塩野七生のレビュー一覧

  • ギリシア人の物語2―民主政の成熟と崩壊―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    塩野七生 ワールド 最高
    「人間にとっての最大の敵は、他の誰でもなく、
    自分自身なのである」 言葉が染み入る

    0
    2023年10月28日
  • 十字軍物語 第二巻―イスラムの反撃―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    面白いよ〜っ
    塩野七生は司馬遼太郎並んで色々言われるけどやっぱり面白い!
    皮肉にもエルサレムがサラディンによって奪還されるところだった……
    サラディンも、ボードワン四世も、イベリンも、かっこよ……まだ戦いながらも相手を完全排除する思想は無いのが切ない。

    0
    2023年10月15日
  • ギリシア人の物語1―民主政のはじまり―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    「ローマ人」の愛読者であればハマること間違いなしの良書。
    事実と想像と感想が入り乱れる独特の文体も、「ローマ人」を経験済みの人であればなんの抵抗もなく引き込まれていくと思う。
    世界史で習った懐かしのフレーズが、当時の歴史の最先端(生きている人にとっては常にそう)のお話として、臨場感をもって楽しめる。
    アテネのテミストクレスとスパルタのパウサニアスのそれぞれの最期が対照的で感慨深い。いずれも歴史に残る英雄の最後としては寂しい限りではあるが、悠々たる老後生活と餓死の違いは大きい。。

    0
    2023年10月13日
  • ギリシア人の物語1―民主政のはじまり―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    歴史解説書としてとても面白いし、わかりやすい
    スパルタの専兵主義、アテネの民主主義の対比
    テミストクレスを始めとする先見の明を持った進歩的な政治家たち
    アテナの士農工商(違うけど)に見られ始めたメリトクラシー
    テミストクレスがとても良かった

    0
    2023年10月10日
  • ユリウス・カエサル ルビコン以前──ローマ人の物語[電子版]IV

    Posted by ブクログ

    ★★★★★ フルプライスの価値アリ

    高校世界史までの知識しかない私だったが、カエサルの人間としての魅力に引き込まれた。天才ってなろうとしてなれるもんじゃないな。
    ガリアに入ってからは手に汗握る戦いの連続。講和を結んでも結んでも裏切られるような状況で、それでもカエサルは持ち前のカリスマ性と情報収集能力で乗り越えていくので、緊張感を持ちつつも安心して読み進められた。
    ラスト、青年クラッススなどとは違い今まで内面の掘り下げなどが特に無かったラビエヌスがポンペイウス側に立ってしまった…本当に越冬や軍を分ける時の説明でさらっと名前が出てくるだけだったけど、それだけでもカエサルが一等信頼を置いている人物

    0
    2023年10月06日
  • ギリシア人の物語3―都市国家ギリシアの終焉―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ペロポネソス戦争に敗れた後のアテネの衰退の過程が、今の日本と被るような気がして、暗澹たる気分になった。

    0
    2023年09月29日
  • ユリウス・カエサル ルビコン以前──ローマ人の物語[電子版]IV

    Posted by ブクログ

    ローマ史中最も注目されるカエサルの物語だ。本巻はガリア戦記が主体だ。学生時代カエサル著作の「ガリア戦記」を読んで戦いよりもガリア諸部族の懐柔の歴史という感じを受けていた。本書を読むとガリアはアレシア攻防戦など激しい戦いの末平定したことが分かる。しかし、ローマ人は偉大だ。法の民と表現されるが、法治国家であったことがローマを基礎づけている。紀元前の実話なのだから驚かされる。

    0
    2023年08月27日
  • 勝者の混迷──ローマ人の物語[電子版]III

    Posted by ブクログ

    如何に先見の明がある人物でも、周囲の利害によっては潰されてしまうという、現実味のある巻。また、どんな英雄でも年を取ったり、嫉妬に狂ったりするとかつての栄光にそぐわない人物になってしまうという嫌に人間臭い部分が垣間見えた。

    しかしそんな中でも上手に、ある種冷酷に『人』を使うことができる人が国を作っていけるのだな、とも感じた。正義感、先見性よりも強かさが重要。

    0
    2023年08月26日
  • 完全版 ローマ人への質問

    Posted by ブクログ

    ローマ時代の歴史と言えば塩野七生さんをおいては語れないだろう。
    多くの著書を出版していらっしゃるし、ご自身のお住まいまでこうしたことに合わせているスペシャリストだ。

    今までもこれからもローマについての本は読むことになると思う。これまで読んできたものも一つ一つ違う角度から丁寧に記してあることは勿論のこと読み手に対した配慮もあるものばかり。

    この本はそんな中でも、初めての人でもわかりやすいし読みにくさ読み進めにくさのないものだと感じる。
    多くの知識から深く話すこともできるが、飽きさせない工夫があると思う。
    ローマにおいて、ギリシャとユダヤという切り離せないものごあるが、この三者を比較した例えが

    0
    2023年08月19日
  • 逆襲される文明 日本人へIV

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    塩野七生先生が日々の出来事や問題点を欧州の歴史からの教訓をもとにずばっと解決策や提言をしてくれるエッセイ集。
    難民の問題や政治家の資質の問題が多かったように感じた。また、宗教の問題も繰り返しといており、答えのない問題であり、一神教の妥協点を見つけることの難しさを感じた。

