逆襲される文明 日本人へIV

逆襲される文明 日本人へIV

968円 (税込)

4pt

騒然とした日々の出来事から、普遍の教訓を抜き出す珠玉のエッセイ集。

「イスラム国」が引き起こした戦争とテロが世界を震撼させる一方で、EUは揺らぎつづけ、ついにイギリスが離脱。その間も難民の流入は止まることがない。アメリカではトランプ大統領が誕生し、その発言が物議をかもす。そして日本はいまだ不況から抜け出せず……まるでローマ帝国の滅亡を思わせる激動の時代に、私たちは生きている。

古代ギリシア、ローマ帝国、ルネサンス時代の歴史との対話を、およそ半世紀にわたってつづけてきた著者は、移りゆく日々の情勢を扱いながら、そこから歴史の教訓を抜き出す。

「宗教は、人間が自信を失った時代に肥大化する」
「民主政が危機に陥るのは、独裁者が台頭してきたからではない。民主主義そのものに内包されていた欠陥が、表面に出てきたときなのである」
「歴史を経ることで人間は進歩するとは思っていない」

世界情勢だけではなく、祖国日本への愛にあふれた提言や、先達として後輩女性への率直なアドバイスもつづられる。
月刊「文藝春秋」で好評連載中の「日本人へ」をまとめた第4弾!

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逆襲される文明 日本人へIV のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    国内の情報にどっぷり浸かって狭まった視野を広げてくれる一冊。
    2017年までの時事問題を扱っているが、古さは感じない。やはり賢者は歴史から学ぶのだと痛感!
    ぜひ多くの人に読んでほしい。

    0
    2023年03月15日

    Posted by ブクログ

    塩野七生の「日本人へ」の第4段

    トランプ登場による、世界の混乱と、彼女自身もこたえようがない難問である「難民」を問う。
    国家のリストラである難民については、リストラしない国が成功することを、最終的にのべている。
    そして、なぜこうも簡単なことを、学会もマスコミもと指摘しないのだろう。と疑問をあげて、

    0
    2021年10月03日

    Posted by ブクログ

    文藝春秋に2013年から2017年に掲載された塩野七生先生のエッセイ。気軽な文体のなかに、たまに鋭い名言が隠れているのが良きです。この世代の女性は気骨がありますよね。それでいてユーモアたっぷりで。憧れます。という事で、人生の道半ば女性の私にとっては、塩野七生先生は、理想の人生の大先輩です。

    すいま

    0
    2025年06月28日

    Posted by ブクログ

    "ローマ人の物語"で有名な塩野七生のエッセー集。政治・社会問題から女性論・天皇陛下や日本人への想いまで、歴史知識に裏打ちされた現実主義的で冷徹な視線で話を進める。もちろんそれだけでなく、"尖閣にガンダムやゴジラを"というウィットにとんだ提言もあり、また、日本を

    0
    2023年02月02日

    Posted by ブクログ

    著者の『日本人へ』も、4冊目。
    本書は、文芸春秋2013年11月から17年9月号まで掲載したものをまとめたものらしい。相変わらず、快刀乱麻のごとき筆の運びに、読むたびに爽快感を覚える。
    著者専門の、ローマ帝国の民主政を論じたかと思えば、国内に転じ、安倍首相さらに女の政治家たちにも一言。
    「政治権力と

    0
    2018年01月04日

    Posted by ブクログ

    文藝春秋での数年前から最近までの連載をまとめたものです。

    今まさにタイムリーな話題と、普段インターネットでニュースを読むだけでは知らなかったEU諸国の政治状況など、
    興味深く読みました。

    ローマの女性市長のくだりは、豊洲のことを彷彿とさせました。
    女性首長には活躍していただきたいですが、現状を見

    0
    2018年01月03日

    Posted by ブクログ

    政治とか、歴史を絡めた現代の分析について語った本、というのか。それが面白いのは、そこから自分自身の身の回りを考える刺激になるからだろう。

    イタリアのレンツィを塩野氏が評価し、期待していたところを読んだ後、ネットで検索し、その後どうなったのかは知っていた。読み進めていく中で、塩野氏自身のがっかりした

    0
    2017年11月12日

    Posted by ブクログ

    2013-2017年に文藝春秋の連載。エッセイ連載、ということもあるので、記載されている時事は少し昔?を感じさせるけれど、それは逆にほんの少し前だからかも。もっと時間がたてば逆に新鮮に読むことができるかもしれない。おそらくは(残念なことに)このエッセイから学べることは10年後も、なるほど、と思わせる

    0
    2017年10月11日

    Posted by ブクログ

     塩野さんが文藝春秋に連載されている「日本人へ」をまとめた4冊目の作品です。「ギリシア人の物語」を執筆されているときのエッセイということもあり,タイトルの「逆襲される文明」に当てはまる内容が多くあったように思います。
     民主主義を代表とする至近の価値観が現在,そして今後も通用するのか,そして今の価値

    0
    2017年10月01日

    Posted by ブクログ

    久々の新刊は、塩野氏のクールなプロフィールがグラビアとなったカバー大の帯をつけて登場した。
    一国の存亡を見つめる大作をいくつも世に送り出しつつ、男女の機微にもするりと入り込む、よくありがちな、仕事一本やりではないところが格好いい人の姿である。


    今回は、各国の政治家に対する言及が多い、となると、塩

    0
    2018年01月25日

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