塩野七生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ローマ人の物語の続き・・・よく頑張って書きましたが・・・私もよく頑張って読みました〜西ローマ帝国滅亡後,ビサンチンがユスティニアヌス帝の時代にイタリア半島を支配したが,新たな人々・サラセン人が北アフリカに現れた。シラクサを最後にシチリア島を完全占領するのに,200年近くの時が流れ,ノルマン人の精鋭が来るまでキリスト教徒との良好な関係が築かれたが,イスラム教徒はイタリア・南フランスの地を襲撃しては略奪し,人を掠め取って奴隷とした。キリスト教徒救出の修道会や騎士団は各地で寄付を募り,アミールと呼ばれたイスラムの指導者と掛け合って,奴隷を買い戻していたのだ。イタリアの沿岸では海洋都市国家としての覚悟
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Posted by ブクログ
40年近く前の塩野女史のイタリア発エッセイです。どれも女史のユーモアとイタリアの美醜に対する愛情がこめられています。
『骸骨寺』『皇帝いぬまにネズミはびこる』では皮肉まじりのユーモアを楽しめますし、『ナポリと女と泥棒』『ナポレターノ』では愛敬半分あきれ半分に、だけれどどこか憎めないナポリでの出来事を追体験できます。イタリアの美しさだけでなく、ある種の欠点すらも奥深く楽しむように書かれています。
ちなみに私は規則と分類が好きなドイツ的人間(偏見)なので、ナポレターノとは気が合わないかと。でもどこか奔放な自由さには惹かれるものを感じるのです。 -
Posted by ブクログ
読んでいると作者が女性だということを忘れる。繊細さや柔らかさにですら潔さが漂う感じ。
フィクションなんだかノンフィクションなんだか、この人の話を読む時は読んでいると境界が分らなくなる。
じっとり染み込んできて、拾い読みが許されないくらい濃密な厳しさみたいなのを感じる。
それでいてすごく艶かしい文章を書く人だなあというのをいつも思う。この人の作品って大抵そう。
「ルネサンスの女たち」が一番好きなのだけれど、この本はハードでもお構いなしに鞄に押し込んで読み漁った。凄く楽しかった。
余談だが、この人が物凄く好きだったので、受験中世界史の問題の全てに私はこの表記を使い通した。