塩野七生のレビュー一覧

  • 勝者の混迷──ローマ人の物語[電子版]III

    ネタバレ 購入済み

    まさに混迷

    ローマ史の位置づけとしてはカエサル登場の前哨となるが、登場人物はいずれも一癖も二癖もある人ばかりで読みごたえは十分です。スッラの死後の「スッラ体制の崩壊」という流れが、リーダーのあるべき姿を考えさせられます。

    #深い #ドキドキハラハラ

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    2021年10月25日
  • イタリア遺聞

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    3.5くらい。軽く読め、今まで読んだ「海の都の物語」「ロードス島攻防記」「コンスタンティノープルの陥落」「レパントの海戦」「チェーザレ・ポルジア」の裏事情も知れて、面白かった。

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    2021年09月07日
  • マキアヴェッリ語録

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    社会や人間の本質が客観的に淡々と述べられているので、心に響くこともなく読み終わってしまった。

    授業みたい。
    大切なことが凝縮されているのに、後で何も頭に残ってない。

    それでも考えてしまった一文
    「どこの国が今までに防衛を他人に任せたままで自国の安全が保たれると思ったであろうか。」

    自分自身にも言えるのでは?と思った。



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    2021年09月05日
  • チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷―塩野七生ルネサンス著作集3―

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    確か10年以上前、塩野氏の「ローマ人の物語」1巻途中で挫折しており、苦手な意識が植えついてしまい、ついつい避けてきてしまった
    でもイタリアは好きだし、イタリアの歴史をもう少し知りたい(しかし歴史の教科書のような本を読むのも面白くない…)
    というわけで、塩野氏へいざ再チャレンジ!

    15世紀末、当初のイタリアは今のように国家が出来上がっておらず、ナポリ王国、フィレンツェ共和国、ヴェネツィア共和国…というような小国家が群生している状態であった
    誰も「イタリア」と言葉にしないような時代に、統一国家を目指そうと野心あふれる一人の男
    それがチェーザレ・ボルジアである
    父が法王であり、その父がチェーザレを

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    2021年08月24日
  • コンスタンティノープルの陥落

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    再即位したムラト2世VSメフメト2世、ハリル・パシャに対抗するザガノス・パシャ、コンスタンティノープル攻略戦の背後で権謀するハリル・パシャ、苦難の末に完成し火を吹くウルバンの巨砲、艦隊の山越えの責任者の苦悩、自ら死地に赴くコンスタンティノス11世、等々の熱い戦史小説と勝手に思い込んで購入。
    本書籍はそうではなく、当時の人々の記録を淡々と記述した物語です。

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    2021年08月12日
  • 十字軍物語 第四巻―十字軍の黄昏―(新潮文庫)

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    十字軍の活躍と没落を描いた最終作。イスラムの軍勢に囲まれた海洋都市アッコーでの最後の籠城戦における騎士団の生き様と死に様が切ない。

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    2021年08月09日
  • チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷―塩野七生ルネサンス著作集3―

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    ひと昔前にありがちな表題ですが、付けてやったぜ感満載で作家は酔ったなという気がする。
    さておきこの作家のトーンにはやっぱり最初から合ってないんですな、当方は。それがはっきり分かりました。
    歴史書でもなく、小説でもなく、塩野噺だということで、独自路線を築き上げたのは凄いことだけれども、個人的には惹かれない。
    そんなに好きではないけれども、司馬遼の方がずっと面白いなぁ、このお方より。まぁ好みの話です。
    しかしマンガの「チェーザレ」、その後どうなってんでしょ?この本を読んでしまったので、色んな意味で気になってますわ。

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    2021年06月16日
  • 十字軍物語 第一巻―神がそれを望んでおられる―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ローマやヴェネツィアと比べて、内輪のいがみ合い、足の引っ張りあいから、泥沼感が強い印象。勇敢で恩義に厚い永遠の若者タンクレディや、なんとなく憎めないサン・ジル、GOTのタイウィン・ラニスターを彷彿とさせるボエモンド、魅力的な人物もいた。

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    2021年06月05日
  • 想いの軌跡(新潮文庫)

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    ネタバレ

     塩野氏の作品と言えば、古代ローマやルネサンス期の歴史小説。
     歴史好きとしてはいつか挑戦してみたい大作だとかねてより思っていました。ただそのボリュームにひよった結果、手にしたのが本作。

     そして思ったことと言えば・・・。
     やっぱり塩野氏とくれば歴史小説を読んだ方が良いのではないでしょうか。
     
     という感想となりました。

     初めての塩野氏の著作ですが、今更ながら読む順番を間違えたかもしれません。
     始めに何らかの歴史小説作品を読んでいれば、作品の作風や著者の人となりを曲りなりとも感じ取ったうえで本エッセーを読めるかと思います。

     ところが私は本作が初で、しかもこれがエッセーでした。第

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    2021年05月24日
  • 小説 イタリア・ルネサンス4―再び、ヴェネツィア―(新潮文庫)

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    マルコ・ダンドロとオリンピアを主人公にしたルネサンスの3大都市の物語の続編になります。ヴェネツィアやレパントの海戦を主題にした塩野さんらしい作品だなと思いました。塩野さんにヴェネツィアやレパントを書かせると,やはり上手いなと思いましたし,続きを書くのならこういう感じになるのだろうなと。そう思える作品だったという印象を持ちました。

