司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 花神(中)

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    村田蔵六の話であるが、幕末の長州側から見た小説。幕府側では無く、長州の村田蔵六、大村益次郎の側からの物語。
    見方が違うことで幕末の話が良くわかる。坂本龍馬、中岡、西郷、勝海舟などが出てくるがやはり長州から見ているのでさらりとしか出てこず。まあ、長州征伐への幕府軍との戦いが新式銃でそろえた長州と旧式の幕府軍との戦いは戦い方さえ間違えない蔵六が率いて圧勝。そのまま下巻へ行き、明治維新か。結構内容は濃いな。良いね.4つ。

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    2015年03月07日
  • 街道をゆく 1

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    シリーズの栄えある第1作目は、琵琶湖の湖西、竹内海道、八王子から小仏までの甲州街道、葛城みち、下関、山口、津和野へと続く長州の道を歩く。竹内海道は大阪堺から奈良県へ抜ける日本最古の「官道」、著者はこの道をシルクロードと呼ぶ。

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    2015年03月04日
  • 街道をゆく 2

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    著者が韓国を訪れたのが1971年、当時の為替相場では円とウォンはほぼ等価だった。植民地支配や反日教育の影響もあり、日本人に対する態度が今よりもずっと厳しい時代。釜山、慶州(新羅の首都)、大邱、扶余(百済の首都)など、韓国南部の都市を中心に回っている。この国が日本国の成立に与えた影響はとてつもなく大きい。

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    2015年03月04日
  • 功名が辻(三)

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    ついに豊臣が倒れ、徳川が台頭。教科書で学んだのはそれくらいだったが、いろいろなドラマがあっておもしろい。
    あいかわらず千代さんは賢妻だが、若いときに比べて段々と感情的に描かれている気がする。

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    2015年03月02日
  • 項羽と劉邦(中)

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    張良、陳平と新たな味方を迎えた漢軍。ついに始まった劉邦対項羽の攻防に、起死回生を狙う策略、そして死に物狂いの逃亡とさらなる攻防戦。
    まだかまだかと待ち構えていた鴻門の会の場面は、高校時代の古典の授業をぶわわっと思い出させてくれました。上巻でも登場していた范増や樊噲が絡んできて、あっそう繋がるのか!と脳内でリンクして一人興奮。
    司馬さんの淡々とした語り口はやはり苦手だけど、今から下巻の四面楚歌のシーンが楽しみです。

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    2015年03月01日
  • 花神(上)

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    二十数年前に読んだ本を引っ張り出して読んだけど、やはり良いな。 村田蔵六、大村益次郎の幕末の活躍は今テレビで話題の吉田松陰時代で元気があふれている時代は面白い。
    まだまだ中下、と有るのでどうなるか。 もう全く覚えていないので初めて読んだのと同じです。

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    2015年03月01日
  • 功名が辻(二)

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    現代から見れば歴史としてみる移り変わりも、様々な個人の思惑や時の運で変わっていくのかと思うと非常におもしろい。
    強弱の付け方がすごく、信長が1行で討たれたのは少しビックリした。

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    2015年02月25日
  • 胡蝶の夢(三)

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    内容(「BOOK」データベースより)

    ポンペの帰国とともに江戸の医学所の頭取となった松本良順は、緊張した時局の中で不眠に苦しんでいる一橋慶喜の主治医となり、阿片を用いてこれを治す。一方、語学の天才・伊之助は「七新薬」という蘭方の医書を刊行するまでになったが、その特異な性格が周囲に容れられず、再び佐渡に逼塞する。また、赤貧のなかでポンペ医学を修めた関寛斎は、請われて阿波蜂須賀家の侍医となる。

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    2015年02月22日
  • 新装版 箱根の坂(下)

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    大森藤頼だか、氏頼だかが何となく可哀想な気がした。この場合、早雲を相手にしたのが不幸だったか。
    三浦道寸にも同情する。
    早雲は80歳過ぎても戦争に明け暮れていたというから、スゴイじいさんが居たものだ。

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    2015年02月21日
  • 新装版 箱根の坂(中)

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    中巻はどこからどこまでだったか忘れた。
    伊豆に領土を持った早雲は善政を施した。
    そして足利茶々丸を倒し伊豆を支配。
    このとき戦国時代が幕を開けたといっていい。

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    2015年02月21日
  • 十一番目の志士(下)

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    ネタバレ

    架空の人斬りを主人公に、その他の登場人物や事件などは史実に基づいた、幕末の長州を高杉晋作と共に描く歴史ロマン。

    架空の天堂と実在の高杉をを駒のように配置して当時の長州の背景を邂逅していく様は、事実と創作をうまく混ぜ合っていて司馬らしくて面白い。

    最後まで架空とは思えず、実在したのではと思わされる主人公の描き方も自然すぎる。

    思わず試しに調べてしまったくらい。

    司馬が描く人斬りは初めてだったので新鮮だったと同時に、長州には代表的な人斬りがいなかったというのは驚き。

    大河「花神」に登場していたらしい。

    できれば「世に棲む日日」と併せて読みたい作品。

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    2015年02月15日
  • 十一番目の志士(上)

