塩野七生のレビュー一覧

  • マキアヴェッリ語録

    mac

    ネタバレ

    現実の厳しさ

    一部ご紹介します。
    ・人間にとって、いかに生きるべきかということと、実際はどう生きているかということは、大変にかけ離れているのである。
    だからこそ人間いかに生きるべきか、ばかりを論じて現実の人間の生きざまを直視しようとしない者は、現に所有するものを保持するどころか、全てを失い破滅に向かうしかなくなるのだ。
    なぜなら、なにごとにつけて善を行おうとしか考えない者は、悪しき者の間にあって破滅せざるを得ない場合が多いからである。
    ・天国へ行くのに最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである。
    ・人間というものは、自分を守ってくれない、誤りを正す力も無いものに忠誠であることはできない。

    #タメになる

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    2022年09月30日
  • 十字軍物語 第四巻―十字軍の黄昏―(新潮文庫)

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    フリードリヒ二世キター!(本来は、こっちを咲に読むべきだったんだなと)

    それにしても、ローマ法王からハモンされ、十字軍と公認されなかった第六次十字軍におけるフリードリヒ二世が交渉で求める者を全て手に入れたにもかかわらず、余計な十字軍をして、何一つ手に入れられなかったどころか、全てを失うきっかけを作ったルイ九世が「聖王」とはね・・・・・・

    そして、マムルーク朝がでてくる。ナポレオンがエジプトに攻め込むまで続くマムルーク朝が。

    それにしても、そこまでして異教徒を全て海に追い落としたはずなのに、異教徒同士の商売どころかキリスト教とのエルサレム巡礼まで復活しているのを見ると、何のためにおびただし

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    2021年03月28日
  • 十字軍物語 第三巻―獅子心王リチャード―(新潮文庫)

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    三次、四次、五次十字軍。

    「獅子心王」リチャードのでてくる第三次。
    気がついたらヴェネチアの術中には待って行き先の変わった第四次。
    キリスト教側もイスラム教側もぐだぐだで元の木阿弥となった第五次。

    もっと主面白いのは第四次だと思っていたが(海の都物語)獅子心王リチャードすげーのな!!
    そして、歴史的に考えて興味深いのは第五次。
    イスラム側の(最初、または二度目の)講和申し入れを受け入れてエルサレムの「返還」を受け入れていたら、そのあと歴史はどうなったのかしら??

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    2021年03月20日
  • 小説 イタリア・ルネサンス(1~4)合本版(新潮文庫)

    nob

    購入済み

    名作

    ファンとして、ほぼ全ての作品を読ませていただきましたが、名作でした。
    (作中のマルコのように)感想など述べられない。

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    2021年03月18日
  • 十字軍物語 第二巻―イスラムの反撃―(新潮文庫)

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    これでもかこれでもかと弱体化していく十字軍諸国だが、それでも活躍するヒトが出てきたり、イスラム側の問題もあって、アレ?これエルサレム陥落しなくね?と思わせておいて、280頁以上読ませてから出てくるサラディンがあっという間にエルサレムを・・・

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    2021年03月13日
  • 十字軍物語 第一巻―神がそれを望んでおられる―(新潮文庫)

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    十字軍第一世代、キャラがたっておもしれえ!
    しかし、聖職者と騎士と商人では三位一体とは成れない。よって、この十字軍諸国の寿命は・・・

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    2021年02月28日
  • 小説 イタリア・ルネサンス1―ヴェネツィア―(新潮文庫)

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    ローマ人の物語以来、ひさしぶりに塩野先生の本を開きました。地中海世界を舞台に、ヴェネツィア、トルコを舞台に絢爛豪華な政治、友情、恋愛が繰り広げられます。美しい情景描写の中に人間の弱さや欲望が見事に描かれており、最後まで一気に読めます。コンスタンティノーブルの陥落や、レパントの海戦などに連なるお話としても楽しめます。

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    2021年02月21日
  • 皇帝フリードリッヒ二世の生涯(上)(新潮文庫)

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    塩野さんの作品はほんとに登場人物が魅力的に描かれていて確実に惚れますね笑
    冗談はさておき、日本の政治家さんたち、塩野さんの作品を読んで政治とはこういうことなのよっていうことをちゃんと学んで欲しい!
    続きが楽しみです。

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    2021年02月19日
  • ロードス島攻防記

