司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 新装版 俄 浪華遊侠伝(下)

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    おもしろかった。
    命を捨てる稼業。
    幕末から明治にかけて生き抜いた 極道。
    男のかわいげ を充満させる。

    明治という国ができていく過程がつぶさに語られる。
    伏見鳥羽のたたかいの裏側が 明らかにされている。
    薩摩は 策士が多い。
    錦の御旗のでき方が,なるほどと納得。

    明治の時代が まるでパロディみたいである。
    愚直に 時代を見ていることが すっきりする。

    それにしても,徳川幕府が瓦解していく有様が
    あっけなさすぎる。

    そういうなかで 明石屋万吉。
    運が強いだけでなくいさぎよい。
    頼まれ稼業を 有無を癒さず,実行する。

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    2013年12月14日
  • 新装版 俄 浪華遊侠伝(上)

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    いや。テンポがいい。スラスラ読める。
    司馬遼太郎の筆がさえている。
    幕末の 転換期に 極道として 生きる。
    素手にして闘うことは,殴られることだ。
    それに耐え抜いて 評価を得る。
    こんな男は 命がいくつあっても 足りないぐらいだ。

    知恵よりも覚悟。
    身体よりも命。

    江戸幕府の侍たちの 情けなさが うきたつ。
    300年も 維持した 武士が あまりにも 無様。
    明石屋万吉の活躍が こっけいで 機知に富んでいる。
    この柔軟性は どこから来ているのだろうか。

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    2013年12月12日
  • 翔ぶが如く(二)

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    征韓論とそれに関わる人達の背景や思いが事細かに描かれていた。征韓論を主張している政治家は西郷隆盛、板垣退助、江藤新平。対して、大久保利通、木戸孝允、岩倉具視、伊藤博文、山県有朋などが迎え撃つという図式。そして、間に挟まれて思い悩む気の弱い公家である三条実美は太政大臣であり現在の首相と言える立場であるから、今後の展開のキーパーソンとなることは間違いない。反征韓論も一枚岩ではなく、西郷とともに維新三傑と言われる大久保利通は孤高、木戸孝允は陰鬱な感じで距離を置いているし、岩倉具視は陰でコソコソ動いているよう。伊藤博文は長州藩時代の先輩:木戸よりも大久保に接近しているし、山県は汚職を西郷に揉み消して貰

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    2013年12月05日
  • 新装版 最後の伊賀者

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    *いろんなテイストの短編集。忍者ものはファンタジーっぽいし、絵師ものは淡々と、平安ものはグロかったり。幅広いなあ。
    *忍者というとNARUTOが思い浮かぶ私ですが、人物名やら術やら制度やら、忍者ものの源流を見た思い。
    *半蔵門の半蔵は服部半蔵の半蔵。
    *けろりの道頓。これが読みたくてこの本を読んだのだ。道頓堀は町人が作った!というような話をよく聞くので、どこかの資産家が経済効果を見込んで計略的にぽーんと私財を投じて作ったのかな、と思っていたが、この物語においては、けろりとして野望も欲もない朴訥で人望の厚い久宝寺の道頓さんが、太閤さんに頼まれて、わりと軽いノリで作り始める(頼れる参謀はちゃんとい

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    2013年12月05日
  • 城塞(中)

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    大阪冬の陣を中心に描く中巻。真田幸村や後藤又兵衛の活躍が虚しく、あっけなく和睦となってしまう。
    徳川家を守るために徳川家康の暗躍ぶりは、凄い。狸親父の本領発揮というところか。関ヶ原の戦いで敗戦して、豊臣家官僚の質が大きく低下してしまったことも大きな原因の一つ。徳川家康の敵ではなく、負けるべくして負けたという印象だ。

