塩野七生のレビュー一覧
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1000年も前の人達の考え方を、現代の私が「なるほど」と理解できること。時代だけでなく遠い異国の地で、自分と全く違う社会を生きた人々だけれど、同じ人間であるという繋がりを感じた。そして、人間の思考というものはどの時代であってもそんなに変わらないんだな、とも。
彼らの動き、策略、性格に至るまでをここまで途切れる事なくみっちり調べ上げた著者は間違いなく素晴らしい。まるで小説を読んでいるかのように情景が頭に浮かんできた。
ノートの赤字を無理矢理頭に叩き込むより、その時人がこうやって生きていたんだと噛み締めた方がスッと入ってくるし面白い。暗記に苦戦し謎の語呂合わせを唱えていた過去の自分に読ませたい。 -
購入済み
面白かった
面白かったけど、海戦(白兵戦)を一回戦っただけなので
いまいち盛り上りに欠けるとも思う。
地中海に馴染みのない身としては
ものめずらしさを感じて、
それなりに楽しめた。 -
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塩野さんのローマ人への20の質問を改訂したものです。内容については変わっておらず、対話形式になっております。改訂版を出されることになった事情は、冒頭に「読者に」としてまとめられています。
個人的には改訂版を出されるのであれば、ローマ人への20の質問ではローマ人の物語の第VIII巻までの内容だったところ、IX巻以降の話も書いてもらいたかったなと思います。この書籍は「ローマ人の物語」を読めば、「ローマ人への20の質問」は読まなくてもほとんど問題ないという位置付けのものではあるのですが、やはりIX巻以降の五賢帝時代以降の話や、ローマ帝国分割の時代の話、キリスト教に関する話も読んでみたかったなと思い -
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塩野氏による時事エッセイ
特に政治について語られている
氏はローマ人の物語に代表されるように歴史小説の第一人者
故に現代社会を評する際にも歴史上の事実がよく引き合いに出される
それを受けての所感は2点
・過去の事実を学び、考えれば良策を打てるとまでは言わないが、愚策を選んだりはしないだろうに、ということと
・人の先見性はどんどん短くなっているのではないか、未来に残るものを考えられなくなっているのではないか、ということ
この二つが相まって、我なき後に大洪水よ訪れよ、の資本主義末期状況になっているのではないか
この所感を自身の戒めとしようと今は思うが、いつまで覚えていられるか自信のない私も末期状況 -
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ネタバレ中世ヨーロッパ(イタリア)の織田信長みたいな人。領主の家系でもないのにかかわらず、父であるローマ法王の後ろ盾を最大限活かして中部イタリアを制覇するも、イタリア統一という志半ばにして不幸にもマラリア(?)に罹患し、そのために父法王が死去するとともに自分もしばらく病床に伏したために抵抗勢力の激しい反撃を受けて無念のうちに短い一生を終わることになるチェーザレ・ボルジア。日本で知っている人はほとんどいないと思われるが、西欧ではどうなのだろう?カトリック的にはカトリックの敵(父が法王だが、法王が死去した後は反ボルジアが法王となったためカトリックの敵になった)として扱われているようなので、否定的な評価が多
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1.ガルバ
皇帝らしいことは何一つない、人身の読めない普通のおじいさん。
2.オトー
皇帝の座を巡り内乱が起こる。内乱を収めるためか、自死。
3.ヴィテリウス
権威と権力を持っていたが活用法を知らなかった。内戦に敗れ死亡。
4.帝国の辺境では
ローマの内乱を好機と捉え、外乱が起こる。挙句の果てにガリア帝国まで建設される。結局鎮圧されるが、寛容で迎える。内乱の余波であることを自覚していた、自らの非を認めたが故の行動。
5.ヴェスパシアヌス
庶民的であり、身の丈にあった行動におさえている。皇帝法の成立により、元老院からの承認を得なくても皇帝が成立するようになった。コロッセウム建設。死ぬまで -
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1.ティベリウス おっさん
外観は共和政で内実は帝政を引き継ぐことに不明瞭さを感じる。誇り高き人で自分に厳しく周りにも冷徹。情で動かず着実に帝政の安全保障を進める。名門の出であることから、元老院との二人三脚を目指したが、阿呆に着いていけずむしろ帝政を盤石のものに進める。
2.カリグラ 若者
ティベリウスのように厳しく国益を追求すると民衆の不満を買うことが分かっていたため、民衆が喜ぶ政策を財政無視で行う。すぐさま膨大な国家黒字が赤字に。遠征に失敗し、手っ取り早い金策として元老院など富裕層から搾取するも、元老院はもちろん、民衆にも飽きられていた。統治4年目に殺害される。政治も人心も何もわかっ -
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わりといまっぽいカバーの文庫本だったから最近の本かと思いながら読み始めたら、もともとは1980年代に「花椿」で書かれたものの文庫の新装版だった。
実は塩野七生の本を読破したのって初めてじゃないだろうか。初めてにちょうどいいくだけた感じのエッセイで好き勝手(を装って?)男性論を展開している。自分の勝手な塩野七生像って研究者的な面をもち、史実に材をとりながらノンフィクションとフィクションの境い目あたりをゆく硬派な作家というイメージだったんだけど、アラフィフあたりの人生経験や外国生活を重ねた女性としての視点や、母としての顔ややっぱり戦前生まれかもと思わせるような古風なところも垣間見え、印象が近寄りや