加納朋子のレビュー一覧

  • 月曜日の水玉模様
    陶子さんと萩くんの関係性が心地よかった。
    表題作が一番好きだった。
    読みやすくてまた読みたくなる作品でした。
  • ななつのこものがたり
    はやと君が夜寝る前にお母さんが昔々つい最近の物語を聞かせてくれる話。それが大人になって忘れてた道徳心を思い出させてくれる話でした。
    (「ななつのこ」と言うのが先にあったとは知りませんでした。)
  • スペース
    駒子シリーズの「ななつのこ」「魔法飛行」に続く第3作目。
    今回はロマンス要素が高めの中編2本。とはいえ、ちゃんと謎解きが入っています。是非、前2作を読んでから手に取って欲しい。そうでないと内容の説明が難しいんです(笑)
    駒子達が俯瞰的に描かれるシーンなど、加納さんの奥深さを感じました。
    ミステリマニ...続きを読む
  • 少年少女飛行倶楽部
    海月と書いてミズキと読む佐田海月は、親友の樹絵理に「飛行クラブ」なる珍妙な部活に入ろうと誘われる。そのクラブは、樹絵理の一目惚れし、幽霊部員の先輩中村と、謎の気難しい男、神と書いて斎藤ジンの2人のみ。部活の内容は「空を飛ぶこと」もちろん実績はないのだ…。

    この作家、なんか失敗したよなあとずっと避け...続きを読む
  • ぐるぐる猿と歌う鳥
    大人の現実に追い込まれる子供達が、狭い世界ながら冒険をする良い小説だった。短いミステリー仕立ての面も散りばめられており、児童書を意識しているため読み易さも抜群だった。高見森をはじめ子供達がはちゃめちゃ元気で方言丸出しなのも物語を明るくしてくれていた。
  • アンソロジー 隠す
    毛色の違う短編を作家の分だけ読めるお得さ。
    表のテーマである「隠す」と裏テーマでまとまるそれぞれのお話は、とても魅力に溢れていました。

    アミの会(仮)面白いかも。
  • 無菌病棟より愛をこめて
     本書は、著者自身による白血病闘病記です。
     病名発覚までの経緯→化学療法→骨髄移植と、過酷な入院生活の内容は、ともすると気が重い読書体験になるかも、と思いながら読み進めました。
     ところが、意外にもそういう感覚になりませんでした。ここが著者のねらいであり、本書の肝であると思います。
     例えば、教授...続きを読む
  • いつかの岸辺に跳ねていく
    護の目線のフラットと徹子の事情のレリーフ
    この2編からなっていて、
    徹子の優しさや強さに助けられた仲間たちに、逆に見守られて助けられて幸せになっていく
    温かさと一途な清らかさの徹子。
    素敵なお話でした。
  • てるてるあした
    良い話だった。
    一万円選書で紹介されていたサーテンコールが無かったので手に取ったのがこの本。加納朋子さんの本はコレが初めてですがじんわりと沁みました。
    華やかさやトキメキは無いけれど人間味があり、人の痛みや弱さが描かれています。
    もちろんカーテンコールも、そして姉妹編?のささらさやもぜひ読みたいと思...続きを読む
  • 少年少女飛行倶楽部
    とんでもない性格の登場人物たちばかりで、主人公が可哀想なほど苦労している。しかし、ラストまでの展開は惹きつける構成ですっきりする。中学生から
  • カーテンコール!(新潮文庫)
  • 無菌病棟より愛をこめて
    医療従事者の方から薦められて読みました。記述が経験に基づいて詳細なのはもちろん、(不謹慎かもしれませんが)ところどころクスリとします。血液系の病気や骨髄移植について知りたい場合の体験談として読んだ方がいい一冊。
  • ななつのこ
    ほのぼのミステリ。殺される人も失踪する人も出てきません。身近にありそうな(なさそうな)謎を読者である主人公と主人公が惹かれた物語の作者が解き明かします。説明難しいけど読んで損はありません。読後感はほっこりです。
  • いつかの岸辺に跳ねていく
     清々しい読後感の物語でした。幼なじみから、ずーっと人を信じて疑わない一途さが、じわじわと心に沁みてきました。
     前半は、徹子のフラットさ(内心が読めない、言葉の意図が測れない、行動も目的も読めない)と、それ故に人に侮られ軽んじられることが許せない護の目線で描かれます。
     後半、徹子目線でハートウォ...続きを読む
  • 七人の敵がいる
    編集者陽子の戦いの記録(笑)
    この本の奥付けを見ると出版は2012年、今から十年前。この陽子の時代から何か変わったのか。自治会の担い手の高齢化が進み、PTA活動に参加する父親が増え、PTAの上部組織から下部組織が抜けたとニュースで見ましたが、ごく身近な人から聞く限りは自治会長の押し付け合いや見守り活...続きを読む
  • カーテンコール!(新潮文庫)
     閉校予定の女子大を舞台にしたヒューマンドラマ。全6章。
     物語はプチミステリー風で、学生10名と運営する理事長たちの織りなす群像劇の体裁をとっている。
              ◇
     年度末で閉校となる女子大で、最後となる卒業式が終わった。けれど、単位不足で卒業認定にいたらなかった学生が10名いる。本...続きを読む
  • 我ら荒野の七重奏
    子育て中なので、親しい人に薦めたくなる。PTAも保護者会もしんどそうだけど、なんとかなる!励まされた。
  • 少年少女飛行倶楽部
    加納朋子さんは日常の謎から青春まで若者を爽やかに描くことに長けている。デビュー作『ななつのこ』で日常の謎に挑み、以降定期的に出される作品はバラエティに富んでいる。
    本作は個性的な少年少女が織り成す青春ストーリーで相変わらずの爽やかさだ。書きたかったんだろうなぁと思った。
  • 無菌病棟より愛をこめて
    再読。
    ミステリ作家の加納朋子さんの、ミステリではない白血病闘病記です。
    苦しい治療に耐え、ときには負けそうになりながらも、冷静さとユーモアを忘れない語り口によって、希望を失わないことの大切さが優しく伝わってきました。
    その後も定期的に新作を出されていて、ファンとして嬉しい限りです。
  • 紙魚の手帖Vol.03
    ○澤村伊智『特撮なんて見ない』第1回
    澤村さんの新作長編!読み始めたらこれが面白い。
    最初の掴みから、次号への続きまで気になるー
    〇短編ミステリーの二百年…読みたくなる。欲しい。
    〇近藤史恵『幻想のフリカッセ』
    パ・マルシリーズ。パ・マルを訪れた兄弟のお母さんが急に料理が不得...続きを読む