    0
    2023年07月23日
  • 完全版 ローマ人への質問

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    古代ローマ人の家に迷い込んだ塩野先生が彼への質問を通してローマへの理解を深める形式で描かれている。
    どの質問も聞きたくなる質問で、厳選された問答だった。また、対話形式になっているため読みやすさもあるとともに反対意見等もすっと描いており良かった。
    また、読み進めるにつれて、もっと詳細を読みたくなり、ローマ人の物語も読みたくなった。

    0
    2023年07月23日
  • 完全版 ローマ人への質問

    Posted by ブクログ

    ルビコン川を渡り、内乱へと突入してしまったユリウスカエサルの偉大さを示す、カエサルよりキケロへの手紙には、改めて感動を覚えました。
    降伏した将兵を捕虜にせず、もちろん殺しもせず、その後の行動は彼らの自由にした事。
    なんと言おうと、ユリウスカエサルは、偉大であり、この現代においても、見る事のない、偉大なる指導者であった。

    0
    2023年07月01日
  • ローマは一日にして成らず──ローマ人の物語[電子版]I

    Posted by ブクログ

    全く興味のなかったローマですが、今では大好きになりました。また歴史に興味を持つきっかけになりました。いつかローマの遺跡や芸術を見に旅に行きたいです。

    0
    2023年06月19日
  • マキアヴェッリ語録

    Posted by ブクログ

    面白かったです。いつの世も人間の性質には変わらないところがあるのだなと思いました。現代においても通用する内容が多い。

    「語録」という形態がとても読みやすかったです。

    0
    2023年05月06日
  • 誰が国家を殺すのか 日本人へⅤ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「レオナルド没後500年」と「夏のローマで思うこと」は批判精神あふれる文章で読んでいて共感できた。

    「女が三割ならば若者も三割」と「読んでくれている人々に」は、今の政治や社会のシステムに必要な提言であった。これを受けて、成田氏が提唱する政治家不要論をどう受け止めるかを知りたくなった。

    「アパティアという名の先進国病」は、民主党政権時代の日本もそうであっただろう。『十二国記』という小説になるが、才王が言った「責難は成事にあらず」というのと一緒の意味であろう。

    「発信力を早期に向上させるには?」では、情報面での日本の国力も低下している現状を語るエッセイ。経済の力を鑑みると妥当な扱いなのでは、

    0
    2023年05月04日
  • ユリウス・カエサル ルビコン以後──ローマ人の物語[電子版]V

    Posted by ブクログ

    カエサル編終幕!まさに激アツ、古代ローマが産んだ稀代の天才政治家にして天才司令官にして天才文学者。現代のリーダーが見習うべきマネジメント、戦略思考、グローバルコミュニケーションのエッセンスが山ほど詰まっていたなー。アントニウスとクレオパトラの物語も面白い。そしてここから始まるオクタヴィアヌス、アグリッパ、メチェナスによる帝政ローマ、そしてパクスロマーナ!次官もとても楽しみだ。

    0
    2023年05月02日
  • ハンニバル戦記──ローマ人の物語[電子版]II

    Posted by ブクログ

    題材が良いのもあるだろうが、とんでもなく面白い。史実に忠実で、なおかつ兵士の数や年月などの数字の情報が決して少なくないのに、ハンニバルやスキピオなどの名将達の息遣いまで聞こえてきそうな、臨場感のある文章に引き込まれた。

    0
    2023年04月17日
  • 十字軍物語 第四巻―十字軍の黄昏―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    「十字軍物語」の最終巻。大きくは第六次(皇帝フリードリヒ)、第七次(聖王ルイ)、アッコン攻防と進んでいき、ついに「十字軍」はその役目を終える。第一次から一貫して指揮系統一本化の困難に悩めされており、それは諸国参加型であるが故、あるいは海軍をイタリア諸都市に外注するが故と語られる点が印象に残った。昨今でもコンサルや非正規社員に頼りがち...というのはよくある話で中々に思うところがあった。

    0
    2023年04月06日
  • ローマは一日にして成らず──ローマ人の物語[電子版]I

    Posted by ブクログ

    めちゃくちゃ面白かった!
    高校の世界史ではただ長く存在していた国という程度の認識しかできなかったのが、急に『ローマ人』が鮮やかになった。
    作中で時間が前後しやや分かりづらいこともあるが、それは著者がローマに変革を迫った複数の事象やそれによる影響を一つ一つ細やかに解説しているためである。共通の出来事が出てくれば、「ああ、ちょっと前に触れたことと同時並行で起こってたのか」と合点がいく。
    次巻も読む。

    0
    2023年04月02日
  • 十字軍物語 第三巻―獅子心王リチャード―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    「華の」と称される第三次十字軍が舞台。登場人物も獅子心王リチャード、バリアーノ・イベリン、サラディン…と英雄達が並ぶ。ただし、戦記物的なエキサイティングな展開とはならない。英雄達をもってしても指揮系統の一本化に至らず、(特に十字軍側は)一貫した戦略を取れないからだ。読者としては爽快感がなく残念だが、それはそれで「現実なのだ」と思うと面白くも感じた。現代に生きる会社員として考えてみれば、「横串のPJ推進てマネジメントが難しいよね」というところか。英雄達をもってしても苦労したのだ、そう思うと何だか味わい深く感じた。

    0
    2023年03月19日