加納朋子のレビュー一覧

  • いつかの岸辺に跳ねていく

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    幼馴染みの護と徹子

    前半が護目線。こちらはいわゆる、第三者目線で、一般的にどう見えているか、という感じ

    後半は徹子目線。こちらで前半の答え合わせを兼ねた当事者目線。
    前半の続きもあるので落着編も兼ねている感じです。

    最後は大団円なので読後感はよいですが、徹子の頑張りがかわいそうに感じて星3です

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    2025年03月10日
  • いつかの岸辺に跳ねていく

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    前半が護視点、後半が徹子視点で描かれた幼馴染のお話。読後は少し切なく少し幸せな気持ちになった。
    相手の行動に隠された意味を推し量るのは難しいね

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    2025年03月05日
  • 猫が見ていた

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    タイトルに猫とついていたら読まない訳にいかない
    私もつい最近まで犬派を自称していたが、引っ越しを機に犬に加えて猫を飼いすっかり犬猫派に…

    湊かなえさんの実話?のようなお話がとても共感できて良かった
    巻末のオールタイム猫小説傑作選を読み、次は何を読もうかワクワクしている

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    2025年03月02日
  • ささら さや

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    冒頭で旦那さんを交通事故で無くし、恨み辛み憎しみの物語、ミステリーかと思いきや、全然。
    個人的にファンタジーというほどファンタジーではなく、ミステリーかと言われれば違う気がする。不思議な感覚になった本。
    赤ちゃんが生まれたばかりで読むと主人公に感情移入してしまうー。

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    2025年02月27日
  • 1(ONE)

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    ネタバレ

    駒子シリーズ第4弾

    表紙や挿絵が可愛らしくて好き

    駒子じゃない一人称から始まりますが駒子もきちんと出てきます、あ、この人が駒子かなと思った人でたぶん大体合ってます。そういう、期待にきっちり応えてくれる話で良かった。ハッピーエンドのその先やアナザーストーリーでわざわざ読者の希望を裏切ってくる話はしんどいので。作中の櫻さんのエピソードで続編についての読者の反応を先回りするような描写には萎えた。思ってもいいけど作者にわざわざ伝えてくるなよってことなんだろうけど、玲奈の感想が良しとされる世界なのでネガ感想はやめてねと念押しされたようでさすがに押し付けがましいかなと。心配なさらずとも大変楽しく読みま

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    2025年02月05日
  • スペース

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    ネタバレ

    駒子シリーズ3作目

    前二作から間が空いているしどうかなと思ったがとにかく読みやすかった。読みやすいは褒め言葉ではないとする向きもあるようだが、するする気持ちよく文章が入ってきて物語に引き込まれた。正月支度という地味でかつ家の中の賑やかな雰囲気がわかるところから始まるのも良い。

    先に後半の話をするが、今まで駒子の友達として出てきていた愛ちゃんが怖い、めちゃくちゃ怖い。

    自分が固執している友人(駒子)とこれから親しくなりそうなきざしのあるクラスメートに対して、大学のある神奈川から遥か離れた研修旅行先の岩手で集合時間をわざと遅く教える、点呼に間に合っていないのを知るとわざわざ居るように見せかけ

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    2025年01月29日
  • カーテンコール!(新潮文庫)

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    茉莉子の短編が1番よかった。
    ただなんとなく、キャラクターの生々しさよりも役割づけが前に来ている印象で、ちょっとスローペースで読むことになった。
    でもいい話だったし、ほんのりほっこりする小説でたまにはいいなぁと思った。

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    2025年01月19日
  • いつかの岸辺に跳ねていく

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    書店おすすめの本で読んでみた。
    異才のある女性と平凡な男性。
    幼なじみの男女のストーリー。
    男女視線で変調するバランスの良い本で読みやすい。
    少し泣けるストーリーでもある。
    星4に近い星3かな。

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    2025年01月18日
  • カーテンコール!(新潮文庫)

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    これは閉校が決定した女子大で、あらゆる救出策を超えて卒業できなかった学生達が集められ、卒業するために、寮住み込みの特別授業を受ける物語。

