塩野七生のレビュー一覧

  • 十字軍物語 第一巻―神がそれを望んでおられる―(新潮文庫)

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    歴史の教科書ではちゃちゃっと終わる十字軍にこんな背景やこんな戦いがあったなんて!
    戦争は権力争いやら領土争いやらなにやらで起こるのが常。
    宗教はなんだか利用されて気の毒。

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    2019年02月25日
  • 十字軍物語 第三巻―獅子心王リチャード―(新潮文庫)

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    第三次〜第五次十字軍に。この巻の見せ場はなんといっても獅子心王リチャード!これはまた塩野さんのお気に入りパターンだな、とこちらも楽しく読み進められた。

    ヴェネツィアの有能な実務派リーダーであるダンドロは法王庁の人間と違い現実感があり安心できる。一般的にリーダーって決して思い通りにできるわけではない。どちらかというとみんなのバランスを取りながら、ここというポイントでいい判断ができるか?がその優劣を決めるという風に思うが、その判断が第四次十字軍への参戦だったんだろう。

    それにひきかえ先に権威がありそれを盲信するととんでもないリーダーが出来上がる。法王庁にはそのタイプが多そうだがその中でもペラー

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    2019年02月12日
  • 十字軍物語 第四巻―十字軍の黄昏―(新潮文庫)

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    フリードリッヒ二世の奔放ぶりが楽しい。フリードリッヒ二世はリチャードと気が合いそう。塩野さん的に親分肌の真のリーダーなんだろう。カエサルやアレクサンドロスを語っている時のテンポを感じる。

    てもそれ以上にこの巻で印象に残ったのはテンプル騎士団。何のために闘ったのか?その存在意義を否定されることほど辛いことはないのでは?本人はおそらくいい人なんだろうけど周りにとっては迷惑千万なルイ9世が聖王で、十字軍国家に尽くしてきたテンプル騎士団が異端裁判とは何ともやるせない…

    これで今度はロードス島とかの話にも興味が出てきた。塩野さんの思う壺だなww

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    2019年02月11日
  • 十字軍物語 第二巻―イスラムの反撃―(新潮文庫)

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    イベリンとサラディンが印象的。やはりイデオロギー第一となると変な方向に向かい、本部にいるとどうしても判断がイデオロギー第一となるのはいつの時代も同じか。あと多様性って重要だとも感じた。能力を判定できないから出自や教義を「わかりやすい正解」として重視するのかも?とも。

    またこの巻には女性がよく出てくるが傑出してるのがエレオノール。この人は結果的にヨーロッパ中をかき回すのですね。何とも凄い!この人もとても魅力的、多分勝ち気な上にとても美人だったんでしょうね。

    もう一つはテンプル騎士団と聖ヨハネ騎士団。騎士団って言葉としてはよく聞くけどこの辺りが起源なのかな?ここでもインテリの聖ヨハネ騎士団の方

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    2019年02月11日
  • 十字軍物語 第一巻―神がそれを望んでおられる―(新潮文庫)

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    名前は知ってるがこれまでほとんど内容を知らなかった十字軍。自分の中でまた新たな知識が追加される喜びを感じる。第一巻は最初の十字軍について。ボエモンドやタンクレディが魅力的!しかし宗教が第一義になると逆に寛容でなくなり、実利的な人間ほど結果的に寛容な対処を行なっている事が多いのが興味深い…

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    2019年02月02日
  • ロードス島攻防記

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    高校で世界史を選択しなかった自分としてはキリスト教世界のヨーロッパ史もさっぱりだし、ましてやイスラム圏をや。

    この2つが交錯する時代の話はだから新鮮。

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    2019年01月20日
  • パクス・ロマーナ──ローマ人の物語[電子版]VI

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    古代ローマの指導者たちの死後の執着が薄かった。霊廟が質素
    常設の軍事力
    ⇒防衛に必要となる。攻め込まれるたびに徴兵していたら後手に回るため
    攻撃ならその都度 目的に応じて召集すればよい
    ただし可能な限り効率的に、少ない経費で最大の効果をあげる組織を作らなければ
    国の経済力がそれに耐えきれなくなる。防御側の不利。
    ⇒税の値上げ⇒住民の不満⇒国内の不安