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    中世で数限りなく起こったキリスト教勢力とイスラム教勢力の戦いの一つの解説だが、一部、塩野先生好みの歴史小説めいた部分もある。
    戦いの解説とはいえ、実際に放火が交えられるのは半分を超えた後であり、それまでは歴史状況の説明や防衛側の防衛強化の方策などの説明が入る。
    また、この時期に登場した大砲により、それまでは城塞の防御力の象徴であった城壁の高さが却って攻撃側のメリットに転じるあたりはわかりやすく、例えば我が国の大坂の陣での天守閣への大砲直撃のエピソードなどを想起させられた。

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    2021年02月16日
  • ローマ世界の終焉──ローマ人の物語[電子版]XV

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    パクス・ロマーナまでは一気に、夢中で読める。賢帝の世紀、ダキア戦記(トライアヌス円柱)で、自分はダレる。放置して、内容を忘れて、また一巻から。それが二回。三回目は、思い切って、トライアヌス円柱を斜めに読み飛ばした。あとは順調に最終頁へ。塩野さんには、ただただ脱帽して、感謝するばかり。

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    2021年01月20日
  • ハンニバル戦記──ローマ人の物語[電子版]II

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    起伏があまりない語り口調により、歴史を語る上で重要と思う客観性を感じることができる一方で、塩野七生の主張が適切に散りばめられている。
    本巻では、ハンニバルと、その弟子と評しているスキピオとの対決が見どころ。また、巻中2度も記されている、ロードス島で交わされたというハンニバルとスキピオの会話も面白い。

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    2021年01月20日
  • 小説 イタリア・ルネサンス3―ローマ―(新潮文庫)

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    2021/01/19塩野七生イタリア・ルネサンス
    ①ヴェネツィア②フィレンツェ③ローマ④ヴェネツィア
    1571年10月07日レパントの海戦に至る16世紀ヴェネツィア興隆史

    サイズは小さいヴェネツィアもローマ法王、スペインに次ぐ地位を確保していた
    東にトルコと争いつつ、長く「地中海の覇権」を保持した「国家経営の秘訣」が
    塩野七生氏の造詣を踏まえつつ、司馬遼太郎的歴史小説として書き下ろされた

    「国家リーダー」候補を見いだし、育成する
    ヴェネツィアはそこに国家の命運の鍵を見出し、莫大なエネルギーを投入した
    そのかいがあって、ヴェネツィアは長期の命を保持することが出来た
    作者塩野七生氏はその歴史の

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    2021年01月19日
  • 小説 イタリア・ルネサンス4―再び、ヴェネツィア―(新潮文庫)

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    2021/01/19塩野七生イタリア・ルネサンス
    ①ヴェネツィア②フィレンツェ③ローマ④ヴェネツィア
    1571年10月07日レパントの海戦に至る16世紀ヴェネツィア興隆史

    サイズは小さいヴェネツィアもローマ法王、スペインに次ぐ地位を確保していた
    東にトルコと争いつつ、長く「地中海の覇権」を保持した「国家経営の秘訣」が
    塩野七生氏の造詣を踏まえつつ、司馬遼太郎的歴史小説として書き下ろされた

    「国家リーダー」候補を見いだし、育成する
    ヴェネツィアはそこに国家の命運の鍵を見出し、莫大なエネルギーを投入した
    そのかいがあって、ヴェネツィアは長期の命を保持することが出来た
    作者塩野七生氏はその歴史の

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    2021年01月19日
  • 小説 イタリア・ルネサンス2―フィレンツェ―(新潮文庫)

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    2021/01/19塩野七生イタリア・ルネサンス
    ①ヴェネツィア②フィレンツェ③ローマ④ヴェネツィア
    1571年10月07日レパントの海戦に至る16世紀ヴェネツィア興隆史

    サイズは小さいヴェネツィアもローマ法王、スペインに次ぐ地位を確保していた
    東にトルコと争いつつ、長く「地中海の覇権」を保持した「国家経営の秘訣」が
    塩野七生氏の造詣を踏まえつつ、司馬遼太郎的歴史小説として書き下ろされた

    「国家リーダー」候補を見いだし、育成する
    ヴェネツィアはそこに国家の命運の鍵を見出し、莫大なエネルギーを投入した
    そのかいがあって、ヴェネツィアは長期の命を保持することが出来た
    作者塩野七生氏はその歴史の

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    2021年01月19日
  • 小説 イタリア・ルネサンス1―ヴェネツィア―(新潮文庫)

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    2021/01/13塩野七生 イタリア・ルネサンス1「ヴェネチア」
    塩野七生氏の中世イタリアの歴史小説
    20年2月一度イタリア旅行しただけでもヴェネチアの物語を身近に感じ楽しめる
    旅行の意義を再認識 イタリア旅行は本当に良かった!

