【感想・ネタバレ】絵で見る十字軍物語のレビュー

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元々はこちらが出版されてから十字軍物語が出たようですが、物語を見てから読むことになりました。でも、筋を把握してからドレの絵で見るのも楽しかったです。ドレの描いた十字軍の挿絵はたくさんあるらしいのでもっと見たかったです。

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2024年04月09日

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ネタバレ

塩野七生の十字軍シリーズの序章。
19世紀の歴史作家フランソワ・ミショーの文章に、版画家ギュスターヴ・ドレが描いた十字軍の挿絵を集めた版画集。
ただし本書の解説文はミショーではなく、塩野七生。
塩野七生が『ローマ人の物語』シリーズ、次いで『ローマ亡き後の地中海世界』に次いで描く『十字軍物語』シリーズの序章。
そのため序文には、作者による『十字軍物語』全体の構成が説明されています。
これまでにも『神曲』や『失楽園』の挿絵を描いてきたドレの版画により、十字軍の戦いが視覚的にも楽しめるうえ、物語全体のあらすじが判ります。
十字軍の歴史を学ぶうえで、最良の入門書でしょう。

ニン、トン♪

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2014年01月18日

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11世紀半ば、聖地エレサレムをイスラム教徒の手から取り返そうと
ヨーロッパのキリスト教徒たちが行軍を開始した。
これが、有名な『十字軍』である。

キリスト教もイスラム教も、
自分たちの信じる神以外の神は認めないとする共通点があった。
だからこれは、お互いの神を旗印に掲げた、宗教戦争だったのだ。

「神がそれをのぞんでおられる」という言葉をかわきりに、主に民衆が集結した「第一次十字軍」が始まり、武装した騎士団を中心とした第2次、第3次、第4次と何年かごとに、十字軍の遠征は続く。その間の数多いエピソードや英雄伝、文化の交流など、十字軍の果たした役割は大きいようだ。
また、宗教に没頭する人々のエネルギーもすごい。
一つのことを一途に思う民衆の力は計り知れないものだと感心する一方で恐ろしくも思った。
1571年の「レパントの海戦」でこの宗教戦争が終結するが、
最初から500年もの歳月をかけているのだから…。

著者はこの本を筆頭に、十字軍の歴史を物語る三部作を書いている。
十字軍に興味があっても、全部読み通すのは、なかなか根気がいるなと思っていたところ、この本1冊で十分に十字軍の世界を楽しめた。

まず、その構成。
ページを開くと、左側にギュスターヴ・ドレの版画絵。
右側の上部に、遠征地図。下部に一話完結のエピソードとなっている。
絵本のようなわかりやすい構図がずっと、、
8ページから204ページまで続いていくのだ。

ギュスターヴ・ドレの名前を私はここで初めて知ったのだが、
彼はその独特な技法で「聖書」や「神曲」「ドン・キホーテ」の押し絵画家として成功し、19世紀のビジュアル・アーティストになったという。
その版画絵を見ているだけでも、十分に十字軍の状況が伝わってくる。

物語の残酷さや政治・宗教がらみの胡散臭さも感じられ、
ひょっとすると、『十字軍物語』は読まなかったかもしれないが、
ドレの版画絵はとても魅力的だった。とても美しい歴史絵本だと思う。

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2017年11月09日

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宗教の名のもとに起こされる戦争、十字軍。
自然科学が発達する以前、我々の常識は宗教であって聖職者が許せば殺しも許されたのです。
この本は本文と地図を脇役に、キリスト教とイスラム教の双方に平等なタッチの絵が主役です。
とても理解に助かりました。
今ではキリスト教によるそれは見られませんが、現代人にも大きく関わる歴史でしょう。
なぜなら、イスラム過激派による“ジハード”は終わっていないのですから。