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    ネタバレ

    架空の人斬りを主人公に、その他の登場人物や事件などは史実に基づいた、幕末の長州を高杉晋作と共に描く歴史ロマン。

    架空の天堂と実在の高杉をを駒のように配置して当時の長州の背景を邂逅していく様は、事実と創作をうまく混ぜ合っていて司馬らしくて面白い。

    最後まで架空とは思えず、実在したのではと思わされる主人公の描き方も自然すぎる。

    思わず試しに調べてしまったくらい。

    司馬が描く人斬りは初めてだったので新鮮だったと同時に、長州には代表的な人斬りがいなかったというのは驚き。

    大河「花神」に登場していたらしい。

    できれば「世に棲む日日」と併せて読みたい作品。

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    2015年02月15日
  • 関ヶ原(上)

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    大阪で五年暮らしたおかげで、司馬遼太郎さんという小説家さんは、

    「大阪人なんだよなあ。いちども東京に住んだことないんだよねえ」

    という、当たり前の視点を持てるようになりました。

    司馬遼太郎さん、というある意味、巨大な思想家とまで言える娯楽小説家を愉しむ上では、美味しい経験。大阪人なんですよねえ。
    秀吉、豊臣、好きなんですよね。太閤さん。

    そして、その反対に、大嫌いなんですねえ…家康。微笑ましいほどに…。


    1964年~1966年に週刊誌連載された司馬遼太郎さんの歴史小説です。

    大昔、うーん、多分30年くらい前に読みました。今回ご縁があって再読。まずは上巻。

    「豊臣秀吉が死ぬ直前か

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    2025年11月09日
  • 街道をゆく 9

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    高野山、上田などを訪れるご縁があったので、購読。
    1971年から1996年まで長期連載された、司馬遼太郎さんの紀行エッセイ。その第9巻。

    司馬さんだから、歴史のオハナシが当然多いです。
    そうなんですが、今回読んでみて、思ったことは、2重の意味で歴史のオハナシである、ということ。
    というのは、例えばこの巻で言うと、発表が1976年1月なんですね。
    執筆は1975年でしょう。
    2015年から考えると、40年前のことです。

    だから、歴史の話題が多い紀行エッセイなんだけど、同時に、「1970年代の日本の地方についての、貴重な見聞録」でもある訳です。

    内容は、
    ①新潟県に、水田稲作の姿を見て、農業

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    2015年02月09日
  • 新装版 王城の護衛者

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    司馬遼太郎が1968年に発表した短編小説集。会津藩松平容保を描いた"王城の護衛者"、官軍の玉松真弘を描いた"加茂の水"、長州藩大村益次郎を描いた"鬼謀の人"、長岡藩河井継之助を描いた"英雄児"、土佐藩岡田以蔵を描いた"人斬り以蔵"の5編を収録。どの作品も幕末から明治維新にかけての激動の時代を舞台にしています。それぞれの立ち位置は違えど、自分たちの信念を胸にまっすぐに時代を駆け抜けた彼らの生き様には胸を打たれます。しかし、その確固たる信念ゆえに、悲しい終わりが待っているのが寂しい。

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    2015年02月03日
  • 花妖譚

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    日本の国民的作家 司馬遼太郎が新聞記者時代に福田定一の名で発表した花にまつわる不思議な話。
    洋の東西を問わず様々な花を主題とした怪異で美しい話が語られる。
    非常に興味深い趣向の物語で、司馬遼太郎の作り出す幻想的な世界にすっかり魅せられてしまった。

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    2015年01月27日
  • 世に棲む日日(三)

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    2015.1.17
    歴史のうねり。作用、反作用を見極めながら、ただ、自分の方針は変えずに、方法を探った晋作。

    長州の歴史は、日本の歴史だと捉える、著者の視点は納得。

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    2015年01月17日
  • 項羽と劉邦(中)

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    「最初に関中に入った者を関中王とする」楚の懐王の言葉を受けて、配下の項羽と劉邦はそれぞれ秦の中心地である関中をめざす。数々の戦いを制して一番乗りしたのは劉邦だったが……。

    強靭な肉体と類まれな戦闘能力をあわせもつ項羽にくらべて、卓越した能力はなにもない劉邦。しかし、彼の度量の大きさに惹かれて優秀な人材が集まってくるくだりがおもしろい。有名な鴻門の会が描かれている。

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    2017年01月31日
  • 新装版 箱根の坂(下)

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    得てして人は歴史上の人物を経営者に例えたがる傾向にある。はてこの伊勢新九郎、小笠原家、今川家とならぶ行儀作法の家元の伊勢家の傍流ではあるが出自は怪しくない。後の早雲庵伊勢宗瑞、そうこの北条早雲はどうであろうか。
    応仁の乱の最前線で生き、戦国時代の幕を切って落とした男と言われる早雲の評価は、彼の当時における一国の統治方法の大胆な価値観の変革であろう。
    現代の経営に置き換えるなら、『会社は人に有りき』と言えようか。社員に如何に社長である自分を信じてもらえるか、社長を信じてこそ社員は全力で仕事にぶつかる。そう、どこぞの経営方法論何ぞ読んで人心掌握した気分で偉ぶるより歴史上の人物を掘り下げた本を読んだ

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    2014年12月23日
  • 夏草の賦(上)

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    戦国時代の武将の話。俺も信長のように都の近くに生まれていればと何度も思いながら生きている。上巻はテンポよく楽しく読み進めていける。
    下巻は(最後は)切なくて泣けます。

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    2014年12月21日