司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 新装版 アームストロング砲

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    わたしの創作に多大なる影響を与えた本の一冊です。
    「歴史」というのは(幕末に限らず)有名人が巻き起こす大事件だけで出来ているわけではなくて、色んなところで色んな人が色んなことをやっている結果……なのでしょう。
    短編集ですが、『斬ってはみたが』が、一番強烈に印象に残っています。
    こういう話が、実際にいろいろあったのではないか、とすぐに思いました。
    大きな出来事の「狭間」で起こる日々の小さな出来事が、もっと知りたくなる一冊でした。

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    2012年11月29日
  • この国のかたち(六)

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    ネタバレ

    本書は天皇、統帥権、仏教、神道、儒学など我が国にまつわるテーマとした短編コラム(1986年~1996年)をまとめたもので、日本人や日本をかたち作っている何かを探す意味で興味深い。

    <印象深かった内容>

    【第4巻】
    (日本人の二十世紀)
     ・我が国の為政者は手の内(特に弱点)を明かさない-不正直は国を滅ぼすほどの力がある
     ・日露戦争の時は武士の気分がまだ残っており、軍人も外交官も武士的なリアリズムや職人的な合理主義があった(故に海軍、陸軍、外交においてロシアに一矢報いることができた)
     ・知識人に軍事的教養がないことが、第二次世界大戦に繋がる軍部の戦略を批判することもなく、軍部の気分に乗る

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    2012年11月29日
  • 幕末

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    血なまぐさい幕末を暗殺というテーマでまとめた短編集。司馬遼太郎さんがあとがきで暗殺はきらいと書かれていたように暗殺が行われたことにより歴史は動いたのだろうか?

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    2012年11月20日
  • 十一番目の志士(下)

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    主人公の天堂晋助は架空の人物と。おそらくモデルもない。一子伝承の二天一流の継承者という。土の岡田以蔵、薩の田中新兵衛、肥後の川上彦斎(げんさい)、長の天堂晋助で人斬り四人男だなと龍馬に述回させている。

    周りは司馬さん馴染みの実在千両役者の総覧騒乱。主人公が架空で自由であるから、物語はそれは自由自在だ。高杉、桂、龍馬、西郷、伊藤俊輔、井上聞多、勝海舟、近藤勇、土方歳三、小栗上野介、さらには剣祖としての宮本武蔵。

    面白くないはずがない。虚構の中で実在役者に与える台詞に、司馬さんのそれぞれを主人公とした物語には書けなかった、推量の部分での本音がずけりと現れている様な。

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    2012年11月08日
  • 十一番目の志士(下)

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    とにかく晋介かっこよすぎる。
    ぜひ映画化とかしてほしい作品。
    ただ最後までキッチリ感がないのが残念…まぁ晋介はまだまだ続く!という感じでしょうか。
    しかし女性とどこまでも絡むなぁ晋介。
    そして斬って斬って斬りまくる晋介が凄い。
    ラストでは高杉晋作との別れもあります。
    途中では坂本竜馬との出会いもあります。
    あ、あと個人的に小栗上野介との戦いが見たかったなぁ。
    ということで星四つ。

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    2012年11月04日
  • 歴史と風土

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    ネタバレ

    この作品は司馬遼太郎さんが月刊誌などで談話されたものがいくつも紹介されている。

    「中央と地方」では現代社会、現代人の中央文化に危機を感じ、薄っぺらい主体性の無さを嘆いている。
    かつて坂東武者達が縁者を頼りに京に行き、あってもなくても変わらぬような官位を欲しがり、そしてそれを故郷で権威として振りかざした。
    だが次第に戦国大名のような力を持ったものが各地に台頭すると地方ごとに文化が生まれ、江戸期にはさらにそれが顕著に現れてくる。

    だが明治維新でそれは崩壊し、約300年間培われた地方文化は薄れ、東京こそ正しいというような風潮を特に若者が抱いているのが現代かもしれない。
    我々は坂東武者に戻ってしま

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    2012年10月28日
  • 花妖譚

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    これは 短編であるが 花にまつわる話が うまく描かれている。
    司馬遼太郎と名乗っていない「福田定一」の頃の作品である。

    言葉の運び方 使い方など 妖しいほどに うまい。
    「森の美少年」を読んで・・・
    インスピレーションがわいた。

    花にまつわる話が 歴史を深く掘り下げていくのが楽しい。
    こういうジャンルの 物語を紡ぐ必要がある と感じながら
    最初から 再び読み返した。

    司馬遼太郎は 短編で十分の そのチカラを発揮する。
    私は 『睡蓮』 が一番よかった。
    そのタクミな広がりは 衝撃を与える。

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    2016年08月09日
  • 新装版 戦雲の夢

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    前半つまらなかったのに、盛親覚醒後は読ませるなあ…くうう。主人公の人生観とシンクロする物語の緩急。
    歴史大河の片隅の、内省的な青春小説(というほどまで青くさくはないが)。主人公が傑人でないだけに共感しやすい。
    「城塞」は大坂の陣を政治的に理解できるが、こちらは文学的に理解する感じ。

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    2012年10月25日
  • 菜の花の沖(六)

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    クライマックス。喜兵衛とリコルドの友情が外交上の成功を納める。他国の言語が話せなければコミュニケーションはとれないと思いがちだが、心や他人に対する尊敬がないと本当の会話はできないんだと思った。人間や社会について書かれたこの本をこの齢で読めて良かった。

