司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 街道をゆく 39

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    ニューヨークの歴史のみならず、そこから日本文化への考察まで展開している文章は見事。普通にいい勉強が出来た。

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    2012年05月07日
  • 新装版 箱根の坂(下)

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    最終巻。北条早雲が伊豆に入り、小田原を手中に収めるまでを描く。最終巻では、関東での三浦氏、大森氏等との争いが舞台となり、読んでいても小気味よい。
    早雲は時間をかけてでも自分の目指すところを実現し、その実現の過程で軸(「義」なのであろう)を貫き通す。

    「あとがき」にもあるように、早雲が「領国制」という戦国時代に先駆けての新たな行政区を作ったことが歴史的にも意義のあることであり、その意味でも歴史上、押さえておくべき人物なのであろう。

    以下引用~
    ・早雲は、やれようがやれまいが、四公六民ばかりはつらぬかねばならないと思っていた。
    ・戦国とは、百姓をじかに支配しない守護が消え、代わって大名とよばれ

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    2012年05月07日
  • 風神の門(下)

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    ネタバレ

    (上巻に記載したものの続きです)
    小説版は、ドラマ版と違って「あるじは持たない」と言っていた才蔵の主義を変えさせた(かに見えた)幸村とは、最後の挨拶を交わすシーンも無し…。(又兵衛とのそれっぽいシーンはありまするのに…)
    小幡勘兵衛のエピソードを入れるくらいなら、その辺をちゃんと書いて欲しかった気が…。
    まぁ、情緒に流れず、独特の『軽ろみ』とドライ感があるのも司馬作品の特徴なので、ウェットなシーンはあえて省いているのやも知れませぬな。(第一、『成長物語』というつもりでお書きではないのでござりましょうし)

    たぶん原作では、佐助もどこかで生きていることでしょうし、孫八さんに至っては伊賀で悠々自適

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    2012年04月23日
  • 風神の門(上)

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    ネタバレ

    今回の再読で改めて気が付いたのは、原作の才蔵が、物語の始まりと終わりとで、人間的にあまり変わっていない…ということです。
    (以下、TVドラマ版との比較が入った感想文です。数年前の過去ブログからの転載です)

    物語の骨子としては『惚れた女を追いかけているうちに徳川Vs豊臣の戦に関わり、栄達等は得られなかったものの、かけがえのない恋人を得る…』というものですが、ドラマ版の才蔵は、その過程で大切な人とのつらい別れを幾たびか経験します。

    己の才を恃み、自由気まま、無邪気で無鉄砲に世の中に飛び出したドラマ版・才蔵、いろいろな人々と関わるうち、人間的に『何か』が少しずつ変わっていくのが伝わって参ります。

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    2012年04月23日
  • 十一番目の志士(下)

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    面白かった。登場人物がいちいち大物だらけで「それは出来過ぎだろ」と思うところもあったけど、そこは司馬エンターテイメント。

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    2012年04月22日
  • 新装版 箱根の坂(中)

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    中巻では早雲が京を離れ駿河に下り、今川義忠の嫡子・竜王丸を後見し、とうとう今川新五郎を討つ。討伐の舞台設定も興味深い。
    当時の加賀藩の政情の考察は、当時の権力構造の一端を知ることにもなり、早雲の治世のヒントを窺うことができる。
    最終巻が楽しみだ。

    以下引用~
    ・それまでの城といえば山城で、山塞というようなものにすぎなかったが、江戸城は平地に設けられたという点で画期的であり、かつ自然の地形と人工の堀を掘り、土居を築き、さらには複数の郭を組み合わせることによって、防御力の点で従来の居館とはまったく異なる土木を独創した。
    道灌の名声の何割かは、かれが設計した斬新な構造をもつ江戸城が負っている。

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    2012年04月21日
  • 城塞(上)

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    いやぁ、すばらしい。
    久しぶりにこれぞ司馬良太郎を読んだ。
    明治ものもいいが、戦国ものはまさに司馬遼太郎の真骨頂だと思われる。
    徳川家康が悪すぎる。
    目の前で徳川家康が小躍りしているのが、手に取るようにわかる。
    それに対しての、大阪。
    次巻も大期待。

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    2015年07月14日
  • 韃靼疾風録 (上)

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    関ヶ原から十年二十年経ったあたりの日本から話が始まる。
    新しい世になった日本と、終末の近い明と、勢いの増してきたヌルハチなど女真族、そして明を倒して順を打ち立てた勢力(李自成)がちょっと出てくる。

    上巻は主人公の周りで起こる話が多く、下巻は大きな時代の流れを俯瞰する形で描かれている。
    下巻の時代の奔流は圧巻。
    下巻だけなら星5つ。

    ヒロインがアビアが気丈でしかも猫っぽくて可愛かった。

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    2012年04月21日
  • 草原の記

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    「雲の影が草原に映る」という下りがあった。
    確かにgoogleマップで見ると映ってる!
    実際に立ってみると開放感抜群でしょうね。

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    2012年04月20日
  • 韃靼疾風録 (下)

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    清朝成立時の話。筆者の韃靼人への温かい眼差しが感じられる。架空の主人公桂庄助の眼を通した文化、文明がよくわかる。12.4.8

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    2012年04月08日
  • 新装版 箱根の坂(上)

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    北条早雲の生涯を描いた歴史小説。上巻では早雲が京にて伊勢新九郎と名乗っていた頃が時代背景。
    早雲は、小田原を拠点に民意を汲む稀有な戦国大名としては有名であるが、その若い頃の生き様を理解しないと後世の偉業を語ることはできない。おそらく当時の記録は限られているのだろうが、そこに十分に紙面を割くところが司馬遼太郎らしさであり、歴史をより身近に感じさせるのだろう。

