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十五世紀末イタリア。群立する都市国家を統一し、自らの王国とする野望を抱いた一人の若者がいた。その名はチェーザレ・ボルジア。法王の庶子として教会勢力を操り、政略結婚によって得たフランス王の援助を背景に、ヨーロッパを騒乱の渦に巻き込んだ。目的のためなら手段を選ばず、ルネサンス期を生き急ぐように駆け抜けた青春は、いかなる結末をみたのか。塩野文学初期の傑作。 ※当電子版は新潮文庫『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』を元に制作しています。地図・年表なども含みます。
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Posted by ブクログ
本作のように、歴史上の人物を丁寧に調べた上で著者の考えを加味した小説は面白い。対象は異なるが司馬遼太郎氏の小説とある意味同じような性質なのではと思う。 冷酷さと人を引き付ける魅力を持つチェーザレのような人物は日本の織田信長など戦国時代の武将にも共通の性質が見て取れるのではと感じた。 一方で、昨今の世...続きを読む界情勢をみるに、人間社会は太古の昔から戦が絶えないものだなとつくづく思う。人間の性なのかもしれないが世界全体が平和になる日は訪れるのでしょうか。
久々に読んだ。 学生の頃に妹に勧められて読んで、大好きになったチェーザレ•ボルジア。顔もイケメンだったらしいけど、何より生き様がイケメン過ぎる。昔の地図や現在のGoogleマップを見たり、衣装や肖像画を検索しつつ読みました。 15世紀後半にイタリア統一の野望を掲げ、自らの軍も国も持たない所から...続きを読む、イタリア全土の1/3を支配下にしたチェーザレの物語です。 まぁ、軍と国は持ってなかったけど、法王の息子で、18歳で枢機卿に任じられてるし、“今世紀で最も美しい武将”と言われてたようだし、カリスマ性も賢さも持ち合わせてたようなので、持ってたものも多かった。 政治的手腕に長けていたようで、フィレンツェの大使としてチェーザレと接していたマキャヴェッリは、『君主論』の中で“理想の君主”と称えてます。 また、国土計画に関心があったレオナルド•ダ•ヴィンチは自分の理想を共同で実現する友人としてチェーザレと行動を共にします。 チェーザレの簡単な経歴を 1475生まれ 1493年 18歳で枢機卿に(パパは法王) 1498年 枢機卿の地位を返上 イタリア統一の野望のため動き始める 1502年 元々法王領だった土地を取り戻したりして、イタリアの1/3に当たる中部を支配下に置く。 1503年 父である法王が病で亡くなる チェーザレも同じ病に倒れる (多分マラリア) 完治する前に捕らわれたり、逃亡したりしつつも、義兄の国で再び戦いに参加するが、、、 1507年 31歳で亡くなりました。。。 いつの日かイタリア•スペインに聖地巡りに行きたい。 惣領冬実さんの『チェーザレ 破壊の創造者』も面白いのでオススメです。なんせ惣領冬実さんだから絵も美しくストーリーも素晴らしい。12巻が出てから5年経つけど、、、信じて待ってます。 内容が濃ゆいのと、物語の中ででも長生きして欲しくて1週間かけて読みました。
チェーザレ・ボルジア。 イタリアが統一される前の乱世の英雄。 日本で言えば、織田信長のような存在。 「わが友マキアヴェッリ」に何度となく名前が出てきて、マキアベッリの「君主論」にも当然登場する、チェーザレ・ボルジア。 手段を選ばず勢力を伸張しながら、時代の流れに乗り切れず31歳の若さで逝ってしま...続きを読むった。 時に残虐に、時に政治の力を駆使して強敵を倒していく姿にワクワクさせられた。 1500年前後といえば、日本は応仁の乱が終わった後の戦国時代に突入しつつある時期。 イタリアも複数の王国が割拠している時代で、法王の子という背景をフルに利用しながら統一の夢を見たチェーザレ。 戦国武将にワクワクするのと同じ憧れを彼に持ってしまうのだ。 解説で沢木耕太郎も書いているが、この本を傑作たらしめているのは、塩野七生のチェザーレの愛なのだろう。