    本作の登場人物は「授業を受ける」「テストに出席する」というような当たり前のことが出来ない人たちだ。バックグラウンドは各々異なる。「朝弱い」「睡眠障害」「カフェイン中毒」「拒食症」「自殺願望」

    毎日全力のパフォーマンスを出せるように自分をコントロールする事が大事だと思った。
    よく動き、よく学び、よく遊び、よく食べて、よく休む。元気な体と心を維持し続ける。

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    2024年12月17日
  • いつかの岸辺に跳ねていく

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    ネタバレ

    昔好きな作家だった加納さんのファンタジー。A面とB面の小説形式。A面は前奏曲で、男側目線の物語。女側のB面の方がすっ飛んだ物語になり伏線回収のような形になるが、制御が難しい設定のなか、やや強引にまとめた感じがあり、もっと派手に大団円すればよいのにと思ってしまった。まあ、ささらさやの連作に代表されるように、説明がつかない不思議な設定が加納さんの作品の特徴。昔はこんな作品を好んで読んでたのかと感慨。

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    2024年12月10日
  • ささら さや

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    ささらシリーズ1。

    シリーズものと知らず、だいぶ前に2を先に読んでいました。2よりはよかった。そしてちゃんと順番に読んだ方が2は面白かったのではないかと思う。

    さやがあまりにも頼りなさすぎてイライラするけれど、他の登場人物はなかなかいい味を出していて、飽きずに読めました。

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    2024年11月19日
  • 少年少女飛行倶楽部

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    ネタバレ

    少年少女飛行倶楽部

    あとがきに”底抜けに明るい、青春物語が書きたくなりました。”と書いてあります。
    まさにその通りです。加納さんなので、日常の謎を期待していたのですが、ほんとすなおな物語でした。
    登場人物の個性以外は。
    主人公のクーちゃんは中学一年生。友人のジュエリになんとなく引っ張り込まれた”飛行倶楽部”ですが、持ち前の強い責任感から、様々な試練を乗り越えていきます。いつも辛辣な部長の斉藤先輩、友人の中村先輩、なにごとにも天然キャラの美少女るなるなに、人のゴシップで生きているようなイライザ、いつも影が薄い球児君。そいうったばらばらのベクトルを持っている仲間を少しずつクーちゃんはまとめたり変

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    2024年11月11日
  • 魔法飛行

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    短大生・入江駒子が日常生活の中で遭遇する、ちょっと不思議な出来事を綴った連作短編集です。

    前作『ななつのこ』のスタイルを踏襲しながら、物語の合間に差出人不明の奇妙な手紙を挟むことで、最後まで興味を惹かせる構成が良く出来ていると思います。

    全体的に謎解きよりも、登場人物の心の機微の表現に重点が置かれた印象なので、ミステリとしては物足りなさを感じるかもしれません。

    個人的には、駒子の穏やかさや優しさが、物語を通して伝わってくるところが良かったです。 

    有栖川さんの解説も、一読の価値があると思いました。

    シリーズ三作目も楽しみにしています。

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    2024年11月02日
  • ぐるぐる猿と歌う鳥

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    父親の転勤で東京から北九州の社宅に引っ越した小学校5年で悪ガキの高見森(たかみしん)。隣に住む同級生の心と仲良くなり、学校のことを教わっていく。その地域にはパックという同級生くらいの男の子がいて、家などの詳細がわからない。転校して初登校の日、パックを追いかけて高見森は校庭の木に登ると…。

    加納朋子の十八番である、子供だけの世界を描いた小説である。パックというわからない少年に、夜中に呼ばれて平屋の社宅の屋根を飛び回り、学校では体育館の屋根に登る。街の秘密を解き明かすが、大人たちの世界には干渉できない。

    不満点としては、プロローグとインタールード的なモノローグが必要以上に重要な役割をしていて、

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    2024年10月04日
  • 1(ONE)

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    最後のほうは涙目になって読みました。
    犬ってすごいんだなあ。昔、犬を飼っていた事があったけれどあの時の飼い犬はどんな気持ちだっだろうか。
    私もまたいつか犬と暮らしたい。
    そんな気持ちになるような物語でした。