    未開部族相手では勝利しても戦利品が期待できない。
    戦争において勝てば戦利品が期待できるのは兵士の士気に大きく関わる
    ⇒未開部族相手の防衛は地味で苦労ばかりおおい汚れ仕事
    古代ローマの安全に対する考え
    他人に金を払ってもらって安全を保証してもら

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    2019年01月19日
  • コンスタンティノープルの陥落

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    当時のコンスタンティノープルを取り巻く環境、人々の雰囲気などがよく伝わる本でした。単純な時系列をたどった話や作者(又は歴史学者の)狭い認識のもとに構成された話とは違い、当時の多様な人々、文化、環境要素を読み取れる作りになっているので、その内容の生々しだを持って本を読み進めるに連れ当時の人々の感情をも味わった気持ちになりました。

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    2019年01月16日
  • 人びとのかたち

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    映画評論ではなくそれにかこつけた随筆
    作者は司馬遼太郎と同じような位置にあるので
    (といってもそれをみとめないひともまた多いだろうが)
    嫌うひともたくさん有るのはよくわかるが
    同じ意味できらくに楽しく読める
    司馬遼太郎がそうであったように
    歴史小説家の随筆を国家日本の指標と真剣丹念に読まれても困るという意味で

    そういうふうに思うわけだが
    こういうように思うのも鏡に映して区別の付かないことでもあろう
    そのことにわらえる程度に変わらずあって欲しいが
    そんな風に思えるのは「歴史」にとっては長くもあり短くもある

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    2018年12月09日
  • 日本人へ 国家と歴史篇

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    文藝春秋に連載されたエッセイをまとめたもの。普段イタリアに住む著者が、海外から見た日本について辛口の批判をしており、納得できる記述が多い。記憶に残る部分を記す。
    「戦争とは、良い悪いの区分がないだけではなく、防衛のための戦争か侵略のための戦争かの区分さえもむずかしい。いや、戦争は、ほとんどとしてよいくらいに侵略戦争である。なぜなら、防衛のつもりで行った戦争に勝ったとたんに、その防衛戦を確実なものにしたくなってさらに敵地深く侵略することになるからで、歴史に残る戦争のほとんどすべては、侵略戦争であったのが実相だ。」
    「戦争そのものが姿を消したわけではない。それはおそらく、頭をガツンとやられない

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    2018年11月27日
  • 日本人へ リーダー篇

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    文藝春秋連載のエッセイ集。イタリアに住む著者の視点から、日本への鋭い批判、提言が面白い。印象に残った記述を記す。
    「ユリウス・カエサルは、言っている。「人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。多くの人は、見たいと思う現実しか見ていない」
    「なぜか、危機の時代は、指導者が頻繁に変わる。首をすげ代えれば、危機も打開できるかと、人々は夢見るのであろうか。だがこれは、夢であって現実ではない」
    「情報に接する時間を少し節約して、その分を考えることにあててはいかが」

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    2018年11月15日
  • 日本人へ 危機からの脱出篇

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    塩野さんはほんと読ませてくれます。読んで面白いだけでなく、必ず考えさせられる。そこが良いですね。衆愚政治は一人一人の声が大きくなったからだという意見は、特に考え込んでしまいました。

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    2018年11月12日
  • ローマは一日にして成らず──ローマ人の物語[電子版]I

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    以前から読みたいと思っていたシリーズである。
    タイトルの「物語」から、ある主人公を中心としたストーリーかと想像して読み始めたが、思ったより淡々と、しかし臨場感もありながらローマ初期の歴史が書かれていた。ローマが最盛期のギリシアを視察しながらも民主政を採用しなかったことは非常に大きな分岐点になっただろう。
    ローマが征服した他民族を寛容に内包していくシステムは、移民政策など現代の政治システムを考える上でも参考になるのではないか。

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    2018年11月05日
  • コンスタンティノープルの陥落