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2010年12月10日

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この本で唯一の写真であるフリードリッヒの彫像が最も心に残った。
血を流さずに十字軍の目的を果たしたために、同胞から蔑まれた第六次十字軍指揮官。彫像はキリスト教徒の手によって無惨に傷付けられている。
現代的な価値観では最良の成果を出した人物が、こんな評価を受けたとは。

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2021年02月14日

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ローマ法皇がエルサレム奪還したらみんな
天国に行けると扇動し食糧を奪い殺戮を繰り返し
てゆく第一回十字軍。
その後約200年に渡たる一神教を信仰する
キリスト教VSイスラム教が争いが
野蛮な西ヨーロッパの人達の狂気と
内紛ばかりのイスラム世界が
ドレの絵を通して知れました。

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2020年11月29日

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あまり馴染みのない十字軍だが、ギュスターヴ・ドレの挿絵により概略を楽しめる。
地図を多めに掲載されているので、地理感が分かってよい。

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2017年08月19日

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読書録「絵で見る十字軍物語」4

著者 塩野七生
絵 ギュスターヴ・ドレ
出版 新潮社

p120より引用
“ 国家の弱体化は、外的要因よりもずっと
高い割合で、内的な要因によるものである。
言い換えれば、国内の混迷が国全体の力を弱
めるのだ。”

 古代ローマや中世ヨーロッパに関する多く
の著作を持つ著者による、長年に渡る宗教対
立を描いた一冊。
 聖地巡礼に関わるいざこざから始まり歴史
に残る大きな戦まで、地図と美しい絵を使い
描かれています。

 上記の引用は、ビザンチン帝国皇帝が親族
に殺されたエピソードについて書かれた項で
の一節。
味方同士で諍いあっていると、敵に横っ面を
叩かれることになってしまうので、いかに
味方同士で争わないかが大切なようですね。
 日々の気持ちの平安を求めるであろう宗教
によって、諍いが起こってしまうのはなんと
も複雑なものです。
平和を唱えながらも、やたらと暴力的な言動
を繰り返す人が現代にもいるようですが、こ
ういう歴史をいつまでも繰り返さないために
も、よく考えて行動したいものですね。

ーーーーー

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2016年03月06日

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塩野七生氏はこの本を先に読んで(見て?)から本文の3巻を読むように勧めている。

オペラの序曲のように。

だが、ヨーロッパ史、特に十字軍について基本的な常識(?)がない者にとって、この本だけではあまりピンとこないだろう。

やはりぼくのように、先ず第1巻の「第一次十字軍」を読んだ後のほうが正解じゃないだろうか。

既に読んで得た細かい知識を持って、これから起こる未知の流れから十字軍の全体像を掴むには最適であろう。

地図と挿絵と短い説明文で見開きページが構成されているが、地図はあまりにも大雑把で繰り返しが多く、ある程度はしょって説明文をもう少し長くしたほうが良かったのじゃないだろうか。

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2015年10月31日

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購入書店:BookLive; 読書環境:Android App; コンテンツ形式:.book; 感想:iPadで読めばまた違うかもしれないが、nexus7の画面では小さくて…この本は紙のほうが良い

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2012年09月15日

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ネタバレ

十字軍か~。
正義のための軍だと思ってた・・orz
宗教に狂って、勝手に正義だとか、自分の罪を消すために他国に進軍した人たち。
イスラム教徒を殺せば罪が洗われ、何故か天国にいけると本気で信じた変な人たち。
わたしは好きなれない。ただの野蛮人としか思えない。
なんか失望したよー。
ともあれ十字軍とイェルサレムにまつわる歴史が知れたのは満足。

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2012年03月02日

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緻密なドレの版画とわかりやすい地図、簡潔な文章で、なんとなく十字軍とはどういったものかわかる本。
十字軍や獅子心王、サラディンって名前だけは知っているけど、その実何も知らんって人や、ギュスターヴ・ドレが好きな人にオススメ。
欲を言えば、年代も書いてほしかった。

