最後の努力──ローマ人の物語[電子版]XIII

最後の努力──ローマ人の物語[電子版]XIII

小説・文芸
1,540円 (税込)

7pt

蛮族の侵入や政変が相次ぎ、未曾有の危機に陥った帝国に現れた2人の皇帝。ディオクレティアヌスは皇帝4人による領土の分割統治を実施し四頭政治を導入。跡を継いだコンスタンティヌスは、ローマ帝国に幅広く浸透していたキリスト教公認に踏み切った。しかし、帝国復権を目指した彼らの試みは、皮肉にも衰退を促す結果を生んでいく――。塩野版「ローマ帝国衰亡史」、いよいよ佳境に! ※当電子版は単行本第XIII巻(新潮文庫第35、36、37巻)と同じ内容です。

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ローマ人の物語[電子版] の一覧

1~15巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~15件目 / 15件
  • ローマは一日にして成らず──ローマ人の物語[電子版]I
    1,254円 (税込)
    知力ではギリシア人に劣り、体力ではケルトやゲルマン人に劣り、技術力ではエトルリア人に劣り、経済力ではカルタゴ人に劣るローマ人だけが、なぜ巨大な世界帝国を繁栄させることができたのか? ささやかな建国伝説から始まる一千年の興亡史がいま幕を開ける。もはや古典といっても過言ではない歴史大作シリーズの電子版が待望の配信開始! ※当電子版は単行本第I巻(新潮文庫第1、2巻)と同じ内容です。地図・年表なども含みます。
  • ハンニバル戦記──ローマ人の物語[電子版]II
    1,760円 (税込)
    紀元前3世紀後半、イタリア半島統一をなしとげ、興隆の途についたローマ人が初めて大きな危機に直面した。北アフリカの強国カルタゴとの直接対決。象を伴ってアルプスを越えた規格外の名将ハンニバルと、ローマの全権を託された若き執政官スキピオ。地中海の覇権を賭けたポエニ戦争はいかなる結末を迎えたのか――。 ※当電子版は単行本第II巻(新潮文庫第3、4、5巻)と同じ内容です。
  • 勝者の混迷──ローマ人の物語[電子版]III
    1,210円 (税込)
    カルタゴを滅亡させ、地中海の覇者となったローマ人。しかしローマには停滞と内乱の世紀が訪れる。敵は自らの内にあり――。護民官となって既得権階層の代表であった元老院と対決したティベリウスとガイウスのグラックス兄弟。国政改革に着手したガイウス・マリウスとルキウス・コルネリウス・スッラ。岐路を迎えるローマ帝国の行く末を案じた改革者たちの物語。 ※当電子版は単行本第III巻(新潮文庫第6、7巻)と同じ内容です。
  • ユリウス・カエサル ルビコン以前──ローマ人の物語[電子版]IV
    1,859円 (税込)
    前人未到の偉業と底知れぬ人間的魅力で、古代から現代まで人々を魅了してやまない英雄ユリウス・カエサル。ローマの共和政に幕を引き、偉大なる世界帝国への道筋をつけた天才はいかにして生まれ、長じたのか。ポンペイウス、クラッススとの三頭政治を経て執政官へ。さらなる野望を抱き、ガリアへと旅立つカエサルが見た夢とは何か。 ※当電子版は単行本第IV巻(新潮文庫第8、9、10巻)と同じ内容です。
  • ユリウス・カエサル ルビコン以後──ローマ人の物語[電子版]V
    1,903円 (税込)
    ガリアを制圧したカエサルは、軍の即時解散と帰国を命ずる元老院の最終勧告を突きつけられ、国賊と呼ばれるのを覚悟でルビコン河を渡った。その勢いのままかつての盟友ポンペイウスを制し、イタリア半島、ついで地中海のほぼ全域を掌握。迫りくる暗殺を予知したかのように、新秩序樹立のためにあらゆることを為しとげたカエサル。彼のみた帝政という理想――、その真の姿を描き出す意欲作。 ※当電子版は単行本第V巻(新潮文庫第11、12、13巻)と同じ内容です。
  • パクス・ロマーナ──ローマ人の物語[電子版]VI
    1,650円 (税込)
    志なかばに倒れたカエサルの跡を継いだオクタヴィアヌスは、共和政への復帰を宣言。元老院は感謝の印として「アウグストゥス」の尊称を贈ったが、彼の構造改革の真の意図は別のところにあった……。半世紀をかけて静かに帝政を完成させ、広大な版図に平和をもたらした初代皇帝の栄光と苦悩を、あますところなく描いたシリーズ最高傑作。 ※当電子版は単行本第VI巻(新潮文庫第14、15、16巻)と同じ内容です。
  • 悪名高き皇帝たち──ローマ人の物語[電子版]VII
    2,332円 (税込)
    広大な帝国の安全保障、千万の人々を養う食糧の確保、そして金融危機や大災害への対処。アウグストゥスから帝国を引き継いだ四人の皇帝は、その責務を果たせたのか。「恐るべき」と形容された第二代皇帝ティベリウス、愚政の限りを尽くし惨殺されたカリグラ。悪妻に翻弄され続けたクラウディウス。「国家の敵」と断罪されたネロ。悪名高き皇帝たちの治世の実態とはいかなるものだったのかが明かされる。 ※当電子版は単行本第VII巻(新潮文庫第17、18 、19、20巻)と同じ内容です。