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    現在に続く、イスラム教とキリスト教の争いの源流の一端を見た。オスマントルコによる祖国侵犯の過去は、今も欧州の国家バランスに少なからぬ影を落としているはず。

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    2018年11月04日
  • マキアヴェッリ語録

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    マキアヴェリや君主論を信奉しているような人とは、仕事を一緒にしたくないものである
    ・人間というものは、自分を守ってくれなかったり、誤りを質す力もない者に対して、忠誠であることはできない
    ・人は、心中に巣食う嫉妬心によって、褒めるよりもけなすほうを好むものである
    ・国家の指導者たる者は、必要に迫られてやむをえず行ったこでも、自ら進んで行った結果であると思わせることが重要である
    ・君主は、自らの権威を傷つける恐れのある妥協は、絶対にすべきではない
    ・一軍の指揮官は一人であるべきである
    ・祖国の存亡がかかっているような場合は、いかなる手段もその目的にっとて有効ならば正当化される
    ・慎重であるよりは果

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    2018年11月04日
  • 迷走する帝国──ローマ人の物語[電子版]XII

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    著者の文章からなる歴史物語が楽しいのはもちろん、そこに書いていないことにも思いを馳せたくなる。知的刺激を受けるとは、こういうことなんだろうな。読む幸せを感じさせてくれる本だ。

    あれこれマーカーをつけたり、抜き書きしたくなる部分があった。

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    2018年10月27日
  • パクス・ロマーナ──ローマ人の物語[電子版]VI

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    アメリカによるイラク攻撃の話題と時期的に重なったためにパクス・アメリカーナの意図が見え隠れする。ひとつの超大国とその他の国の集合体だけが平和をもたらすという考え方(塩野七生の解釈か?)は2000年後でも通用するのか。国連(≒元老院)の無力ぶりからもうなずくしかないか。

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    2018年10月24日
  • キリストの勝利──ローマ人の物語[電子版]XIV

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    久しぶりにローマ皇帝らしい人物が登場したが、哀れな最後となる。教会がローマ皇帝の取捨/選択が可能な力を持つにいたり文明の停滞の始まりが訪れる。 皇帝ユリアヌスが長い政権を維持していたらもしかしたら人類の歴史は大きく変わっていたかもしれない。まったく偶然のことではあるが、このあたりのキリスト教(会?)の秘密を題材としたダビンチ・コードを直前に読んでいたので、ローマ帝国がどのようにキリスト教に侵食されていくのか興味深かった。

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    2018年10月24日
  • ローマ亡き後の地中海世界(下)

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    ローマ人の物語が完成し、早2年(だと思う)。10年以上の歳月を費やし、あれだけの大作を仕上げたのだから、もう七生さんの、新刊を読むこともあるまいと思っていただが、そうは問屋がおろさないとばかりに、「ローマ亡き後の地中海世界(上下巻あわせて800ページ)」の大作をこの短時間で仕上げてくるとは、まだまだエネルギーに満ちて溢れております。 内容は、西ローマが滅んだ直後から、近代が始まる直前までの地中海の勢力争いについて。イスラムの興隆、キリスト国同士の反目、両陣営のイデオロギーのぶつかりあい、イデオロギーなど感知しないベネチア、イスラム後ろ盾を得た海賊などが織り成す地中海世界の混乱は、パックス・ロマ

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    2018年10月23日
  • ローマ世界の終焉──ローマ人の物語[電子版]XV

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    ローマ人の物語は、塩野ファンのみならず、どなたにもお勧めしたいシリーズ。ついに「ローマ人の物語」が完結。西ローマが滅びついに永遠の都ローマが、ローマ人以外のものの手に落ち、ここにローマ帝国の滅亡をみる。キリスト教から発生したイデオロギーに最後の活力をそぎとられたローマの終焉はあまりにもあっさりしすぎて、なんの感慨も起こらない。実にあっけないものであった。第一巻の出版は、私がまだ大学生だったことを考えると、一時代が終わったような寂しさを覚える。当時、これを手にしながら、これが完結するころ、世の中はどう変わっているんだろうかと考えたものであるが、大して変わらないなー、自分の肉体以外は。

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    2018年10月23日