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2012年02月08日

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十字軍の始まりから終わりまでのダイジェストが、絵と地図と簡潔な説明でわかりやすく描写されています。
これから読む予定の十字軍物語1~3を読む際の、ウォーミングアップなったような気がします。

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2012年02月05日

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ミショーが書いた十字軍物語に付けた挿絵を利用~悪逆非道のアンジュー伯フルクは3度イェルサレムに出掛け,2度目は買った聖遺物を法王に差し出して免罪された。これが流布して巡礼ブームが起こり,十字軍遠征に繋がる。当初は一般信者中心で隠者ピエールが率いた烏合の衆でハンガリーでは同じキリスト教徒から厄介者扱いされたのも当然の10万の群衆であったが,ゴドフロア・ド・ブイヨンが小アジアで追いついた時には2万に減っていた。ニケーアではイスラム兵士の首千を巡礼は町に放り込み,アンティオキアでブーリア公ボエモンドが夜中に縄ばしごを登って塔を占拠し,大殺戮が行われた。飢えと渇きに苦しんだ末,先頭で城壁に立ったゴドフロアに続いた巡礼はイェルサレムを陥れた。住民の家に隠されていた聖なる十字架に感激する中,イスラムの太守たちはゴドフロアを訪問し,金貨を積んで退去を求めるが,あまりに簡素な様子に感銘を受ける。1年後に兄の王位を継いだボードワンの下で,地中海東岸の港町で皆殺しが始まって,イスラム側はこれが宗教紛争だと気がつく。エデッサが滅ぼされるとフランス王が出馬し,ダマスカス攻略戦が展開されるが,国を長く空けておくことが出来ずに撤退。イスラムにサラディンが出現し,対キリスト教徒のジハードが催されてイェルサレムが奪われると独帝・仏王・英王が出馬,ドイツ軍は惨敗し,リチャードだけが奮戦。アッコンを確保し,違約して大殺戮を行うと,目的達成と考えた仏王は引き上げ,ヤッファを攻めるが,弟ジョンの不穏な動きにリチャードもサラディンと講和。サラディンは翌年死去し,後継争いが開始される。リチャードはキリスト教徒の捕虜になり,母によって釈放される。ビザンツ帝国が十字軍情報をイスラムに流していて,ビザンツ皇帝位を巡る争いで,ヴェネウィアの元首はコンスタンティノープルを占領。皇帝を殺した親族の即位を認めず,帝位は空に。法王が認めた軍が攻めた他派のキリスト教徒も敵なのだ。少年達の十字軍は途中で行き倒れ騙されて売られる。聖地を放っておけないオリエントのキリスト教徒はハンガリーやポーランド・ノルウェーの騎士達を加え,ナイル河口のダミエッタを攻略するが,運河や支流や沼地に足をとられ,休戦協定が成立し撤退する。カイロのスルタンの許には聖フランチェスコが場違いな改宗の勧誘をする。神聖ローマ帝国皇帝フリードリッヒ2世が率いた第6次十字軍は血を一滴も流さず,スルタンとの直接交渉で,10年間のイェルサレムとベツレヘムとナザレの獲得に成功したが,破門の身の皇帝が催した軍をローマ法王は十字軍と認めず,多くのキリスト教徒もそれに倣った。フランス王ルイ9世は南仏のエーグモルトを大改造して港にしジェノヴァを頼りにエジプトに遠征。上陸したダミエッタは簡単に攻略したが,マンスールで大敗を喫し,撤退中に捕虜になり多額の身代金の支払いを約束して解放されるが,船が港を離れる時にスルタンは殺害された。ハレムの女性までがスルタンになる混乱の中,マムルーク朝が成立する。スルタン・リバルスはシリア・パレスティーナの十字軍諸都市に強硬姿勢をとり,イスラム支配に屈した。ルイ9世はチュニスから陸路でエジプトを攻めようとするが,上陸後間もなく王が死に,王弟は自主的に撤退。コンスタンティノープルを陥したオスマン・トルコは西欧への圧力を高めたが,レパントの海戦で完敗した。この戦いも最後の十字軍だ~十字軍は遠征7回,数え方によって色々だが,オリエントのキリスト教徒によるエジプト侵攻は数えないのが一般的で,ルイ9世の弟・シャルル・ダンジューと英王太子エドワードのアッコン遠征(成果なし)を最後にする場合もある。フランスにおけるアルビショワ十字軍では,シモン・ド・モンフォールも活躍する。これはインノケンティウス3世が提唱した。十字軍を概観するには良い本

