ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
カルタゴを滅亡させ、地中海の覇者となったローマ人。しかしローマには停滞と内乱の世紀が訪れる。敵は自らの内にあり――。護民官となって既得権階層の代表であった元老院と対決したティベリウスとガイウスのグラックス兄弟。国政改革に着手したガイウス・マリウスとルキウス・コルネリウス・スッラ。岐路を迎えるローマ帝国の行く末を案じた改革者たちの物語。 ※当電子版は単行本第III巻(新潮文庫第6、7巻)と同じ内容です。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
1~15件目 / 15件
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ
如何に先見の明がある人物でも、周囲の利害によっては潰されてしまうという、現実味のある巻。また、どんな英雄でも年を取ったり、嫉妬に狂ったりするとかつての栄光にそぐわない人物になってしまうという嫌に人間臭い部分が垣間見えた。 しかしそんな中でも上手に、ある種冷酷に『人』を使うことができる人が国を作って...続きを読むいけるのだな、とも感じた。正義感、先見性よりも強かさが重要。
前作のハンニバル戦記がめちゃめちゃ面白かっただけに、今回は盛り上がりには欠けるかなと。ローマの覇権が拡大された一方、国家として大きくなるとやはり内部に問題が巣食うのが世の常のようだ。ハンニバルの言った肉体の成長についていけない内臓疾患、というのは実に的確。 本作でも魅力的な偉人たちが登場。グラックス...続きを読む兄弟、マリウス、スッラ、ポンペイス。スッラの狡猾な人を食ったような描かれ方が印象的。元老院、市民、執政官の統治システムが少しずつ軋み始めてきているローマが、これからどのような歩みを進めるのか、次回も楽しみだ。
市民階級の拡大を途半ばに殺害されたグラックス兄弟。元老院の復権による共和制維持を目指すスッラと大衆の支持を基盤に政治を動かそうとする後継者達。民主制は独裁制に移行するということをきちんと押さえている塩野七海さんはさすが。マリウスとスッラによる報復の凄まじさには驚く。
この巻のもっとも印象的な人は、ルキウス・コルネリウス・スッラ。他人に何を言われようが気にせず、物事をやり遂げるところがすがすがしい。ただし、反対派を殺戮、財産の没収・競売に至る容赦のなさもある。「スッラの言動は、常に「ドス」が効いている」とあるがさもあらん。普通の人は他の人からよく思われたい。敵に容...続きを読む赦しないという態度を貫くことは並大抵ではできはしない。「私財を貯めこむことに、生涯無関心であった」ともあり。今の政治家と正反対!お金の使い方を現代人は学ぶべきでは。 また、高貴な生まれと裕福な環境人恵まれ、銀の匙をくわえて生まれてきたというグラックスの2人の兄弟。高貴でも裕福でもない人たちの権利を守ろうと命を落とす。人のために使命感を持って、命を賭して活動できる人はどれだけいるのだろうか。古代ローマの公共精神には正直感動する。日本の武士道精神に通じるところもあるのだろうか?
中学生で斜め読みした時はさっぱり面白くなく挫折したが、意識して政治のヒントを掴むために読んでいるからか、1~3巻の中で、いちばんおもしろかった。 どのような問題に突き当たり、誰がどのように考えて、どのように解決したのか? どんな人が世の為に奮闘してきたのか?
前2巻までのローマは敵の侵略を防ぐこともあれば、領土を手に入れるための侵略をしたりと、アグレッシブな若い国だった。が、ポエニ戦役を経て、当時の最強国となってしまったローマはもはや征服する土地が限られ、外敵よりも内部の調整に四苦八苦する。 そんな時代に登場したグラックス兄弟、マリウス、スッラ、ポンペ...続きを読むイウスらローマの指導者たちは内戦の片づけと政治体制の修正と、やや地味な仕事に明け暮れる。 どうにも盛り上がりどころのない、爽快感のない国になってしまったローマ。そんな中、個人で頑張っていたのが小国ポントスのミトリダテス王。大国ローマに何度も敗れては立ち上がる姿に「漢」を感じた。
まさに混迷。地中海の覇者となったのはいいけれど、方々に火種があり、イタリア内部にも火種がある。盛り上がりに欠けると言えば欠けるけれど、この後のユリウス・カエサルの長大物語の背景情報だと思って読む。確かにそうでもなければ、もう勝手にしたら、といいたくなるどうしようもない時代の物語。
第3巻は、紀元前146年カルタゴ滅亡から、紀元前60年ポンペイウスによるオリエント制圧完成、地中海をめぐる全地域がローマの覇権下に入るまで。 シリア・エルサレムがこの時期ローマの属州となり、ユダヤ・キリストの世界と結びついていく。 「いかなる超大国といえども、長期にわたって安泰であり続けることはで...続きを読むきない。国外には敵をもたなくなっても、国内に敵をもつようになる」 「多くの普通人は、自らの尊厳を、仕事をすることで維持していく。ゆえに、人間が人間らしく生きていくために必要な自分自身に対しての誇りは、福祉では絶対に回復できない」 「無知な大衆とは、政治上の目的でなされることでも、私利私欲に駆られてのことであると思い込むのが好きな人種である」 「人間とは、食べていけなくなるや必ず、食べていけそうに思える地に移動するものである。、これを古代では蛮族の侵入と呼び、現代ならば難民の発生という・・・民族の移動とは、多少なりとも暴力的にならざるをえない」 「すべての物事は、プラスとマイナスの両面を持つ。プラス面しか持たないシステムなど、神の技であっても存在しない。ゆえに改革とは、もともとマイナスであったから改革するのではなく、当初はプラスであっても時が経つにつれてマイナス面が目立ってきたことを改める行為なのだ」 「恵まれた階級以上に頑迷な旧守派と化す プアー・ホワイトは、いつの世にも存在する」 「戦争とは、それが続けられるに比例して、当初はいだいてもいなかった憎悪までが頭をもたげてくるものだ。・・・内戦が悲惨であるのは、目的が見えなくなってしまうからである」
ローマ人のことを語りながら出版された頃の現代日本人と対話している作品。歴史書の体裁をとった社会論になっている。
領土が拡がり、地中海での有力国家となったローマが、混迷する様子が描かれています。 本書でも、人間の愚かさをローマの歴史を通して知ることができます。 国を思い改革を進めるもの、既得権益を守るため、それを阻むもの争いが描かれています。 現代日本には、国を憂う人は沢山いるかと思いますが、政治家に見えないの...続きを読むは何故でしょうか。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
ローマ人の物語[電子版]
新刊情報をお知らせします。
塩野七生
フォロー機能について
「歴史・時代」無料一覧へ
「歴史・時代」ランキングの一覧へ
ルネサンスとは何であったのか―塩野七生ルネサンス著作集1―
文藝春秋2025年2月号
試し読み
愛の年代記
生き方の演習 : 若者たちへ
イタリア遺聞
イタリアからの手紙
絵で見る十字軍物語
男たちへ フツウの男をフツウでない男にするための54章
「塩野七生」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲勝者の混迷──ローマ人の物語[電子版]III ページトップヘ