塩野七生のレビュー一覧

  • 日本人へ リーダー篇

    Posted by ブクログ

    おそらく塩野七生さんが文藝春秋にて執筆されたコラム投稿の集まりだと思われる本。時期は2006年前後。日本では小泉政権の郵政民営化討論時、またアメリカのブッシュがイラク戦争を仕掛けた時期である。今から読むとちょっとした近代史であるが今読むと七瀬さんの見解が何ともしっくりくる。時間がたっても納得できる見解を持てることは素晴らしいなと感じた。コラム投稿だけに5000時程度で簡潔に分かりやすい主張が述べてあるのも良い。

    0
    2014年07月24日
  • ローマ世界の終焉──ローマ人の物語[電子版]XV

    Posted by ブクログ

    ローマの最後
    学生時代にピレンヌテーゼの講義を聞いていただのローマの最後はどうなのかずっと興味がありました
    長い15冊でした
    「また『ローマ人』読んでる」と言っていた子供たちも大きくなってしまいました。

    0
    2014年02月08日
  • マキアヴェッリ語録

    Posted by ブクログ

    【君主篇】
    34:側近に誰を選ぶかは、君主にとって軽々しく考えてよいことではまったくない。君主が思慮深いかそうでないかによって、優れた人材が登用されることになったり、無能な側近に囲まれることになったりするからである。したがって、側近にどのような人を選ぶかは、君主としての能力を測る格好な材料になる。

    【人間篇】
    51:誰だって、誤りを犯したいと望んで、誤りを犯すわけではない。ただ、晴天の日に、翌日は雨が降るとは考えないだけである。

    57: 天国へ行くのに最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである。

    19の時に、大好きな陸将が教えてくれた本。食事をしながらいろんな話をしてくれてた時が

    0
    2014年02月27日
  • 日本人へ 危機からの脱出篇

    Posted by ブクログ

    塩野さんの3冊目。 今も文芸春秋で連載中。 この人の言うことは海外から見た日本なので、非常に客観的で日本の中の日本人ではわからない事をばんばん言っていることが非常に良い。自分にも当てはまることも多々有り、非常に考えさせられる。 母国語とはではやはり考えは日本人は日本語でしか考えがまとまらない、英語で会社の中はあり得ないなど結構痛快で有る。
    震災後の日本についての対応が非常に歯がゆいだろうな。
    権力の考え方も確かにおっしゃるとおり。 それを言うと今の安倍さんは権力者だけどリーダーなんか??今回の法案もなぜ今?と言うことでちょっと悪っぽいが。読んでみると非常に良いです。お勧め。

    0
    2013年12月08日
  • ローマは一日にして成らず──ローマ人の物語[電子版]I

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【後編3 歴史的同時性の時代】
     同時性における復帰摂理延長時代の「ローマ帝国迫害時代」。メシヤ降臨準備時代部分にも関わる。キリスト教史をローマ帝国抜きで語ることは出来ない。はじめはキリスト教徒に対する迫害者として、のちは保護者として。コルプスクリスティアヌムという言葉は覚えておくべき。ヨーロッパ共同体の根っこにある3つの精神のことである。ギリシャの哲学、ユダヤの宗教、ローマの法。この三つの現実的精神的要素が共同体の中に根付き、世界史の中心ヨーロッパが築き上げられていく。
     ローマ帝国の歴史を学ぶにはいろいろとあるが、ここでは現代的に著名な「ローマ人の物語」を取り上げたい。塩野七生の著である。

    0
    2013年12月24日
  • ローマ亡き後の地中海世界(上)

    Posted by ブクログ

    ローマ帝国の崩壊後の混沌とした地中海沿岸世界(ここでは主にイタリア)と、北アフリカに勢力を伸ばしたイスラム教との関係を軸に中世前半のキリスト教とイスラム教の関係を明らかにしてゆく。
    上巻は西ローマ帝国崩壊後に未だに東ローマ帝国支配下にあった南イタリアとシチリアに、北アフリカのサラセン人がイスラム教の聖戦という名目で海賊行為を拡大して言った様子が描かれる。海賊といっても、金品略奪だけでなく、殺戮と住民の拉致を行い、拉致したキリスト教徒を北アフリカの海賊立国都市で奴隷として使っていたことや、それを首長(アミール)が容認していて国家としての事業であったこと、それに対して、領地を守るべきビザンチン帝国

    0
    2013年10月07日
  • ルネサンスとは何であったのか―塩野七生ルネサンス著作集1―

    Posted by ブクログ

    ルネサンスとは、ローマカトリック教会の呪縛からの解放、精神運動!聖フランチェスコやフリードリヒ2世から始まるルネサンス論、必見です!

