司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 花妖譚

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    歴史の中のある一瞬に存在した人物または存在したかもしれない人物に、花の妖しさをからめて描いた短編集。

    項羽の最期を描いた「烏江の月」は、司馬さんの作品としては珍しく叙情的。痺れた。もともとある謡曲を下敷きにしているためか。
    シンプルで勢いのある「睡蓮」も好き。
    「蒙古桜」に出て来た、”信じるという心の力み”、”奇跡の起こるひたすらな原始の心”という言葉が印象的だった。

    この文庫版は文字が大きくて読みやすいです。

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    2014年05月05日
  • 新装版 軍師二人

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    短編集。表題の軍師二人がなかなか良かった。真田幸村の『又兵衛は又兵衛の死場所で死ね』という台詞が後藤又兵衛を軍師として認めた発言で印象深いです。

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    2013年04月11日
  • 幕末

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    幕末の時代にピュアに筋を通す生き方をしたか、したたかに時代の潮流にのり、カメレオン化したか、後者の方が明治まで存命し位までついているように思う。
     蛤御門ノ変の後、逃げ隠れする桂小五郎(のちの木戸孝允)を描いた「逃げの子五郎」。明治元年に英国公使の列に切りつけた朱雀操と三枝シゲル(草冠に翁)は、その罪として平民に落ちさらし首となった「最後の攘夷志士」、三ヶ月前では烈士と称えるられたはずで、司馬さんも「節を守り、節に殉ずる」生き方として心よせている。
     婚礼資金の借りと「刀どおしが兄弟」と言われ坂本竜馬の仇討に加担するお桂と後家鞘(後の土居道夫大阪府県知事)。その個人的な気持ちの繋がりが暗殺する

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    2013年04月06日
  • 燃えよ剣(上)

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    思っていたより、読みやすかったです。
    後半はどうなっていくのか、歴史で最後がわかっているから、どう閉めるかがきになります。

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    2013年04月03日
  • 菜の花の沖(五)

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    読んだきっかけ:古本屋で50円で買った。

    かかった時間:8/19-9/23(34日くらい)

    あらすじ: ロシアは、その東部の寒冷地帯の運営を円滑にするために、日本に食料の供給を求めた。が、幕府が交易を拒絶したことから、報復の連鎖反応が始まった。ロシア船が北方の日本の漁場を襲撃すれば、幕府も千島で測量中のロシア海軍少佐を捕縛する。商人にすぎない嘉兵衛の未来にも、両国の軋轢が次第に重くのしかかってくる……。(裏表紙より)

    感想:

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    2013年03月31日
  • 風神の門(下)

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    ちょっとメジャーすぎる忍者その他登場人物が多すぎて、いまいちリアリティに欠ける?と思っていたけど、しかしやっぱり読み直すと、おもしろいなぁ・・。
    「高価な恋」に落着して、なんかとってもうれしい感じになります。

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    2013年03月31日
  • 風神の門(上)

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    司馬遼の忍者もの長編では、一番好き。
    こいつを読むと、続いて『梟の城』を読みたくなる。
    で、そのまんま『城塞』とか『豊臣家の人々』へと・・・。
    あ、もちろん『関ヶ原』も欠かせません。

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    2013年03月31日
  • 菜の花の沖(一)

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    全6巻の序章。嘉兵衛が淡路を出て兵庫の叔父の廻船問屋に入り、江戸へ樽廻船に乗り、船出の一歩を踏み出すところを描く。江戸時代の村の閉鎖性、同じ字でも集落が異なれば外の人として扱い、厳しいルールがあったことに、大変さを思う。そんな中、生まれた村では暮らしていけない嘉兵衛、そのため隣村の親戚の所で働く。ここで、閉鎖性に苦しみながらも負けずに生きる姿が雄々しい。その嘉兵衛にとって、村を飛び出し兵庫へ行った後、海の男達の人を受け入れる度量や、お互いを信頼しあい、同じ人として遇してくれることにとても感銘をうけたことは想像に難くない。そしてその海の男達を惹きつける嘉兵衛の人柄が素晴らしい。天性のものか。ある

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    2013年03月29日
  • 空海の風景 下巻 (改版)

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    勘違いから手に取った物語だがあとがきでいう
    『結局は、空海が生存した時代の事情、その身辺、その思想などといったものに外光を当ててその起伏を浮かび上がらせ、筆者自身のための風景にしてゆくにつれて、あるいは空海という実態に偶会できはしないかと期待した』
    に引き込まれた.

    2014年6月何を思ったか再読
    期を合せたかのように寝たきりの父親の容態が変わり、時を措かずに逝った。
    三七日を迎えたいま、ほとけは兜率天にでもあるのだろうか 
    不思議な本である

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    2015年04月05日
  • 新装版 王城の護衛者

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    久振りに司馬遼太郎の作品を読む。人物の描き方が素晴らしい。それぞれ個性的な人物を、本当にそんな人いるのかと、生き生きと描く。
    幕末に活躍した人物、数人を描くが、短編ならではのエッセンスを凝縮した作品になっており、極めて個性的な人物ばかりを集めている。

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    2013年03月24日
  • 新装版 アームストロング砲

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    幕末の狂気がよかった。無価値の死も時代を煮えつまらせていく薪の一部にはなっている、の表現にしびれる。鍋島氏の佐賀藩はあんなに先進的だったのになぜ今は地味になってしまったのか?