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    2013年12月03日
  • 街道をゆく 1

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    以前から気になっていたシリーズに、いよいよ手を伸ばしてみた。読んでみると司馬さん独特の話の展開が満載で、司馬遼ファンとして思わず顔がほころんだ。紀行文と随筆が混淆したスタイルで、随想に走りすぎてぜんぜん紀行が進んでいない部分もあるのだけれど、それも含めてこの『街道をゆく』の楽しさだと思う。また、個人的には日本史や日本地理にも関心があるので、それに関聯する話題がたくさん書かれていることも嬉しい。とくにイズモ族にまつわる話題や、湖西と北九州の地名の共通性などは、根っからの地理好きであるために非常におもしろく読めた。内容の正確性などには少少疑問もあるが、しょせん学術報告ではなくエッセイなので、軽い気

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    2013年12月01日
  • 新装版 尻啖え孫市(下)

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    雑賀衆の頭領、孫市と織田信長の戦い、下巻は実際の戦いが主となる。

    本願寺側の主力となって戦った雑賀衆、門徒も多くいたとされているが、本作品では孫市自身は最後まで門徒にならない。が、その自由奔放さ、人間の大きさによって織田信長の軍勢を翻弄する。

    漫画・修羅の刻に登場したり、NHKの歴史秘話ヒストリアで取り上げられたり、目にする機会は増えているが、戦国武将では無いが故、それほど有名ではないような気はする。

    が、本作品を読み終えて、この時代のこと、特に浄土真宗や一向一揆に向かう流れと織田信長の関係はいろいろと知りたいと思った。

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    2013年11月29日
  • 新装版 尻啖え孫市(上)

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    戦国時代の鉄砲集団、雑賀衆のリーダー、孫市の話。
    上巻は時代背景から、小説の中での孫市の設定、浄土真宗(本願寺)がこの時代においてどのような存在であったかまででほぼ終わってしまっている。

    傭兵集団としての雑賀衆、信長との戦いがあるはずだが、それらはすべて下巻なのだろうか?続きが楽しみである。

    ところどころちりばめられた、司馬文学独特の余談が豆知識となり、また楽しい。

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    2013年11月27日
  • 城塞(上)

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    関ヶ原の戦いで勝利して征夷大将軍に任官された徳川家康が、豊臣家を滅ぼすお話です。関ヶ原から続けて読んだが、前回のようなスケール感が全く感じられない。読んでいて辛くなるとともに徳川家康の人気が、織田信長や豊臣秀吉よりもないことはよくわかる気がします。

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    2013年11月26日
  • 新装版 歳月(上)

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     明治維新の立役者は「薩長土肥」である。薩摩、長州は同盟して鳥羽・伏見の戦いで幕府軍を破るのだが、土佐の参戦は一日遅く、薩長優位と分かり参戦に至る。佐賀藩は佐幕から譲位に方向転換するまでに時間を要するのだが、下級武士の江藤新平は時代を読み脱藩してまで京へのぼる。そこで見聞きしたことを死罪覚悟で自藩に持ち帰るのである。

     その後、江藤新平は藩主より助命され、数年を経て佐賀藩と明治新政府の橋渡し的存在となる。そして末は新政府の参議まで上り詰めるのであった。上巻は江藤新平の立身出世物語であり、下巻は更なる怒涛の展開が期待できるであろう。

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    2013年11月21日
  • 幕末

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    ときどき、無性に歴史小説が読みたくなる。今回は大好きな司馬遼太郎作品のなかから、たまには短篇をと思い本作をチョイス。表題どおり幕末を舞台にしたこの短篇集は、暗殺にスポットライトを当てた作品ばかり12篇を収録している。内容は、桜田門外の変のような有名な事件や、桂小五郎(木戸孝允)や井上聞多(馨)のような有名な人物を主題にしたものもあるが、いっぽうではじめて耳にする事件や人物も描かれており、それ自体が歴史好きとしてはまず面白かった。また、井上や桂などのエピソードも、知っているものもあったがやはり筆力が一流なので、面白く感じずにはいられない。暗殺が主題ということだが、そこには血なまぐささよりはむしろ

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    2013年11月18日
  • 新装版 播磨灘物語(3)

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    信長、秀吉、そして黒田官兵衛の姿を思いっきり感じられる作品。
    なかでも、秀吉から診た官兵衛、官兵衛から診た秀吉には、司馬史観の魁が。

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    2013年11月10日
  • 新史 太閤記(下)

