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百年の歴史を持つ邸宅が火事になり、主とその妻が亡くなった。遺されたのは火災のため記憶喪失になった二十七歳の娘・青河文と、由緒ある料亭旅館〈銀の鰊亭〉。甥の光は、妹を心配する母の頼みで美しき叔母と同居し、営業を再開した店で文とともに客への〈御挨拶〉をすることになった。すると、火事に疑問を持つ刑事が光の前に現れた――。
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Posted by ブクログ
銀の鰊亭 という老舗料亭旅館が火災に遭う。記憶喪失の叔母さん、27歳。ぼく、光。の周りで起きた事件と日常生活。ほんわかした気分と、事件の真相に近づく2人の距離感が素敵でした。次作もあるらしい。
老舗料亭旅館で発生した火災と身元不明遺体。唯一事情を知ってそうな女将は火災の影響で記憶喪失。そんな状況で薄皮を1枚1枚はがすように真相に近づいていく。そんなミステリーです。
舞台設定も登場人物もすごく魅力的なのに、こんな中途半端で終わっていいのか?と思う。 ただ、続編があるのでこれからいろんなことが明らかになるものと期待したいです。
祖父母が営む旅館で火事が起き、祖父母が亡くなり、さらに謎の焼死体2体も発見された。そして旅館を再開して店にやってくるのはなぜか探りを入れてくる常連客ばかり… 主人公と共に一体何が起きているのか?と謎を追い求めていく過程は楽しく、最後までするすると読み進められた。 大学生である主人公のあまりの勘の良...続きを読むさ、鋭さには感嘆させられた。磯貝は刑事になれると言ったが、きっとどの職種でも彼の特性は重宝がられるだろう。 一つ違和感を覚えたこととして、28歳の青河文は常連客だけでなく、身内である仁さんや光に対しても終始、言葉や口調が古臭かった。「町の名士」「〜わね」「〜かしら」と、偶然にも文と同い年の私は違和感を覚えた。 もしかすると、名家生まれは皆こんな口調なのだろうか?色んな媒体でエンタメに触れられるこの時代に、そんな純正培養な人たちがいるならすごいことだ。だからきっと、これを書いている著者の年代は高めなのだろうと勝手に納得しながら読んだ。 事件の収束はあっけなく、悲しさが残るものではあったが、これだけのヒントでそこまで辿り着ける磯貝はやはり刑事だ。結果的に文や銀の鰊亭を守ることができた。 続刊を先に読んでしまったため、この後探偵として働く彼も知っているが、自分の仕事や世の中に対していつも誠実であろうとする彼が、もっと活躍できることを願っている。
中盤まで謎が多く、終盤一気に伏線回収し途中で「え!?」「うそでしょ!?」と読みながら声が何度も出てしまった。
高級料亭旅館〈銀の鰊亭〉の火事と身元不明の焼死体の真相を追う物語。光と磯貝さんの良いコンビの安定感は良いが、真相が解き明かされたようなそうでもないようなすっきりしない終わり方でもやっとした。
結末に物足りなさを感じる人もいるのではないかなというのが率直な感想。 けれど、私はこれが一番いい形の終わりかたかなと思う。 登場人物の人柄が好きなので、気持ちよく読めた。次作もあるようなので読もうと思う。
さすがの小路作品。四阿全焼、二人のはずが死体は4人。その謎が次々に明かされていく。すいすい読めハートフルな展開。最後まで予想がつかなかった。
地元でも歴史ある邸宅「銀の鱗亭」と聞けば、道民としては旧青山別邸を思い浮かべます。火事、刺し傷がある身元不明の焼死体、記憶喪失の叔母、どこか怪しげな昔馴染みの客たち…。謎が謎呼ぶ~~(古!)と口ずさんでしまうような展開。「事件に関わった人たちの数だけ真実があるんです」@磯貝。「でも、事実はひとつ、で...続きを読むすよね」@光。きな臭いことが起きるなかでも全体の雰囲気が明るかったので、こういう締めもありだと思いました。
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〈銀の鰊亭(にしんてい)〉の御挨拶
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小路幸也
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