことないし、勇気もひねり出せそうにないけど。
片っ端から本を読んで、好きな作者の言葉を丸ごと鵜呑みにする傾向は私にもある。良く言えば素直、悪く言えば単純で浅はか。加納朋子さん、親近感しか感じないよ。早速、鵜呑みにしちゃってるけど。
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駒子シリーズの第四弾。玲奈という女の子とゼロと言う名の犬の話、それも少しオカルトじみた感じと思いながら読んでいくと、ワンと男の子の物語に推移。男の子の名前がハヤテとわかった時点で駒子シリーズの関連性が少し出てきた。冒頭の最初に読んでいただきたい前書きに、ストレートな続きではありませんとあったので「あ~こういうこと」と勝手に思い込み読み進めると、まんま駒子シリーズだった。ほんとうにちょっとしたミステリ、ストレートすぎるほどこれ以上ないというほど駒子シリーズだった。シリーズを続けて読むとよく解る。
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既に読んだつもりでいたけど、表紙と帯に怯んで(動物が辛い目に遭うのや別れは❌)読まずにいたらしい。
悲しい場面はあったけど、でも読んで良かった。
ななつのこシリーズのようだけれど、すっかりうろ覚えなのでそちらも読み返したい。
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当たり前の日常は時として儚くもろい。他に選択肢などないように押しつけがましくやってくる常識も、実はすぐに揺らぐ。
そんな寄る辺ない暮らしの中、何かを大切に思う気持ち、また大切に思われることが救いになったりする。それが哀しみの種になる事さえあるが、思い自体は大事にできる。
時を経ても変わらないものがあれば変化する物事とも折り合いをつけて何とかやっていけるかも、と思わせてくれた作品だった。
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昔なら普通と許されたことが、今なら非常識とされる例はたくさんある。
「正解」は結構曖昧で、常に揺れ動く。そしてしばしば、時代とともに移り変わっていく。昔の常識は今の非常識。昔の普通は、今なら虐待。
書物とは、人類が延々と積み上げてきた叡智の結晶だ。それを読むことで、知識を深めたものが、さらに研鑽を重ねることで、その輝きは増していく。
ななつのこから再読したいなと思いました。
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自分の犬が欲しいとねだる、大学生の玲奈。ゼロと名付けた芝犬の仔犬を飼い始め、ゼロを主人公にした小説をネットにアップした所、読者から感想が届く。同じ頃、玲奈の周りで不審人物が現れて…
ゼロが時々視える先輩の黒い犬。ワンの物語もちょっと切なかったけれど、とても大事に育てられたのが伝わってきてじんわりしました。
優しい、ななつのこシリーズ。本当に大好きです。
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今度は犬が主役?駒子のその後、ワンとゼロとの新しい出会いとその物語が小さな謎も含めて愛おしい。瀬尾さんとの幸せな未来がここに現れて読めたのは本当に良かった。
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『ななつのこ』から始まる駒子シリーズ、20年ぶりの最新作ということで、少し前にシリーズ3作を読んでいたのだが、今作は続きというよりも新たな目線で楽しめる物語だった。
ななつのこでは、駒子が作家との手紙のやりとりで始まっていたが、今回は時代の変化もありネットの小説サイトから話は始まり、大学生の玲奈が可愛がるゼロという愛犬も登場する。
ゼロの編では、ひたすら玲奈を守ろうとするゼロや家族の愛情を感じたが、ゼロの目線はそれだけではなく兄貴分である先輩(ワン)をしっかりと見て、彼と会話しているところに尊敬と信頼を感じた。
このワンは、ただものではないのだなと思わせた。
