司馬遼太郎のレビュー一覧

  • ビジネスエリートの新論語

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    ネタバレ

    司馬遼太郎が文字通りサラリーマンの時、サラリーマンの立場で書いた作品。非常に示唆に富んでおり、感心させられる。思わず、その通りと、一人相づちを打ってしまう。

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    2017年01月22日
  • 胡蝶の夢(一)

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    相変わらずの濃い内容に圧倒されます。いつもながらに余談が多く、深みが増します。故に読むのにも時間がかかりますね。
    主人公、伊之助は相当な変わり者。作者が取り上げた伊之助はどのように立ち回るのか期待しながら読み進めたいです。勝海舟等、ビックネームがどう絡んでくるかも楽しみの一つですね。

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    2017年01月17日
  • 城塞(中)

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    大阪冬の陣がメインの中盤、真田幸村、後藤又兵衛を中心とする浪人たちと、大坂城内の譜代家臣たちとの関係と大坂城を仕切る女性たちの心理描写が面白い。家康はその状況を逐一情報を入手し、幕府を安定化せるために策を巡らす。
    大御所と言われるだけのことはあり、判断根拠が卓越している。
    幸村も家康もどれだけ情報を入手できるかが、勝敗のカギを握ることを知っているが明らかに、規模が異なる。ただただ面白い…

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    2017年01月13日
  • ビジネスエリートの新論語

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    司馬遼太郎が本名で公刊した名言随筆サラリーマンを再刊したもの。後年の大作家の覚悟などがうかがえて、興味深いものでした。

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    2017年01月12日
  • ビジネスエリートの新論語

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    昭和30年に司馬遼太郎が新聞記者をしていた時代の本。「サラリーマン」という職業について、今でもあてはまることが多い。女性の働き方の部分は時代が変わって今と状況が違っていると思うが、男の仕事については60年経った今でも通じることが多いと思う。後半になると、司馬遼太郎らしさが出てくる。歴史という中に見た普遍的なものを見る目など、面白く読める。

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    2017年01月06日
  • 新選組血風録 〈改版〉

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    かつての再読。15の異聞短編集。時間軸で進むのではないが、連作と言ってよい。解説は、角川文庫の解説より興味深い。連載と同年に「竜馬がゆく」「燃えよ剣」の連載が始まっていたというのは驚き。2017.1.1

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    2017年01月02日
  • 歴史と視点―私の雑記帖―

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    司馬遼太郎さんの、エッセイ集。
    電子書籍で読んだのですが、まず不満があって。それぞれの文章の初出がどこにも明記されていない。
    まあ、良いのですけど、やっぱり良くない。気持ち悪い。明記して欲しいなあ、と思います。

    #

    僕は司馬遼太郎さんは好きなので。
    エッセイや旅行記や対談本なども、基本、好きです。
    そんなにハズレがありません。
    その代わり、もう随分読んでいるので。新鮮味は特にありません。
    それでも時折、司馬遼太郎さんの文章というか、言葉が読みたくなります。

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    いろいろな文章が入っていますが、まあ、いちばん印象に残るのは、
    司馬さん自身が第二次大戦の末期に陸軍兵、それも戦車の下士官として過ごした日々について、そして戦車について書かれた、「戦車・この憂鬱な乗り物」「戦車の壁の中で」「石鳥居の垢」の3篇だと思います。

    司馬さんは文中、自分が乗った戦車の、言ってみれば自動車としての性能や機械としての努力を大いに認めながら、下記のように指摘します。

    ”(日本軍の)この戦車の最大の欠陥は、戦争ができないことであった。敵の戦車に対する防御力も攻撃力もないにひとしかった”

    まあ、思わず笑ってしまう語り口。

    以下、事実かどうかは僕は確かめるすべはありませんが。

    とにかく物資がなくて、かつ、兵器の優劣の戦場でのリアリズム効果を見つめることができなかった昭和の陸軍。
    そうしてできた戦車は、戦車ではあるものの、「戦車 vs.戦車」という戦闘になった場合は、あらゆる意味で、装甲や弾の破壊力で、物理的に勝負にならない代物だったということです。

