加納朋子のレビュー一覧

  • 七人の敵がいる

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    加納朋子さんはミステリ作家だと認識していましたが、その文脈からすると異色と言って良い、PTA奮戦記。多分、本当に子育てに苦労されているお母さん方には身につまされる部分もあるのでしょうが、基本的には明るく、可笑しく、コメディタッチ。なんと言うか、昼ドラ向きですね、これ(実際、ドラマ化されたそうです)。読みながらずーっと、頭の中を岡本真夜の曲が流れていました。明日はきっとHAPPY DAY~♪
     
    とは言え、さらっと重い設定を持ち出してきたり(アレは不意打ちでした)、どんなにギスギスしても根っからの悪人は居なかったり、加納さんらしさは随所に溢れていました。「敵」に立ち向かう、というスタンスで描かれ

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    2016年09月20日
  • 少年少女飛行倶楽部

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    トホホな経緯で飛行クラブなる謎の部活に入る羽目となった中学1年生、海月。部長を筆頭に変人揃いの彼らは果たして空を飛べるのか?ちなみに具体策ナッシングだ!

    …とライトノベルかと見紛うような設定の本書ですが、加納朋子さんがそんな薄っぺらい話を書くわけはなく、ストンと差し込まれる重い要素や、さりげない伏線の張り方など、随所に「らしさ」が現れておりました。根っからの悪人が出てこないのもいつも通りですね。安心して楽しめます。

    ノリは「ぐるぐる猿と歌う鳥」に近いかなという感がありますが、設定が中学生に上がった分、青臭くて夢見がち。そして現実はちょっぴり厳しめです。

    「底抜けに明るい、青春小説が書きた

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    2016年09月18日
  • てるてるあした

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    加納さん。これはいいな。
    ちょっと寝不足の頭で読んじゃったけど。
    がんばれ。
    前の本も読みたいな。

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    2016年08月17日
  • はるひのの、はる

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    ささらさや、てるてるあしたに続くシリーズ3作目。この1冊だけでも楽しめるようになっています。これまでの作品より、ちょっとミステリーよりかなと。

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    2016年08月16日
  • てるてるあした

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    ネタバレ

    内容(「BOOK」データベースより)
    親の夜逃げのため、ひとり「佐々良」という町を訪れた中学生の照代。そこで彼女が一緒に暮らすことになったのは、おせっかいなお婆さん、久代だった。久代は口うるさく家事や作法を教えるが、わがまま放題の照代は心を開かない。そんなある日、彼女の元に差出人不明のメールが届き始める。その謎が解ける時、照代を包む温かい真実が明らかになる。

    ささらさやの続編で、前回の主人公さやも登場します。久代のくちうるささは半端無いですが、きっちりとして実は心優しい老婆をみんな大好きになること請け合いです。親の愛を求めて得られ無いのは不幸なことですね。

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    2016年08月01日
  • はるひのの、はる

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    タイムトラベル!SF?なのかとも思いましたが、なるほどファンタジーです。シリーズの中ではミステリー的な要素、読ませ方が強く面白さは一番ですかね。
    はる、なつ、あき、ふゆ、の4つのストーリーは、はるふたたび前・後と続くのですが、それぞれの章もとってもいい話なのです。それがすべてつながっていて、最後に点が線がとなる快感。読み返し必須です。

    ささらさやの主人公、おっとりお母さんの赤ん坊だった男の子が本作では主人公となっています。
    ささらさやシリーズ3作目ですが、本作だけで楽しめるようになっていますので、こちらから読んでいくのも良いのでは。

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    2016年07月02日
  • はるひのの、はる

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    「ささら」シリーズの最終巻。

    いくつかの出来事と、それにかかわる人々。
    バラバラな点の様にしか見えないそれらには繋がりが。

    少し怖くて、やさしい物語。
    母は、やっぱり強いね。

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    2016年06月25日
  • はるひのの、はる

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    前作の内容を少し忘れていたけれど,つながりが見えてきておもしろかった。全体的にとても優しい内容で,読後感がよい。

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    2016年06月22日
  • はるひのの、はる

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    ささらさや
    当時、この一冊で完結したと思っていたのに、ここまでユウスケの成長を見守ることになるとは。

    番外編も含め、親子というテーマが全くぶれなかったこのシリーズ。あらためて好きだなあと思う。

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    2016年05月31日
  • ささら さや

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    加納さんらしい作品だ。
    優しくてちょっと謎があって。
    お婆ちゃんたちとの距離感もほどよく優しい気持ちになる。

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    2016年05月05日
  • てるてるあした

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    ネタバレ

     親の夜逃げのため、ひとりで「佐々良」という町を訪れ、母親から「遠い親戚」だと紹介されていた鈴木久代さんの家で居候を始めた「雨宮照代」の話。読んでいる最中は、全体的な構成が米澤穂信の『リカーシブル』に似ているような印象を持った作品である。
     「雨宮照代」の境遇などを考えると、とても楽しい話にはならないはずだが、田舎ならではの付き合いのあり方などがあって、そこまでじめじめした作品にはなっていない。むしろ、爽やかに感じる部分がある。とはいえ、あえてハッピーエンドにせず、鈴木久代が病死してしまうという終わり方にしたのは見事。とても心に残る作品になった。
     登場人物のキャラクターがとても秀逸。夏さんや