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2011年11月20日

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塩野七生さんの十字軍 4部作の序章にあたる作品で、十字軍の遠征500年を広く浅く描いており、見開き左半分が絵、右上に地図、右下に文章という構成なので2時間ぐらいで読める.

十字軍、「なんか響きがかっこいい」程度の知識しかなかった自分が呼んでも分かる.
自分ではキリスト教徒がイスラム教徒に対して行ったことを理解することができず、十字軍に対するイメージが.ガラリと変わった.
ローマ法王も十字軍遠征について謝罪しているらしい.

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2011年04月24日

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 十字軍の始まりから終焉までを版画と単文で紹介しています。文章も重くないしですし、十字軍史の入門書としてオススメですね。

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2011年04月10日

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ネタバレ

あっという間に読み終わった。簡潔な文章ながら実に分かりやすく、なおかつあっさりではなく深い文章。今まで「ローマ人の物語」ではなんだかまどろっこしい言い方で苦手だったが、これくらいならいける。なんといってもドレのイラストが素敵。これを読んで確かに「十字軍の物語」を読んでみたくなった。

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2011年02月23日

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塩野七生さん十字軍四部作の第一作目。絵と地図の分かりやすい入門書との触れ込みだが、塩野さん自身はこの第一作をオペラでいうところの序曲と考えている。「幕が降りている前で演奏される序曲が終わると幕がするすると上がり、第一幕が始まると言う具合だ」。その通り次の幕をわくわくしながら楽しめる作品となっている。

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2011年01月07日

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これ意外なことに、塩野さんの作品に関する挿絵とかじゃなくて、十字軍の絵本を翻訳したものだった。全部絵で少し説明と、その出来事のあった所の地図がついてるから、十字軍がざっとどんなものかイメージするのに良い資料。面白かったし、文だけではわからないイメージしにくい部分の補充になった。

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2012年06月26日

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ギュスターヴ・ドレの絵に簡潔な解説と地図で構成された『十字軍物語』の序章。
絵と解説でこれからの『十字軍物語』に対する期待が高まると同時にドレが挿絵を書いた元本であるミショーの『十字軍の歴史』も読んでみたくなります。
他のレビューにも書いてありますが年表が無いのが残念なところです。

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2010年10月18日

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ギュスターヴ・ドレの挿絵による十字軍の全史。世界の二大宗教の激突が約200ページにわたり描写され、最後は1571年のレパントの海戦で幕を閉じる。本書の位置付けは序曲とのこと、詳細は、第一幕へ。

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2017年01月09日

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約200年に渡る十字軍遠征の世界観が、ギュスターヴ・ドレの絵と塩野七海の解説で分かる。キリスト教側での視点での絵になってしまうが、ギュスターヴ・ドレの作品の多さは圧巻。でもダンテの神曲のほうが迫力あったかな。

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2015年10月03日

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ギュスターヴ・ドレの絵に地図と解説(絵の示す状況に関する解説)がつけられた本。
十字軍の歴史、良く分からない…から手に取ったのだが、イメージをふくらますのには丁度良かった。

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2015年02月04日

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タイトルに偽りはないが、さすがに薄すぎる。以降のシリーズのはしりとして全体観を示すために、ギュスターヴ・ドレの連作に簡単な解説を書いて並べた本。ではあるが、十字軍遠征に対する約200年の総評があるわけではなく、絵の1枚1枚に、ごくごく短い、状況の説明がついてるだけ。本というか画集?最終的な評価はシリーズを読み終えてからするべきだろうが、現時点では単品で買って見る必要はないだろう一冊。