    室町後期、応仁の乱など幕府、朝廷、武士の関係が分かり難いところが多々あるが、当時の権力構造、力関係なども本著を通じて理解することができる。

    以下引用~
    ・足利三代将軍義満のとき、この小笠原のもとに、礼式の再編がおこなわれた。その義に加わ

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    2012年04月09日
  • 馬上少年過ぐ

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    以前からタイトルが気になっていた一冊。ようやく読めました。タイトルは以下の伊達政宗の漢詩から。

    馬上少年過 世平白髪多
    残躯天所赦 不楽是如何

    宇和島の天赦園 いつか行ってみよ。


    『英雄児』江戸の古賀塾で同門の鈴木虎太郎(後の無穏)遺談による河井継之助観。後の峠の着想がここに。『慶応長崎事件』英国水兵殺害事件にまきこまれた海援隊士の処置をめぐる幕末時代像。アーネストサトウの手記の引用は新鮮。『喧嘩草雲』足利戸田家に生まれた田崎草庵。足軽絵師として幕末の江戸にある。幕末の二天と呼ばれた草庵の型破りは愉快。人がその才に辿り着く旅。一度絵も見たいもの。『馬上少年過ぐ』伊達政宗が家督相続を

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    2012年04月04日
  • 故郷忘じがたく候

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    雨が壺を濡らしている。壺は、庫裡のすみにころがっている。
    「朝鮮ではないか」
    と、U氏は縁から降りて、壺をおこそうとした。が、起きなかった。てのひら二枚ほどの破片が、濡れた地面にかぶさっていたにすぎない。
    冒頭の印象的な文章により始まる短編。
    わずか二枚の陶器の破片から、話は安土桃山時代に遡る。
    秀吉の朝鮮出兵時に、島津家により日本に強制的に連行された朝鮮人の子孫が400年経つ今もなお、故郷を思う気持ちを強く持ち続け、誇り高く生きる。
    陶芸家の沈寿官氏との語らいを軸に、民族にとって故郷とは何かを語りかける。

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    2012年03月29日
  • 胡蝶の夢(四)

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    幕末期に日本に西洋医学を導入するべく奮闘した松本良順、伊之助、関寛斎の話。胡蝶の夢とは荘子から持ってきている。「荘子―荘周―は夢に胡蝶に化った。荘周自身、自分は人間だと思っていたが、実態が胡蝶であって胡蝶が夢を見て荘周になっているのか、荘周が夢を見て胡蝶になっているのか。」

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    2012年03月24日
  • 新装版 北斗の人(下)

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    こういう形での筆の置き方もあるのか。
    却って余韻が残るというか、いい意味での切なさを感じるラストだった。

    千葉周作の遺した、北辰一刀流の極意。
    ほんの短い言葉でも彼が生涯貫いた心の有り様が見える。
    自分の決めた道を真摯に生き通すということはいつの時代でも難しいけど
    そういう人は何年経った時代でも褪せずに讃えられるんだね。

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    2012年03月24日
  • 新装版 アームストロング砲

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    鍋島さん、すごいけど、すごすぎて引いたw
    その集大成が、上野にぽーんと12発飛んで、役目終わり。。
    まぁ、もちろん技術はその後につながってるはずだけど、このあっけなさが生々しい。

    表題の短編以外もいいの多かったなぁ。
    司馬さんの短編は、軽くて、しかし味があって、
    軽食として実にすばらしいです。

    しかし、「維新後、贈正四位」とか何位とか、
    なんちゅーか、くだらんことで決まってる。
    ひとつひとつの短編のラストにこれがひとつ書いてあるだけで、
    はぁ。。とため息。

    ①「位」なんてしょーもない値打ちない。所詮世の評価なんてそんなもん。
    ①'「位」とかどうでもいいから、信じたことを突き抜け

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    2012年03月21日
  • 新装版 風の武士(下)

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    司馬遼太郎の初期の作品。小気味良いテンポで話が進み、一気に読んでしまいました。古代ロマン溢れ、僕は大好きです。

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    2012年03月14日
  • 新装版 風の武士(上)

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    伊賀忍者の末裔である柘植信吾が非常に魅力的ですね。司馬遼太郎ワールドにグイグイと引き込まれでしまいました。今後の活躍が期待されますね。

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    2012年03月13日
  • 菜の花の沖(六)

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    感動した。
    船の話がとても多くところどころワンピースでみたことあるなと思っていたが、
    ラストシーンを読んで、ワンピースの元ネタはこれだったのかと感心してしまった。
    仕事を成し遂げてからのかへえがあまりにも事きれていて、とても哀しい。
    司馬遼太郎の小説の主人公はいつもそう。
    永遠に終わることなく続いていそうな主人公の物語はある日突然事切れたかのように終わりを迎える。
    人間の一生もそうなのかもしれない。

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    2015年07月14日
  • 新装版 歳月(上)

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    ネタバレ

    幕末ものといえば、薩摩、長州、土佐か幕府軍(徳川、新撰組)がメインだが、これは肥前藩の江藤新平の物語。革命に参画しなかった肥前が、江藤や大隈重信の尽力によって、いかに新政府に食い込んでいったかがよくわかる。よくそこまで動けるものだと江藤、大隈の行動力に脱帽である。そして明治新政府内部の権謀術数。電話やメールのない時代にやっているのだから恐れ入る。征韓論の背景もよくわかる。

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    2012年03月07日