塩野七生のレビュー一覧

  • 最後の努力──ローマ人の物語[電子版]XIII

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    ローマが「ローマ」でなくなっていく…
    という帯の文章がぴったりな内容だった。
    元老院の地位はいよいよ落ちぶれ、税制は変わり果て、首都も変わり、キリスト教が台頭しはじめる。
    コンスタンティヌスによる帝国の延命は、暗黒の中世を呼び込む。

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    2024年03月04日
  • ギリシア人の物語4―新しき力―(新潮文庫)

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    アレクサンドロス大王ものすごい人でした。
    まさに英雄だと思います。
    若くして亡くなったのが残念です。
    彼の続きを読んでみたかったです。
    ギリシャ人の物語大変面白かったです。

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    2024年02月18日
  • 十字軍物語 第一巻―神がそれを望んでおられる―(新潮文庫)

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    塩野七生先生の本を読んでみたいと思いつつ、ローマ人の物語は長大過ぎて手を出せず、こちらをまず読んでみることにしました。
    高校では世界史選択だったにも関わらず、十字軍と言えば「十字を背負って苦労する」という1096年の語呂合わせと、教皇の呼びかけに応じて始まったもので何回かに分かれて行われた。この2点しか把握してなかった私ですが、そんな私でも面白く読めました。

    結局のところは戦争が行われた訳で罪もなき死ななくても良かった人たちがたくさん殺されたのですが、宗教という旗の下に何年かかるか、そもそも成功するかも分からない行軍に出た諸侯たちのパワーに圧倒されました。最初は耳慣れない名前が多くて読み進め

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    2024年02月17日
  • 終わりの始まり──ローマ人の物語[電子版]XI

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    マルクス・アウレリウス治世の前からセヴェルスの治世までを描く。
    ネルウァからマルクス・アウレリウスまでを五賢帝と呼び、この時代がローマ帝国の絶頂期と一般的には捉えられている。しかし実は五賢帝4番目のアントニヌス・ピウスからローマ帝国崩壊の兆しが見え始めるのではないか、というのが塩野女史の見方。
    アントニヌス・ピウス治世は運良く平和に終わったが、マルクス・アウレリウス治世では、パルティアから侵攻、ゲルマニアから侵攻、ペストの流行、総督の謀反と散々な不運に見舞われる。それでも誠実に対処する皇帝の姿が描かれる。
    その息子コモドゥスは皇帝としての責務を放棄。その死後ペルティナクス、ディディウス・ユリア

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    2024年02月14日
  • ギリシア人の物語3―都市国家ギリシアの終焉―(新潮文庫)

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    テーベが強くなったと思ったらすぐ終わってしまった。
    でもいよいよフィリッポスが出てきて、マケドニアが強くなってきた。
    次巻はいよいよアレキサンダー大王でとても楽しみです。

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    2024年02月10日
  • ギリシア人の物語1―民主政のはじまり―(新潮文庫)

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    1巻からクライマックスのようなペルシャ戦争に突入してとても面白かったです。
    レオニダス、テミストクレス、パウサニアスと英雄の活躍にとても熱くなりました。

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    2024年02月10日
  • チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷―塩野七生ルネサンス著作集3―

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     久々に読んだ。
    学生の頃に妹に勧められて読んで、大好きになったチェーザレ•ボルジア。顔もイケメンだったらしいけど、何より生き様がイケメン過ぎる。昔の地図や現在のGoogleマップを見たり、衣装や肖像画を検索しつつ読みました。

     15世紀後半にイタリア統一の野望を掲げ、自らの軍も国も持たない所から、イタリア全土の1/3を支配下にしたチェーザレの物語です。

     まぁ、軍と国は持ってなかったけど、法王の息子で、18歳で枢機卿に任じられてるし、“今世紀で最も美しい武将”と言われてたようだし、カリスマ性も賢さも持ち合わせてたようなので、持ってたものも多かった。

     政治的手腕に長けていたようで、フィ

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    2024年02月09日
  • 十字軍物語 第四巻―十字軍の黄昏―(新潮文庫)

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    王座に座った最初の近代人と呼ばれる神聖ローマ帝国フリードリッヒ二世の巧みな外交により、イェサレムではキリスト教徒とイスラム教徒が共存することになった。

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    2024年01月19日
  • 十字軍物語 第二巻―イスラムの反撃―(新潮文庫)

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    11世紀末、第一次十字軍の奮闘により、聖徒イェルサレムが占領され、中東に十字軍国家が成立した。この国家の儚い夢をイスラム世界の英雄サラディンが打ち砕く。

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    2024年01月16日
  • 十字軍物語 第一巻―神がそれを望んでおられる―(新潮文庫)

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    ローマ帝国が滅亡し、暗黒と呼ぶ者さえいる中世、カトリック協会は、イエスが受難した聖地にもかかわらず、長くイスラム教徒の支配下にあるイェルサレムを奪還すべく、十字軍結成を提唱した。
    今のエルサレムをどう考えるか。

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    2024年01月16日
  • 十字軍物語 第三巻―獅子心王リチャード―(新潮文庫)

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    イスラム最高の武将サラディンと中世最大の騎士にして英国王リチャード獅子王率いる第三次十字軍の息を呑む攻防です。

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    2024年01月11日
  • ギリシア人の物語1―民主政のはじまり―(新潮文庫)