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    2021年05月16日
  • 男たちへ フツウの男をフツウでない男にするための54章

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    男を考えるために。主観の世界は理解ではなく、感じるものであり、圧倒的にセンスであることや、生き様が容姿振る舞いにも出ること、など、奥深い。

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    2021年05月16日
  • 再び男たちへ フツウであることに満足できなくなった男のための63章

    mac

    ネタバレ

    盛者必衰

    一部ご紹介します。
    ・国家の指導者は、国民を「女」と考えるべきなのだ。女は苦労が嫌なのではない。「君には苦労を掛けるね」の一言だけで、奮い立つのが女というものである。苦労とは、「わかってはいるけれど」という想いだけでやるならば、苦でしかないが、こちらがやる気になってする苦労は苦ではなくなるのである。
    ・盛者必衰がなぜ歴史の理になるのか。それは、「これまでうまくいってきたこと」を変える勇気が持てないからだ。今は成功の要因だとしても明日、そうである保証はない。それどころか足枷に変わることもあり得る。
    ・ローマとヴェネツィアの例は我々に次のことを教えている。
    第一に、変えるといっても、自分自

    #タメになる

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    2022年09月30日
  • 生き方の演習 : 若者たちへ

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    大人の目線で若者に塩野七生が人生のアドバイスを語る本。明朗で簡潔な本なので、スッと入ってきてすぐ読める。キーメッセージが明確なのだと思う。
    ハイティーンから20代の時に読んでおきたかった。

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    2021年04月22日
  • 小説 イタリア・ルネサンス3―ローマ―(新潮文庫)

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    ローマ編は文化的な描写が多く歴史書のよう。投げ出しそうになった矢先に訪れた転機。副題から全て察することができてしまったのが甚だ残念なのだけど衝撃の展開でラストスパートを一気に盛り上げた。加速が半端なかった勢いで次巻も読破したい。

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    2021年04月07日
  • ロードス島攻防記

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    Wikiによると、
    1522年のロドス包囲戦(ロドスほういせん、英語:Siege of Rhodes イタリア語:Assedio di Rodi トルコ語:Rodos'un Fethi)は、オスマン帝国が聖ヨハネ騎士団をロドス島から完全に駆逐した戦い。この結果オスマン帝国は東地中海での覇権を確立し、聖ヨハネ騎士団はシチリア島に撤退、後にマルタ島へ移ってオスマン帝国に抵抗し続けた。


    中世のほぼ最後の騎士による戦いといったところだろうか。
    キリストvsイスラムという構図の中で、ヨーロッパ各国からの支援が全く期待できず、まさに孤軍奮闘する様は騎士道の最後にふさわしい。
    ローマ人の物語の

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    2021年02月27日
  • 小説 イタリア・ルネサンス4―再び、ヴェネツィア―(新潮文庫)

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    マルコ・ダンドロが主人公となるベネチアを舞台にした小説の最終シリーズ。前3作は青年期の主人公が、ベネチア、フィレンツェ、ローマを舞台に恋も仕事も精力的に活動していたのでに対して、今回はベネチアの国力の停滞を主人公の衰えに投影しているようだった。前3作はワクワクして読んだが、今回はワクワク感は物足りないと感じた。

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    2021年02月13日
  • 小説 イタリア・ルネサンス3―ローマ―(新潮文庫)

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    悲劇が起きて余韻を残す。終わり方は1、2巻同様。しかし、そこに至る趣はかなり違う。退屈なまでの落ち着き。事件は起きない。主人公はダンドロ自身。研究に没頭する道の選択。愛人との結婚も果たして。一回休みを強いられている間に見出した深淵。戻れる場所に戻るための努力を止め、脇道の探求に勤しむ人生。魅かれる生き方。現代人にも思うところがあるだろう。だが、それはたいてい許されない。「お前の生きる道はそれではない」どこかから聞こえる声。いつの間にか元の道に戻る。一夜明けて覚める夢。動きだす日常との間に惑う。

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    2021年02月04日
  • 勝者の混迷──ローマ人の物語[電子版]III

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    カルタゴを滅ぼしたローマは敵を外から内に抱えることになる。グラックス兄弟の改革は兄の惨殺、弟の自害というかたちで阻まれ、兄弟の死後護民官になったマリウスは徴兵制から志願制へと改革するが、これが原因の一つになり同盟者戦争を引き起こす。スッラは独裁官となり国政体制の改革を行うも死後体制は崩壊。ローマの覇権を地中海全域にまで広げたポンペイウスは何故後に歴史に名を残す人物にならなかったのか…というのが次巻の楽しみ。

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    2021年01月23日
  • イタリアからの手紙

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    ローマ人の物語と同じ口調で書かれていて読みやすく、本人の性格なのか、軽快でおおらかでさっぱり潔い。そしてイタリア。ちょっとしたお供の本として良い。

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    2020年12月12日
  • 十字軍物語 第四巻―十字軍の黄昏―(新潮文庫)

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     ローマ人の物語を読む前にこの本を読んだ。キリスト教徒がなぜこれほどまで残虐なのか?聖書には、赦しなさいと書いてあるのに、なぜ教皇は侵略したがるのか?
    聖地奪還という御旗はあっても、異教徒は「会ったらとにかく殺せ」ということが神の教えなのか?

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    2020年11月28日