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2018年10月20日

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地図が付いててありがたかった。
サラディンの絵がすごくかっこいい!
塩婆さんは倒置法使うのが好きなのね。

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2013年03月13日

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ネタバレ

入門書と書いているけど、やはり下地がないと楽しめないかな?でも絵とシンプルな塩野節文章が2ページで表現されている状況。
あっと言う間に読めるのですが、もう一度読み直したい、と思われる本です。

これは本当に魅せます。

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2015年01月11日

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「十字軍物語1〜3」の序曲としての扱いで、ギュスターヴ・ドレの版画に塩野七生さんの解説が簡潔に書かれていて、十字軍の歴史のおおまかな流れを掴むことができます。さぁ、小説読むぞ〜!

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2012年05月27日

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19世紀前半のフランソワ・ミショーの「十字軍の歴史」。そのドレの挿絵に塩野七生さんの文章がついた四部作の序章。

十字軍というと世界史の教科書のたった数行の知識しかないのですが、ドレの絵、簡単な地図、簡潔な文章で大まかな流れは俯瞰できたと思う。

罪深い悪人も聖地巡礼さえすれば救われる例の一つとなった極悪非道のアンジュー伯フルク。
人間社会で起こりがちな不祥事を迫害だと過剰な反応をしてしまった隠者ピエールを利用して、「神がそれを望んでおられる」を旗印に始まった聖地征服への戦い。そこから500年近くの戦いへと突入していくこと。
リチャード師子心王、
ジハードを叫んで初めてイスラム教徒の統合に成功したサラディン、
単身でスルタンの元に赴きキリスト教改宗を勧めたアッシジの聖フランチェスコ、
第六次十字軍で無血で目的を果たしたフリードリッヒ二世(破門の皇帝が実施し、イスラム教徒を一人も殺さなかったという理由でローマ法王は認めず、無残に破壊された像が今も残されて居る)、
第七次でイスラム側に捕らえられながらも、高潔な人格で部下が自由になるまではパレスチナから離れないと言ったというルイ九世(後に聖人に列せられて聖ルイと呼ばれた)
などなど、たった数行の文章なんだけど、多くの物語があったのだろうなと思わされる。

塩野七生さん、ローマ人の物語で挫折したので、ちゃんと理解できるか不安な所もあるんだけど続きを読んで見たいと思わされる一冊。
年代も書かれているともっとよかったんだけど。
無理を言うと世界史超初心者なので特殊な言葉や重要人物の用語解説なんかも少し…

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2012年03月17日

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ミショーが書いた「十字軍の歴史」の挿絵であるドレの絵に塩野七生が文章を挿入した本。ミショーの文章が塩野七生に変わった。十字軍の歴史の全体の流れが一冊で視野に収めることがえきる。キリスト教 対 イスラム教。2代宗教の争い。聖地イエルサレムの興亡。昔も今も宗教に伴う争いは絶えないのだ。

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2011年10月09日

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大別すると2種類の本がある。わかりやすくイメージが伝わる本と伝わらない本。
本書は前者である。

見開き半分がモノクロームの精緻な版画、半分が塩野七生氏の文、そして版画の描かれた場面の地図で構成されている。
500年に渡る十字軍遠征の歴史が、切り取られた時間の積み重ねで版画と文で表現されている。
画の選択、対応する地図、そして適切な解説。塩野七生氏のすばらしい労作である。
キリスト教徒が必ずしも十字軍の味方ではなかった。何が正義か?
それぞれの異なる正義が現代にも延々と引きつがれる。

大別すると2種類の本がある。歴史から現代を振り返えることができる本とそうでない本。
本書は前者である。

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2011年04月09日

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