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    久々に司馬遼太郎、長編小説で感動させられた。豊臣家没落は『城塞』3巻にて完読済み。痛快なのは徳川家康ですら秀吉に頭があがらなかったことである。秀吉の明るさは庶民を元気付ける。それに比べ家康はなぜだか陰湿で民百姓にはきっと受けがわるかったことだろう。全ては人間のスケールの違いなのか、しかし下賤から身を起し天下統一を果たした晩年の秀吉は見る影も無い。

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    2026年02月01日
  • 新装版 播磨灘物語(2)

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    織田信長の時代になると感じる黒田官兵衛。その信長から「播州のことは秀吉に・・・」と言われ秀吉に面会する。
    秀吉、官兵衛お互いを認め合い濃密な二人の関係が始まる。

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    2013年11月06日
  • 新装版 播磨灘物語(2)

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    播磨が織田方に付くか毛利方に付くかでごちゃごちゃしていた時代。
    官兵衛くんは織田方に付くよう説得しまくるも上手くいかない。
    そして、摂津の荒木村重さんが信長くんに謀反を起こすまでがこの巻のお話でした。

    これまでは国をまとめるってことで、押しが強くて人情よりも統一第一主義の信長くんが力を持っていたけど、それが見えてきて、徳のないトップを持つのはいかがなものか…って人が現れてきたってことみたい。

    次の巻でいよいよ有岡城に官兵衛くんが幽閉されちゃうのかなぁ?
    わくわく!

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    2013年11月04日
  • この国のかたち(六)

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    司馬遼太郎の日本人観コラム集、最終巻。
    巻末の「役人道について」という章での、日本人には自分や日本歴史が我慢してきたのにあいつは何だという「公」の思想が批判の基準にあるという指摘が面白かった。確かにこの思想のおかげでマナーの良さなどの良い面に繋がっているのかもしれないが、逆に我慢しすぎて幸せを感じにくくなっているのではとも思った。

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    2013年10月20日
  • 街道をゆく 8

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    九州は行ったことがないけど、船上から見たことはあります。桜島も見ました。この本を読んで、単に好きであった「焼き物」も歴史をたどると、明と暗の部分があることがわかりました。

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    2013年10月16日
  • 菜の花の沖(六)

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    高田屋嘉兵衛が国後島の沖合で拿捕されて、ロシア領であるカムチャッカ半島へ連行される。ディアナ号での航海の間、そしてカムチャッカ半島で過ごす間に、リコルド少佐(艦長)と心を通わせる様が丁寧に描かれ、とても清々しく、文化や言葉を超えて友情を育んだこの二人をとても羨ましく思った。さらに、友情だけでなく、それぞれロシア、日本という、国同士の架け橋になろうと奮闘する様も素晴らしい。
    お互いに言葉を知らなくても意思疎通できていくことは、私自身も丁度行った海外旅行で感じた。偶然、夜行バスで隣になった現地のおじさんとお互いにほとんど言葉は分からないが、少しの単語を理解して、楽しく話すことができた。単語や身振り

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    2013年09月21日
  • 殉死

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    乃木希典。日露戦争で苦闘したこの第三軍司令官、陸軍大将は、輝ける英雄として称えられた。戦後は伯爵となり、学習院院長、軍事参議官、宮内省御用掛など数多くの栄誉を一身に受けた彼が明治帝の崩御に殉じて、その妻とともにみずからの命を断ったのはなぜか。〝軍神〟の内面に迫って、人間像を浮き彫りにした問題作。

    ”坂の上の雲“のサイドストーリーと言う印象で読み進めていった。坂の上の雲を読んでいる時は、第三軍に対して何をやっているんだと腹がたった。
    この本を読んで、乃木希典という人は軍人としては能力は無かったかもしれないが、日本の武士道を体現したことで水師営での見事な会見を行い、日本国の評価を高めることができ

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    2013年09月16日
  • 街道をゆく 40

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    司馬遼太郎の文章に癒される。
    台湾の歴史を知り、理解すれば、日本の明日が見える。
    日本と仲良くしたい国と付き合うことを真剣に考えてもいいのではないか。

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    2013年09月04日