    0
    2013年10月03日
  • 海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年(上)―塩野七生ルネサンス著作集4―

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ヴェネツィアを旅してみて、なぜこのような住むのに不便な地を選び、そこに都市を築いたのかということが不思議でした。ヴェネツィアの過去の栄光を見ただけに特にそれを感じたものです。その謎から本は始まります。1500年前のヴェネツィア建設。その立地故にむしろ、海の都(水の都ではなく!)として発展せざるを得なかった歴史は日本、英国などが貿易立国を目指さざるを得なかった背景と同じであり、面白いですね。後半はライバル・ジェノヴァとの死闘120年。ジェノヴァとの国民性の違いを通しても、ヴェネツィアがいかに独裁制を廃し、民主主義を貫こうとしていたか、またローマ法王からも自主独立を実現し、ビザンチン、イスラム文化

    0
    2013年08月24日
  • 日本人へ リーダー篇

    購入済み

    これは原則の話

    小泉首相の時代のエッセイを10年後に読むことになります 自民党が下野し民主党が崩壊しまた自民党が勢いを取り戻す時代にもヒントになることが多く書かれています 国際関係がきな臭い今だからこそ歴史という人類の知恵に触れるのは有意義ではないでしょうか?

    0
    2013年08月15日
  • 絵で見る十字軍物語

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    塩野七生の十字軍シリーズの序章。
    19世紀の歴史作家フランソワ・ミショーの文章に、版画家ギュスターヴ・ドレが描いた十字軍の挿絵を集めた版画集。
    ただし本書の解説文はミショーではなく、塩野七生。
    塩野七生が『ローマ人の物語』シリーズ、次いで『ローマ亡き後の地中海世界』に次いで描く『十字軍物語』シリーズの序章。
    そのため序文には、作者による『十字軍物語』全体の構成が説明されています。
    これまでにも『神曲』や『失楽園』の挿絵を描いてきたドレの版画により、十字軍の戦いが視覚的にも楽しめるうえ、物語全体のあらすじが判ります。
    十字軍の歴史を学ぶうえで、最良の入門書でしょう。

    ニン、トン♪

    0
    2014年01月18日
  • ユリウス・カエサル ルビコン以前──ローマ人の物語[電子版]IV

    Posted by ブクログ

    ローマの英雄、ユリウス・カエサルを知るには最適の本だと思います。世界史ではローマ史の一登場人物としてのみ学びましたが、この本を読んでカエサルがこんなにも偉大で有能で魅力的なリーダーであったことを知りました。
    今後、理想とするリーダー像は誰かと聞かれたら、迷わず「ユリウス・カエサル」と答えることでしょう。ルビコン以後の彼の活躍が楽しみです。

    0
    2013年04月07日
  • レパントの海戦

    Posted by ブクログ

    1571年、スペイン王フェリペ2世率いる西欧連合艦隊は、無敵のオスマン帝国を破り、地中海世界制覇への野望を阻止した。無敵のトルコ神話を打ち破ったことで、西側諸国の精神的重要性は圧倒的であった。逆にトルコは地中海支配の喪失と陸の支配に動揺をもたらした。この戦いを契機に文明の交代期が起こり始め、海洋国家ヴェネツィアにも、歴史の主要舞台だった地中海にも、落日の陽が差し始める。本書は、文明の後退期に生きた男たちを壮大に描いた3部作の完結編である。

    0
    2013年02月12日
  • イタリアからの手紙

    Posted by ブクログ

    イタリアがすごく魅力的な土地であると、感じさせられた。なにより筆者のイタリアでの生活する姿が素晴らしい!色々なものに触れ色々なことを考え、とても密度の濃い、良い人生を送っているのだなあと思った。筆者の人間性にも魅力を感じさせられる本でした。