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    2024年09月14日
  • 1(ONE)

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    大学生の玲奈は自分だけの仔犬•ゼロを飼い始める。ゼロのお目付役は先輩犬の「ONE」。可愛くて仕方ないゼロが登場する小説をネットに投稿しながらパン屋でアルバイトをする日々をおくる玲奈だったが、やがてストーカーの疑いのある不審人物が現れ…

    前作「スペース」から20年、第一作「ななつのこ」から実に30年ぶりの《駒子シリーズ》完結編⁉︎いやあ。感慨深い。
    「ななつのこ」では、英文タイプ部に所属していた短大生の駒子は、自ら体験した“日常の謎”を童話作家へ手紙で書き綴る。本書「1(ONE)」では、大学生の玲奈は愛犬ゼロを題材とした小説をネットに投稿し、コメントをくれた読者とやりとりするようになる。時代が

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    2024年08月24日
  • 魔法飛行

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    連作短編が手紙のやりとりの形式で進む。
    女子大生の入江駒子は身の回りで起きた不思議な出来事を、「ななつのこ」で知り合った瀬尾さん宛てに小説仕立てで送信する。
    短大で出会ったいくつもの名前を持つ女の子の話「秋りんりん」
    轢き逃げがあった交差点に描かれた絵が、一夜にして変化する「クロス•ロード」
    学園祭の受付を一緒にやることになった野枝の幼なじみ•卓見が行うテレパシー実験の顛末を描いた「魔法飛行」
    それらを読んだ瀬尾さんが安楽椅子探偵よろしく謎を解いて返信する。さらには謎の人物からの手紙も駒子の元に舞い込んできて…
    「ハロー•エンデバー」

    「ななつのこ」に続く《駒子シリーズ》第二弾。
    「ななつの

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    2024年08月09日
  • 猫が見ていた

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    映画「朽ちない桜」つながりで、この作品に。
    短編集の中で、気に入ったのはふたつ。

    ・泣く猫 柚月裕子
     17年音信不通であった母が死んで、真紀は母の住処に訪れる。母の同僚サオリが弔問に訪れる。
    母が大切にしていた猫・マキは母のために泣いたという。

    P.76

    (中略) あっけらかんとした人生じゃなかったと思うよい サオリは俯いたまま、自分のことのように語る。
    「男に夢中になると、ほかが見えなくなっちゃう。男と別れたあと、自分がしでかしたことを後悔する。そんときは、もう男なんかいらないって思うけど、好きなやつができ ると、また突っ走る。そして別れて悔いての繰り返し、心底、自分で自分がいやに

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    2024年07月03日
  • スペース

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    ネタバレ

    最新刊の駒子シリーズのoneを読んで、本棚から引っ張り出して久しぶりに読んだ。
    駒子シリーズとしては、これは3作目に当たるのだけどすっかり内容は忘れていて…
    おかげで新鮮な気持ちで読むことができた。

    そして、多分前もそうだったと思いますが、自分の思い込みの視点で読み進めていたことに気がつき、視点を変えてもう一度読み直すと、いろいろと腑に落ちることがあり、すっきりできた。
    そう、視点を変えてもう一度読むと、またストーリーの違う側面が見えてきて面白かった。

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    2024年06月17日
  • モノレールねこ

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    ネタバレ

    モノレールねこ

    人と人(物語によっては人と生き物)の絆、思いやりの物語です。
    表題作の「モノレールねこ」は、不細工で太っていて塀の上で寝そべっている際に両脇に腹の肉が垂れていることからモノレールねこの首輪を通じた文通をしている相手が付けた名前です。不細工な野良猫を通した接点で繋がっている二人ですが。。。ラストが予想できるところが今ひとつでしょうか?
    他に、ダメ男が出てくる短編が2編ありますが、この落ちはいただけないと竹蔵は思います。
    最後の「バルタン最後の日」は、ザリガニと家族の絆ではなく、いじめられている息子とそれを何とかしようとする両親の絆のお話です。でも、けなげなバルタンにも着目してあ

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    2024年06月17日