塩野七生のレビュー一覧
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確か10年以上前、塩野氏の「ローマ人の物語」1巻途中で挫折しており、苦手な意識が植えついてしまい、ついつい避けてきてしまった
でもイタリアは好きだし、イタリアの歴史をもう少し知りたい(しかし歴史の教科書のような本を読むのも面白くない…)
というわけで、塩野氏へいざ再チャレンジ!
15世紀末、当初のイタリアは今のように国家が出来上がっておらず、ナポリ王国、フィレンツェ共和国、ヴェネツィア共和国…というような小国家が群生している状態であった
誰も「イタリア」と言葉にしないような時代に、統一国家を目指そうと野心あふれる一人の男
それがチェーザレ・ボルジアである
父が法王であり、その父がチェーザレを -
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ネタバレ塩野氏の作品と言えば、古代ローマやルネサンス期の歴史小説。
歴史好きとしてはいつか挑戦してみたい大作だとかねてより思っていました。ただそのボリュームにひよった結果、手にしたのが本作。
そして思ったことと言えば・・・。
やっぱり塩野氏とくれば歴史小説を読んだ方が良いのではないでしょうか。
という感想となりました。
初めての塩野氏の著作ですが、今更ながら読む順番を間違えたかもしれません。
始めに何らかの歴史小説作品を読んでいれば、作品の作風や著者の人となりを曲りなりとも感じ取ったうえで本エッセーを読めるかと思います。
ところが私は本作が初で、しかもこれがエッセーでした。第 -
ネタバレ
盛者必衰
一部ご紹介します。
・国家の指導者は、国民を「女」と考えるべきなのだ。女は苦労が嫌なのではない。「君には苦労を掛けるね」の一言だけで、奮い立つのが女というものである。苦労とは、「わかってはいるけれど」という想いだけでやるならば、苦でしかないが、こちらがやる気になってする苦労は苦ではなくなるのである。
・盛者必衰がなぜ歴史の理になるのか。それは、「これまでうまくいってきたこと」を変える勇気が持てないからだ。今は成功の要因だとしても明日、そうである保証はない。それどころか足枷に変わることもあり得る。
・ローマとヴェネツィアの例は我々に次のことを教えている。
第一に、変えるといっても、自分自 -
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Wikiによると、
1522年のロドス包囲戦(ロドスほういせん、英語:Siege of Rhodes イタリア語:Assedio di Rodi トルコ語:Rodos'un Fethi)は、オスマン帝国が聖ヨハネ騎士団をロドス島から完全に駆逐した戦い。この結果オスマン帝国は東地中海での覇権を確立し、聖ヨハネ騎士団はシチリア島に撤退、後にマルタ島へ移ってオスマン帝国に抵抗し続けた。
中世のほぼ最後の騎士による戦いといったところだろうか。
キリストvsイスラムという構図の中で、ヨーロッパ各国からの支援が全く期待できず、まさに孤軍奮闘する様は騎士道の最後にふさわしい。
ローマ人の物語の