  • 危機と克服──ローマ人の物語[電子版]VIII
    1,683円 (税込)
    紀元68年、ネロを最後に神君アウグストゥスの血統が絶え、ローマは大混乱に陥った。1年あまりのうちに3人の軍人が帝位に就くも、次々に殺されるか、失脚した。血で血を洗う内乱が繰り広げられるローマ帝国。これが同じローマ人なのか? 未曾有の危機からローマを救い、さらなる繁栄へと向かわせたのは、出自にも輝ける才能にも恵まれなかったヴェスパシアヌスとその息子たちだった。危機を糧として発展を続けるローマ帝国の神髄が描かれた一書。 ※当電子版は単行本第VIII巻(新潮文庫第21、22、23巻)と同じ内容です。
  • 賢帝の世紀──ローマ人の物語[電子版]IX
    1,716円 (税込)
    紀元2世紀初頭、ダキアとメソポタミアを併合して帝国の版図を最大にした初の属州出身皇帝トライアヌス。帝国各地をくまなく視察巡行し、統治システムの再構築に励んだハドリアヌス。穏やかな人柄ながら見事に帝国を治めたアントニヌス・ピウス。世にいう五賢帝の中でも、傑出した3人の業績を浮彫りにし、なぜ彼らの時代が「まれなる幸福な時代」たりえたのか検証する。 ※当電子版は単行本第IX巻(新潮文庫第24、25、26巻)と同じ内容です。
  • すべての道はローマに通ず──ローマ人の物語[電子版]X
    1,386円 (税込)
    歴史上比類なき一大強国を築き上げ、数百年以上にわたり、維持・発展させたローマ帝国。その統治の基礎はどこにあったのか。帝国をすみずみまで繋いだ街道、橋、水道などのハードなインフラ、そして医療、教育などソフトなインフラまで、「インフラの父」と呼ばれたローマ人の最大の強みを解明したシリーズ番外編。 ※当電子版は単行本第X巻(新潮文庫第27、28巻)と同じ内容です。
  • 終わりの始まり──ローマ人の物語[電子版]XI
    1,771円 (税込)
    広大な版図を誇り、平和と安定を享受した五賢帝時代。その掉尾を飾り、「哲人皇帝」としても名高いマルクス・アウレリウスの治世は、配慮と協調を尊んだことで、後世からも高い評価を得てきた。しかし、その彼の時代に、ローマ帝国衰亡への序曲が始まっていたのだとしたら……? 現代にも通じる鋭い洞察に裏打ちされた、一級の指導者論。 ※当電子版は単行本第XI巻(新潮文庫第29、30、31巻)と同じ内容です。
  • 迷走する帝国──ローマ人の物語[電子版]XII
    1,617円 (税込)
    紀元3世紀、もはやローマは幾多の危機を乗り越え発展しつづける「栄光の覇者」ではなくなっていた。経済は低迷し、蛮族の侵入が相次ぐ中、皇帝捕囚という未曾有の国難にも見舞われる。皇帝たちの懸命の努力とは裏腹に、帝国は衰退の階段を着実に下り始め、キリスト教の台頭が始まる……。「危機の三世紀」、その現実を描き尽くした力作。 ※当電子版は単行本第XII巻(新潮文庫第32、33、34巻)と同じ内容です。
  • 最後の努力──ローマ人の物語[電子版]XIII
    1,540円 (税込)
    蛮族の侵入や政変が相次ぎ、未曾有の危機に陥った帝国に現れた2人の皇帝。ディオクレティアヌスは皇帝4人による領土の分割統治を実施し四頭政治を導入。跡を継いだコンスタンティヌスは、ローマ帝国に幅広く浸透していたキリスト教公認に踏み切った。しかし、帝国復権を目指した彼らの試みは、皮肉にも衰退を促す結果を生んでいく――。塩野版「ローマ帝国衰亡史」、いよいよ佳境に! ※当電子版は単行本第XIII巻(新潮文庫第35、36、37巻)と同じ内容です。
  • キリストの勝利──ローマ人の物語[電子版]XIV
    1,617円 (税込)
    キリスト教を公認した「大帝」コンスタンティヌスの死後、その親族を襲ったのは血なまぐさい粛清であった。生き残ったコンスタンティヌスの甥ユリアヌスは、多神教の価値観に基づく寛容の精神とローマ的伝統の復活を目指した。だが、その治世は短命に終わり、キリスト教は遂にローマ帝国の国教の座を占めるに至るのだった……。西洋人とは異なる視点で激動の時代を描く必読の巻。 ※当電子版は単行本第XIV巻(新潮文庫第38、39、40巻)と同じ内容です。
  • ローマ世界の終焉──ローマ人の物語[電子版]XV
    2,079円 (税込)
    教科書によれば、紀元476年に西ローマ帝国は滅亡し、一方で東ローマ帝国は1453年まで続いたとされている。しかし、地中海世界全体に高度な文明をもたらした空前絶後の大帝国は、本当にそのような「瞬間」に滅びたのか? 古代ローマ1300年の興亡を描き切ったアジア発、前人未到の偉業がここに完結。「永遠の都」よ、さらば。 ※当電子版は単行本第XV巻(新潮文庫第41、42、43巻)と同じ内容です。

