塩野七生のレビュー一覧
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物語や歴史上の有名な人物について、その周りにいた人間が、実はこうだった、自分にはこう見えたと語る形式の短い諸編を集めたもの。
対象人物と語り手は、オデュセウスの妻ペネロペ、サロメの乳母、ダンテの妻ジェンマ・ドナーティ、聖フランチェスコの母、ユダの母について、ユダを教えた祭司、カリグラ帝の馬、アレクサンダー大王の奴隷、カエサルを暗殺したブルータスの師、キリストの弟、ネロ皇帝の双子の兄。
いずれもあるところまでは史実や物語の筋に則っているので歴史の勉強にもなるし、他人から見るとそう見えるのもさもありなんと思われるところもあり、軽い読み物として面白く読める。
ラストの「饗宴・地獄篇」は -
Posted by ブクログ
1000年も前の人達の考え方を、現代の私が「なるほど」と理解できること。時代だけでなく遠い異国の地で、自分と全く違う社会を生きた人々だけれど、同じ人間であるという繋がりを感じた。そして、人間の思考というものはどの時代であってもそんなに変わらないんだな、とも。
彼らの動き、策略、性格に至るまでをここまで途切れる事なくみっちり調べ上げた著者は間違いなく素晴らしい。まるで小説を読んでいるかのように情景が頭に浮かんできた。
ノートの赤字を無理矢理頭に叩き込むより、その時人がこうやって生きていたんだと噛み締めた方がスッと入ってくるし面白い。暗記に苦戦し謎の語呂合わせを唱えていた過去の自分に読ませたい。 -
購入済み
面白かった
面白かったけど、海戦(白兵戦)を一回戦っただけなので
いまいち盛り上りに欠けるとも思う。
地中海に馴染みのない身としては
ものめずらしさを感じて、
それなりに楽しめた。 -
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塩野さんのローマ人への20の質問を改訂したものです。内容については変わっておらず、対話形式になっております。改訂版を出されることになった事情は、冒頭に「読者に」としてまとめられています。
個人的には改訂版を出されるのであれば、ローマ人への20の質問ではローマ人の物語の第VIII巻までの内容だったところ、IX巻以降の話も書いてもらいたかったなと思います。この書籍は「ローマ人の物語」を読めば、「ローマ人への20の質問」は読まなくてもほとんど問題ないという位置付けのものではあるのですが、やはりIX巻以降の五賢帝時代以降の話や、ローマ帝国分割の時代の話、キリスト教に関する話も読んでみたかったなと思い -
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塩野氏による時事エッセイ
特に政治について語られている
氏はローマ人の物語に代表されるように歴史小説の第一人者
故に現代社会を評する際にも歴史上の事実がよく引き合いに出される
それを受けての所感は2点
・過去の事実を学び、考えれば良策を打てるとまでは言わないが、愚策を選んだりはしないだろうに、ということと
・人の先見性はどんどん短くなっているのではないか、未来に残るものを考えられなくなっているのではないか、ということ
この二つが相まって、我なき後に大洪水よ訪れよ、の資本主義末期状況になっているのではないか
この所感を自身の戒めとしようと今は思うが、いつまで覚えていられるか自信のない私も末期状況 -
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ネタバレ中世ヨーロッパ(イタリア)の織田信長みたいな人。領主の家系でもないのにかかわらず、父であるローマ法王の後ろ盾を最大限活かして中部イタリアを制覇するも、イタリア統一という志半ばにして不幸にもマラリア(?)に罹患し、そのために父法王が死去するとともに自分もしばらく病床に伏したために抵抗勢力の激しい反撃を受けて無念のうちに短い一生を終わることになるチェーザレ・ボルジア。日本で知っている人はほとんどいないと思われるが、西欧ではどうなのだろう?カトリック的にはカトリックの敵(父が法王だが、法王が死去した後は反ボルジアが法王となったためカトリックの敵になった)として扱われているようなので、否定的な評価が多