塩野七生さんは、ローマ人の物語、私自身20代の頃から毎年新刊を読んでいました。ギリシャ人以来新刊が出ていないので、旧刊を読むことが出来てまずこの本のタイトルが気になり選択しました。世界史をきちんと学んでいないので、チェーザレ・ボルジアは未知でした。いわゆるコンセンサスとしては、法王の権威を背景として...続きを読むイタリア統一を目指したということなのでしょうけど、まず私自身このコンセンサスを知らなかった。そして、塩野七生さんがこのコンセンサスに立ち向かったという内容で大変面白く読みました。ローマ人の物語で言えばカエサル編ぐらい力が入っている感じがしました。塩野七生さんの温故知新シリーズとしては良かったです。そして、後書きが、なんと沢木耕太郎という豪華版です。
タイトルに惹かれて、そのまま塩野さんに惹かれていくことになる。 チェーザレ・ボルジアの史実だけを追うと「冷酷」しか残らないけれど、彼を取り囲む資料から彼の人物像を構築するなら、「優雅なる」は外せない。 この部分の魅力がいつになっても色褪せない。
まさにイタリア版織田信長である。そして塩野が理想の男性としてこのタイトルに込められた優雅という言葉でよくわかる。レオナルド・ダ・ビンチ、マキャベリの君主論はまさにチェーザレのことだとよくわかった。意思の強さもよく伝わった。
チェーザレかっこいい!1500年前後ってことは、織田信長より半世紀ぐらい先輩か。 地続きのヨーロッパ、イタリアの外には強国フランススペイン神聖ローマ帝国。列強の勢力争いに煽られ巻き込まれながら、ローマ法王の御旗をかかげて武力による実効支配を強めたりと、めっちゃ戦国時代。 領主、僭主はどいつもこいつ...続きを読むも信用できず現金主義だし、敵と味方がすぐ入れ替わったり影響及ぼしあったり陰謀が入り混じったりしてカオス。 日本で言うなら国盗り物語のようでおもろい。 イタリアの歴史をあまり知らない状態で読んだため、地名と人名がまあ入り混じって大変だったが、地図とにらめっこしながらロマーニャの小さな街を次々攻略していく行軍を追うのが楽しい。現地行ってみたい。 300年以上後の話だが、最終的なイタリア統一(リソルジメント)の流れも小説になってたらぜひ読んでみたい。
副題の通り、優雅さと冷酷さの両面をもつ、多面的でとても魅力的、蠱惑的な人だと感じた。法王の私生児という出自による足枷、縛りのようなものから逃れながら、自らの兵力を持つ難しさ。 特に、フランス国王、マキャベリ、レオナルドダヴィンチとの関係性が、ヒリヒリするようで面白い。また、病にかかってから一気に転落...続きを読むしていく様が、それまでの栄華の座に上り詰めるまでの半生からは、あまりに儚い。
普段歴史小説は敬遠しているけど友人に勧められて読んでみたら、面白い。事実に基づきつつもストーリー性があるというか、作者が文献に当たった結果こういったストーリーを描かれたのだろうなと、作者が楽しんでイタリア史を研究されているのが伝わってきて良かった。最後にはすっかりチェザーレに魅せられていたので歴史上...続きを読む変えられないのにも関わらずハッピーエンドを祈ってしまった…しかし終わり方も含めて美しかった。
ルネサンス期イタリアの梟雄チェーザレ・ボルジアの生涯を描く。ボルジアの行動目標がイタリアの統一であるという前提のもと、その軍事行動や政略を描いていく。毒殺や妹との関係という噂で名高くなってしまったボルジアを、むしろマキアヴェリの『君主論』に引きつけて解釈し、野心的な政治家として描写している。父アレク...続きを読むサンデル6世の死去という天に見放されたかのごとき事件のあとも、復権に向けて駆け引きを繰り返すボルジアの姿、そしてその結末は一抹の哀愁を漂わせる。
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