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最後の努力──ローマ人の物語[電子版]XIII のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    ローマが「ローマ」でなくなっていく…
    という帯の文章がぴったりな内容だった。
    元老院の地位はいよいよ落ちぶれ、税制は変わり果て、首都も変わり、キリスト教が台頭しはじめる。
    コンスタンティヌスによる帝国の延命は、暗黒の中世を呼び込む。

    0
    2024年03月04日

    Posted by ブクログ

    研究者によっては、この本で描かれた時代でローマ帝国は終焉を迎えたという人もいるそうな。「ローマが『ローマ』でなくなっていく―」と、帯にも書かれているな。国家の最大の責務とは、防衛だ。その防衛が守れなくなってきて、ローマ帝国は危機を迎える。帝国再建のため、ディオクレティアヌスは二頭政、四頭政と帝国を分割して統治することで、なんとか再建しようとする。一時は果たせたものの、その過程でローマはどんどん変質していくんだね。

    「いかに悪い結果につながったとされる事例でも、それがはじめられた当時にまで遡れば、善き意志から発していたのであった。」というユリウス・カエサルの言葉がエピグラフとして巻頭を飾っている。本書を読み進むにつれて、この言葉の含蓄が増していくような気がしたなぁ。

     さらにいえば、どれだけ小なりといっても、組織、チームに責任のある立場としては、問題に対する解決は、あとでどんな結果につながるかは覚悟しておけ、ということを考えさせられる。先の先なんて、そうそう読めないんだけどさ。

     ディオクレティアヌスの後、コンスタンティヌスによってローマはキリスト教の帝国へと変質していく。コンスタンティヌスがなぜそれほどまでにキリスト教に肩入れしたか。その解説は、圧巻ともいえる説得力があったよね。そういう話だったのか。

     もちろん、信仰があったのかもしれないけど、政治家として考えるなら、それだけで行動するとは考えづらい。ローマは元来、世襲ということに身構える民族性をもっていた。そのため、帝国とはいえ、皇帝は必ずしも世襲ではなく、市民によって選出されたという体裁をとる。コンスタンティヌスより前、ディオクレティアヌス以前にさかのぼれば、皇帝といわれたといってもどちらかといえば、元首であった。しかし、元首は市民からの不信が強くなると、市民によってすげかえられてしまう。古代のこと、それは殺害という形をとることが圧倒的に多かったのだ。それがローマ帝国末期の衰退の原因でもあった。