1(ONE)前編では、玲奈の兄を中心に引越し先の隣りで飼っていたシロとの繋がりから黒い犬を知り、やがてワンといっしょに生活することになるまで。
ほんとうに犬が欲しかったという気持ちが、とても伝わってきた。
1(ONE)中編は、ワンが正式に家族に加わる少し前にはやての妹である玲奈が生まれたことで、母親目線で玲奈とワンとの生活を描いているのだが、この母親がけっこう凄くて、ワンの両親である黒い犬とシロを捨てた別荘の持ち主を追い払うべく、よからぬことを画策するという…。
すべてはこれ以上に不幸な犬を増やさないためだろうけど突拍子もないことを思いついたものだと、驚いてしまった。
1(ONE)後編は、隣りの桜の木の下事件や玲奈が危機一髪でワンのおかげで助かった網戸事件など。
うちの犬は世界一って言うのもわかる。
そっか「一」とは、無限大の可能性を秘めた数字なのね。
エピローグで、ワンがまたしても弱くて小さな玲奈を守るために命を張って泥棒を撃退したことに涙してしまう。
ワンが一番!ワンはずっと一緒!が伝わってくる優しい物語だった。
加納朋子さんの作品は、何作か読んではいるけれどかなり以前だったりとかで、忘れているのもあるのでまた改めて再読し登録していこうと思う。
何にしろ、シリーズ化しているのはついつい忘れがちになったり、飛ばしてしまいがちなので要注意なのである。
Posted by ブクログ
人と犬とのほのぼのとした優しいお話でした。
忙しい毎日に、ホッとさせてくれるのがとても良かったです。
私自身、小さい子を2人子育て中なので、後編は相槌を打つような感じでした。
『ななつのこ』を読まずに、本作を読みましたが問題なく読め『ななつのこ』が読みたくなりました。
普段目にしない四字熟語、『風光明媚』が私にとって知識になりました。
四字熟語って難しいてすよね。
✎メモ:山や川など、自然の景色が清らかで美しく、すばらしく眺めのよいこと。
Posted by ブクログ
とある家に飼われた1〔ONE〕と、この家の兄妹との話。
ONEの現在の状況から始まり、その後はONEがこの家にやって来るまでの様々な事情が描かれ、読者は次第にONEと兄妹と共に感情移入してゆく。
上手い描き方だ。
善意の塊のような両親と兄妹を護るONEの活躍は、切ないほどに純粋な犬の献身を
感じさせ大変良い読み心地になった。
犬好きにはグッとくる小説でした。
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駒子シリーズの続きが読めると喜んでいたのに、こんなに悲しい気持ちになるなんて。
会わないうちに、駒子たちにもいろいろあったんだな。
後書きの最後の数行に書かれていたことが、ほんとうにそうだなと思った。
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犬はほんとうに献身的な生き物だと思ってるのに、犬目線のお話を読むと、犬が言ってるのではなく人が言わせているように感じてしまって、いつも少しひっかかる。
素直に読みたいのだけれど。
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最後のほうは涙目になって読みました。
犬ってすごいんだなあ。昔、犬を飼っていた事があったけれどあの時の飼い犬はどんな気持ちだっだろうか。
私もまたいつか犬と暮らしたい。
そんな気持ちになるような物語でした。
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大学生の玲奈は自分だけの仔犬•ゼロを飼い始める。ゼロのお目付役は先輩犬の「ONE」。可愛くて仕方ないゼロが登場する小説をネットに投稿しながらパン屋でアルバイトをする日々をおくる玲奈だったが、やがてストーカーの疑いのある不審人物が現れ…
前作「スペース」から20年、第一作「ななつのこ」から実に30年ぶりの《駒子シリーズ》完結編⁉︎いやあ。感慨深い。