    そんな戦車で、本土決戦で敵の戦車と戦えと。

    その際に、行軍で避難民が邪魔なら踏み潰して良いと。

    そういう司馬さんの実体験を、司馬さんらしい、時に乾いたユーモアも交えながら冷静に語られるのですが。

    この文章では、なんというか。
    司馬さんがどろどろっとした感情、愚痴、恨みつらみ、そんなものをほとばしらせる感じがありました。

    あふれちゃった。

    そういう状況下で、二十歳前後で、「俺は死ぬんだ、死ぬんだ」と覚悟しなくてはならなかった青春。
    と、言うものを想像しろと言われても、正直、できません。

    そんな時代が「終わったもの」として葬られても、まだ生きている司馬さんにとっては、忘れられない、忘れてはいけない、2度とあんな世界を観たくない、あの責任を誰かに問いたい…。

    そして、「またいつでも、ああいうことになるんぢゃないかと思う」という、悪夢に汗をかいて跳ね起きるような危機感があったんだなあ、と思いました。

    #

    昭和の陸軍に対して、肉体的と言って良いまでの恨みというか、反感を隠すことがなく。
    一方で、明治時代の政府や軍事に対して、一定の好評価と、感情レベルでの好意を持っている。

    そんな司馬さんの、論という以前の、体温、体臭みたいなものが、「受け付けない、気に入らない」、というヒトには、いちばん受け入れがたい本かも知れませんね。「歴史と視点」。

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    以下、備忘録。メモ。

    ●大正生まれの「古老」
    グアム島の密林から横井庄一さんという元軍曹が発見されたのが1972年。恐らくその年に書かれた文章。横井さんは30歳で終戦を迎えましたが、それを知らず、仲間2人とともに、「戦争は続いている」と思いながら28年間生活していました。
    この事件から、「生きて虜囚の辱めを受けず」という考え方は明治以降であることとか、近代国家、軍隊という、個人にとって重苦しいものについて、とか。そして、戦争、戦争だけでなく集団熱狂みたいなものへの嫌悪など。

    ●戦車・この憂鬱な乗物

    ●戦車の壁の中で

    ●石鳥居の垢

    ●豊後の尼御前
    戦国時代、九州。大友宗麟の領内で、「おんな城主」がいた、というお話。攻め寄せる敵を相手に軍を率いて籠城戦、攻防戦の末、見事に打ち破った。
    「へえ〜」と思って面白かった。2017年にNHK大河ドラマで「おんな城主」を放送するそうですが、あれは井伊のお話。
    ただ、なんだか見せ場で言うと、この九州の「尼さん城主」の方が面白いんぢゃないかと思うくらい…。

    ●見廻組のこと
    佐々木只三郎さん、という幕末の幕臣の、まあ一代記。
    幕末の京都で、「新選組」と同じように「見廻組」というのを作り上げた。見廻組は幕臣中心で、あまり統率も良くなくぱっとしなかった。なんだけど、佐々木さんは数人と共に、どうやら竜馬暗殺を実行したようです。

    ●黒鍬者
    幕末の「江原素六」というヒトのお話。
    貧しい最下層の幕臣、「黒鍬者」から学問で身を立てて。一時期は「菜葉隊」という緑の羽織袴の幕臣部隊を率いて。
    明治以降は静岡の徳川家で過ごし、教育者になったそう。
    幕府瓦解の季節、土方歳三と一瞬、すれ違うような因縁があったそう。

    ●長州人の山の神
    幕末明治の動乱で、主に戦場指揮官として活躍した、「白井小助」のお話。大した才能は無かったらしく、栄達しなかった。だけど、栄達した伊藤博文や山県有朋らの先輩にあたる。なので、時折上京しては、からみ酒で困らせた、という挿話が楽しい。