     であれば、簡単に首をすげかえられなくすればいい。つまり皇帝は市民によって権威づけられるのではなく、もっと上の存在、つまり一神教の神をその力の源泉とすればよいのである、と。

     俺自身、ボーン・クリスチャンで子ども頃からキリスト教に接しているけどさぁ。宗教に対して、これまでそういう見方をしたことはなかったなぁ。

     知的に興奮したね。

    0
    2022年11月20日

    Posted by ブクログ

    ローマ帝国再建を目指した二人の皇帝ディオクレティアヌスとコンスタンティヌスが主人公。前者は帝国を分担して守ることで蛮族の侵入から守ることを目指し、後者は新都の建設、そしてキリスト教の公認という方向転換で帝国の再建を目指した。確かに、これらのことによってローマ帝国の延命には成功したと言えよう。しかし、その代償にローマ帝国はかつての姿とは別物になってしまう。軍や官僚の肥大が増税に繋がり、一神教のキリスト教を公認することで、多神教の世界が失われ、そして寛容の精神も失われていくのであった。

    0
    2017年12月11日

    Posted by ブクログ

    ついにキリスト教が王の存在意義を権威付けるところにきた。これでローマ帝国は変質した。そしてこれがヨーロッパとキリスト教の関係を決めた。そういうことだったのかと腑に落ちる。しかし思えば遠くへ来たものだ、と振り返って思う。

    0
    2009年12月28日

    Posted by ブクログ

    紀元284年、ディオクレティアヌス帝の即位から、紀元337年、コンスタンティヌス帝の死まで。

    いよいよキリスト教が迫害から公認へ、「ミラノ勅令」から「ニケーア公会議」へ。

    「利益の社会還元・・・富裕層には公共心に訴えるだけでなく、虚栄心にも訴える、人間は形に遺るとなれば、より一層やる気を起こすものなのである」
    「一神教・・・権力でも権威でも、それが多くの人や神に分与される状態では絶対的な存在ではなくなる」
    「マクセンティウス、コンスタンティヌスに敗北。敗北とは何であるかを考えさせる、昨日までの皇帝が暴君に一変する」
    「紀元313年ミラノ勅令、キリスト教がローマ皇帝によって公認された」
    「小数派のキリスト教徒が多数派の多神教ローマ人を変革、コンスタンティヌスハ需要とは自然に生まれてくるものとは限らず、喚起することによっても生まれてくるものであることを知っていた戦略家であった」
    「宗教を大義名分に使えなければ争いは人間同士のことになり、単なる利害の衝突にすぎなくなる。宗教を旗印にすると、問題は常に複雑にある」
    「コンスタンティヌスによる皇帝資産のキリスト教会への寄贈行為、宗教組織にとっての資産の重要な役割の認識」
    「信仰よりも利益で入信する者が多かった、食べていくためにキリスト教に改宗する人々は多かった」
    「ニケーア公会議・・・神とその子イエスは同位か、それとも同位ではないか、三位一体説・・神とその子イエスと聖霊は同位であるがゆえに、一体でもある」
    「つまりは支配の道具・・・王政・共和制・帝政と政体を変移、権力者に権力の行使を託すのが、人間である限り、権力者から権力を取り上げる権利も人間にあり続けることになる。決める権利は、可知である人間にはなく、不可知である唯一神、一神教の神キリスト教の神とした」
    「パウロ、キリスト教をユダヤ人の民族宗教から世界宗教へ、神以外には何であろうと他に権威を認めないが、現実世界の権威も神の指示があっての権威、ゆえに現世の権威に従うことはその上の君臨する至高の神に従うことになるのである」
    「神意を伝える司教たちを味方に懐柔、優遇策・司法権」
    「キリスト教は、利益を介在させることによって、少数はより短い期間で多数になっていった」

    0
    2009年10月07日

    Posted by ブクログ

    読書感想|ローマ人の物語13 最後の努力

    塩野七海のライフワークとも言える15年をかけたローマ人の物シリーズの13巻が本作「最後の努力」になる。取り上げるのは、研究者によってはローマ帝国の最後の皇帝とも言われるディオクレティアヌス帝と、滅亡までの最後の100年を持ち堪えた最後の帝国を作り上げたコンスタンティヌス1世だ。