「ななつのこ」では、英文タイプ部に所属していた短大生の駒子は、自ら体験した“日常の謎”を童話作家へ手紙で書き綴る。本書「1(ONE)」では、大学生の玲奈は愛犬ゼロを題材とした小説をネットに投稿し、コメントをくれた読者とやりとりするようになる。時代が変わって、手紙からネットへとコミュニケーション手法も進化。隔世の感がある。
駒子ももちろん、キーパーソンとしてどこかに登場。いやあ。そかそか。結局あの人とそうなったのか。うんうん、よかったよかった。
作者が前書きで語っているように、本書のミステリ色(謎解き要素)は濃くない。多様な視点から物語は進行し、犬視点に切り替わることもあり、その点ではファンタジーとも言える。(ペットも含んだ)“家族愛”が愛おしく感じられる優しい物語。私も子供の頃に飼っていた犬を思い出した。本書にあるように当事は残飯をあげてたなー、ごめんよ。
読後にほっこりできる安定の加納作品。「ななつのこ」も久しぶりに再読しようかなあ。
《駒子シリーズ》
1.ななつのこ
2.魔法飛行
3.スペース
4.1(ONE)
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犬の特徴やしぐさを細かに捉え、人との触れ合いを豊かに活写。玲奈の家族もワンとゼロも家族想い。命を懸けて家族を守るワンとゼロに胸が熱くなった。挿絵も愛らしく胸キュンだ。
Posted by ブクログ
ななつの子の続編ぽい作品。ゼロと名付けられた子犬と飼い主の玲奈との物語。そこに先輩犬のワンと、事件や家族の歳月が柔らかで温かい描き方で綴られている。猫派だが犬も可愛いと思えた。
Posted by ブクログ
待ちに待った加納さんの新作は、なんとなんと
20年ぶりの駒子さんシリーズでした。
この20年で、世の中の暮らしも常識も大きく変わってしまって
当たり前だけれど私も20年分歳をとったのだけれど
物語の中の駒子さんも、しっかり年齢を重ねていて
嬉しいやら驚くやら・・・
そうなの、そんな風に今まで暮らして来たんだね
なんて同窓会で再会した友達の話を聞いているような幸福な読者体験でした。
Posted by ブクログ
【収録作品】初めに読んでいただきたい前書き/プロローグ/ゼロ/1(ONE)前編/1(ONE)中編/1(ONE)後編/エピローグ/読み終えてから読んでいただきたい後書き(もしくは蛇足)
久々の駒子シリーズ最新作。
瀬尾と駒子のその後。
子どもたちが出てきて、なんだかうれしいのは、ちゃんと育っているからなんだけどね。
Posted by ブクログ
子供の頃、犬と遊んだ思い出がよみがえってくる… 人間と犬の間に生まれるものは #ONE #加納朋子
■きっと読みたくなるレビュー
素敵な本でした。装画のとおり犬をテーマにしており、家族との関わり合いの中で、関わる人々が成長していく物語です。
加納先生がこよなく動物を愛してらしゃるのが分かる作品ですね。チャーミングな物語でありながら、先生の想いがしっかりと伝わってきます。
ワンちゃん、猫ちゃんは愛玩動物と言われますが、実際飼って一緒に暮らしてみるともはや我が子。私も猫二匹を飼ってますが、我が儘いっぱいで超キュートなんです。もちろん人間とは別種類の動物なんですが、ちゃんとお互いの心が通い合う家族なんですよね。
本作ではそんな彼らと一緒に暮らすことで、我々人間が学び、成長していく。特に前編のエピソードは少年の勇気と決意は、彼にとって一生のこる思い出になるでしょうね。
ただ成長させてくれるのは子どもたちだけでなく、大人であっても同じ。関わり合いの中、当たり前と思っていたことに疑問をもって、自分の責任で考えてみる。年齢を重ねても、胸を張って意見が言えるような人間になりたいですね。
特に終盤は加納先生の伝えたいことが溢れ出ていて、心が洗われた気がしました。いい作品ですね、ありがとうございました。
■ぜっさん推しポイント
本作で一番伝わってくる言葉は「勇気」。
人間、長い間を暮らしていると、つい手軽で楽な方法を選んでしまう。過去の失敗、同調圧力、損をしない選択など、自分もいくつも思い当たります。ただ人間はひとりで生きているのではない。家族や友人たちとならきっと乗り越えていける。大切なことを教えてもらえた作品でした。