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    2017年01月01日
  • ぐるぐる猿と歌う鳥

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    引っ越してきた先で、同じ社宅の子どもやパックという謎な少年と物語がつくられていく。
    作中に少しずつ謎解きが設けられ、読みごたえもある。そして何より少年時代特有の感情や時間経過が鮮明に描かれ、懐かしいよりも羨ましく感じてしまう自分がいた。

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    2016年01月15日
  • 月曜日の水玉模様

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    ネタバレ

    「普通」の毎日の中で起きるちょっとした不思議な事件。
    謎が謎のままで残っているとモヤモヤする。
    平凡なOLと自分では思っているかもしれないけれど、陶子の頭の回転の速さと観察力・行動力は結構たいしたもんだ。
    そして萩くんの記憶力。
    ふたりに共通する優しさ。
    読後感がとてもいいのは、彼らの人柄のおかげだ。

    だけどちょっと待って。
    よ~く読んでみたら、結構刑事事件に該当する謎が「いい話」っぽく解決されてますよ。
    右京さんなら許さないところだね。

    陶子が少しずつ人間的に成長し、自分を捨てた母親と向き合えるまでになったこと。
    大人の弱さを受け入れながら、人をまっすぐに見つめることが出来るところ。

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    2015年12月29日
  • 七人の敵がいる

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    妊娠前に買って、読んで、出産後にも読んだ本。

    自分の状況が違うと、こんなにも感じる事が変わるのか。。。というぐらい、ママの世界って恐ろしい。
    外から聞いたり想像してても到底及ばない。
    もっと狭くて・深くて・もっと厄介。苦笑

    勉強も学校も仕事もバイトも、自分に関するものって
    限界!ってなったらドロップアウト可能なのに
    我が子に関する事、ママである立場ではそれが出来ない。
    なんとか慣れるか乗り越えるかして立ち向かわなきゃいけない。
    だから苦しいし、追いつめられるし、絶望もするんだろう。

    母は強しと言うのは、こういうところからも来ているのかもしれない。

    世の中のお母さんたちは、多かれ少なかれ

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    2015年08月30日
  • てるてるあした

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    勉強ができていたにも関わらず、
    親の借金のせいで、高校に進学できず、
    ひとり遠い親戚に預けられることになった照代。

    そこで魔女と恐れられる久代さんの家にやっかいになるのですが・・・。

    姉妹作『ささらさや』を未読のまま購読。
    読む順番を間違えたと思いましたが、それでも十分楽しめました。

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    2015年06月22日
  • 無菌病棟より愛をこめて

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    普通に生活していると医療者でもなくちゃ眼にすることのない無菌室。骨髄移植のすごさと大変さ、深刻になりすぎないタッチで描かれていて一気に読み終えました。
    もっと勉強しよ。

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    2015年06月20日
  • スペース

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    面白かったーーー!誰と誰の手紙のやり取りなんだろうと気になりながらも面白く読めた。前作よりかも好きかも!

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    2015年05月19日
  • スペース

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    ネタバレ

    まどかがはるかに送る手紙の淡々とした日常の様子、自分が学生時代に戻ったように引き込まれました。
    徒然なるままに書き続けたような本当に些細な出来事なのに、作者の文章力でおもしろおかしい気分で読みすすめていました。
    駒子ちゃんを客観的にまどかの目線から綴っているところも面白かったです。駒子ちゃんは他のお話ではものすごく頭の良い子というイメージがあるのですが、客観的にはとても天然っぽい天真爛漫な子という印象に見られているんですね。

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    2015年03月15日
  • 無菌病棟より愛をこめて

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    作者の加納さんは何気ない普段の生活を取り上げてミステリーの味付けのある小説を書く方ですが、5年前に急性骨髄性白血病を発症してしまいました。彼女は物書きなので、死と隣り合わせで病いと闘った様子をを日記として書いていました。
    骨髄移植により現在は寛解に至っていますが、日記と共にその時のことを振り返っても書かれています。この病気の大変さはある程度知っているつもりでしたが、この闘病記を読むとやはり壮絶の言葉が当てはまります。しかし、それよりもこの闘病記が加納さんを取り囲む家族愛の記録となっているところが見事でした。
    骨髄細胞をもらった実の弟さんの日記まで載せてありますし、その他、お姉さんと妹さん、お父

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    2015年03月12日
  • 無菌病棟より愛をこめて

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    ミステリ作家・加納朋子さんの闘病記。闘病記でありながら読後感がとてもさわやかな本でした。よく言われる「ポジティブな考え方」が自然と身についた方なんだということが文章からよく分かる。こんな日記書けるなんて、きっとステキな方なんだろうなと思います。

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    2015年01月01日