    ●権力の神聖装飾
    明治初期に、「どうやったら天皇っていうのが神様っぽく、大きな権威を持ってるように、装飾できるのか」ということについて、伊藤博文とかが話し合った。その話し合いは、普通にテーブルで議論されて、そこには明治天皇も普通に意見交換に参加して、皇后さんがお茶を持ってきたりした、ということとか。
    儀典・儀礼・儀式みたいなものを、どの時代も成功者は取り入れることで権力を支えてきましたよ、みたいな。

    ●人間が神になる話
    どうやら、昭和時代まで、山村などでは。
    高貴なヒトが来たら、そのヒトが入浴した湯を飲んだりしてたらしい、という。
    江戸時代まで、京都の天皇と貴族たちがどれだけ貧しかったか。
    一方で、情報も無い時代に、貧しさと引き換えに神秘性があり、生きる神みたいな信仰があったとか。
    でも、その信仰っていうのは、「そのために死にます!」みたいな強烈なものでは無かった、とか。そういうお話。

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    2016年12月07日
  • 翔ぶが如く(十)

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    西南戦争の終結から、翌年の大久保利通さんの暗殺まで。
    大久保さんが殺された翌年に大久保さんの犬だった川路利良(警察にとってはエラい人)も病死していました。

    司馬さんの本は小説というよりも研究論文なので、とてもお勉強になりました。
    ちゃんと反対意見なども載せているから、それほど偏っているとも思わない。

    ただ、この本を読んで西郷隆盛さんって人がますますわからなくなったよ。
    確かに討幕のときは大きな仕事をしたんだろうけれど、その後は同郷の仲間ばかりを依怙贔屓して、目の前の自分や仲間に関わる問題にのみ異常にのめり込んで、全体を見ることができない人って感じ。

    なんだかんだで大久保さんを筆頭とする元薩摩下級士族が太政官政府を牛耳っていたのは間違いないし、彼らにとって西郷さんは「神さま」なのかもしれないけれど、元徳川だった藩出身のらじからすると、やっぱり薩摩の偉業を国民にアピールするために作られた偶像なのかな…って思いました。

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    2021年08月28日
  • 尻啖え孫市(下) 新装版

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    木下藤吉郎に請われ織田勢に荷担した孫市だったが、「信長にだまされた」と飛び出し、なんと信長最大の敵・石山本願寺の侍大将を引き受ける。
    信長に「尻啖わせ」戦国を駆け抜けた快男児を活写する痛快長編。

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    2016年11月17日
  • 尻啖え孫市(上) 新装版

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    織田信長の岐阜城下に真っ赤な袖無羽織に二尺の大鉄扇、「日本一」と書いた旗を従者に持たせた偉丈夫がふらりと姿を現した。
    その名は雑賀孫市。
    鉄砲三千挺の威力を誇る紀州雑賀衆の若き頭目だった。

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    2016年11月17日
  • 翔ぶが如く(九)

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    ネタバレ

    物語は西南戦争のまっただ中。
    激戦の末に田原坂を失い、物資と人員を欠いた薩軍は、それらを潤沢に補給できる政府軍に押され始めました。

    この間、西郷隆盛さんは「神輿」であって、薩軍を指揮した様子は全くありません。
    西郷さんが指揮をしないでも、優秀な参謀らが何とかしているってならまだしも、基本的にノープランなうえに、全体を見渡せない人が上に立っている。
    これはやっぱり、兎狩りで森で転んで、頭を強打してからの西郷さんはおかしかった…って説が正しいのかな?
    みんなの命がかかっているのに。

    政府では、西郷さんが征韓論で下野した直後と西南戦争の際に大量の警察官を雇用したとは聞いていたけれど、当時の警察は士族採用が基本で、このときは特に旧会津藩士をたくさん採用したらしい。
    幕末に統制が取れた武勇でならした藩は薩摩と会津が双璧だったから、西の横綱には東の横綱をってことだけじゃなくて、討幕にあたって薩摩を中心とした「官軍」に苛め抜かれた会津の恨みを利用しようとした感じ。

