塩野七生のレビュー一覧
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新潮文庫 塩野七生 マキアヴェッリ 語録
「君主論」「政略論」などマキアヴェッリ箴言集
〈君主篇〉
君主は、悪しき者であることを学ぶべきであり、それを必要に応じて使ったり使わなかったりする技術も会得すべきなのである
君主には、運命の風向きと事態の変化に応じて、それに適した対応の仕方が求められるである
征服国と被征服国の言語や風習が共通している場合、次の二点さえ守れば、征服者は被征服者と融合できる
一.昔からの君主の血統を根絶やしにする
二.そこの法律や税制に手をつけない
征服国と被征服国の言語や風習が異なる場合
一.征服者自身がその地域に移り住む
ニ.被征服国の重要拠点に移民の -
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政治とか、歴史を絡めた現代の分析について語った本、というのか。それが面白いのは、そこから自分自身の身の回りを考える刺激になるからだろう。
イタリアのレンツィを塩野氏が評価し、期待していたところを読んだ後、ネットで検索し、その後どうなったのかは知っていた。読み進めていく中で、塩野氏自身のがっかりした気持ちも読んだ。考えさせられるところが多かった。
遠い政治の世界までも、自分の身に迫ってくる。面白い。なんで面白いんだろうと考えつつ読み進めていたら、最後に塩野氏自身の言葉で答えをみた気がした。
「歴史を書くこととは、人間世界ならばそこら中に散らばっている、平凡で単純な真実を探し出して読者に示す -
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2013-2017年に文藝春秋の連載。エッセイ連載、ということもあるので、記載されている時事は少し昔?を感じさせるけれど、それは逆にほんの少し前だからかも。もっと時間がたてば逆に新鮮に読むことができるかもしれない。おそらくは(残念なことに)このエッセイから学べることは10年後も、なるほど、と思わせるでしょう。
いつもの著者の平易でわかりやすい文章のおかげで、読者は政治や世界情勢といったものへの興味を惹かれるのではと思います。それらは、多くの人が難しいと思っていると思いますが、それは自称先生たちが、自分を偉そうにみせるために難しく言っているせいだなぁと思うのです。著者の考え方はもちろん色々な考え -
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久々の新刊は、塩野氏のクールなプロフィールがグラビアとなったカバー大の帯をつけて登場した。
一国の存亡を見つめる大作をいくつも世に送り出しつつ、男女の機微にもするりと入り込む、よくありがちな、仕事一本やりではないところが格好いい人の姿である。
今回は、各国の政治家に対する言及が多い、となると、塩野氏のこと、支持に関しても明快だ。
2013年11月〜2017年9月の「文藝春秋」に掲載されていたものなので、一つの政権が立ち、倒れるところまで含まれているものもある。そして、それぞれに塩野氏の意見や提言が何にひるむことなく書かれているのが頼もしい。
政治家に言わせれば、「そんな単純なものではない」 -
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ローマの歴史を熟知した上で、日本の様々な問題について筆者の鋭い見解が述べられている。エッセイ風だけれど、複雑な事柄を深く熟孝してきちんと言語化できているからさすがだ。
*若者のやる気のなさは負けへの怖れから→勝って自信を持つべし
*競争相手のいない分野を狙う
*想像力を自由に羽ばたかせたいと思えば、母国語にまさるものはない
*拒絶されることへの反応が過剰過ぎる
*上からの圧力に立ち向かわず左右に逃す
*イイ顔になってる人はイイ仕事をした人
*自分一人でやれるとは思わないこと。年を重ねれば自然の勢いで、自己生産能力が低下する。若手の能力を見透かし起用。
*「働かないのも疲れるもんなんだよ」 -
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ティベリウスからネロまで。
正直アウグストゥスの時代をややかったるく読んでしまったのでどうかな…と思ってたんですが、読んでみると案に相違して面白かった。
印象的なのはティベリウス、クラウディウスの堅実な代わりに華のない治世のあとのカリグラ、ネロの即位時の市民や元老院の熱狂。
特にネロの即位時はカリグラを彷彿とさせて、華々しいことばかりに終始しティベリウスの黒字財政を破綻させた、かつてのマスコットだった若き皇帝のことは思い? 出さな?? かったのか??? と首をひねってしまうのだけど、当時に生きるということはそういうことなのかもしれないなあ。 -
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壮年後期から、死後のアントニウス・クレオパトラ対オクタヴィアヌスまで。
カエサルの描写は絶対著者の贔屓目が入っているんだろうと思う。
思いはするけどマリウス、スッラの粛清の凄惨さを見て育ち、40歳にして立って寛容路線を貫いた生き方。それから彼の死後のアントニウスとオクタヴィアヌスによる復讐とそれに続く戦争を考えると、やっぱりカエサルは特異な得難い人物だったんだろうなあ。
同時代人のキケロも面白い人物だなあと思うんだけど、当時の当事者にとってはなかなかそう思えないだろうし、実際カエサル暗殺後には粛清されている。
そんな厄介な人物を最後まで遇したカエサルについて、やっぱりもう一度考えずにはいられ -
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この本を通して、ニコロ・マキアヴェッリ大先生の、ありがた~いお言葉が聞けます。原書は事前知識が深くないと、読むのが難しく、こちらの本は日本語で、予備知識がない人にも読みやすいと聞いたので手に取りました。君主論、色々な方の和訳や要約が出ていますが、本書はあえて、君主論・政治論中心の抜粋という形を取ったのだそうです。
1冊を通して、君主たる者、人に恨まれるような事をしてはいけないよ、名誉を傷つけられて絶望した人間は過激な行動に走るよ、もし恨みを買うような事をするなら、二度と反撃できないように徹底的にやらないといけないよ、とか、良い働きをした者には十分な褒章を与えよ、とか、一度徹底的に叩きのめし -
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ネタバレ目次より
・貞女の言い分
・サロメの乳母の話
・ダンテの妻の嘆き
・聖フランチェスコの母
・ユダの母親
・カリグラ帝の馬
・大王の奴隷の話
・師から見たブルータス
・キリストの弟
・ネロ皇帝の双子の兄
・饗宴・地獄篇 第一夜
・饗宴・地獄篇 第二夜
歴史上の有名人を、違った視点から掘り下げる。
なんとなく功績を知ってはいるけれど、詳しくは知らない。そんな人物の選定がすばらしい。
なかでも「サロメの乳母の話」が白眉。
素晴らしい踊りを披露したご褒美に、若く有名な預言者ヨハネの首を所望したサロメ。
それは、恋い慕う彼女の気持ちをヨハネが受けとめようとしなかったから…というのは、オスカー・ワイル -
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読書録「ローマ人の物語4(単行版)」4
著者 塩野七生
出版 新潮社
p455より引用
“「進もう、神々の待つところへ、われわれ
を侮辱した敵の待つところへ、賽は投げられ
た!」”
目次から抜粋引用
“幼年期
少年期
青年前期
ガリア戦役一年目
ルビコン以前”
歴史作家である著者による、世界史にその
名を大きく残す古代ローマの歴史を綴った一
冊。単行本シリーズ四作目。
ユリウス・カエサルの前半生について、彼
をとりまく人々をからめて書かれています。
上記の引用は、国の境界を前にして、兵士
達にカエサルが投げかけた言葉。
何か大きな一歩を踏み出す時に、よく引用さ
れる「賽