    本書はヴェネチアという都市国家の歴史を物語にした
    塩野先生は歴史を紡ぐ天才だが、小説で人間を描くのはチョット
    男のロマンが歴史を作っていくが、その男を自在に操る女が彩り

    本編の主人公は「アルヴィーゼ」 元首の庶子と愛人
    庶子ゆえにハンガリー国王の座を目指し最後は挫折する
    嫡子と庶子 どちらが幸せなのか それが小説のテーマにもなる
    そして個人個人の思惑が国家の運命

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    2021年01月14日
  • 小説 イタリア・ルネサンス2―フィレンツェ―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    どのような政体を採用する政府であろうと、民主政体であろうと少数指導制である貴族制であろうと君主制であろうと、その政府が長期の生命を得るには、国民一人一人の物質的欲求を満足させてやる必要がある。
    だから、個人の物質的欲望を満足させることのできる政治ならば、それが民主制であろうが貴族制であろうが君主制であろうが、主義には関係なく善政と賞賛されるということだ。そして、結局は善政が長期の生命を保つ。
    しかし、現実はこうはいかない。なぜなら、国民一人一人の物質的欲求を完全に満足させてやることからして、神でさえ不可能なことだからだ。
    P322

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    2020年12月17日
  • パクス・ロマーナ──ローマ人の物語[電子版]VI

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    ジョン・ウィリアムズ『アウグストゥス』から、史実はどうなのか興味が湧いてこちらを読む。天才の後を継いだ、天才じゃないアウグストゥスが、いかにしてローマの平和を築き、持続させたのか。いやー、面白かった。苦悩も含めて。ますます興味が沸く。

    (こうしてみるとウィリアムズはほぼ史実に忠実で、そこから人物と物語を深めたこと、特にユリアを膨らませたことで物語の厚みと影が出来たことがよくわかる。これを読んだ後で、ウィリアムズを再読するとまた更に面白そう。)
    しかしこれを書いた時点では、塩野さんはウィリアムズ未チェックだった模様。

    いやー、ローマ面白いわー。

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    2020年11月16日
  • ハンニバル戦記──ローマ人の物語[電子版]II

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    ローマ人の物語、第2巻はハンニバルの物語から。

     “プロセスとしての歴史は、何よりもまず愉しむものである”

    塩野さんの、歴史に対する一つのスタンスが見て取れます。
    そして、大学で歴史を学んだ一人としても、肚落ちするものです。

    私の学生当時、物語として歴史を紡いでいくことは、
    司馬史学なんて揶揄も込められの扱いが主流でした。

    最近の動向はわかりませんが、広く社会に還元していくのであれば、
    人が生きていくための道標となるのであれば、一つの在り様としては、とも思います。

     “現代の研究者でも、古代=奴隷制社会=搾取、ゆえに悪、と断定して疑わない幸福な人”

    ここ最近ではあれば、行き過ぎたポ

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    2024年05月18日
  • 皇帝フリードリッヒ二世の生涯(下)(新潮文庫)

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    すごい物語だった。
    「早く生まれすぎた」「王座に座った最初の近代人」「世界の脅威」などと言われるフリードリッヒ二世の55年間の生涯。後半は先が気になってページをめくる手が止まらなかった。最後まで見届けることができて少し泣いた。法王インノケンティウス四世がめっちゃむかつく(笑)

    塩野七生さんの文章は読みやすくて分かりやすくて素晴らしい。他の作品も読んでみようと思います。

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    2020年07月21日
  • 十字軍物語 第三巻―獅子心王リチャード―(新潮文庫)

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    ひさしぶりに読んだ十字軍物語の続き。
    塩野七生は「物語」というだけに、歴史書と小説の中間的な面白さがある。
    この巻の第三次から第四次までの十字軍も戦記物として楽しめた。

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    2020年07月12日