    大久保利通さんて、人間の機微に通じていたんだね。
    それって通じ過ぎているのがバレると、お友達がいなくなるどころか、ヘタするとめっちゃ恨まれるよね。

    前巻では政府側の乃木希典さんの使えなさっぷりが描かれていたけれど、今回はお金に汚いくせに細かいことにまであれこれと口を出す実は小心者の山県有朋さんが猿回しのサルみたいでした。

    西南戦争ってかなり早い段階で薩軍の負けが見えてたんだな~。

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    2023年03月12日
  • 韃靼疾風録 (下)

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    久しぶりに読み返してみました。

    素朴な女真族が大明帝国との争いを繰り広げながら、太祖ヌルハチ、大宗ホンタイジの突然の死去で、このまま萎んでいくかと思いきや、李自成による明帝国の滅亡から、美女陳円円を李自成に奪われた恨みで、山海関を開けてしまった一瞬のタイミングを捉えて、次々と明晰な手をうっていく若き睿親王ドルゴンの智謀は実に爽快です。

    それにしても、あの時、山海関が開かなかったら、「清」という大国は存在しなかったわけで、ということは、その大領土を相続した、今の中華人民共和国も無かったわけで、誠に歴史の偶然の不思議でありますな。

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    2016年11月10日
  • 街道をゆく 42

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    おそらくメインであったろう鎌倉のパートより横須賀のパートが面白く感じられた。今まで鎌倉何度も行っていて、まつわる歴史も中学日本史程度には知っていたはずだけど、あぁあの土地でこんなドラマが!あの事件にはこんな繋がりが!と今まで知らずにいたことがもったいなくて仕方ない。横須賀の方は全然行ったことがないので、ぜひ行ってみたいなぁ。旧帝国海軍についてのストーリーは目から鱗。歴史って知ってると知ってないとだと人生で感じられることの深みが全く変わってきますね!!

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    2016年11月10日
  • 翔ぶが如く(八)

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    ネタバレ

    今回は大久保利通さんは、まったく出て来ず。
    明治10年2月の西南戦争の状況が描かれていました。

    つまり、青竹1本で落とせると思っていた熊本城を攻めて、高瀬で3回官軍と戦って「あれ?なんだか思っていたよりも苦戦じゃん!味方増えないじゃん!」って薩軍が思うところまで。

    今のところ、官軍側で飛びぬけてダメダメなのが、乃木希典さん。
    長州ってだけで地位を得た人で、やっぱり愚鈍でリーダーには向かない人物として描かれていました。

    この巻の乃木さんは、若いとはいえ、命令されたことしかできない視野狭窄人間で、失敗すると後始末よりも前にすぐに死んでおわびをしようとする使えない困ったタイプね。

    巻末に熊本の詳細な地形図がありました。
    最後まで気がつかなかった!
    最初からこれを見ながら読んでいくと話がわかりやすいよ。

    しかし、西郷軍も無計画極まりないし、官軍は農民さんたちを鎮台兵として徴兵して、費用も結局は人民に全部押し付けだわで、苦しめているだけ。

    今の財政界が明治政府の系統を汲んでいるから間違った歴史観をお役所に植え付けられているけれど、そもそも明治維新は成功していないよねぇ…。

    明治維新後に構築され、内部分裂し、暴走した薩長土肥メンバーによる昭和の大きな敗戦を経て、後に戦勝国が敷いたレールを今は走っているだけなわけで…。

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    2016年11月08日
  • 幕末

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    ネタバレ

    幕末を舞台に暗殺者たちが主人公の物語を集めた短編集。

    もちろん小説ではあるのだが、こんなにも暗殺者のエピソードがあるのは驚き。

    井伊しかり、龍馬しかり、大久保しかり、幕末の動乱の側には必ず暗殺者が付いて回ることを実感させられる。

    筆者は暗殺が人のかざかみにもおけぬほど嫌いと言っているが、だからこそ暗殺者たちのことを良く理解し明らめ描いたのだろうか。
    倒幕派、佐幕派、どちらにもそれぞれの言い分、正義がありそれを信じて動いた結果が暗殺という形に現れた訳で仕方のない必要悪とも言えるのかもしれない。