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    2012年10月20日
  • 歴史と風土

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     作家が膨大な知識の中、日本の風土を鑑みながらその歴史観を披露する。歴史小説を読む手引きとしても利用できるほど本書は優れている。290ページ程度の薄い本ではあるが内容は濃い。

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    2012年10月17日
  • 夏草の賦(上)

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    BASARAで元親兄貴にはまり、すぐに購入した本。司馬作品はよく大河になりますが、夏草はならない…。負けたからなのか?戦国無双の元親のとなりが奥さまの名前になっててちょい感動した。
    上下巻。

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    2012年10月18日
  • 故郷忘じがたく候

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    【胡桃に酒】細川ガラシャこと"たま"の生涯。ガラシャは他の小説などで悲劇の女性と言われ出てきてはいたが、あまり知らなかったので。父は明智光秀だという事を知り合点。本能寺の変による謹慎生活。夫の細川忠興の常軌を逸する嫉妬深さからくる性格の不一致、食いあわせ。悲運としか言いようがない。切支丹大名の高山右近の伝道による切支丹への傾倒。名前だけは知っていたが歴史小説を読むことで頭の中で結びついていくとおもしろい。

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    2012年10月14日
  • 幕末

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    桜田門外の変から始まり、幕末の暗殺事件の連作になっている。歴史小説は要所に若かりし頃の偉人が出てくるから面白いが、本作はあまり知られていない人間が多く描かれている。
    「土佐の夜雨」「逃げの小五郎」「死んでも死なぬ」の3編がなかなか面白かった。「死んでも死なぬ」には、小心者の伊藤俊輔(博文)が登場する。
    「最後の攘夷志士」では、志士たちが倒幕のために攘夷思想を利用された末路で、少し切ない。

    幕末小説を読んでいて面白いのは、のちの子爵だの男爵だのとカッコ付で書いてあったり、剣の腕はなんたら流の目録だのと紹介されるのがちんぷんかんぷんで、果たして凄いかどうかなかなか汲みきれないところ(笑)

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    2012年10月13日
  • 功名が辻(四)

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    初めは千代の賢しら加減が嫌味で、一豊サイドも戦ばかりでつまらずあまり楽しめなかった。
    2巻あたりから、戦国スターものの作品で語られない、秀吉衰退期や、関ヶ原で家康側につく人の様子などが描かれているところに面白さを見出した。
    最後はかなしい。「竜馬がゆく」の上士、郷士につづいていく。
    かっこいい!好きだ!おもしろい!という想いで(書き手も?)読み手も進んでいくタイプの小説ではなかった。

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    2012年10月08日
  • 風神の門(下)

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    下巻は合戦の様子が伊賀忍者 才蔵を通して描かれ おもしろい。忍者の当時の合戦の中での役割がよくわかる。日本独特の歴史。なぜ、日本にだけ忍者が出没したのか、戦国の中で如何に諜報活動が重要であったかなどから伺える。 横山光輝の伊賀の影丸の影響も受けているようでした。

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    2012年10月08日
  • 歴史と視点―私の雑記帖―

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    司馬氏の人生にからめて雑多に歴史について書かれたエッセー。日本の戦車がいかに使えないものだったかを述べた章や、天皇を神だと思っていた日本人はいないのではないかと述べた章は痛快であった。

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    2012年10月06日
  • 十一番目の志士(下)

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    司馬遼太郎は、久しぶりに読んだ。別の作品の「人斬り以蔵」より面白かった。この作品の上巻は、アニメ「るろうに剣心」の追憶編に似てる。どこまでが史実でどこまでがフィクションか分からないところが、さらにすごい

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    2012年10月02日
  • 歴史と視点―私の雑記帖―

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    風変りな視点から時代を切り取るエッセイ集。戦車兵の目線から第二次大戦を考察したり、女だてらに城主代行を務めた尼僧の目線で戦国の世を考察したりする。明治政府の大官となった後輩たちをイビりまくる田舎の先輩白井小助の物語「長州人の山の神」も秀逸。

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    2012年09月23日
  • 幕末

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    幕末の動乱期に数多く起こった暗殺事件を取り扱うことで,その時代の雰囲気や人々の思いといったものに迫っている.あとがきの中で,司馬遼太郎氏本人は暗殺のことを否定的にとらえていると語っているが,同時に,時代の大きなエネルギーが噴出した場でもある暗殺を描くことによって時代の雰囲気を語ることができるとも語っている.私もこの解釈に賛成で,今まで流れをつかみ損ねていた感がぬぐえない幕末という時代を,この本を読むことで少しだけつかむことができたように感じる.

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    2012年09月22日
  • 豊臣家の人々 新装版

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    「新史 太閤記」においては秀吉に学ぶ人生論書という色合いが濃かったが、秀吉が家康を懐柔する場面まででストーリーは終わっており、秀吉の晩年は描かれていない。本書はその続編や補足編としての位置付けであるが、秀吉が嫡子秀頼誕生により盲目的になったシーンが満載であり、良くは描かれていない。一話ごとに独立した主役を据えているが、それぞれごとに感想を書いていこう。

    第一話 殺生関白
    秀吉の姉の子:豊臣秀次を描いたもの。秀次は叔父秀吉の引きにより関白まで上り詰めるが、秀吉の嫡男:秀頼出生のため謀殺されるという悲運な運命を辿る。歴代の大河ドラマでも、どちらかと言えば幸の薄い役者が演じることが多かった。歴史フ

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    2012年09月21日