司馬遼太郎のレビュー一覧
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ネタバレこの作品は司馬遼太郎さんが月刊誌などで談話されたものがいくつも紹介されている。
「中央と地方」では現代社会、現代人の中央文化に危機を感じ、薄っぺらい主体性の無さを嘆いている。
かつて坂東武者達が縁者を頼りに京に行き、あってもなくても変わらぬような官位を欲しがり、そしてそれを故郷で権威として振りかざした。
だが次第に戦国大名のような力を持ったものが各地に台頭すると地方ごとに文化が生まれ、江戸期にはさらにそれが顕著に現れてくる。
だが明治維新でそれは崩壊し、約300年間培われた地方文化は薄れ、東京こそ正しいというような風潮を特に若者が抱いているのが現代かもしれない。
我々は坂東武者に戻ってしま -
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桜田門外の変から始まり、幕末の暗殺事件の連作になっている。歴史小説は要所に若かりし頃の偉人が出てくるから面白いが、本作はあまり知られていない人間が多く描かれている。
「土佐の夜雨」「逃げの小五郎」「死んでも死なぬ」の3編がなかなか面白かった。「死んでも死なぬ」には、小心者の伊藤俊輔(博文)が登場する。
「最後の攘夷志士」では、志士たちが倒幕のために攘夷思想を利用された末路で、少し切ない。
幕末小説を読んでいて面白いのは、のちの子爵だの男爵だのとカッコ付で書いてあったり、剣の腕はなんたら流の目録だのと紹介されるのがちんぷんかんぷんで、果たして凄いかどうかなかなか汲みきれないところ(笑) -
Posted by ブクログ
「新史 太閤記」においては秀吉に学ぶ人生論書という色合いが濃かったが、秀吉が家康を懐柔する場面まででストーリーは終わっており、秀吉の晩年は描かれていない。本書はその続編や補足編としての位置付けであるが、秀吉が嫡子秀頼誕生により盲目的になったシーンが満載であり、良くは描かれていない。一話ごとに独立した主役を据えているが、それぞれごとに感想を書いていこう。
第一話 殺生関白
秀吉の姉の子:豊臣秀次を描いたもの。秀次は叔父秀吉の引きにより関白まで上り詰めるが、秀吉の嫡男:秀頼出生のため謀殺されるという悲運な運命を辿る。歴代の大河ドラマでも、どちらかと言えば幸の薄い役者が演じることが多かった。歴史フ