小路幸也のレビュー一覧
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★スゲェ! って笑ってます(p.276)。らーらりるらら すっとこどっこい(p.111)
『マイ・ディア・ポリスマン』と近い形式で登場人物たちそれぞれの視点から描かれる。そしてやはり、みんないい人。かつどこかすぐれている人たち。かなり有名だったミュージシャンである父は失踪中だがとくに問題もなく明るく育っている花歌(はなか)にも音楽の才能があるようで歌をつくりはじめ、そしてすべてが動きはじめる。いずれバンドワゴンとのコラボがあったりして?
▼簡単なメモ
【一行目】高校生? 十七歳? そうかぁ、もうそんなになるんだねぇ。
【茜】美紀の娘。小学二年生。
【市川】ジャズ喫茶犬狼都市(キュノポリス) -
Posted by ブクログ
2作目の『Coffee blues』を先に読んでしまった流れで、1作目の本書を手に取りました。
親友の葬儀で二十数年ぶりに再会した、大学時代の仲間たち4人。
葬儀を終えた後、仲間の一人・淳平から“自殺する“との発言を聞いた主人公・ダイこと弓島大達3人は、思いとどまらせるため、一緒に福岡から東京までロングドライブをすることに・・・。
時系列的には『Coffee blues』の後の話ですが、彼らの回想場面が大半を占める為、結果ダイ達の青春時代の話になります。
ダイ達は1961年生まれという設定なので、同世代の男性の方には刺さりそうなフレーズやアイテム諸々の懐古描写が綴られるうちに、彼らと関わっ -
Posted by ブクログ
シェアハウスというものに憧れていながらも自身は住むことはないと思いつつ本で経験したいと考え手に取る。
人物構成は微妙だが、男の自分としてはとても羨ましい限り。物語として成立させるにはそこそこ交流がなければならないし、語り手である主人公も含め、女性にギラギラしない男だけで構成しなければうまくいかなそうですね。それでも恋愛要素が控えめでそこは好感です。語り手を変えて、住人それぞれの目線の章立てで読んでみたかったかも。
全編を通して大きなエピソードがマッチ事件と放火だけで変化がなく少し物足りないかな。家主であるタカ先生による人生観が深いが、後半は食傷気味になり少し面倒臭かったです。
終盤はなんだか迷 -
Posted by ブクログ
1981年。札幌の喫茶店でバイトをする主人公大学生コウヘイのもとに、東京へ上京したはずの姉が7年ぶりにいきなり現れ、姉との共同生活が始まる。
未来に焦り、それでも前に進もうともがく若者たちを描いた小路氏らしい青春小説。
タイトルの通り、大学生活って思い返すと人生の夏休みだったな。学生時代のバイトって固定のものは少なかったな。今はなき玉学ローソン、今はあるのか国府津のバーミヤン、その他は日雇の変わったのばかりだったな。日本語の喋れないアジア人と新幹線の車輪磨き、一日中ペットボトルのラベル観察、豆腐工場で延々とがんもどきを揉む、東海道沿線のゴミ収集からスクラップ、独居老人リストから訪問カウン