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    さすが塩野先生

    ローマ人より覚えにくい名前と入り組んだ地形。これでも面白く読ませるのは素晴らしいです。ハンニバルを上回るアレキサンダーの活躍が読める4巻が一番楽しみです。

    #深い #タメになる #スカッとする

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    2023年12月08日
  • ギリシア人の物語2―民主政の成熟と崩壊―(新潮文庫)

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    塩野先生は「『民主政』も『衆愚政』も、銀で鋳造されているということなら同じの、銀貨の裏表でしかない」と書いておられるが、それにしてもと思う。
    都市国家アテネの凋落ぶりは痛々しいほどで、バブル崩壊後に衰退の一途を辿っている日本の現状と重なる。ギリシア人(日本人)が突然バカになるということはありえないのだから、事実上、国の盛衰はリーダーの資質によって決まるのだ。
    本書におけるリーダーの定義を書き留めておく。
    民主政のリーダー/民衆に自信を持たせることができる人
    衆愚政のリーダー/民衆が心の奥底に持っている漠とした将来の不安を、煽るのが実に巧みな人

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    2023年11月25日
  • ギリシア人の物語4―新しき力―(新潮文庫)

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    読み終えるのが惜しくて読み始めるのを遅らせていたのだけど、読み始めると遂々一気読みしてしまった。さすがは世界史上最大のヒーロー、と言って良いのではないだろうか。

    恥ずかしながら、大王と呼ばれる王様が会戦で騎兵隊の先頭を駆けていたとは、想像もしていなかった。そんなリスキーな場所に居続けながら、生涯無敗というのは、神懸かっているとしか言いようが無い。

    世界中に彼の名を冠した街(各地のアレクサンドリア、カンダハル、果ては宇宙戦艦ヤマトの惑星イスカンダル[フィクション])があるというのがすごい。


    P26
    (アリストテレスについて)
    論理学の創始者というのに、次の一句でその乱用に警鐘を鳴らしてい

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    2023年11月24日
  • ギリシア人の物語4―新しき力―(新潮文庫)

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     アレクサンドロス大王をこれだけリアルに描いた小説は今まで無かった。どうして若造があれほど大きなことができたのか不思議だったけれど、腑に落ちた。

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    2023年11月22日
  • ギリシア人の物語3―都市国家ギリシアの終焉―(新潮文庫)

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    「そして、バトンは渡された」フィリッポスからアレクサンドロスへ。最終巻へ素晴らしい繋ぎ方。(註: 文庫版上の演出です。)

    マケドニア王フィリッポスがカイロネアの会戦後に見せた、対アテネと対テーベとの戦後処理の違いを見るにつけ、ギリシア財政危機の際のギリシア政府の堂々たる開き直り(ヨーロッパ文明の源流はなんだかんだ言ってアテネだよね、みんな感謝せよ。俺たちは永遠の債権者だ!)に通じるものを感じた。

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    2023年11月17日
  • ギリシア人の物語3―都市国家ギリシアの終焉―(新潮文庫)

    購入済み

    待ってました

    ギリシャ物語でもここからが最高に好きです。なぜスパルタでは駄目なのか、アテネとの違いがわかりました。当時の黒海周辺の国々の様子や鉄と馬と船による交易も目の前に広がって来ます。塩野先生のおかげで世界史が好きになりました。

    #タメになる #感動する #深い

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    2023年11月12日
  • ギリシア人の物語4―新しき力―(新潮文庫)

    購入済み

    作者に感謝

    塩野先生、ありがとうございます。
    ローマ人の物語の「ハンニバル」、「スキピオ アフリカヌス」、「ユリウス カエサル」とこの「アレキサンダー」が揃って日本語で読める様になって、本当に感無量です。ローマ人の物語を愛読していた、今は亡き父親の墓前にもお伝えしておきます。
    マケドニアからベルシャ、そしてインダス川までの遠征が詳しく伝わります。また読み返します。

    #タメになる #感動する #アツい

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    2023年11月12日
  • ギリシア人の物語1―民主政のはじまり―(新潮文庫)

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    副題の「民主政のはじまり」というフレーズからは想像できない種類の面白さ。
    塩野先生の代表作は『ローマ人の物語』だが、文庫43冊に及ぶ大作である。手を出しかねているという人に本シリーズから読んでみることを勧めたい。
    ギリシアが大国ペルシアにいかに対峙したのか。
    サラミスの海戦の勝敗を決めたのは戦闘力だけではないことが実感できた。次巻も楽しみ。

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    2023年11月04日
  • ギリシア人の物語2―民主政の成熟と崩壊―(新潮文庫)

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    ペルシア戦役からペロポネソス戦役まで、アテネがエーゲ海に覇権を築いてから失うまで、その間75年。前にも書いたが、明治維新から敗戦まで、ロシア革命からソ連解体まで、も、同じく70数年。爺さんが孫に言って聞かせる形での生き証人を失う年数が経てば人間は同じことを繰り返す。(そう考えると徳川家康はやっぱりすごい人なんだろう。)

    この巻の英雄は、アルキビアデス。あのペリクレスが育ての親。市民から大人気なのだが、状況が悪くなると怨嗟と攻撃の対象となる、ポピュリスト政治家。事情によりスパルタについたり、ペルシアについたり、と忙しい。最後はアテネに返り咲くのだが、また民衆に裏切られる。政治家というのは大変な

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    2023年10月28日