    0
    2013年01月26日
  • ルネサンスとは何であったのか―塩野七生ルネサンス著作集1―

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     塩野七生先生のルネサンスについて描かれている一冊。塩野先生の作品では珍しく(?)対話形式で書かれている。対話形式なので、言葉遣いなど柔らかくわかりやすく描かれている。が、対話形式のせいで、塩野先生作品の特徴である小説なのか歴史書なのかよくわからない、あの文章が読めないことがとっても残念。

     ただ、ルネサンスについて勉強したい人にはお勧め。裏表紙にも書かれている通り、素晴らしい入門書だと思った。巻末についている人々の略歴がおもしろかった。解説も、対話形式になっており、こったかたちとなっていた。

    0
    2013年01月19日
  • 神の代理人―塩野七生ルネサンス著作集6―

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【ピオ2世】知識が多くあるせいで、教会の権威復活を思い、過去の栄光であった十字軍を提唱してしまう。そこに、教皇になってしまったことへの悲しさが表れていた。また、十字軍も最初の方しか成功していなかったから、この年数がたってからの十字軍の提唱は受け入れがたいものだったのだろうと思った。

    【アレッサンドロ6世】サヴォナローラとの手紙での対決は面白く読めた。私としては、アレッサンドロ6世の方に正義があるように読めた。というのも、サヴォナローラは、最初の方は民衆のためにやっていたのであろうが、その民衆の熱狂的な支援を得続けるために、過激で、熱狂的な改革を提唱せざるを得なかったのであろう。その点では、ア

    0
    2012年12月29日
  • 男の肖像

    Posted by ブクログ

    歴史上の人物14名を独自の視点で評価していく。著者がローマ世界、中世ヨーロッパを書いてきたからこそ、その視点に思わず唸る。特に織田信長の比叡山焼き討ちに対する評価はさすがだと思う。他に北条時宗、千利休、西郷隆盛に対する視点も印象深い。

    1
    2012年12月21日
  • サイレント・マイノリティ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     塩野七生先生のエッセイ集がところどころに入っている短編集。前の作品についての言及や、今日の日本についてや主義・主張について、一言述べているような章もあり、読み応えがあった。とくに面白かったのは、以下の3つ。

     昔から争いの絶えないイェルサレムの問題だが、解決を図ろうとしていたトップが妥協した、という事実やその協定がしごく普通かつまともなものがなされていたものというのが面白い事実だった。ただ、その協定も、教皇や他の君主によって破棄されてしまったのは、とっても残念な結果である。

     また、歴史を研究するのと、歴史を描くというものの違いを書いている節も、すごくためになり、面白かった。歴史が、それ

    0
    2012年12月22日
  • ユリウス・カエサル ルビコン以前──ローマ人の物語[電子版]IV

    Posted by ブクログ

    いよいよカエサルの登場である。

    名前を知らない人はいないくらい有名であるが、実際、どんな性格でどのような戦略を立て、どのような政治を行ったのか、私はまったくしらなかった。
    この第四巻は、カエサルの幼年期からガリア戦役までが詳細に描かれている。

    なんといっても驚かされるのがガリア戦記である。

    カエサルの戦術が見事に描かれている。これが紀元前1世紀の者の著作とは・・・

    そしてガリア戦役での彼の戦術も、ただ突進するだけのものとは全く異なり、相手の心理、行動をよく見極めての戦術であり、読み進めていてもドキドキしてしまう。

    ライン河に橋を架けたという史実も、私の想像を超えていた。

    現代でもそ

    0
    2012年11月20日
  • マキアヴェッリ語録

    Posted by ブクログ

    マキアヴェッリの語録を抜粋して、ヨーロッパ史に詳しくなくても理解しやすく編集してある。歴史を理解することで、さらに理解が深まる。これから先、時々読み直したい。

    0
    2012年09月26日
  • レパントの海戦

    Posted by ブクログ

    塩野七生さんの代表作を久しぶりに読みました。もう20年前の著作。地中海のキプロス島を巡る領土問題ですが、いつの世の中も領土問題の解決は難しいんだなあと、妙に切実な気分になりました。

    0
    2012年09月12日