    大河のような表舞台の歴史エンターテインメントだけでなく、このような歴史の裏の顔もまた面白いものだ。

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    2016年11月06日
  • 翔ぶが如く(七)

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    ネタバレ

    いよいよ物語は明治10年。
    西南戦争の年に入りました。

    西郷隆盛さんの暗殺を指示されたと思われる薩摩出身の政府方密偵が複数鹿児島に現れたことや、白中に運搬することを決められている火薬を太政官政府が夜間にこっそりと鹿児島から運び去ったことを引き金に、私学校の一部の後先を考えないタイプが政府の火薬庫を襲撃。
    ついに西郷さんも動かざるを得なくなってしまいました。

    薩摩藩士はお隣の熊本と違って議論をする文化があまりなく、とにかく勢いのあるヤツ、何かあったら命を顧みずに討って出るタイプが好まれる傾向があったそうだけど、それが結果的には知識のない感情優先タイプを量産したってところがあったように思う。

    明治維新以後、特に西郷さんが征韓論で下野して以降は、多少物事を客観的に見るころができて、大局を論じられるタイプが中央に残り、薩摩には視野狭窄の田舎者タイプの感情組しかいなかったような感じ。

    そういった周囲のメンバーに恵まれなかった西郷さんが、最後はそういったヤンキー軍団に持ち上げられ、説得することも逃げることもできずに、その身を差し出したってのが西南戦争だったのかな~って思いました。

    西郷隆盛さんが主人公のように見えて、けっこう大久保利通さんアゲの物語っぽい気がしてきたぞ(笑)

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    2016年11月04日
  • 項羽と劉邦(中)

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    漢文の授業でやった「鴻門の会」がついに!
    白文を読んだ後なので司馬遼太郎の臨場感あふれる書き方にさらに引き込まれました。

    紀信と周笴の最期がまさに壮士なり。
    2人ともかっこよかった…

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    2016年10月24日
  • 新装版 最後の伊賀者

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    忍者がなぜそのような暮らしをして、術を身に着けたのかを勉強するため。
    司馬遼太郎が地元関西の郷土史家の側面を持っていたことが印象的。

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    2020年04月03日
  • 街道をゆく 42

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    司馬遼太郎の「街道をゆく」シリーズの三浦半島編である。どのシリーズも実際の街道を訪ねるというものではなく、自身の作品に登場してくる地域や人物に関連付けて、思いを語る紀行となっている。「三浦半島記」では、鎌倉幕府、三浦一族、横須賀と小栗上野介忠順、軍艦三笠と何度か足を運んでいる土地だけに興味を持っているテーマが多く、大変面白かった。

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    2016年10月17日
  • 功名が辻(四)

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    愚直で正直者の伊右衛門が軍議での功を讃えられ土佐一国を食む。運もあるがやはり千代の存在が大きい。残念ながら24万石はその器量には大きすぎたらしく、種崎浜の悲劇となる。史実は少し違うようだが、この逸話で物語全体の印象か大きく変わります。千代が察知して悲劇を未然に防いてくれると願いつつ、はらはらしながら読み進めました。その後何事も無かったように“あとがき”は進みますが、これを境に一豊と千代の確執が深まったことでしょうね。
    今回も戦国武将の逸話が散りばめられ濃密て読み応えがありました。知的好奇心を存分に満たしてくれる作者の作品を貪り読みたくなる衝動に駆られます。

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    2016年10月16日