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Posted by ブクログ
猫が登場する物語を探していて辿り着いた。
物語に盛り上がりは全くないのだけれど、兎に角私の好きな世界観だった。
蘆野原出身の長筋である和野和弥と事の見立てをする美津濃泉水の関係性が、陰陽師の安倍晴明と博雅の関係性を思い出す。
しかし陰陽師ほど生々しい怪異が起こる訳ではなく、淡々と事を為していく様が爽やかだった。
猫好きな作者さんの目線も好ましかった。
全てをあるがままに受け止めていく、そして自分の宿業を粛々と成し遂げていく生き方も良い。
韻を踏む呪文も面白い。
こうしてどこかで誰かが知らない間に災厄を祓ってこの世が回っている事を想像すると、何だかとてもありがたいなと思う。
『書物の中にだけ存在する〈よみのくに〉への門。蘆野原は、あの世とこの世を繋ぐ境目にある土地。 そこに住む人たちは、神様と言葉を交わす。』
とある様に、「蘆野原」は古事記の『豊葦原の中つ国=高天原と黄泉国の間である地上』を意識して
付けられた名前なのだろ。
Posted by ブクログ
小路幸也の猫と妻と暮らす 蘆野原偲郷を読みました。
蘆野原という隠れ里はあの世に通じていると言われています。
蘆野原一族の長筋の生まれの和野和哉は厄災をもたらすモノを祓う力を持ち、見立ての力を持つ美津濃泉水とともに人々に禍を起こすモノに立ち向かっていきます。
和哉の妻優美子は和哉が厄災をもたらすモノと対峙するときに何故か猫になってしまい、猫の姿で和哉を助けることになるのでした。
穏やかな語り口で異能者の生活と禍との対峙が描かれています。
優美子は男性からみたちょっと古風な理想の女性像として描かれていて、ファンタジーとして楽しむことが出来ました。
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