塩野七生のレビュー一覧
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チェーザレかっこいい!1500年前後ってことは、織田信長より半世紀ぐらい先輩か。
地続きのヨーロッパ、イタリアの外には強国フランススペイン神聖ローマ帝国。列強の勢力争いに煽られ巻き込まれながら、ローマ法王の御旗をかかげて武力による実効支配を強めたりと、めっちゃ戦国時代。
領主、僭主はどいつもこいつも信用できず現金主義だし、敵と味方がすぐ入れ替わったり影響及ぼしあったり陰謀が入り混じったりしてカオス。
日本で言うなら国盗り物語のようでおもろい。
イタリアの歴史をあまり知らない状態で読んだため、地名と人名がまあ入り混じって大変だったが、地図とにらめっこしながらロマーニャの小さな街を次々攻略して -
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タイトルの通り、コンスタンティノープル(現イスタンブール)の陥落をとてもわかりやすく詳細に書かれている良書の作品。
1000年以上続いた東ローマ帝国の滅亡で地中海は西洋からトルコが支配もあるが大砲を大胆に使用する事で戦争のやり方、城壁の作り方などあらゆる物が大きく動いた時代の転換期であった。
陥落したのは15世紀だが14世紀にも周りの都市が次々と陥落して危機的状況があった。そのトルコ軍の勢いを消しとめた軍勢が東からのモンゴル軍だったという事で上には上があると感心した。
本書はコンスタンティノープル攻撃前の両者の駆け引きも書かれており、圧倒的軍事力の差の中での話し合いは無意味であるという教 -
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【感想要約】
攻防戦を群像劇として描くことで歴史の臨場感が際立ち、単なる軍事的事件ではなく西欧人の精神的支柱であったローマの伝統喪失としての意味を実感させられた。コンスタンティノープルの陥落は西欧人にとって後の時代意識にも影響を与えた精神的転換点だったと考える。
【内容】
オスマン帝国によるコンスタンティノープル侵攻の攻防を双方の視点から描く。コンスタンティノープル侵攻前の双方の準備から陸海での攻防戦、そして陥落とその後の人々の動向を、単なる戦史としてでなく人間群像劇として叙述している。
15世紀半ば、ビザンツ帝国は東西教会の合同を巡る内部対立や長期にわたる「滅亡の危機」に晒され続けたことに -
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ネタバレ小説ですが、歴史書を読破したような濃密な体験でした。敵だか味方だかナポリだかミラノだかこんがらがりつつ(あほ)次の展開が気になって、どんどん読み進めてしまった。チェーザレとレオナルドダヴィンチの共通点について触れた一節が、とても印象に残りました。
『彼らは、自己の感覚に合わないものは、そして自己が必要としないものは絶対に受け入れない。この自己を絶対視する精神は、完全な自由に通ずる。宗教からも、倫理道徳からも、彼らは自由である。ただ、窮極的にはニヒリズムに通ずるこの精神を、その極限で維持し、しかも、積極的に生きていくためには、強烈な意志の力を持たねばならない。二人にはそれがあった。』
チェー -
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第三次のサラディンとリチャードの清々しい戦いが印象的だったため、第四次および第五次のお粗末さに落胆を感じた。3次はヴェネチア元首のダンドロのもとザーラを攻め、ビザンチン帝国を滅ぼす。宗派は違えど同じキリスト教を攻めてラテン帝国を樹立。まさにヴェネチアの飛躍のための十字軍だった。5次は現地軍だけの十字軍で、老年のフランス人ブリエンヌが誰も候補がいない中イェルサレム王に担ぎ出され、原理主義に凝り固まった法王代理ペラーヨと言い争いを繰り返す、まったくまとまりの無い情けない十字軍となった。
いかに第三次がイスラムにもキリスト教にも、戦争とはいえ清々しいものであったかを実感させられた。 -
Posted by ブクログ
躍動感あふれて息つく暇を与えない第一次十字軍に比べて、愚鈍で見るものがない第二次十字軍。逆にイスラム側にゼンキ、ヌラディン、そしてサラディンという優秀な指導者が現れ形勢逆転。イスラムが呼ぶところのフランク人には人材不足が否めないが、そんな中、癩病で短い命と知りながら、前線に立ち続けたボードワン4世と、彼を支え続けて最後までイェルサレムの防御として戦ったバリアーノ・イベリンのカッコよさが際立っていた。こういう潔い悲劇のヒーローに、大衆は心打たれるんだよな。
ちなみに英雄サラディンは、現在、差別をうけているクルド人だったが、塩野七生さんも今のイスラム教徒は、それを知っているのだろうかと疑問を投げか -
Posted by ブクログ
これまでの2冊に比べると本が薄い。覚えておくべき新出の人物もいないような気がする。歴史は発生して繁栄して衰退して滅亡してがoneセットである。長く続いた影響力のある国家ほど、盛衰がわかりやすいから、研究もしやすいだろうし。この3巻ははっきり言って辛いものがあった。英雄のいない時代の話。
『十字軍物語』シリーズでは、次数が後になるほど目的も履き違えた尻すぼみの感に堪えないところがあったが、ギリシア世界は違う。これからアレクサンダー大王が出てくるのだ。アレクサンドロス三世とは、もう次巻読まずにいうけれど、華々しさの結晶だろう。もう今から楽しみでしょーがない。
父王フィリッポスの築き上げてきたも