加納朋子のレビュー一覧
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それぞれに問題を抱えた女学生たち。寮生活を送る中で、他人の痛みを知り、自分の痛みを吐き出していく。学生らが苦しみの渦に巻き込まれないよう、理事長をはじめとした大人がフルサポートで支え、健康な生活と精神を育んでいく。あらゆる救済措置をすり抜けた怠惰な女子大生のための補講と思っていたけど、中身は育て直しに近かった。寮はまるで児童養護施設みたい。
個性豊かな子達ばかりで、私は特に金剛真実が好きだったなぁ。美しい女の子が好きで、隙あれば百合の材料を探す面白い子。理事長への腹いせに理事長のBLを描いていたのが最高だった笑
温かくて、優しくて、脆い部分や痛みにそっと寄り添ってくれるような本で、駄目な自 -
Posted by ブクログ
ネタバレ久しぶりに加納朋子さんの作品読んだけれど、やはり良いね。
表題作のモノレールねこ。
猫の首輪で文通をしつつ、その猫が亡くなってしまった後、文通相手と再開した時の話も良い。
モノレールねこというネーミングセンスよ。
パズルの中の犬
白いパズルちょっとやってみたいなと思うけれど、すぐに嫌になって辞めるんだろうな。
家族との関係も、なんかそんな感じなのかな。
マイ・フーリッシュ・アンクル
ただのクソ叔父の話から一転、最後にはホッコリなんてよくあるけれど、やっぱりやられた。
シンデレラのお城
ちょっと怖いというか不思議な話。
忘れられない人がずっといるというのは幸せなことだろうか。
セイムタイ -
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廃校が決まっている女子大の理事長による、留年学生追い出し(?)補講プログラム。彼女たちそれぞれに単位が取れなかった理由があり、ままならない背景がある。その「ままならなさ」を当人の視点はもちろん、それを支える理事長や先生方の視点からもリアルに丁寧に描くことで、補講の最後は全員なんだか救われた雰囲気に。
読み応えで言えば1話目がいちばん引き込まれて、それきりだった。今時の叙述トリック。読者の潜在的偏見を上手にくすぐって、なるほど、そういう子も今じゃ普通だよねという感じ。
大学生って、とても宙ぶらりんな時期だと思う。大人に片足突っ込みかけて、でも真の意味で大人になった経験を持たない、自由に見えてい -
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閉校するはずだった萌木女子学園を卒業できず、宿泊施設で特別補講を受けることになった学生たち。
単純に自己責任とは言えない卒業できなかったそれぞれの理由。こういう、大多数にとってのいわゆる日常がままならないことって思っている以上にあるのかもしれないなと、他人事ではなかった。
理事長や学園の人たちが、彼女たちを決して置いていかない理由と覚悟が、理事長のむかーしむかしの物語を通じて明らかに。
もう少しし皆のその先が見たかった気もするけど、小さくてもそれぞれの変化がしっかり見えているから、敢えて描かれていないのかな。
読んでいて辛いところもあるけど、前に進むことを考えさせてくれる素敵なお話でし -
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ネタバレ少年少女飛行倶楽部
あとがきに”底抜けに明るい、青春物語が書きたくなりました。”と書いてあります。
まさにその通りです。加納さんなので、日常の謎を期待していたのですが、ほんとすなおな物語でした。
登場人物の個性以外は。
主人公のクーちゃんは中学一年生。友人のジュエリになんとなく引っ張り込まれた”飛行倶楽部”ですが、持ち前の強い責任感から、様々な試練を乗り越えていきます。いつも辛辣な部長の斉藤先輩、友人の中村先輩、なにごとにも天然キャラの美少女るなるなに、人のゴシップで生きているようなイライザ、いつも影が薄い球児君。そいうったばらばらのベクトルを持っている仲間を少しずつクーちゃんはまとめたり変 -
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父親の転勤で東京から北九州の社宅に引っ越した小学校5年で悪ガキの高見森(たかみしん)。隣に住む同級生の心と仲良くなり、学校のことを教わっていく。その地域にはパックという同級生くらいの男の子がいて、家などの詳細がわからない。転校して初登校の日、パックを追いかけて高見森は校庭の木に登ると…。
加納朋子の十八番である、子供だけの世界を描いた小説である。パックというわからない少年に、夜中に呼ばれて平屋の社宅の屋根を飛び回り、学校では体育館の屋根に登る。街の秘密を解き明かすが、大人たちの世界には干渉できない。
不満点としては、プロローグとインタールード的なモノローグが必要以上に重要な役割をしていて、