    五賢帝の統治が終わった「終わりの始まり」から明らかだったが、興隆期のローマhを描くときには、とても楽しげだった塩野七海の筆もこの巻ではすっかり変わってしまっている。もともとローマ人を描くために始めた作品であるこのシリーズにおいては、本来であれば、ローマが歴史的に滅亡するまでを淡々と同じペースで書くことを期待されていただろう。しかし、それはあまりにも感情豊かであある塩野七生にはできないことだったのに違いない。

    本書を貫くトーンを一言で言えば諦念だ。
確かに入れ物としてはローマ帝国であったこの時代。彼女が書くことを好きでやまない男たちはすでにローマ人的ではなくなっている。
    ディオクレティアヌスは確かに帝国を維持することには成功したが、国家支配層はすでに軍人と官僚で完全に別れてしまい、そして内戦の後にその後を継いだコンスタンティヌスはキリスト教を公認することによって、ローマを全く違う国家と変貌させることに成功する。

    考えてみれば、西のローマ帝国に対して東に存在する中華王朝というのは、先制君主を頂点とする皇帝制を採用した国家を何度も作ってきた。
そのアジアにいる自分たち日本人にとっては、本来は強大な権力者を頂点とした国家形態こそが馴染み深い。しかしながら、ここまでローマ人の物語を読んできた読者であれば、コンスタンティヌスの改革を見て、疑問を持たずに人はいないのではないだろうか。
    その疑問とは「なぜ彼はこんなにも個人のための帝国を作り変えようとしたのか」だ。

    残念ながら、その答えは歴史の中にはなく、当然本書の中にも記載されていない。
    レス・プブリカと呼ばれる共同体だったローマは、この時代において完全にコンスタンティヌス=皇帝を頂点とする専制君主国家に置き換えられる。これが歴史の要請だったのか、あるいは個人の強烈な意思によるものなのかは、わからないが、やがて時代は暗黒の中世へと近づいていく。

    残りの2巻、この諦念に満ちた物語を読むのは辛いと思いつつも、ここまで来たら最後まで読まなければならないという気持ちで、次の巻へ向かうのだった。

    0
    2026年09月21日

    Posted by ブクログ

    ローマ人のことを素晴らしいと思っていたのだけど、この巻だと、その素晴らしい点がなくなっていくようで残念。

    0
    2022年11月01日

    Posted by ブクログ

    ローマ人の物語は、塩野ファンのみならず、どなたにもお勧めしたいシリーズ。滅亡への下り坂を一気に転げ落ちてゆくローマ。これを何とかして食い止めようとするヒーロー。だが、この時期のローマは、カエサルをもってしても時期すでに遅し。

    0
    2018年10月23日

    Posted by ブクログ

    いよいよローマ帝国も最終章に入ってきた。

    ローマ史の研究者の中でもコンスタンティヌスの時代になって、もはやローマではないと筆を置く人がいると筆者は述べている。
    しかしながら、このシリーズは「ローマ人の物語」であって「ローマ帝国の物語」ではないと筆者の考えを構築しようとするのだが、
    やはり、こころ無しか筆者の文章にも以前のような力強さがなくなっている。

    ローマ皇帝というと、素人の記憶では(学校で習った程度)やはり、ネロ、カエサル(シーザー:皇帝ではないが)、コンスタンティヌス、おまけでアウグストゥス(虫プロの映画から)が浮かぶ。
    この中でコンスタンティヌスについては、ハリウッドの影響でローマ皇帝、ローマ帝国のシンボル的なものと捉えていたが「ローマ人の物語」を読んでまったく反対であることがわかった。

    0
    2018年10月22日

    Posted by ブクログ

    歴史を俯瞰することは、岡目八目冷静に色々な見解を戦わせることができるが、実際に生き、そしてその時々に最善(その基準が公なのか私的なのかは別として)を期して判断し、多くのものが追従して実際の事実として積み重ねられたものは、ある種馬鹿げたフィクションのようでもある。この世界で一人の人間があくせく最善を期することの虚しさがローマ帝国という壮大なものであればある程際立ってしまうような気がする。しかし、それでも私達は私達の今、現実を生きなければならないのだ。

    0
    2013年04月15日

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