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Posted by ブクログ
『東京バンドワゴン』の第7弾。
今回、登場人物相関図の他に、堀田家と藤島ハウスの間取り図が付いていた♪
その手書き感にほっこりにっこり。
サチさんの口上から始まるのも第7弾までくるとそろそろマンネリなのだが、逆にそれが心地いい。
サチさんの優しくて温かい語りが、バンドワゴンに帰ってきたー!って感じだ。
文庫一冊で丁度一年が過ぎる作り。
堀田家の家族たち、取り巻く人たちが、年齢を重ねてゆく様が味わい深い。
我南人を中心に仲間たちがカフェでアコースティックライブを開催するようになった。
音楽の才能が開きつつある中学生の研人も夢中になってライブの準備をする。
研人はいつか、我南人のように音楽の道に進むのかしら。
かんなちゃんと鈴花ちゃんは、早いものでもう三歳になる。
いとこ同士なのだけど、三年前のあの日、大騒ぎのうちに同じ日に生まれた。
そのことも懐かしいし、すっかりお喋りも上手になって、おしゃまな様子が可愛らしい。
個性も出てきて、活発で積極的なのはかんなちゃん、ちょっと恥ずかしがり屋なのは鈴花ちゃん。
かんなちゃんは勘も鋭い子のようで、サチさんの存在にも気付いてるような…?
そして私のイチオシである勘一、八十三歳。
今回もべらんめえ口調が心地よく、人情味に溢れて、スジの通ったところが素敵。
いつまでも東京バンドワゴンの帳場にどっかと座り、元気に堀田家を引っ張っていって欲しいなぁ。
〈文化文明に関する些事諸問題なら、如何なる事でも万事解決〉
さて、今回も堀田家の家訓どおり万事解決となるか。
我南人の「LOVEだねぇ」も聞きたいし♪
印象的だったのは「春」の研人。
ロック部の練習中、「我南人なんてもう過去の人じゃん。オワコン?」と言われて、上級生を殴ってしまう。
相手の家には研人と、親である紺と亜美に加え、我南人も一緒に謝りに行ったのだけど…。
どうしても納得できなかった研人は翌朝、置き手紙を残して学校をサボってしまう。
置き手紙には、
「学校に行ってあいつの顔を見たらまたぶん殴りそうなので、海に行って少し頭を冷やしてきます。心配しないでください。研人」
の文字。
我南人は研人の大切なおじいちゃんだもんね。
研人も音楽をやるようになって、より一層、我南人の偉大さが伝わって、今まで以上に尊敬していたんだよね。
殴ってしまったのは良くないけれど、真っ直ぐスジの通った子に育ってるじゃないか。
こういうところ、大じいちゃんの勘一に似てるなぁ。
研人が“海へ行く”と言えば葉山の龍哉さんの所と決まっているし、いざ葉山へ迎えに来てみれば、研人は律儀に学校の制服を着て、鞄も持ってきてる。
こんなところにも研人の性格が滲み出てる。
迎えにやってきたのは大じいちゃんの勘一、母親の亜美、それから池沢百合枝さん。
葉山の龍哉さんは研人に話してくれる。
人を許すことの方がはるかに難しいってこと。
暴力は何も生み出さないってこと。
代わりにそのエネルギーで曲を作れば、聴いて感動してくれた人の糧になること。
あの“我南人”の孫であり、血を受け継いで音楽をやれるなんて、くだらないことに起こってる場合じゃないぞと。
そして最終的に、オワコンなんて失礼なことを言った上級生に上手で返したのは研人の母親の亜美だった。
上級生の目の前でピシャリとスジの通ったことを言って、見事なドラムソロを叩いてみせた!
上級生も呆気。
読んでてこちらもスッキリしたし、亜美さん、格好良かったなー。
こんな風に、何か起きれば堀田家はみんなで解決する。
毎回この流れのワンパターンではあるけれど、飽きないんだよなぁ。
それは、一人一人のキャラクターが生き生きと描かれているから。
回を追うごとに堀田家や周りの人たちに対する情も湧いてくるし。
登場人物は多いけど『東京バンドワゴン』は魅力的で、いつまでも追いかけ続けたい作品だ。
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