塩野七生のレビュー一覧
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ネタバレ塩野七生先生のエッセイ集がところどころに入っている短編集。前の作品についての言及や、今日の日本についてや主義・主張について、一言述べているような章もあり、読み応えがあった。とくに面白かったのは、以下の3つ。
昔から争いの絶えないイェルサレムの問題だが、解決を図ろうとしていたトップが妥協した、という事実やその協定がしごく普通かつまともなものがなされていたものというのが面白い事実だった。ただ、その協定も、教皇や他の君主によって破棄されてしまったのは、とっても残念な結果である。
また、歴史を研究するのと、歴史を描くというものの違いを書いている節も、すごくためになり、面白かった。歴史が、それ -
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いよいよカエサルの登場である。
名前を知らない人はいないくらい有名であるが、実際、どんな性格でどのような戦略を立て、どのような政治を行ったのか、私はまったくしらなかった。
この第四巻は、カエサルの幼年期からガリア戦役までが詳細に描かれている。
なんといっても驚かされるのがガリア戦記である。
カエサルの戦術が見事に描かれている。これが紀元前1世紀の者の著作とは・・・
そしてガリア戦役での彼の戦術も、ただ突進するだけのものとは全く異なり、相手の心理、行動をよく見極めての戦術であり、読み進めていてもドキドキしてしまう。
ライン河に橋を架けたという史実も、私の想像を超えていた。
現代でもそ -
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『ローマ人の物語』で古代ローマを描き切った塩野七生さんのデビュー作、
後書に1969年とありますからもう40年以上も昔の一冊ですが、決して古臭さはありません。
"デビュー作にはすべてがつまっている"とはよく言ったもので、
史料に溺れることなく、人の営みとそこから出てくる"歴史"を魅力的に描き出しています。
- 女を書くことは、結果として歴史の真実に迫ることになる。
イザベッラ・デステ:夢もなく、怖れもなく
ルクレツィア・ボルジア:皇帝か、無か
カテリーナ・スフォルツァ:イタリアの女傑
カテリーナ・コルネール:まずはヴェネツィア人、その次に -
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前作である同タイトル「リーダー編」と同様、なるほどと思えるところはたくさんあったけど同じく要約できないので、特に気になったポイントを羅列。これほど横着した書評もないもんだ。
「(靖国神社参拝や戦争に関する展示をそれぞれの視点から見ていくことで)これをつづけていると、人間への見方が暖かくなる。ムキになるのも人間の特色の一つなのだと考えるようになる。そして、言うまでもないことだが、双方でちがう言い分を聴いて比較する作業に慣れてくると、それらの合い間に自然に浮かび上がってくる真相も見えてくるようになるから面白い」
「史料は整理しないんです。仕事のほうを整理しちゃったので」
「選挙で選ばれたわけでも -
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芯が一本通ってる人の論って、やっぱり読みやすい。あんまり丸々書き写すのもマズいとは思いつつ、このレベルの本を要約できる能もないので、背景が分からないと真意が伝わらないかもしれないとは思いつつ、琴線に触れたところを抜き書きしてみます。少しでも気になるところがあったら、手に取る価値はある。
「意思を持続させるに必要なエネルギーの中で、最も燃料効率の高いのが私利私欲」
「日本人も外国人と同じ言行をすべきだと言っているのではない。相手がどう考えどう出てくるかを知って勝負に臨むのは、ゲームに参加したければ最低限の条件であると言いたいだけ」
「危機の時代は、指導者が頻繁に変わる。首をすげ代えれば、危機も