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    2013年03月08日
  • 新装版 アームストロング砲

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    ネタバレ

    「愚人なら愚人のままがよい。愚人で国を憂えて妄動すれば、その災害ははかり知れぬ」

    「おれは幼少のころから人の不正を憎むことはなはだしく、そのため他人とも無用の争いを重ねてきた。これほどまでに正義を貫いてきたおれを、ひとが邪心を抱いてだますわけがない」
    「若旦那のいいところでございますな」
    藤吉は、悲しげにいった。
    「しかし、御苦労のない育ちでございますからな。人の心がおわかりになれませぬ」

    田舎の仕立屋が、乾のような秀才を生むことが子への罪なのである。ときにそれがどのような社会悪を生まないともかぎらない。

    人間の現象は、おもわぬ要素が入りくみあって、瞬間という作品をつくる。

    (間違って

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    2013年03月07日
  • 空海の風景 上巻 (改版)

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    ネタバレ

    空海の生い立ちから、入唐した長安での活動まで。司馬遼太郎はこれを「小説」断っているけれど、自分なりの想像・解釈を相当入れたと言う事でしょう。ちょうど坂の上の雲も同様の形式です。

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    2013年03月03日
  • 新装版 播磨灘物語(3)

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    主君から見放され荒木村重に囚われ牢獄に閉じ込められる
    牢獄の中から藤の花に願いをかけていたシーンは印象的でした
    信長は官兵衛を裏切ったものとされ人質の松寿丸を殺せと命じられるが
    半兵衛によって保護されて無事
    労を出たときはすでに半兵衛は亡くなっていたという
    せっかく出会えた友人の死を知った瞬間は泣けました
    播州がどんどん織田家に平定され
    いよいよ毛利との決戦を迎えたのは運命の年
    天正10年の正月
    いよいよクライマックス楽しみです

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    2013年03月04日
  • 新装版 播磨灘物語(2)

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    信長を通じて秀吉に出会います
    そして心の友・ライバルといえる竹中半兵衛とも出会い
    三人で力をあわせて播州平定に力を合わせますが
    半兵衛の病気、なかなか判断をくだしてくれない主君
    そう迷っている間
    各播州大名は毛利側に傾き
    織田家により播州平定は不利に!!
    さらに摂津国・村重の謀反発覚
    この危機を官兵衛はどう乗り越えるのか楽しみです!!

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    2013年02月25日
  • 新装版 王城の護衛者

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    高校生の頃に読んだ本。35年ほど前か。
    最近、天地明察で保科正之が登場していたり、NHK大河ドラマ「八重の桜」で幕末の会津を見るにつけ、読み返したくなった。

    松平容保に京都守護代を押し付けた松平春嶽は結局官軍につき、将軍慶喜は敵前逃亡。薩摩は会津と組み、長州を京都から追い落とすが、後に長州と同盟。会津だけが貧乏籤を引く。
    容保は京都方に嘆願書を何度も送ったにもかかわらず、官軍の討伐を受け、会津は女性、子供に至るまで奮戦し、敗北。その後も長州から会津は非情な扱いを受け続ける。

    孝明帝に対しても容保は忠節を尽くし、帝も容保を頼みとされたことは歴史の皮肉というもの。この短編を読み返し、改めて歴史

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    2014年01月11日
  • 新装版 箱根の坂(上)

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    北条早雲のお話。
    司馬先生らしさがとっても出ていて、ワクワクしながらも、
    「おぉっ」と言いながら読める。

    45歳で世に出始めて、北条家を作り、
    後の北条家の基盤を作った手腕は本当に素晴らしいと思う。

    また、室町時代から戦国時代への移り変わりがよく読み取れ、
    歴史が楽しめる。

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    2013年02月13日
  • 翔ぶが如く(三)

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    征韓論争の一面を見ると、西郷の哲学的論理に対して大久保の実務的論理が勝ったということになるのでしょうか。これが現在の官僚制度につながるかるかと思うと中々興味深いです。
    小説的には岩倉具視が凄みを見せるシーンが迫力あっていいです。

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    2013年02月09日
  • 翔ぶが如く(四)

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    江藤新平による佐賀の乱、それに対峙する大久保利通の独裁的強権が書かれている第4巻。
    独立国家として存在する鹿児島、台湾出兵をめぐる迷走等、近代国家日本の道はまだまだ遠い。

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    2013年02月09日
  • 翔ぶが如く(六)

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    後半突入第6巻。全体的にはやや停滞気味ですが、ラスト100ページの神風連の乱は映画のような迫力です。純粋暴力から派生する殺戮は鬼気迫るものがあります。

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    2013年02月09日